【閲覧注意】怪談の森【怖い話】

当サイト「怪談の森」は古今東西の洒落にならない怖い話~ほっこりする神様系の話まで集めています。 随時更新中!!

カテゴリ: お寺系




733 :本当にあった怖い名無し:2012/01/10(火) 02:14:41.08 ID:8pjtxs5P0

あんま怖くないし文書能力ないけど

3月11日
人の悲鳴を聞きながら逃げた。自分が住んでいた街は津波に飲まれ、大火災にみまわれた。
沿岸部にあった漁船の燃料タンクが津波で流されて漏れ出した油に引火し、瓦礫にも火がついて燃え上がったためだ。

半年後、ライフラインが復旧し始めたが、町が受けた被害は相当なものだった。死者行方不明者は未だに全体把握が進まず(半年の段階で)遺体は一部のみが見つかるだけでも良いほうと言える状況だった。(実際、半年たっても遺体は見つかっていた)
私は実家に母と住んでいた。姉は市内で働きながらアパート暮らしのシングルマザーで娘がいた。姉は震災時に怖い体験をしたが今回はおいといく
仕事を失った私は同市内に住んでいる祖父祖母の体調をみながら瓦礫撤去の日雇いの仕事をしていた。主に市の中心部での仕事で、私は市内の外れに住んでいたため自転車で仕事場に通っていた。(車は津波でピザみたいになっていた)

瓦礫を撤去していると
手を見つける。
体を見つける。
脚を見つける。
頭を
こんなことがあった。
だから、どこかで何かが麻痺していたんだと思う。ただただ手を合わせることしかできなかった。
一つ間違えばここにあったのは自分の身体の一部だったのかもしれない、そんなことを思いながら仕事をしていた。
仕事の内容が内容だけに祖母がある霊山に行った際に貰った御守りを私にくれた。
「海で亡くなった人にひっぱられってなんだがらぁ」
私は祖母の気持ちが嬉しかった。霊障なんてことは自分にはないだろうと、ただ単に怪我をしないようにと、御守りをそんな風に思っていた。

735 :本当にあった怖い名無し:2012/01/10(火) 02:15:30.01 ID:8pjtxs5P0

仕事が終わった私は自転車で家に帰る。夜の道を私は海沿いに帰る。
あれだけのことがあったのに その道だって浸水し、遺体が上がり、不衛生な所だってあるのに
それでも私はその道を帰っていた。元々は自分が高校生の時に学校に通うため通っていた道だった。
海が見え、星が見え、満月の時には海面に月が写る道だった。でもそれは昔の話で、今では家が残っている人しか通らない道だった。

その日私は自転車につけたウォークマンに外部スピーカーをとりつけ音楽流しながら家路についていた。
時間は夜11時、同級生にたまたま会い、話し込んだためである。
途中に砂浜があった場所を通る。砂浜は津波でえぐられ地形そのものが変わっていた。
砂どころか防波堤ごと無いのである。近くには百件以上の民家と民宿一件があったが全て海に持っていかれた。
そのため海沿いの道がかろうじて残っているだけである。海の横に道があり、その反対側に海水の水たまりがある。海水が土に染み込み反対側にまで流れたためだ。

砂浜だった場所を通る途中でチェーンが外れた。こんなことはよくある。
「はあ・・・」
ため息をつきながら私はチェーンを直した。すると
ジャブッ・・・ジャブッ・・・・
誰かが脚を水の中に入れて歩いているような音が聞こえた。ちょうど膝くらいまでの深さに脚を入れてだ。
海を見るが誰もいない 水たまりを見るが誰もいない 流石にこんな時間に作業をしている人がいるわけがない
私は自転車に乗り漕ごうとペダルに脚をかけた。すると音楽を流していたスピーカーからノイズが流れ始めた。
歌詞が飛び、轟音のような音がした。自分は知っているこの音を あの日聞いた音

津波の音だった



736 :本当にあった怖い名無し:2012/01/10(火) 02:15:59.46 ID:8pjtxs5P0

音の途中で悲鳴やうめき声が聞こえる。波に飲まれかき消されていく
私はスピーカーを引きちぎり岩に叩きつけた。そうだ そうなのだ ここだって大勢の人が死んでいる。なのになぜ私はこんな道を通っている?自分が数ヶ月してきた行動を不可解に感じ始めた。
私はその場を離れて山側の国道に戻ろうもと来た道を戻り始めた。スピーカーがなくても声は聞こえる。なんと言ってるのかわからないが聞こえる。だんだん言葉が分かってきた。
「タスケテ」
「死にたくない」
「いやだ!いやだ!」
誰だってそうだ みんな自分があんな理不尽な死に方をするなんて思っていなかった。自分だって少し違えば死んでいたのだ。だからだからこそ
「自分には何も出来ないんです!できないんです!!!」
大泣きをしながら私は叫んだ。どんなに可哀想に思っても自分には何も 何も 

私は気がつくと通りかかったタクシー運転主に起こされた。津波で道路にできた穴に自転車ごと落ちていたそうだ。
足だけが道路に出て運転手がたまたま見つけたとのこと、自転車はフレームが曲がりグニャグニャになっていた。どうやったらこんな風に・・・いや、この曲がり方は見たことがあった。

「怪我はない?」
「はい・・・」
「送っていくよ」
「あ、でも今2000円しかなくて・・」
「代金はいらないからK寺に行こう」
「え?」

そこからまた記憶は飛ぶ、怪我はないとはいえ身体を強くうっていたためかうまく動かず意識が朦朧としていた。


737 :本当にあった怖い名無し:2012/01/10(火) 02:18:20.26 ID:8pjtxs5P0

その後、お寺で目を覚ました私は清められお祓いをしてもらった。住職はお寺に私が来たときから何かしらの霊障にあったことに気づいていたそうだ。
お寺で一泊し、次の日に母や姉が泣きながら迎えにきてくれた。
お寺の住職がどう連絡したかはわからないが、母と姉の様子は普通ではなかった。私は住職に頭を下げ帰ろうとした。
「あ、まって」
住職が呼び止めた。
「それはもうダメだからこれをもっていきなさい」
祖母の御守りを渡すように言われ、中身を開けた。木の板がはいっていたがなぜか燃えた跡があり、割れていた。
「はい・・・」
私は理解した。
「すいません、昨日私を送り届けたタクシーの運転手さんに連絡できますか?」
「?」
住職は不思議そうな顔をした。
「昨日君はお寺の近くで倒れていたんだよ?色んなものを背負ってね。だから私はそれを祓ったんだ。」
私はお寺をあとにした。

私の家の近くには未だに瓦礫がある。車は当時のまま積み上げられている。
そこに私が乗ったタクシーがある。同じ業者のではなくナンバーも同じのタクシーが

「助けてくれたんだよ」
祖母に話すと祖母はそう言った。


今は地元を離れある地方都市で仕事をしている。
今でもたまにあのタクシーと同じ車種とナンバーのものを市内で目撃されるそうだ






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443 :1:2009/08/27(木) 02:18:37 ID:qAzyC9Vy0
 
これ信じてもらえるかどうか分からないし、書こうかどうか迷っていたのだが… 

丁度1年ほど前、俺と友人のTとOは、Oが「ニコ動に釣り動画つくってうpしようぜwww」と言ってきたので、
買ったきり殆ど使っていなかったOのビデオカメラを持ち出し、俺の親の車を借りて山の中へ出かける事になった。
誕生日の関係で、18になっていたのが俺だけで、免許を俺しかもっていなかったから。 

どんな釣り動画かというと、俺とTが録画しながら心霊スポット探索をして、
ほんの一瞬女装したOが画面内に映りこみ、俺とTはその事に全く気付かないまま動画をうpという設定。
今考えるとほんとうにしょうもない内容だが、当時の俺達はノリノリだった。 
ただし3人ともビビりだったため、ほんとうの心霊スポットでは無く、ただそれっぽい山の中へ行き、
そこで録画する事になった。 

午後4時頃に出発し、適当に山道を走らせていると、いい感じに舗装されていない林道を発見した。 
その道を少し進むと開けた場所があり、何かの資材置き場のようになっていて、俺達はそこに車を止めると、
まず周辺で演出に使えそうな場所はないか、Oが隠れ潜めるような場所はないか、色々と探し始めた。 

30分ほど辺りを探し回っていると、俺は資材置き場の先の森の中に、ボロボロの小屋があるのを発見した。 
TとOにその事を話し、俺が「ここで良いんじゃね?」と聞くと、
Oはさいしょ「ここに1人で待機って気味悪りぃよ…」とゴネていたが、
俺とTは「言いだしっぺはお前だろwww」などとからかい、
「まあ待機と言っても10分くらいだから」とOを宥めて納得させ、
完全に暗くなるまで車の中で待機する事にした。

車の中でゲームをしたり話をしながら2時間ほどが過ぎ、辺りは完全に真っ暗になった。 
そして、OがTの姉貴の部屋から無断で持ち出してきた服に着替える間に、
俺とTは、適当にでっちあげた心霊スポットの話をしながら、あちこち撮影を始めた。 


444 :2:2009/08/27(木) 02:19:26 ID:qAzyC9Vy0
 
まず10分ほどそんなこんなで録画をし、Oも準備が出来たということで、本命の釣り部分の撮影を開始した。 
俺とTは笑いをこらえながら必死でビビる演技をしながら、Oの隠れている建物へと近付いていったのだが、 
あと10mくらいまで近付いた時、
Oが突然「やばいやばいやばいやばいやばい!」と叫びながら、小屋の影から飛び出して来た。 
俺とTは最初ぽかーんとしていたが、Oがあまりにも必死な形相なため、俺達もつられて全速力で逃げ出した。 
広場の車のところまで来ると、Oは自分がまだ女装している事すら気にせずに、
「早く車出せって!ここはやばい!早く逃げねーと!」と、俺を運転席に押し込んで、自分は後部座席に乗り込んだ。
俺とTは何がなんだか解らなかったが、ひとまず車を発車させ、もと来た道を戻り始めた。 

暫らく車を走らせ、もう少しで舗装した道路に出る辺りまで来た頃、異変が起きた。 
車の天井に、何かが落ちてきたようなドン!という大きな音がした。 
俺は親の車を傷つけたら洒落にならないため、一端車を止めて何が起きたのか見ようとすると、
Oが「止まるな!確認なんて後で良いからとにかく走らせろ!ここはやばい!」と、
俺が外へ出るのを止めたため、仕方なく走らせようとしたとき、
助手席にいるTが俺の腕を引っ張りながら、「おい…あれ」と、助手席側の窓を指差した。 
Tの指差しているところみて俺は絶句した。 
森の中から、大勢の人がこちらへ向かって歩いてくる。 
人数は20人くらいはいただろうか。
全員下を向いてうつむいたまま、ゆっくり歩いているはずなのだが、見た目以上のスピードで車へと接近してくる。
俺は全身の毛が逆立つような感覚に襲われ、全身に嫌な汗が流れ始めた。 
ただ人が歩いてくるだけなのだが、俺にはそれが物凄く恐ろしいものに見えた。 




446 :3:2009/08/27(木) 02:20:23 ID:qAzyC9Vy0
 
俺は車を急発進させ、後は3人とも無言だった。 
暫らく走っていると、遠くにドライブインらしい明かりが見えた。 
俺はTとOに「とりあえずあそこに入るか…」と言い、
2人は無言だったが、そのままドライブインの駐車場に車を止めた。
そこであらためOに事情を聞くと、ようやく自分が女装している事を思い出したのか、
「とりあえず着替えさせてくれよ」と言った。 
そこで3人とも緊張感が解けたのか、車内の空気が正常に戻った。 

3人とも落ち着いてきたため、ドライブインの自販機でコーヒーなどを買い、
そこでOに、あらためてあの時何があったのかを聞いてみるた。 

Oの話をまとめると、
Oは俺達が来るまで小屋の裏手で待機していたのだが、小屋の反対側から人の声がしたため、俺たちだと思い、
予め打ち合わせしていた小屋の窓のところに移動して、俺達が来るのを待っていたらしい。 
しかし、いつまで経っても俺とTがこないため、一端道の方へと顔を出した。 
すると、道の真ん中にぼさぼさの頭のおばあさんが立っており、こちらをニヤニヤと笑いながら見ていたとか。 
Oはちょっと気味悪かったが、お婆さんにそこにいられると段取りが狂うため、
「すいませーん、ちょっとの間で良いので、どいていてもらえませんかー?」と聞いたのだが、
お婆さんはにやにやとOを見て笑っているだけで、何の反応もない。 
Oはちょっとむかついて、お婆さんのすぐ近くまで行き、
「ちょっと、2~3分でいいからどいていてくれよ!」と、強い口調で言ったらしい。 
するとお婆さんは、にやにやした表情のままOの腕を掴み、そのまま森の奥へと連れて行こうとしたとか。 
Oは「何するんですか!」と言って抵抗したが、老人とは思えないほど強い力で引っ張られ、
ずるずると奥のほうへと引き摺られていった。 
そして、森の奥のほうからは、大勢の人がOのほうへと向かって歩いてきたとか。 
Oはそこで身の危険を感じ、お婆さんを蹴りで突き飛ばして、そのまま俺達の方へと逃げ出し、
途中で俺達と合流したという事だった。 


451 :4:2009/08/27(木) 02:33:57 ID:qAzyC9Vy0
 
それが人だったのか、それ以外のものだったのか、Oには分からなかったらしいが、
とにかく、普通ではない集団であったのは間違いがなかったと思う。
なぜなら、俺達が戻る途中でみた集団も、なんと説明したら良いのか、とにかく異様な雰囲気がしていたから。 
何か釈然としない状況ではあったが、動画作成にも事実上失敗し、時間も時間だったため、
その日はこのまま解散となった。 

それから夏休中、俺とTとOは何度かつるんで遊んだりしていたが、
あの日の事はなんとなく3人とも話せずに過ごしていた。 

そんなある日、俺が友達と朝までカラオケをして、午前5時頃に自転車で家への帰り道を走っていると、
大通りの道の反対側にOをみつけた。 
Oは両手でお盆をもっているようで、良く見てみると、
どうやらお盆の上に、水か何かの入ったガラスのコップを乗せているようだった。 
俺は、あいつ何やってんだ?と思い、「おーいOどうした~?」と呼びかけたのだが、
聞こえていないのか全く反応が無い。 
そのままOは十字路を曲がるとどこかへ行ってしまった。 

その日の午後2時頃、俺はOからの電話で目を覚ました。 
Oが言うには、『電話では説明が難しいからとにかくうちへ来て欲しい』と言う。 
Oの家につくと、Tもいた。
そして、Oは俺とTにまずこれを見てくれと言い、あの日録画した動画を見せた。 
その動画を見ていて、Tが「どういう事だ?なんだこれ?」と言い出した。 
俺も口には出さなかったが、Tと同じ感想だった。


453 :5:2009/08/27(木) 02:35:12 ID:qAzyC9Vy0
 
なぜかというと、俺達は確かにあちこちを録画して回ったはずでその記憶もあるし、逃げ出したときの記憶もある。
当然3人とも記憶に不一致は無い。 
しかし、動画内で俺達はなぜかずっと車の中におり、ビデオカメラは後部座席に固定されている。 
動画が流れ始めて20分くらい、なぜか俺達が無言のまま座席に座っているところが映し出されていた。 
動画が20分を過ぎた頃、後部座席にいたOがドアを開け、やはり無言のまま外に出ると姿が見えなくなった。 
そしてそこから5分ほど過ぎた頃、俺とTもドアを開けると外に出て、
動画には誰もいない映像がそこから10分ほど映されていた。 
動画の中で、俺達は一言も会話をしていなかった。
聞こえてきていたのは、ドアを開ける音や、外からかすかに聞こえて来る虫の声のみだった。 

そこで一端Oが動画を止め、俺とTに「どう思う?」と聞いてきた。 
俺は「どう思うと聞かれても…なんだよこれ…」と答えるしかなかった。
動画の中で俺とTとOは、俺達の中にある記憶とは全く違う行動をしている。
そんなものどう答えたら良いのかなんて分からない。Tも当然同じ意見だった。 

Oは「そうだよな…でさ、この後の映像も変なんだよ…」と言い、停止していた動画を再生し始めた。 
暫らく誰もいない車内と、フロントガラス越しに見える外の景色が映っていたのだが、
更に4~5分すると、車の前方の方に人影が見えた。 
その人影はどんどん車の方へと向かってきており、暫らくするとそれが、
ぼさぼさの髪のおばあさんである事が分かった。
Oはそこで、「こいつだよ、こいつ!俺の腕掴んで引っ張ったの!」と少し興奮気味に言い出した。 
そのお婆さんは、暫らく車のボンネットに手を着くと、にやにやと笑いながら車内を見ていたが、
すぐにもと来た道へと戻っていった。 


454 :6:2009/08/27(木) 02:36:11 ID:qAzyC9Vy0
 
おばあさんが見えなくなった直後頃、動画に変化があった。 
急に俺達が騒いでいる声が聞こえ始め、
「やばいやばい!」と叫ぶOと、何が起きたか解らないまま動揺している俺とTが映し出された。
それは本当に唐突で、まるで車の付近にずっと待機していて、急に慌てる演技をし始めたかのような不自然さだった。
そこからの映像は、車を発進するまでしか録画されていなかったが、間違いなく俺達の記憶にある映像だった。 

しかし、一つ不思議な事があった。
Oは録画直前に女装したはずで、元の服に着替えたのはドライブインについてからだ。 
しかし、なぜか動画内のOは普通の服のままだった。一体Oはどこで服を着替えたのか… 
何もかもが不自然でおかしい。
俺達の記憶と全く違う内容の動画に、3人とも完全に混乱してしまっていた。 

動画を全て見終わってから、Oは「でさ、今日のことなんだが…」と話し始めた。 
「昨日の夜に寝てさ、今日気が付いたらなぜか○○川(地元の比較的大きな川)の橋のところで、
 お盆の上に水の入ったコップを乗せて立っていたんだよ。俺そんなことした記憶全く無いのに…」

俺は今朝の出来事を思い出し、TとOにその話をした。 
Oに話しかけたが、全く気付く様子がなかったという事を。 
それからOはこう続けた。 
「それでさ、わけわからないまま家に帰ってきたら、急に“あの動画を見なければいけない”という気持ちになって、それで見たらあの状態だったからさ…
少し悩んだけど、お前達にも見せたほうが良いと思って呼んだ訳」
そこでTがこう言った。

「この動画のフラッシュメモリーさ、このままにしておくのヤバくね?
 お払いとかしてもらったほうがいいんじゃないか?」

俺とOもそれには同意見で、
早速近所のお寺に、ビデオカメラと問題の動画の記録されたフラッシュメモリーを持ち込み、
和尚さんに事情を話した。 
和尚さんは半信半疑で俺達の話を聞いていたが、動画を見せると暫らく考え込み、
「このカード暫らくあずからせてくれないか?」と言って来た。 
俺達はこんな気味の悪い物をもう手元に置いておきたくなかったので、
二つ返事で同意すると、フラッシュメモリーを和尚さんにあずけ、携帯の連絡先を伝えると、
お寺を後にしてその日は解散した。 


456 :7:2009/08/27(木) 02:36:57 ID:qAzyC9Vy0
 
翌朝、俺は混乱していた。 
朝目がさめると、昨日のOと同じようにお盆の上に水の入ったコップを乗せ、○○川の橋の上に立っていたから。 
そして、その横には放心状態のTもいた。 
Tは何度か呼びかけても返事がなかったが、肩をゆするとハッとした顔をして俺の方を振り向き、
「俺今何してた?ここどこ?????」と言い出した。 
俺は昨晩家の布団の中で寝て、それから今まで起きていなかったはず。
Tも同じ状況だったにも関わらず、気が付いたらここにいたらしい。 

俺は気味が悪くなり、ひとまずOに電話をした。 
Oは寝起きで最初寝ぼけていたが、事情を話すと俺の家まで来てくれた。 
そして、3人で相談してもう、一度昨日のお寺へ行って事情を話す事にした。 

お寺に着くと事情を分かっていたからか、和尚さんはすぐにあってくれた。 
3人に起きた事を和尚さんに話すと、和尚さんは腕組みをして暫らく考え込んでいたが、
何か思い出したかのように暫らく席を外すと、お守り袋を3つもって戻ってきた。 
そして俺達にこう言った。
「3人とも、もうこの事は忘れなさい。そして、このお守りを1年間肌身離さずもっていなさい。
 そうすれば、今日あったようなことはもう無いはずだから」と。 
そして、「フラッシュメモリーだっけ?これは引き続きうちであずからせて欲しい。それでいいか?」と聞いてきた。
和尚さんは何か俺達の身の上に起きた事情が何なのか、何となく分かっていそうだったが、
結局俺達にはなにも教えてはくれなかった。 
俺達もその事を深くは追求しなかった。というより、しないほうが良いと感じた。

ただし、和尚さんは一つだけある事を教えてくれた。 
まず、俺達に「その資材置き場のような場所か小屋の近くに、川はあったか?」と聞いてきた。 
Oが「覚えている限りではなかったと思うけど…」と答えると、和尚さんは「そうか…」と言って、
続いて、なぜ俺達が無意識に水の入ったコップをもって外に出たのか、憶測を交えながら話し始めた。 
どうやら俺達は、何か呪いの一種のような物をかけられていたらしく、
その呪術の続きを川伝いに俺達へと、何者かが送り込もうとしていたらしい。
その何者かが人なのか、それともそれ以外の何かなのか、それは和尚さんは教えてくれなかったが、
とにかく、川を通ってやってきた呪いの受け口となっていたのが、そのコップと中に入った水らしい。 

俺達は呪いの元に誘導されて、寝ているうちに家にあるコップに水を汲み、
川へと呪いを受け取りに行っていたという事だった。 
このまま何の対策もせず、俺達が呪いの続きを受け続けていたら、
その後どうなっていたかは、和尚さんにもわからないらしい。
ただし、「無事ではすまなかっただろう事は確実だ」とも言っていた。 
このお守り袋は大した力は無いらしいが、
少なくとも、俺達の居場所を呪いの元から分からなくすることができるらしい。 
そして、1年もすれば呪いの痕跡そのものが消えるため、俺達が操られる事も無いのだという。

お守り袋を貰うと、俺達は特に根拠があるわけではないが、不安感から多少なりとも開放され、 
何かほっとしてそのまま各自家に帰った。

それから俺達は高校を卒業し、進路もばららばとなり、俺は都内の大学に進学した。 
TとOとは今でも連絡を取り合っているが、あの日の事は話題に上がることは殆ど無い。 
和尚さんに言われたとおり、お守り袋は今でも肌身離さずもっているせいか、
あれ以来俺達に、記憶の喪失やおかしな出来事は起きていない。







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610 :あなたのうしろに名無しさんが・・・ :03/08/11 14:47
高校の修学旅行で、京都の某寺院に行った。
そこは血天井で有名なところらしく、
見上げると確かにどす黒い手形や、血だまりに倒れこんだと思しい人型等が一面に浮かび上がっている。

こんなもんで供養になるのかなー…などと思いつつ、本堂で坊さんの案内を聞いていた時の事。
突如、左わき腹がキリキリと痛くなってきた。
腹でも冷やしたか?そんなことを考えるうちに、ますます痛みは強くなってくる。
脂汗が浮いてくるほどの激痛になった頃、ようやく坊さんの話は終わった。

痛みに耐えつつ寺の外に走り出ると、そこには既に別のクラスの友人2人が立っていた。
不思議なことに、そのときにはもう痛みは嘘のように引いていた。
「やっぱ何か見た?」
…そう言われても一瞬事情が飲み込めなかったが、その2人が普段から『見える』体質だったことを思い出した。
「武者みたいな人いたよね」などと話し合う2人に、腹が痛くなって出てきた旨を告げる。
すると、「ああ」と納得したように彼らは、
「切腹するときって、大体左から刀入れるよね」





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13 :本当にあった怖い名無し:2022/05/14(土) 01:11:45.35 ID:BMKJ3qoq0.net
以前勤めてた会社の同僚だったTさんから聞いた話。
Tさんの娘さんが4歳のころ、おかしなことがあったそうだ。
夜、寝かしつけようとしてたら娘さんが突然大声で叫びだし、手が付けられないほど大暴れしはじめた。
困ったTさんは奥さんと一緒に娘さんをなだめるが、癇癪は一向に収まらない。
そうこうしているうちに、精根尽き果てた娘さんは糸が切れるように倒れ、そのまま泥のように眠ったそうだ。
翌朝の娘さんはいつもと変わらぬ様子で、昨夜の大暴れは全く覚えていないらしい。
そんなことが数日続き、困り果てたTさん夫妻はかかりつけ医をはじめ、様々な専門家に相談したが娘さんには何の異常も見つからず、幼児期特有の現象として片付けられてしまった。

「そんなに凄かったんですか?」
「そりゃあ凄かったよ。殺されるんじゃないかってくらい必死に暴れるし、俺と嫁の言葉は一切聞かないんだから」
「奥さんも大変でしたね」
「大変大変。いったん暴れ出したらもう最後。お気に入りのおもちゃ渡しても、大好きなアンパンマン見せても、アイスやってもガン無視でさ、なんか普通のむずがりとは全く次元が違ってたな」
「そんなに違うものなんですか?」
「ああ、全然違う。なんて言うの、こっちの言ってることが一切伝わらないまま、わけわからない言葉まくし立てるの。なんか意思疎通が全く出来ない感じ」
「そりゃ凄いですね。それで、いつぐらいまでそんな感じだったんですか? 今はさすがに落ち着いてますよね」
「そりゃ今高校生だからね。本人はそんなこと覚えてないし、おかしかったのは半年くらいだったから」

14 :本当にあった怖い名無し:2022/05/14(土) 01:12:46.08 ID:BMKJ3qoq0.net
「えっ、じゃあ自然に治ったんですか?」
「いやいや大変だったよ。山形の寺に月2、3回のペースで通ってお祓いして、やっと収まったんだから」
「ああ、じゃあ何かに取り憑かれた系の話だったんですか?」
「俺はよくわかんないんだけどね。娘が何をまくし立ててるのか全く分からなかったんだけど、なんかイントネーションが中国語っぽいなーって思ったから、ものは試しで中国から研修で来てたR君に娘の動画を見てもらったんだよ」
「中国語だったんですか?」
「うん、R君はよくわからないって言ったんだけど、北の方の言葉っぽいって言うから黒竜江省から来てたOさんに見てもらったんだ。そしたら間違いなく中国語だって」
「へー、で、娘さんなんて言ってたんです?」
「断片的なんだけど、一番多かった言葉が『痛い』と『やめてくれ』、あと『お母さんに会いたい』『○○(よく聞き取れなかった)が食べたい』『指を返してくれ』なんてことを言ってたらしい」
「えーなんすかそれ、怖いなー」
「Oさん途中で涙ぐんで来ちゃってさ、申し訳ないから打ち切ったけど、そこでただ事じゃないなって思ったわけ」
「それでどうしたんです?」
「そっち方面で相談できる人を探した。まあ、たまたま嫁の叔母さんが詳しい人で、山形の△△寺に連れて行けって言われたんだよ」
「それで山形に通ったんですか」
「住職さんがスゴい人でね。親身に相談に乗ってくれてさ、5ヶ月かかったけど最後に『もう大丈夫』って言われてからは何もない」
「それで、結局原因は分からず仕舞いですか?」
「まあね。でも、もしかしたらコレなんじゃないかって記事を最近ネットで見かけて、自分なりには納得してる。嫁にも娘にも言わないけどね」

15 :本当にあった怖い名無し:2022/05/14(土) 01:13:46.54 ID:BMKJ3qoq0.net
「えー、なんすか。聞かせてくださいよ」
「あのさ、昔よくやってた『人体の不思議展』って知ってる?」
「ああ、あの、なんか解剖した死体をプラスチックで固めたアレですか?」
「そう、それ。昔さ、??県に出張した時にたまたまやっててさ、お得意さんが協賛に入ってたから、嫌だったけどお付き合いで行ったんだよ。で、よくよく考えてみたら娘がおかしくなったのって、その出張から帰った日だったんだよな」
「あー、それで連れて帰ってきたと……」
「たぶんね。で、記事ってのはさ『人体の不思議展』で使われた死体は、中国政府に都合の悪い人や宗教の信者だって告発する内容だったの」
「うわー、それってエグい話っすね。信じらんないな~」
「まーねー。ただ、事実だとしたらOさんに訳してもらった言葉と妙に符合するなって思ってさ」
「確かにそうっすねー」
「まあ、確認しようもない話だからね。でも、国は違っても△△寺で弔ってもらったのは、せめてもの救いかなって思ってるよ」

転職してからTさんとは会ってないから、もう4年くらい前に聞いた話。
短大卒業したTさんの娘さんが、新卒社会人としてローカルニュースに出てたのをたまたま見かけたんで、昔聞いた話を思い出して書いてみた。
実際の所この話はTさんから聞いただけだから、真相は全然分からない。
ただ、本当にそうだとしたら、月並みな言い方だけど霊なんかより人間の方がよっぽど怖いな。


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474 : 本当にあった怖い名無し[sage] : 2013/07/24(水) 23:17:07.60 ID:nnCRO8SM0
直接体験というにはちと微妙だけど、実話。
長い上にあまり怖くないし、文章も下手なんで嫌な人はスルーしてください。
10年くらい前、俺がまだ修行僧だった頃の話なんだが。
大学を卒業したものの就職に失敗して(当時はいわゆる就職氷河期)しばらくフリーターしてんだが、爺さんが寺の住職だったこともあって親父に坊主の修行でもでしてこないかと言われた。
将来に不安もあったし、まあダメだったらまたフリーターに戻ればいいや、という捨鉢な気持ちでN県の修行寺に入った。

477 : 本当にあった怖い名無し[sage] : 2013/07/24(水) 23:20:38.96 ID:nnCRO8SM0
最初は修行生活きつかったんだけど、恐ろしいもんで人間どんな環境でも慣れる。
半年もすると、案外普通に修行生活に順応してしまうもんだね。
 
当時、俺の先輩にTという人がいた。
この人は零感の俺と違って霊感アリの人らしい。
ガタイがデカくて彼女持ちのこの古参の先輩に、童貞なことをからかわれたっけ…。
ある日の朝方の作務(掃除)の時にT先輩が寺の山門の脇を指さして
「そこに黒い影がうずくまってるな。これは枕経(人が亡くなってから最初にあげるお経のこと)が入るかもしれん」
と先輩がさらっと言った。

478 : 本当にあった怖い名無し[sage] : 2013/07/24(水) 23:22:58.65 ID:nnCRO8SM0
ぎょっとして見てみるけど、俺にはそんなモノは見えない。
 
それに、日常の会話とまったく変わらないトーンで言われたので俺は(冗談にしてはキツいこと言うなあ)とスルーしてた。
そんなことをすっかり忘れて、夕飯になった時。
上の人から「今夜枕経があるから、○○と××、△△はついてくるように」と言われた。
その時に俺はT先輩の話を思い出してゾッとした。
対照的に、T先輩は平然としてたような気がする。
ちなみに、その後にもそれと同じようなことはもう一回あったんだが…。

479 : 本当にあった怖い名無し[sage] : 2013/07/24(水) 23:25:04.92 ID:nnCRO8SM0
黒い影ってのは過去ログでよく出てくる死神的な存在だったんだろうか?
でも、何故かわからないんだけど、悪いモノには思えないんだよね。
いや、特に根拠はないんだけども。 
駄文失礼しました。
ちなみに今でも坊さんやってますw

480 : 本当にあった怖い名無し[sage] : 2013/07/24(水) 23:57:03.47 ID:ZLw5r+Rg0
>>477
次は霊感アリ設定無しの話を頼む

481 : 本当にあった怖い名無し[sage] : 2013/07/25(木) 00:15:36.20 ID:eIFuICup0
>>480
設定無し、ねぇ…。

ちなみにその「もう一回あった」ってのは
それからしばらく後の話
同じ山門のところに、たくさんの数のカラスが群がって騒いでた。
エサになるようなものも見当たらないのに。
これはさすがに不気味に感じて、俺も何かあるなあと思ったね。
「ああ、これはまた枕経だな」
と先輩も言ってたなあ。
案の定、数時間後御檀家さんとこでどなたかが亡くなられたという電話があった。

設定云々にはあんまり関係ないけどさ。




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