1610 :名無しさん:2012/06/22(金) 14:18:29 ID:fcTv/ktc0
ちょうど2年前の夕方辺りの時間です
俺はアパートの1人暮らしで友達とも無縁の関係にあり、孤独のまま中学を卒業。
高校に入ってからは1人暮らしを始め勉強に集中しやすい環境を作る為いらないものは全て実家に置いてきました 
俺が体験した話は確か高校3年生の頭です
入学式から3日、俺は家にきた一通の手紙に目を通していました 差出人は叔父からでした
  『家の倉庫で見つかった物だ 君の名前が刻まれていたから君の物なんじゃないのか?』
手紙の文はそこで途切れていました。
まだ何か手紙の中に入っているというのが叔父の文からわかりました
中を確認。すると一枚の写真ともう一通手紙が入っていました。
すぐに俺は写真を手に取り目を通します
写っていたのは日本人形でした。
どこに俺の名前が刻まれているかはわかりませんでしたが、昔遊んでいた物なのか、それとも
爺ちゃんの部屋にも同じような感じの物が飾られていたので爺ちゃんが俺に死ぬ前に倉庫に入れたのかと思っていました。

休みの日にでも叔父に会って人形を見たいと手紙にそれっぽい内容を書き、学校に行く際に手紙を送りました。
土曜日に叔父がアパートに来ました それで持ってきた人形を見せてもらうと確かに人形
の背に俺の名前が小さい字で刻まれていました。
叔父はその人形を俺に渡すと彼女との約束があると言っ出て行きました。
しばらくその日本人形を見ていると昔クラスで噂になった髪の毛が伸びる呪いの人形を思い出してしまい
頭に何か仕掛けがあるのかと思って人形を手に取り、頭を調べましたが特に何もなかったです。
しかしその人形を貰ってから5日程ですか学校のある不良グループにカツアゲされました。
その際に最後まで一銭も払わないと言って頬をおもいっきり殴られました。
運良く先生が直ぐ来てくれましたが、俺は奥歯がどこかに刺さって口から吐血してしまいました。普通、ありえないです
それから直ぐにアパートに帰り、消毒できなかったのでうがいを数回してからまたあの人形を確認しに行きました。
髪が伸びてないか確認するためです
しかし何故か人形の周りには髪の毛が数本落ちており、紅い液体?が人形の口部から出てました。

それからなにかしら事故に巻き込まれる度に人形に変化がありました。
俺は心底気持ちが悪い人形としてどうすればいい思っていましたが、その場合は人形を寺に持っていけばいい
と聞かされたことがあったのでアパートから近く、わりと有名な寺に持って行くことになりました。
しかし寺に行くなり言われたことは『それはうちの寺では無理です。
なので□□地区の寺まで行って下さい 今から電話しときますんで行ってて下さい 寄り道とかはしないで下さいね』と
女性の人に言われて、ここ(寺)から東に五キロほどの場所に寺(結構でかい)があり、中に入ると『話は聞きました 
上がってよろしいですよ』と坊さんに言われ俺は静かに靴を脱ぎ、寺の右側に進み、
ある部屋に入るように指示を受けたので恐らくそれらしい部屋に入りしばらく待ちました。

しばらくして坊さんと2人のおじさんが入ってきたのを覚えています。
ちょっとびびってしまったので唐突に質問をしました。
「あの~なんか霊でも人形に憑いていたんでしょうか?」の質問に対し「霊は憑いてませんが厄介な人形になっています」
と返答されました。厄介とは一体何が?
そして何から話せばいいのかとか言うと思ってたんですが、坊さんは部屋にある棚から小刀?みたいな感じの鋭い刃を持って俺の前に座りました。
え?なにされんだ?怖いんすけどと思っていると坊さんが口を開き俺に語りました。
「これからなにが起っているのか説明します。説明しても貴方はきっと否定するでしょう この刃は貴方が信じてもらえなかった時のために使います。」
と言われ、【説明】が行われました。
「この日本人形は今からだいぶ前の物ですね 恐らくその頃の所持者は・・・貴方の祖父母じゃないでしょうか?」
たぶんですけどと言って爺ちゃんの部屋に飾られていた事をお坊さんに告げ、
「やはり・・・貴方のことが大好きだったのですね。
でも処理はしないといけませんね・・・この種類の人形は背の方に人の名前を書き込む事によって
その書かれた人の肉体を同化できます。あわよくばその力で書かれた人を殺せます 
それらを含めてこの種類の人形は江戸時代に全て焼くことで人形の呪いを
断ち切ることができたんですが、長い年月をかけている人形は焼いた後に書かれた人間が全身火傷などで
死者が増えることがありました」

坊さんはそう言うと俺が渡した人形に目をやり、
「しかし悪いことばかりではないんです。名前が刻まれている人はこの人形が安全な場所にあれば
事故などの傷害から身を守ることができる。
元々はそのために作られた人形じゃないかと私は思っています。」
しかしどうも納得がいかない俺はある程度質問を坊さんにぶつけました。
「そんな人形があったら殺人兵器じゃないですか。俺は信じられません 俺が事故に遭い、自分で失敗を作ったん
ですから」まず普通の人から見てありえる話じゃなかったから俺は真っ直ぐな意見で坊さんに言いました が、おじさん2人のうち、
1人が口を開きました。「兄ちゃん、俺らもその日本人形を持ってるんだ。
別にお前のために来た訳じゃねぇが、ほら。見ろよ」
そう言っておじさん2人はレジ袋か何かの袋からその人形を取り出し、坊さんが話しを続けます。
「やはり信じられませんか?」と
言ったので俺はすぐに「はい、信じられません その人形(おじさんの1人の方)だって顔に傷がついててもおじさんの顔に何もついてない
し、」と話続けましたが坊さんは何か決心したような顔で小刀を取り、「これから貴方の人形の頬に傷を入れます。
これでわかると思います

本来ならもっと別の方法があると思いますがこの方法なら誰でもわかりますからね しかし注意してください」
そういって持っていた小刀で坊さんは俺の日本人形の頬にグッと力を
入れ刺す、俺は目に力を入れ凝視してました。坊さんの顔からは汗が出ています 
  人形の刺した部分から血らしき赤い物質が出てきました。
それと同時に自分の頬が急激に熱くなり、頬を手で押さえ、見てみると血が出ています。
痛み、熱さ、そして今目の前の光景。全てが繋がり唖然としていた時です。

『ぎゃああゃアアアアアアあゃアアギアアアアア』と坊さんの近くで叫ぶ誰かの声が聞こえました。
坊さんは「大変なことがわかりました、○○さん(たぶんおじさんの内1人の名前)
すぐにYさんの所に電話を掛けてください!!」その間も人形は叫び続けています。
○○さんでないおっさんが俺の腕を掴んで、「こっちに来い!!」と言われてドアを勢い良く開け
「バシッィン」と音が廊下に響き渡りました。

「今日は俺ん家で泊まれ!お前ん家はもうばれているかもしれん」と言われ寺の前に停まっていた車の中に無理やり入れられ、そのままおじさんの家に着きました。
玄関前で「ちょっと待ってろ」と言われしばらくしてからおじさんが出てきて、「入っていいぞ」と。
なんかおじさんは和風な家に住んでいてなんかこのタイプの家は初めてだな・・・とか心の中で思っていました。

畳がある部屋に連れて行かれおじさんが座り、話出しました
「今からだいぶ前なんだが俺もこの人形が原因で何度も死にかけたことがある。しかし俺達だけじゃない 
この日本中に知らない間に名前を書かれて死ぬことがあったんだ。
お前の人形はなんで叫んだのかは知らねぇがお前さっき俺の人形には傷が無いと言ったな?よく見ろよ俺の顔を
そう言われたのでおじさんの顔を見ると針で縫った跡がありました。
それから話を飛ばしますがおじさんの家で一晩泊まったあとにおじさんに礼を言いアパートに帰りますが、人形が戻っていました
あまりの光景に唖然としていると着信ランプが点いている携帯電話に目を通しました。

あれ?俺携帯忘れてったんだ・・・と思って携帯を取り、確認したところ非通知でした。
その番号に掛けてみますが応答がありません。
それから何の連絡もなしに3日が過ぎた頃です。あの坊さんらしき人の名前で手紙が送られて来ました。
次に内容を見たときに絶望が増大しました。
『ごめんなさい   手遅れです     』        
俺は人形に目をやりました。以前とは違う光景が目に入りました。この人形、俺のことを見てます。
あれからしばらく経ちますがその後坊さんがどうなったとかの話は近い内にしたいです。
あといつ会いに来るかわかりませんが誰か俺のアパートに来るそうです
今は人形は棚の上にあります。
俺のことを今ここで書き込んでいる時も後ろで見てます。




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