144: 自治スレでローカルルール他を議論中 2010/10/29(金) 23:39:50 ID:syOcWeVp0

俺の大学の友人(男)についての話なんだがちょっと洒落にならなかったので投下しようと思う。

その友人は仮にSとする。
Sは顔立ちが整っていて、スタイルも悪くない方なのだが、妙な雰囲気を醸し出していた。

妙な、というのもなんとも形容し難い雰囲気で、陳腐な言い方をすればダークな雰囲気というものだった。
いつも落ち着き払っていて、何を考えているのかもわからない、そんな感じの奴だった。

そんなダークな雰囲気を醸し出すSだったが、いざ喋ると案外きさくで、頭も良く、とても気が利くいい奴だった。
Sは政治家になるという志を持って大学に入ったらしく、入学後も勉学を意欲的にこなしていたようだ。

Sは入学当初でこそ、その雰囲気のせいかあまり交友関係は広くなさそうに見えていたが、本来持ち合わせているコミュニケーション力もあってか、徐々に周りとも打ち解けていった。

しかしそんな中、俺の彼女だけはSのことを異常に怖がっていた。
俺の彼女は生まれつき「見える人」で、そのせいか、俺もその手のことにはよく遭遇していたので、彼女の言うことは信じていた。

その彼女があまりにもSのことを怖がるので、俺は興味本位で「Sに何か憑いてるのか?」と聞いてみた。
最初、彼女は答えたがらなかったが、気になったのでしつこく問いただしてみると「憑いてるよ…。それもとんでもないのが」と答えた。

彼女によると、Sにはとんでもない悪霊やら、怨念の塊になった神様みたいなのやらがごちゃまぜに憑いているらしい。
それも尋常じゃない数。

Sの持つダークな雰囲気は恐らくそこから醸し出されるものであろう、とのこと。
しかし、それで彼女は怖がっていたのか、と俺は勝手に納得すると、それも否定された。

彼女曰く「本当に怖いのは憑いてる連中ではなく、S自身」だそうだ。

Sに憑いてるそれらは、正確にはSに取り憑いているわけではなく、Sに率いられている状態らしい。
しかもそんな状態なのに、Sに元々憑いていた守護霊のようなものも逃げることなく憑き続けている。

「そんな状態って普通は有り得ないんだよ」と彼女は説明する。

S自身はもともと霊を呼び込みやすい体質というわけでもないらしく、普通に生きている分にはそんなことになるはずはないのだそうだ。
S自身にもある程度の力はあるそうだが、そんなとんでもないモノを大量に率いることができるようなものではない。

では何がその異常な状態を引き起こしたのか?

S自身の持つ思想であるそうだ。
その思想とS自身の力が混ぜ合わさり、それがその思想に共感した様々なモノを呼び寄せ、縛り、統率しているのだ。

確かに、Sは自身のある種独特な思想を持っているといえる。
しかし彼女の話では、恐らくそれは人に簡単に話せるような思想ではないだろう、とのこと。

また、その状態をS自身が自覚しているかもわからないそうだ。
ただ、これだけは言えるのは、Sが今まさにその思想に向けて行動を開始しているということである。

しかし、神や悪霊を率いてしまうような思想とは果たしてどんなものなのだろうか。
そしてSは政治家になって何をするつもりなのだろうか。

以上、一応聞いた話、人物は全てガチである。





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