25 :本当にあった怖い名無し:2008/04/09(水) 12:38:32 ID:xl7bqMCx0
小ネタ&前ふり 「幽霊が見える人に国籍はあるか?」

俺が幽霊の存在を信じるようになった理由に、「外国人にも同じものがみえる」がある。
これも不思議な話なんだが・・・・。

某地方都市にある「幽霊屋敷」(パート2)に勤めた時のお話。その店は異様にでかい。
いわゆる大箱という奴です。
昔はディスコとかラウンジとかキャバレーで100人を超える人数が入れるような店も少なくなくて、大きな店も流行ってた。

今はもう、そういったスタイルは少ない。
大箱ってのは運営が難しい。人員の確保が難しいから。
今は若い人がすぐに辞める。
客席数が200人でホステスが80人くらいの箱だと在籍はアルバイト含め150人は必要になる。

一日に200万とか300万の金額が必要になるので、売り上げが下がった途端に首が回らなくなって飛ぶ(夜逃げ)する経営者も少なくない。
給料日に経営者が逃げるなんてのもよくあった。
大きな箱はリスクが伴うので資金力がないと難しい時代になった。

その店は大きな店で最初が高級クラブ、次がキャバレー、ラウンジ、最後はホストクラブへ変化した。
小さな店(幽霊屋敷パート1)でシェーカーの振り方を覚え、客あしらいがうまくなった俺はあちこちでアルバイトを重ねながら、徐々に責任者になって行きました。

念のために言っておきますが、今はもうまったく違う仕事をやっている。
水商売の世界は裏の裏まで知ってる。
芸能人も野球選手も大勢来たし店をやってる時は様々な付き合いもあった。
まあ、俺が一般の人は知らない裏側を色々知ってることは間違いない。

その店が、クラブ→キャバレー→ラウンジ→ホストクラブ と変化したのもそういった事情による。
大箱で派手な店だったからこそ、知名度は高いし立地条件はいいが借り主がなかなかつかない。
そのうち、女性の店よりは安く人が雇えるホストクラブにしたほうが儲かると思う経営者もいるわけだ。


26 :本当にあった怖い名無し:2008/04/09(水) 12:42:41 ID:xl7bqMCx0
俺は一時期、そのホストクラブの責任者になった。

求人広告を打っても人が集まらないw 
真面目な子とかきちんと仕事する人は少なくて一獲千金というかどこか錯覚した奴ばかりが集まる。
これはまあ仕事柄仕方ないことなんだけどねw 
仕事の基本はどんな世界も同じ。
楽して儲かるなんてことはない。
勘違い野郎も多くて手軽に女と金が手に入ると錯覚する奴も多かった。

それで経営陣は考えた。
普通に日本人雇うと金がかかる。だったら外国人でどうかと。
外国人のダンサーを海外から招いたんだ。

中南米系のダンサーは「男性」でも雇える。賃金も安い。しかも比較的良家の子息が多い。
海外に出るのはまだ難しくて金もかかる。
女性のフィリピーナとか海外から招いたダンサーは出稼ぎで売春や犯罪に染まってしまうものもいるが、男性だとそういったトラブルは少ない。

日本人の男性スタッフ15人。海外系の男性陣30人w 
うわっはははは。外国人が倍だ。
凄い雰囲気の店になったんだよ。
そういうのが珍しかったので店はまあまあ流行った。

トラブルは時々あったが、意外なくらいにうまくまわった。
寮暮らしの外国人ダンサーが時々逃げ出して騒動になったくらいで他には何も問題ない。
日本語も徐々に覚えてきて馴染んだ。
むしろ俺は外国人のほうが好きというかやりやすかった。
気が良くて優しい連中だった。
仕事にも真面目で嘘はつかない。

店には6時くらいから入る。店を皆で掃除して仕込み。お客さんが来るまでの間は待機。
その間はカラオケ用のテレビにアンテナ繋いで皆でテレビ見てた。
店は夜半から混むから最初は人員が少ない。
日本人5、外国人8、厨房1くらい。全員でテレビ見てるのが常。お客さんが入るまではOK。
ところが、ディスプレイを置いてあった奥のボックス席に異様な雰囲気が・・・・・・・・。

27 :本当にあった怖い名無し:2008/04/09(水) 12:51:36 ID:xl7bqMCx0
なんか、いるんだよねw 黒いスーツ姿の、男性らしきものが・・・・・。

俺は最初から述べてるように多少、霊感がある。
過去にも何度も幽霊とか亡くなった人を見ているし不思議体験も多い。
だから俺が見えたのは別に不思議でも何でもないんだが・・・・・。
黙ってた。1件目の幽霊屋敷の時よりも年齢も上昇してるからね。そこまでうろたえなかったの。

ところが、外国人ダンサーがパニックになった。

「ゴ、ゴ、ゴ、ゴースト!」って言ってクモの子を散らすようにボックス席から飛び出した。
座っていたスタッフのほぼ全員が見えたらしいw 
日本人も外国人にも見えた。

興味深いのは、その証言だ。俺がみた幽霊の姿よりはぼんやりしていた。
背の高い男だってのは皆がわかった。ところがだ。
座っていた位置が、証言者によって微妙に違うんだよねw

フィリピン人で一番真面目だった子は「少し離れた位置」を指差した。
ボックス席から右に6席くらい向こう。
次の日本人は4席くらい向こうを指差した。
皆、テレビ見てる最中から気が付いてたみたいw
皆が何かの錯覚か?と思って我慢してた。
口に出すのは怖いから誰かが言い出すのを待ってたんだって。
俺も黙ってたんだけどね・・・・・。
俺がみた位置はまた微妙に違うんだな。
最初は確かに店の一番奥だった。
次に見た時はもうちょっとこっちに近寄って座ってた。次に見た時は真面目な子の隣。

実はさぁ・・・・。最後に気が付いた時は「俺達の中」にいたんだよ。

中に空いてた椅子に仲間のように座ってた。
あまり怖がらせて店を辞められたら困るので黙ってたけどw
若い男で黒のスーツ姿。顔は全員がはっきりみえなかった。一緒に座ってテレビの方を向いてた。

一緒にいたのはラテン系の連中だからw 
幽霊なんて信じない。明るい連中で一切、幽霊なんて信じてない。
なのに一緒に「同じものが」みえるんだ。不思議だと思わないか?
何かの錯覚なら、証言が異なってもいいはずだ。
なんで全員が「若い男」の姿を認識したんだろう?
しかも幽霊をみたのは始めてだって連中ばかり。それも不思議だった。

これが幽霊屋敷、と言われた店(パート2)の前ふりですw 本編はまた次の機会に。お終い。




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