【閲覧注意】怪談の森【怖い話まとめ】

当サイト「怪談の森」は古今東西の怖い話~ほっこりする神様系の話まで集めています。 随時更新中!!

カテゴリ: 洒落コワ



480 :あなたのうしろに名無しさんが・・・:03/04/05 01:58
3ヶ月前の成人式の時、自分は遺影を持って行ったんだ。 
中学の時、心臓発作で死んだ近所のツレの。 
そいつと俺とは親友同士で、毎日のように遊んでいた。 
そんなツレと、こんな形で成人式に出席するとは思ってもみなかった。 

市長のあいさつなども終わり、式の終わりくらいに、元クラスメートほぼ全員で集合写真を撮ったんだけど、
後日その写真を現像してみたら、俺の手の中のツレの遺影が笑ってるんだわ。無表情で写ってたはずの遺影が。
怖いという感情はあまり無く、
「ああ、久しぶりにみんなに会えて、嬉しかったんだなぁ・・・」と思ったよ 

でも違ったんだ。
その集合写真で俺とツレの横に写っていた子が、しばらくしてから死んだんだ。 
その子は当時ツレが好きだった子だった。 

もうすぐその子に会えるから嬉しかったんだろうなぁ・・・


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小学生の頃、両親が離婚し俺は母親に引き取られ母の実家へ引っ越すことになった。

母の実家は東北地方のある町でかなり寂れている。

家もまばらで町にお店は小さいスーパーが一軒、コンビニもどきが一軒あるだけ。

その町の小学校へ通うことになったが全学年で20人弱同級生は自分を含めて4人しかいなかった。

越してきて1年半ほど経ったある日、一学年上の子にいじめられるようになった。

原因はなんだったか思い出せない。

まぁたいしたことじゃないと思う。

とにかくその子のことが大嫌いでいなくなって欲しかった。

その時、首刈り地蔵のことを思い出した。

首刈り地蔵のことは越してきた時にじいちゃんに教えてもらった。

小さな公園の奥の林の中にある首のない三体のお地蔵様。

絶対にお供え物をしてはいけないと言われた。

理由は教えてくれなかったが、越してきてしばらくして同級生に教えてもらった。

このお地蔵さまにお供え物をして

『誰々を殺してください』

とお願いすると、その相手を殺すことができる。

首刈り地蔵にお願いしよう。そう思った。

週一回のお弁当の日。

おにぎり二つを食べないで我慢して学校の帰りに首刈り地蔵にお供えし、お願いした。

その日の夜、寝ていると足音が聞こえた。

ガチャ、ガチャと鎧を着て歩いているような音。

「足りない」

そう聞こえた。

ああ、そうか。お地蔵様は三体だった。

おにぎりがひとつ足りなかったか。

翌朝、おにぎりを一つ持って登校した。

登校途中にある首刈り地蔵のもとへ行くと二つのおにぎりはそのままある。

持ってきたおにぎりをお供えしようとすると

「こんのクソガキが!なにやってんだ」

と怒鳴り声が聞こえる。

後ろから顔見知りのおじさんが走ってきて、思いっきり殴られた。

引きずるように自分の家に連れて行かれ、じいちゃん、ばあちゃんに怒鳴り声で何か言い帰っていった。

夕方になると沢山の大人が家へやって来た。

じいちゃん、ばあちゃんはとにかく謝っている。

東北弁がきつく、何を言ってるかわからなかったが俺も一緒になって謝った。

とにかく大変なことになってしまったらしい。

何日か話し合いがされ、うちは村八分ということになった。


首刈り地蔵にお供え物をした一家は村八分。

昔からそうらしい。


実際、村八分がどういうものか知らないけどそれ以上だったかもしれない。

うちの人間とは一切会話が禁止され、スーパー・コンビニで何も売ってもらえなくなり、母は町の病院で看護師をしていたが解雇され、俺は学校に通わせてもらえなくなった。



母と一緒に町役場に抗議しに行ったが話を聞いてもらえない。

どうにもならない。

ここではとても生きていけない。


東京にでも引っ越そうと話したがじいちゃん、ばあちゃんはここを離れたくないという。

生まれてからずっとこの町で過ごしてきた。

死ぬ時もこの町で死にたいと。自分たちは大丈夫だから二人で東京へ行きなさいと。

母はかなり心配していたがここにいては俺は学校へ通えないし母も働くところがない。
生活がまともに出来ない。

母と俺は東京へ引っ越すことにした。


実家にはまめに電話をし食品など荷物を送っていたが、しばらくして電話線を切られたらしく電話が通じなくなった。

町に買い物に出たときに公衆電話でこっちにかけてくる以外は手紙が連絡手段になってしまった。

帰省した時電話線を直そうといったが、じいちゃん達はこのままでいいという。

たぶん他にも何かされていたと思うけど、何かすべてをあきらめているというか受け入れているというかそんな感じだった。



それから何年か経ち、俺は高校に入学した。

高校生になってもあの町のことが頭にあった。

とんでもないことをしてしまったとかじいちゃん達に悪いことをしたとかいう理由ではなく、あれ以来あの足音と声が未だに聞こえるからだ。

別に何か起こるわけじゃない。ただ聞こえるだけ。

それでもやはり不気味でいい気分じゃない。

ある日、運送会社から電話がかかってきた。

実家に荷物を送ったが何度行っても留守だと。

嫌な予感がした。

というよりも半分ぐらいそうなんじゃないかと思っていた。

何かあれば電話をしてくるはずなのに何度行っても留守。

すぐに実家に行くことになった。

家についたのは夜遅くなのに、家に明かりはない。

玄関を叩くが応答がない。

玄関は引き戸で簡単に外すことができる。

ドアを外し一歩家に足を踏み入れた瞬間に確信した。ものすごい腐臭がする。

母を見ると少し嗚咽を漏らし震えていた。

中に入り明かりをつける。

どこだろう。寝室かな? 玄関を入り右へ進んだ突き当たりが寝室だ。

寝室へ行く途中の左の部屋のふすまが開いていた。

仏間だ。

ちらっと見るとばあちゃんが浮いていた。

……首を吊っている。

じいちゃんは同じ部屋で布団の中で死んでいた。

母は子供のように泣いた。

とりあえず外に出ようと言っても動こうとしない。

警察を呼ぼうとしたが、まだ携帯が普及し始めた頃でそこは圏外だったので最寄りの交番まで歩いて行った。

じいちゃんは病死、ばあちゃんは自殺と警察から説明された。

じいちゃんの跡を追ってばあちゃんが自殺をした。

そういうことらしい。

葬儀はしないこととし、お坊さんを霊安室に呼んでお経を上げてもらい火葬した。

家に帰る日、写真などを持って帰りたいから実家に寄ってから帰ることにした。

財産はこの家以外に何もないから相続しないらしい。

この町に来るのはこれで最後。

母がいろいろやっている間、俺は懐かしい道を歩いた。

学校へ登校する道。公園でブランコに乗りながら考えた。

どうしようか。もうこの町と一片の関わりも持ちたくない。

このまま帰ったほうがいいか。でもあの足音と声がある。

そうすることこそがこの町との関わりをなくすことなんじゃないかと思った。

林の中へ入り首刈り地蔵へ持ってきたおにぎりをひとつお供えした。

何を願おう。

……誰を。

すぐに思いつく名前はなかった。俺は誰を殺したいんだろう。

『この町の人間全員を殺してください』

そう願った。

公園の方を向くと五、六人の人がこっちを見ていた。

見知った顔もある。向こうも俺が誰だかすぐに分かったと思う。

俺が近づいていくと目を逸らし誰も何も言ってこなかった。

俺も何も言わず無言ですれ違った。

足音と声は聞こえなくなった。

あの町の人達がどうなったのかはわからない……

後日談

首刈り地蔵を書いたものです。

首刈り地蔵については母に由来を聞いたことがあるくらいです。

母が子供の頃に聞いた話を十年以上前に聞いたので細かいところはわかりません。

おじいちゃんが生まれるよりもずっと昔。

首刈り地蔵はもともと首なし地蔵と呼ばれていたそうです。

なぜ首がないのかはわかりません。

とにかくそんな不気味なお地蔵様だから誰もお供え物をして手を合わせる人はいなかったそうですが、一人だけ男の人が毎日お供え物をして拝んでいました。

ある日その男の人が殺されてしまいます。

犯人は結局見つからなかったそうですが、その男の人の母親は諦められず息子に代わり毎日、首無し地蔵にお供え物をし、息子を殺した犯人を殺して欲しいとお願いしたそうです。

何日か経ち、また二人の死者が出ました。

一人は首をしめられて、もう一人は首を切られて殺されていました。

普通なら連続殺人だと思うんですが、この町の人達は殺された二人があの男の人を殺した犯人で、母親の願いにより首なし地蔵に殺されたと信じました。

それ以来、首無し地蔵にお供え物をして拝む人が増え、何人かの人が亡くなりました。

それによりいつの間にか首無し地蔵は首刈り地蔵と呼ばれるようになったそうです。

このままじゃいけないということになり、首刈り地蔵にお供え物をすることは禁止され、お供え物をした一家は村八分ということになったそうです。

俺が知ってるのはこれだけです。






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430: 本当にあった怖い名無し:2011/11/06(日) 16:46:42.41 ID:/7JjcaT80

中国で体験した怖い話
今仕事で中国に住んでいます。
ここで観た事や体験したことを書きます。

・近所の天使像
住んでいるアパートから歩いて5分のボロ住居の前に、
高さ60cmくらいの石膏製の天使像が置いてあった。
まあそこそこ見栄えのする像だったが、なんとそこの住人は汚いモップ干しとして使用w
上品な天使とその頭に掛けて干されている汚いモップが、
なんともいえないコントラストをかもし出していた。

ところが、2,3年前から天使像に異変が発生。
両目から血の涙のような跡がつくようになった。
天使の膝元に子供がいるデザインなのだが、子供の両目からも血の涙
を流した痕跡がある。そして日増しにその量は増え続け、
天使と子供の顔はもはや血まみれといった有様だった。

日本人なら目を覆いたくなるような状態の像だったが、そこは中国人w
何も気にしていないようだったが、モップ干しの
張本人と思われる掃除のばあさんが突然発狂急死してから事態は急展開。
ボロ住居の主人が誰かに、こんな不吉な像は捨ててしまいなさいと忠告されたらしく、
即日天使は首をたたき折られて近くの畑に廃棄された。
今でもその像は畑に捨てられたままだが、以前にも増して嫌な雰囲気を漂わせている。

・自室のテレビ
ある日、自室に置いてあったテレビがバチッと音を立てて画面が映らなくなった。
中国のテレビ番組は言葉がまったく判らないため、エロDVD鑑賞専用に使っていたものだw
ところが、映らなくなった画面を改めて見てみると、ひとつの大きな手形がついていた。
しかも形が不自然と思ってよく見てみると、指の数が全部で八本あった。
そのときは驚き2chに投稿するも、自分でやったんだろwと誰にも信用されず。
手形を写真に撮影した後、雑巾でふき取ったが、
何か油のようなものが凝り固まった後のような手形で、力を入れて苦労してふき取った。

自分の部屋にこんな妖怪みたいなのがいたなんて、自分でも信じたくないし。

まだあるけど、需要があれば書きます。


434: 430:2011/11/06(日) 17:28:06.51 ID:/7JjcaT80
・嫌な色のマンション
同じ中国在住の日本人同僚の知人がマンションを買ったと聞いた。
同僚曰く「安かったけど、でも何かすごく変な色のマンションなんだよね」
同僚は知らなかったが、実はそのマンションのことを俺は知っていた。

そのマンションは、昔中国の文革時代の処刑跡地に建てられた物件らしい。
当初はまともな色合いの物件だったが、
その後マンション内のあちらこちらで幽霊騒動など怪事が相次ぎ
挙句の果て、変死者や自殺が多発するようになって、風水師に相談したらしい。

その苦肉の策が、何とも言えない強烈かつ嫌な色でマンションを塗りつぶし、色の呪力で
怨霊を抑えるというものだったらしい。

その事実を同僚に教えてあげたのは言うまでもないw


442: 430:2011/11/06(日) 18:38:14.10 ID:/7JjcaT80
・天使像の理由
>>430のボロ住居の天使の話だが、その家の住人たちは時に犬を常食していたらしい。
近所で野良犬の姿が見えなくなると、ああまたあの家か、てな感じだった。
ところが、そのボロ住居の住人は毎年春になると凶暴になる病気?にかかることが多く
医者も原因がわからず、お手上げ状態だったようだ。

その住人の言うことによると、その住居には夜になると犬が入ってくるらしい。
しかもその犬はこの世のものではなく、右半身と左半身にきれいに切り分けられた
半身の状態で入ってきてその住居の住人をじぃっと見ているそうだ。

そんなこんなで魔よけのつもりで置かれたのが、くだんの天使像だと聞いた。




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299 :本当にあった怖い名無し:2006/06/24(土) 00:27:56 ID:YIuRNseZ0
昔、一人暮らししてた時の話なんだけど、
一人暮らしを始めて一ヶ月くらいの日曜の朝、起きたら知らない女が横で寝ていた。
何が怖いって、俺その日の前日の夜、家にいて普通にちゃんと施錠して11時くらいに寝たのに・・・

俺が唖然としていると、その女が目を覚まし、(文章力ないんで、ここから順に箇条書きにしますね)
①いきなり悲鳴あげられる。
②何故か?俺が責められる(質問攻めにあう)。
③相手を落ちつかせるまで30分くらいかかる。
④落ち着いた所で話を聞いたら、3つの事実がわかる。
※その女は、俺の部屋の前の住人。(部屋の鍵は、処分せずもっていたらしい)
※昨夜は嫌な事があり、大酒を飲んでいた。(酔っ払い、昔の家に帰ってきた・・・)
※昨夜誰かに姦られていた?
(和姦か?どうかも、相手すら覚えてない。しかも、俺が寝ていた彼女を姦ったと少し疑われている)
この間、なぜか女が切れ気味。
⑤俺、切れる。
その後切れた俺が、女が住居不法侵入だという現実を理解させ、
その場で女の鍵をニッパーで切断して処理し、女を家から叩き出して終わらせた。

数日後、変な郵便が届き、
あて名が『~~マンション~号の現住人様』で、
差出人がなく、中身は商品券とお詫びの手紙で、その最後はこう閉められていた。
『酔っ払い女より』と。

文章が下手ですが・・・俺的には、今考えると恐怖の一日でした。


301 :本当にあった怖い名無し:2006/06/24(土) 00:34:15 ID:0xJtCur10
>>299
> 『酔っ払い女より』
かわいいw


312 :本当にあった怖い名無し:2006/06/24(土) 05:29:43 ID:7cBgygRbO
>>299
あーあ上手くいったらフラグ立ったのに…


314 :本当にあった怖い名無し:2006/06/24(土) 14:37:29 ID:Jbwlz6QZ0
>>299
はいはいウラヤマシスウラヤマシスww


315 :299:2006/06/24(土) 16:41:23 ID:g1A9ig+C0
仲の良い友達から「身代わり地蔵」といわれる俺がうらやましいか?

インパクトがあまりないので詳しく書かないけど、人違いとか相手の勘違いで、
※線路に突き落とされそうになる。
※あまり話もした事に無いクラスの女の親に、「妊娠させた」と家にどなりこまれる。
※人気の無い所で先輩に袋にされかける。
※子供の頃、女の子と間違われて痴漢に遭遇。
※スーパーで万引きしてた一団の仲間と間違われて、一緒に事務所に連衡される。
(まぁ誤解がとけて、そこの商品券をもらったから得はしたけど)
※病院で血液検査したら病気見つかり、検査結果の紙をよく見たら違う人の血液結果だった。

・・・などある。俺の人生けっこう痛いぞ・・・




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34 :営業会社の話(1/3):2011/01/19(水) 21:09:13 ID:iumaAo9x0
昔、訪問販売の営業をしていた会社で聞いた怖い話です。分り易い様に小説風に書きました。
長いですが、お付き合い頂ければ幸いです。怖くなかったらごめんね(´・ω・)

前提:営業5人程のグループ毎に車両長と云うものが付き、車両長が指示した場所(集合住宅)に降ろされます。
営業はそこで契約まで話を持って行き、車両長が契約書を持ってきて書いてもらうと云うシステムです。

以前、本社の方に、とても業績の良いAという若い男が居た。
グループBの車両長Gは、入社の時から特別Aを気に掛けていて、AはGの車両に乗る事が多かった。

ある日のこと、その日もGの車両に乗っていたAは、最近調子が良かった事もあり、
契約の決まりやすい新築物件(ファミリー)に優先的に降ろされた。
しかし、その物件は留守・居留守が多く、インターフォンにすら全然出て来ない。
まあ、良くある事ではあったので、余り気にせず最後の家のインターフォンを押した。
『はい』
若い女性の声が出た。美人だったらいいな、と思いつつ、意識しなくても勝手に出てくる挨拶を口にした。
程なくして玄関を開けた女性はとても感じの良い人柄で、有り体に言えば“決めやすそうな”雰囲気を持っている。
しかも、中々居ない美人。否応なしにモチベーションが上がった。
“これはいけるな”
これまでの営業である程度の勘が働いたAは、咄嗟にそう思った。話している感じもはまっている。
Aの予想は当たり、女性は玄関口で話しただけでかなりノリ気で、すんなりと室内に招き入れてくれた。

カウンターキッチンに通されたAは、ある事に気付いて顔を青くした。
天井にびっしりと、赤ちゃんの写真が貼ってあったからだ。
それはサイズも被写体も様々だったが、兎に角隙間無く貼られていた。異様な光景だった。
Aはその光景に恐怖を感じたが、先程まで話していた女性の感じは決して悪く無かったし、
むしろニコニコと感じの良い笑みと気さくな態度には、好感を抱いていた位だった。
何より、これ位の事で契約が取れるかもしれないチャンスをふいには出来無い、と云う思いが一番強かった。


35 :営業会社の話(2/3):2011/01/19(水) 21:11:50 ID:iumaAo9x0
“天井の写真は確かに変だけど、気にしないでおこう。”
Aは自身にそう言い聞かせて、商品説明や機器の実演を冗談も交えながら話した。
ファミリーでは旦那問題で契約が流れる事が多いが、そういった問題も無く、
かつて無い程にスムーズな流れで、さして時間も掛からずに契約の了承を貰う事ができた。

Aは女性に了承を取ってから、契約の為にGを呼んだ。
部屋に入ったGは、Aと同じように天井の写真に面食らったようで、
契約の最終確認の際もどこかぎこちない様子だった。
Aもこの部屋は不気味だったので、
出来ればさっさと契約を終わらせて早く部屋を出たい、と云うのが正直な気持ちだった。

しかし、後は契約書に捺印さえすれば契約完了、と云う所で異変が起きた。
「ではココと、ココと…」
Gが捺印の場所を指示していると、隣の部屋へ続く襖の向こうから、男の呻き声が聞こえてきたからだ。
ううー、うー、と、それは男性にしても低い声で、
思わずぞっとする位にはとても苦しそうに、恨めしそうに聞こえた。
流石にAとGも面食らって、襖を見やったあと、次いで女性の顔を伺った。
つい先程まで人のいい笑みを浮かべていた女性は、ぞっとするほど無表情にAを見ていた。
Aは恐怖を払拭する為に何かを喋ろうとして、女性の異様な雰囲気を感じ取って言葉を飲み込んだ。
心底目の前の女性を気味悪く感じた。それは、きっと本能的なものだった。
それはGも同じだったようで、二人ともまるで金縛りに遭ったように女性をただ見つめていた。
その間にも、ううーーー、うーー、と云う呻き声は止まる事無く、むしろ段々と大きくなっている様に感じた。

突然、女性がギギ、ともググ、とも言い難い声を漏らした。
多分、笑い声だったのだとは思うが分からない。女は相変わらず表情を少しも動かさなかったからだ。
「印鑑を…」
ぼそり、と女が呟いた。
は、と何とか声を出したAに、女性は口元だけを動かしてにいっと笑った。
「いいいいいいい、ん、」
女性がまるで引き伸ばしたテープの様に言った途端、今までは呻き声だった襖の向こうの声が、
「ア゛ー!ア゛ァーーー!」という叫び声に変わっていた。


36 :営業会社の話(3/3):2011/01/19(水) 21:12:46 ID:iumaAo9x0
“なんだ、こいつら?!やっぱり変な奴だったのか?”
Aがパニックに陥りそうになった時、更に不可解な事が起きた。
女性の頭が目では追えない速度で左右に動いたのだ。余りの速さに首から上がブレて見えた。
「ケケッ…」
女性は甲高い声で笑い始めました。相変わらず女性の顔は真っ直ぐにAを向いたままで。
Aは恐怖で泣き出しそうだった。
襖の向こうから聞こえる男性の叫び声と、女性の甲高い笑い声。

「お、おい、帰るぞ…!」
Gの震えた声を聞いて、Aは荷物を掻き集めて必死に玄関まで走った。
女性が追ってくる気配は無い。
玄関を出る瞬間に思わず振り返ってしまって、Aは後悔した。開け放った扉からリビングが見えたからだ。
そこには正座した女性がこちらを向いていて、その向こうの襖少しずつ開いて居るようだった。
ぽっかりと見えた暗闇の向こうを想像して鳥肌が立った。
AとGは死に物狂いで車に戻ると、急いでその場を後にした。

翌日、Aは例の家に商品の機器を忘れてしまった事に気付いた。
またあそこに戻るのは嫌だったが、取りに行かない訳にはいかない。
AはGに頼んで、一緒に昨日のアパートに向かった。

躊躇いながらも、意を決して部屋のインターフォンを押そうとしたAは、ある事に気付いた。
「Gさん、これ…」
Aが指差したのは、玄関の傍に設置されていたガスメーターのタグで、
それは本来、入居者が居ない場合に取り付けられるものだ。
驚いて電気メーターを見ると、止まっている。少しも動いていない。
「嘘だろ…」
Gが呟く。

何度もインターフォンを押して反応がない事が分かると、
苛々した様子で管理会社へ連絡し、早口に事情を捲し立てた。
数十分で来た管理会社のKは、Gの話を聞いて頻りに首を傾げながらも、勢いに押されたのか、
「確認するだけですよ」と前置いて、部屋の鍵を開けた。
部屋は、信じたくは無いが未入居の状態だった。昨日の風景はどこにもない。
ただ、ぽつん、と鎮座していた商品が、昨日の出来事を現実だと突きつけてた。


37 :営業会社の話(後日談):2011/01/19(水) 21:15:27 ID:iumaAo9x0
先日の出来事を酷く怖がったAは、その後会社へ出勤して来なくなり、部屋に閉じ篭ったらしい。
しかし、稼ぎ頭だった事もあり、会社の上司等に説得され、
“例の物件近くには行かない、新築物件には絶対に行かない”事を条件に、一ヶ月後には復職した。
ただ、彼はあの場所で出会った“何か”に、魅入られてしまっていたようです。

Aが復帰して一週間程経ったある日、GはA君をある物件に降ろした。
何の変哲もない普通のマンションだった。
以前他の者が何度か訪問した事があり、A自身も叩いた事のある物件だった。

十数分後、Gの電話が鳴った。Aからだ。
「もう決まったのか、やるなぁ、Aの奴。」
Gはわざと車両に乗っている他のメンバーに聞こえるように言って、電話を取った。
「もしもし」
電話は無言だった。
「もしもし?A?」
数十秒後、Aの叫び声と、ばたばたと騒がしい音が聞こえた。妙な声も聞こえる。
「A?!どうした?!」
ただ事ではない、と感じたGは車をそちらに向かわせながらAに聞く。
『…Gさん、自分、もう、仕事辞めさせて下さい…』
泣きながら、Aは言った。
「A?なにがあったんだ?」
車両長は出来る限り冷静に問いかけた。
『また、出たんです、あいつ』

Aの話を話を要約するとこうだった。
今度はポスターも何も無い普通の部屋で、普通の女性だった。
だが、話がトントン拍子に進んで、Gに電話を掛けた瞬間、
女性の顔が奇妙にぐにゃりと歪み、以前会った女性の顔になった。
そして、「また会ったね」。
そう言って、またあの奇妙な笑い声で笑ったそうだ。

Aは翌日から会社に来なくった。
そして、彼はそのまま失踪し、見付かっていない。


38 :34:2011/01/19(水) 21:21:16 ID:iumaAo9x0
以上が、私の会社で実しやかに噂されていた怪談話です。
実際、直叩き営業をやってる時に聞かされたので、結構ガクブルモノだったのですが、
書き起こしてみるとそうでもありませんでした(´・ω・)ネー

上司は「うちの本社であった実話だ」と言っていましたが、真偽の程は分かりません。
もしかしたら業界で有名な怪談話等ではないか、と言うのが私の見解です。
色んな場所に行く仕事柄、営業中に霊を見る人は結構居るみたいですし。


47 :本当にあった怖い名無し:2011/01/19(水) 23:13:50 ID:aM/lrbUC0
>上司は「うちの本社であった実話だ」と言っていましたが、真偽の程は分かりません。

なぜヤル気を削ぐような事を部下に言うのか
そこが不可解


48 :本当にあった怖い名無し:2011/01/19(水) 23:17:42 ID:mWuMAsIj0
もっと恐ろしい現実がその会社にあるんだろ


51 :34:2011/01/20(木) 10:19:15 ID:l5xj0Qmw0
皆さんコメ有難う。ほんのりじゃなかった人ごめんなさい(´・ω・)
今見ると脱字多いね。確認したつもりだったけどスマソ。

>>47 皆モチベーションだだ下がりだた。
でも>>48の言う通り、ブラック会社だったもんで、
出会うか分からない幽霊よりも、今日契約取れない時のが怖いというのが本音。



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