946 :本当にあった怖い名無し:2009/07/16(木) 01:31:24 ID:dHYfgh8jO
俺はずっと爺ちゃんちで育った。母の里帰り出産~子育ての間に、父が浮気や借金をしてたせいらしい。
物心ついたときには義父が母の婿になってたから、
本当の父のことなんか全然知らないし、父がいなかった時期のことも記憶にない。

俺が義父の息子じゃないことは、俺が結婚するときに初めて教えられた。
だが、俺自身は家族から教わるより前から知っていた。
「~くん(俺)の本当のお父さんはお父さんじゃないよ。~ちゃん(妹)の本当のお父さんはお父さんだよ」
いつも同じ台詞でそう言う女の子がいたから。
なんか変な記憶なんだが、神棚から女の子の顔がこっちのぞいてて、↑の台詞をリピートしてんの。ずっと。

女の子だと思ったのは、だいぶ後になってからだ。厨房のとき妹が生まれたのがきっかけ。
妹の名前が、台詞中の~ちゃんとまったく同じ名前に決まったとき、思い出したわけ。
それで、神棚から黒いもの(髪?)が垂れ下がってた気がしたから、女の子かなーと。
そのとき、父が義父だとなぜか考えていた理由にも思いあたった。記憶中の女の子から教わったんだと。
でも、神棚から女の子の頭が出てるなんて明らかに変だから、
子供にありがちな記憶の捏造だと思って、誰にも言わないでいた。

そのうち妹が言葉をしゃべれるようになって、神棚を見ると泣くようになった。
お姉ちゃんがどうのこうのと言う。
お姉ちゃんは俺が父の子じゃないと言って、妹は動転したらしい。
家にお姉ちゃんなんかいない。思いあたるのは例の記憶だった。

神棚の女の子のことは、妹も今でも少し覚えているらしい。俺の記憶と同じ台詞を妹も知っている。
俺は女の子の容姿のことは、髪の長さしか覚えていない。
妹は「頬にやけどか傷かあざがあった気がする」と言っている。
共通するのは、女の子の頭だけが神棚からこっちを見ていた、っていうシチュエーションと台詞。

別に恨み節を聞かされたり、気味悪いこと言われたわけじゃないし、事実を聞かされただけなんだが、
なんか気持ち悪い。




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