【閲覧注意】怪談の森【怖い話】

当サイト「怪談の森」は古今東西の洒落にならない怖い話~ほっこりする神様系の話まで集めています。 随時更新中!!

カテゴリ: 洒落コワ




1022 :本当にあった怖い名無し:2016/07/03(日) 22:07:56.85 ID:Zo909z8DH[1/2]
初めて書き込む。大したことじゃないが、書かせてくれ。
仕事で5年間ある外国に住んでいるんだが、今の住居に入居したばかりのころ、住んでいる家に呼び鈴がないので、買って取り付けたんだ。
押すと「ピンポーン」と鳴る。それだけの機能しかない安いやつだ。
別に何ということもなく、1年くらいが過ぎたある日、自宅にいたら、
「ピンポーン」と鳴ってから、「ハロー」という若い女性の声がしたんだ。
2階にいた俺は、「イエス!」と答えてだれかが訪問したと思い、慌ててドアを開けたらいたのは家族だった。
何のことはない、そのハローは、ピンポーンの後、自動的にハローという録音声が鳴っていたのだった。
訪問者がだれであっても、女性の声でハローが出るというのはないだろ。
おいおいなんだこの品がない、というかセンスのない呼び鈴は、と呆れたものだった。どうせセンスのない中国メーカーのものだな、と思われた。
今住んでいるこの国は製造業なんて皆無で、全てが輸入品なので、どうせその中国製だろうと思った。
それ以来、1カ月間くらいかな、ピンポーンの後のハローは続いた。
だが、ちょっと待てよ。
ピンポーン、ハロー!はまあ許すとして、なんで買ってから今までの1年間はハローがなかったんだ?
しかも、その1カ月以降から数年後の今まで、ハローはまたぱったりと途絶えてしまい、ピンポーンだけになった。
ハローは、この5年間、あの1か月間だけしか出ていない。
呼び鈴の中を分解して調べたりしたが(録音の中身までは見ようがないが)、あまりに安っぽい作りで、
そんな手の込んだいたずらが入っているようには見えない。マニュアルみたいなものはなかったし、
チャイム音をカスタマイズできるような高額な商品ではない。
しかも、特定の1か月間だけ別の音声が鳴るように設定してあるような商品ってあるのか?
もう、あのハローは聞けない。
それを思い出したので、わが家族に、「そういえばあの当時のハローは何だったんだかな」と言ったら、
彼らもそれを思い出して、奇妙さに震え上がっていた。




後日談



名前:匿名 投稿日:2016/08/08(月) 23:26:50 ID:8888dc6cc
これを投稿した者だ。
後日談として書かせてくれ。
住んでいるのはオーストラリア。だれか近所の人が間違えて答えたというのはあり得ないんだ。呼び鈴は、ボタンをドアの外側につけ、チャイムを家の中に付けるよね。そのチャイムから録音声でハローって聞こえるんだよ。家の外から聞こえるわけじゃない。
だから、わざと呼び鈴を連打してみても、「ピポ、ハロー、ピポ、ハロー、ピポ、ハロー・・」と、やはりハローが連呼された。そのハローは毎回同じ声で同じ言い方。
ハローが鳴っていたのは1か月間と書いたけど、実は3カ月間くらいだったと思う。取り付けて1年後くらいに鳴り始め、家族がそれに慣れたころ、3カ月後にいつの間にか消えていた、という感じかな。
で、後日談がある。
興味があって、この全く同じ商品を別の店で見つけたので、その会社のテクニカルサービスに電話して、聞いてみたんだよ(俺も好きだなー)。「ピンポーンの後、ハローって言うんだけど、そういう仕様なのか」と。
そしたら、担当者は言ってた。「そんな話は聞いたことがない。ピンポーン(Ding Dong)だけだが」・・・。
ちなみに、いまだにそれを使っているが、どう押し方を変えてももうピンポーンとしか「言って」くれないね・・。


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734名無しさん@おーぷん :2016/06/10(金)11:58:24 ID:VRu ×
小学生の時、下校途中で「人生の前半と後半、辛いのはどっちにする?」と声が聞こえたことがある。声の高い男性のような声の低い女性のような、不思議な声だった
好きなものは後にとっておく性格なので、「前半辛いのがいい!後半が幸せのがいい」と口に出したんだけど、まわりに誰もいなかった

それから成人するまで精神異常者の父親に軟禁されたり母親にイビられたり持病が悪化したりストレスで耳が聞こえなくなったり物凄く苦労した。同時に、さっさと県外に逃げた5つ上の姉が自由気ままに生活しているのが羨ましかった
姉は逃げたくせに親に金の無心をし、親も親で姉には家賃も払った上で毎回10万近く援助していた
私は毎日プレハブに閉じ込められて両親に奴隷扱いされているのに、姉は愛されて自由に暮らし浪費し放題だった

そして私が成人して数年後、両親が自損で死んだ
姉はさんざん親に世話をかけておきながら「田舎つまんない、葬式あげといて」「遺産はちょうだい」

姉と私の人生が逆転したのはそこからだった

私は喪が明けてから結婚、持病は治りきらないけど子供も産んでパートしつつ笑顔で普通に暮らせるようになった
姉は遺産を過大に見積もって仕事を辞めて地元に戻ったが、家は賃貸だったから引き払ったし親の預金は姉に貢いでいたから200万あるかないかで葬式代を引いたら無くなった。保険金だけ姉妹で分けておしまい
姉は地元の祖父母の家に転がり込み、パートしながら「こんなはずじゃなかった」「40近いのにまだ結婚もしてない」とぼやいきながら暮らしている

私が小学生の時に聞いたあの声、姉も聞いたことがあるそうだ
当時の姉は「辛いのなんか嫌だから、今幸せにして!」と言ったらしい




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私が住んでいるのは山間にあるよくある住宅地で、
家からふもとに下りて、街へと続く国道の脇に、
住宅に挟まれてその神社はあった。私は10歳そこらのことである。

子供なので、神社に対するしきたり云々の信仰には

全くもって興味が無く、 当時の私達には程よい遊び場

のようなものだった。

その神社は夏祭りや正月にはお守りを売る

巫女姿の店員などがいるものだが、普段では神主は隣接の事務所にいるらしい。
その土地の記念碑なんかもあって

プチ観光地的な役割でもあったが基本大人の目もないわけで、

堂々と子供は占領できるわけである。


 
とある日私は他の男女数人のグループに連れられ、その神社へと行った。
大人の目が無いとは言ったものの、

当時の私はだいぶ真面目ちゃんの部類に入る子供で、
神社には祭りでもない限り踏み入ったことは無かった。
だが彼らもいつもからここを遊び場にしているわけではない。
つまり、いつもは公園を転々としているところ、

気まぐれでここで遊ぶ事を提案した訳だ。

 
そこで私達が何をしたかというと、

宝といっても、そこらへんに落ちている何かを黙々と収集するいわゆる宝探し。
神社なので賽銭のおこぼれの古い銭が当たりであろう。
その他は大人から見ればただの燃えないゴミであろう

何かの部品やプラスチックの類、
そんな他愛も無い宝探しだが、子供にとっては燃えるゴミ以外は大抵、
校庭の小さな石だってガラスの破片だって宝石のように大事に見えるのだった。
 
かくいう私も中休み昼休みになれば校庭の砂利を漁っては
爪の垢ほどの色のついた石を集めているクチではあったが、
神社、そう人の敷地であればすこし違った。
他の子供達はともかく、どうも乗り気になれないのが真面目ちゃんで、
神社ともあろう場所からガラクタとはいえ物を

もっていくのは泥棒ではないだろうか。
そんな疑心を抱きつつも、臆病者と思われるのもまた本位ではないので

しぶしぶと宝探しに参加していたのである。



 
敷地の端、木の根の下、そして神社の床下へと手を伸ばしていく。
高床の下は滅多に掃除できるものではなく、つまり宝の山だと考えた。
しかし、思ったよりはあまり目ぼしい物は見当たらず、

ただじめじめとした土が広がってるだけだった。
 
大したものはないなと、そう思い身を引こうと思ったら、
視界に青い物体が目に入る。
サイズ的には小銭なんかとは比べ物にならない大物。
小汚いのも気にせずに手にとってみると、

大きさは人形のベッドほどという印象、
中にクッションがつめられた青い箱のようなものである。
何に使うものかは検討もつかないが、

何かいいもののような気がするのが子供の感性である。
 
そして子供達の間でひととおりの発掘の成果をひろげて、山分けして解散した。
私の手には小銭も小石も無かったが、あの青い箱はしっかり持っていた。


 
しばらくは、少々の罪悪感に悩まされることとなる。
人の敷地、それも神様のいるところから人工物を持ち出してきた、
明らかに神社の備品ではないような箱ではあるが、

罪悪感に苛まれている私にはそこまで頭がまわらず、
実は神聖なものではないだろうかとか、そんな窃盗妄想に暮れていたのである。
 
だが持ってきたものはしょうがない、砂をおとして、それは結局大事にしまわれた。
ワインのコルクや小石や貝殻といっしょに。
 
しばらくしてからだった。罪悪感も、
その箱の存在も度々思い出す程度になったころ、
それはいつものように布団の中にもぐりこんだ時だった。

 ざり、ざり。

 それはかすかな音だった。
が、しんと静まった部屋の中で、それは確かに聞こえるのである。
 
私のベッドは2段ベット

(と呼んではいるものの実際は机と棚の上にある高床ベット)で、
もし床の畳に布団をしいていたなら、

それを本当の耳元で聞かなくてはならなかっただろう。
それは下から響いてきた。


 
虫だろうか?いや違う。虫は確かに湧くけど、

あのような、畳を引きずり這うような音はしない。
 
ざり、ざり、私の頭の中は様々な思考を布団をかぶったまま巡らしたが、
この状況に対する利口な策を練るわけでもなく、

ただ自分の小さな恐怖を拡張したに過ぎなかった。
 
結局、私はいやな脂汗をかくだけで夜を明かした。
どんなに恐怖しても、いずれは眠れるものである。

きっと、あれは新種の悪夢だったのだろう。
当時の年頃だと、よく悪夢というものも見る。
その類だと頭の中で押し付けるように自己解決した。
 
しかし、悪夢というのは現実でみるものであると

思い知らされるのである。



 
その後、度々私は布団の中で音を聞くようになる。
乾いた畳の上では、その小さなものが引きずるような音は

ちゃんと響いては布団越しに耳に届く。
小さな音ほど聞きたくなくても聞こえるもので、

時計の乾いた音と共に私の安眠を遮った。
毎日ではなかったものの、

私はいつしか布団を深々とかぶるクセがついた。
そしてその音を聞いた後には大抵さらに嫌な夢を見るもので、

更に後味の悪い目覚めとなるのだった。



 
今まで、被った布団をめくれないほどの恐怖を

味わったことがあっただろうか、結構あった。

 
何せ絵になるような古い佇まいの家である、
霊感などは一切自覚はないが、ギシギシだの、

ひゅうひゅうだの、そういうのは日常である。
しかしながら、あの音はおかしい。おかしいのだ。
 
夜な夜な、その音を聞くか聞かないかで恐怖した。
今日は悪い夢を見ませんようにという祈りの変わって、

あの音を聞かずに寝れますようにというのが当分の切実な願いだった。

 
ある日、私は部屋でいつものように遊んでいた。
そしてふと、何気なく宝箱を取り出してきた。

つまり、ガラクタ入れである。
 
小石の詰まったビン、貝殻のふくろ、

星模様のついたコルク、
思い出がつまっているのだかつまっていないのだか

わからない内容の中、
あの時拾った青い箱を手にとった。


 

手のひらサイズの長方形の箱、中にはクッション。
この宝箱に入れる際は、ちゃんと、土をおとした筈だった。
青い箱の外側は、土ひとつついていない。

が、クッションの上に、ふと赤茶のよごれができているのである。
 
それは微かなヨゴレであったが、妙に生々しい色が印象的だった。
何が生生しいかは説明できないが、
そう、それはそこらの貝殻の土がついたものではなく、

まるで、そのクッションに何か置いたような跡。
 
はじめて罪悪感の他に芽生えた、気味の悪さ。
私はそれ以上その箱に触れたくはなかった。

虫でもいたのかもしれない。
その青い箱は、部屋の隅に投げ出されたままにされた。

夜が来た。私は習慣でふとんを被る。
長い間あの音に苛まれている気がするが、

実は実際あの音を聞いたのは数回なのかもしれない。
しかし、聞こえることに変わりは無く、

夜が昼とは比べ物にならないほど長かったのだ。
 私はいつかあの音がぴたりと止むことを望みながら、
心の奥底では静かに実はあの音を待っていたのかもしれない。


しかし、奇怪な音の正体を暴くには、あまりに私の心は震えていた。
布団の暗闇の底に立てこもり、息を殺し、

僕はいない、僕はいないと存在を消す。 そして、

ざり

 
それはいつものように、どこからともなくやってきた。
しかしいつもと違ったのは自分の方で、その音が不意に耳に響いた瞬間、

私は小さく反応をしてしまったのだ。
布団が私の身にあわせて擦りあう音は、ざり、ざりという

怪音よりよっぽど身に響いた。
子供部屋に、響いた。

這う音は、ぴたりと止まった。

 
気づかれてしまったのだ。
この些細な失敗にすっかりとりつかれた私は、

涙でも流していたのだろうか。
それでも必死に取り繕おうと息を懸命に殺し、

そして耳に神経をあつめた。
 
だが、それ以降、時計が神妙に刻む針の音以外に

子供部屋に響く音はなく、
私は序々に平常心と安堵を取り戻す。
 
驚いたのか、帰ったのか、


まさか布団をめくればそこに顔があるなんてこと・・・・まさか、まさか。
安堵の中で、「お化けなんかいるものか」

というか細い安心材料にしがみつく。
やがて、その結論がじわじわと頭になじんだ頃、

かいた脂汗をどうにかしたくなった。
 
疑心暗鬼になっていても仕方なし、とりあえず、

布団の外の空気が吸いたい。
そうして、思い切って布団を取り払った。
・・・・目の前には、ただいつもの天井、いつもの壁

何にもありゃしなかった。


まだ夜の最中だというのに、長い長い夜が明けた気になったと共に、
少しばかりのやってやった感。
そして深く息を吐き出たのだった。だが。

 
・・・り、ざり、ざり


 
全身を悪寒が駆け巡る。
布団越しでない分いく分かクリアに聞こえる気がするその軽い音が、

重く、聞こえる。


身を強張らせ、吐き出したばかりの息も吸えず、

ただ目の前の壁から目を逸らせなかった。


耳を塞ぐことも侭ならず、その音を聞き続けるしかないのだ。
 
しかし、一度極限状態から安堵を潜った精神には、

少しばかりの隙間があった。
もしかしたら、これは千載一遇のチャンスなのではないかと。
ここまで来たのなら、最早奴の正体を暴くべきではと。

奴の、大したことない姿を。
 
布団の外の空気を吸って、現実的になった脳で考えた案。
その時は、何だって受け入れることが出来る気がしたのだ。
 
そして、勢い良く・・・・と言うにはあまりにもぎこちない動きで、

下へ首を向ける。



 
そこには、幾ばかしか散らかったいつもの部屋があった。
・・・・なんだ、と心に安心がもたらされた、

望んでいた結果、至極当たり前の結果。
それを飲み込もうとした、その時。
 
凝らした視界のその中に、それが、蠢いていた。
 
心臓が破裂せんばかりに飛び上がる。
ざり、ざり、ざり、耳に届く一定の音と共に、

それはひとつの関節をめいいっぱい動かしながら畳の目を刻むように進んでいた。
芋虫なんかじゃない!即座に思う。
夜の闇の中、白いそれは尚不器用に動く。

そして、闇に慣れた目が気づく。それには―爪があった。
 
つまり、こうである。夜の闇に蠢くそれは、人の指であると。

人間の第二関節までが、ひとりでに動いていた。
最早肉があるとか骨があるとかかさぶたがあるとかそんなどころではなく、
兎に角その人の指は、断面をこちらに背を向け、

ひたすらえっちらおっちらと微々たる歩みを重ねていた。
 
最早凍りついた思考で呆然と眺めていた。
見ようによっては滑稽な姿ではあるが、それは呪われているとしか言いようが無い光景だった。
 
指がこちらを向いていないのは幸いであるが(そもそも目なんてどこにあるというのか)、
その猿の手のミイラがずるずると這うのを彷彿させるそれは、一体どこへ向かっているのであろうか。
 
・・・・気づいてしまった。
指が向かうその先にあるのは、あの放り捨てられた青い箱だった。

ざり、ざり、ざり、ざり、ざり、ざり、ざり、ざり、ざり、ざり、ざり、ざり、ざり、ざり、ざり、ざり、ざり、ざり、ざり、ざり、ざり、ざり、ざり、ざり、ざり、ざり、


 
もう夜は明けないのではないかと、気が遠くなるような時間が過ぎた。
最早、時計の音すら耳に入らず、指の方へと決して目を向けることなく、
指があの青い箱で何をするかも見ることは出来ず、
指が畳を這う音に耳を傾けながら、
いつしか私は、眠っていた。

その箱を、その後どうしたかは定かではない。
その次の日、わき目も振らずトングでつかんで

ゴミステーションに捨てたのか、
それともその後の大掃除で他のがらくたと共にゴミ袋へと行ったのか、
僅かな可能性の話だが、倉庫のおもひでダンボールの奥底に

眠っているとも限らないかもしれないが。
とにかく今となっては、私の目に見える場所にはない。

あの連夜が夢か幻かも確かめる術は無い。

 
結局あれが何だったのか、分からないのは申し訳ないが、
きっと私が勇気ある少年だったとしても暴く事は叶わなかったのだろう。
何せ指である。聞いて口が聞けたらギャグだ。
 
しかし、その後御祓いなどをしたわけでもなく、
それ以上の指に纏わる怪現象を体験することはなかった。
あの神社には、夏祭りにでも寄った際、拝殿に静かに手を合わせ、

あの指の成仏を願ったのみである。



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585: 本当にあった怖い名無し:2005/12/07(水) 16:48:39 ID:PKRMIdDv0
自分の身に起こった今でも信じられない実話です。

まだ僕が中学3年だった頃、
父親と母親と弟(まだ小学校低学年)の4人家族でした。
紅白歌合戦を見終わって、いい初夢でも見るかな…
ってな具合で寝たのはよかったんですが、
真夜中に悪夢(見た夢の内容は思い出せない)を見て、
突然真夜中に起きました。

心臓は音が聞こえるほど、
激しく脈打っていて、脂汗を全身にじんわりかき、
まるで冷や水を背中から流されたかのように、
布団からがばっと起きた体勢のまま硬直してました。

「新年早々に悪夢かよ…最悪」とか思いながら、
また寝れるわけもなく
カラカラに渇いたのどを潤すために、
冷蔵庫のあるリビングに行くと、真夜中なのに
(時計は見てないけど、たぶん深夜2時頃)
家族全員が抱き合った格好でテレビの前に座っていました。
テレビは付けっぱなしで、
深夜なので番組がやっていないのにもかかわらず、
ニュース番組(これも記憶が曖昧)の画面が映っていました。

しかも無声で…。
それに窓という窓が全部開けっ放しになっていて、
外と変わらないほど寒いんです。
明らかに様子が変でした。
ぞっとする寒気を感じました。

「何やってんだよ!!頭おかしいんじゃねぇの??」
と震えながらだが、半ばキレたように
怒鳴ると、弟は「だって…ぁ…(声が小さくて聞き取れない)」
と言うと泣き出してしまい、
それを見た両親は、
終始無言&無表情で窓を全部閉めて、
テレビを消し、うずくまって泣いている弟に「もう寝なさい」
ってな感じで、寝室に連れて行きました。

新年早々、
気味が悪すぎる出来事に遭遇しまくって寝る気が起きないので
その日は自分の部屋で、
漫画を読みながら朝を迎えました。

朝になって、両親に
「昨日、真夜中に何やってたんだよ??」と聞くと
両親は「はぁ??」ってな具合。
昨日の喜怒哀楽のない顔と、今の怪訝そうに
俺を疑う表情のギャップで俺は「幽霊ってやつか??」
とかなりパニくった。

589:本当にあった怖い名無し:2005/12/07(水) 17:15:27
まあ、そんな話を友達にしても疑われるだけだし、
12月に彼女に振られたのも
あって、きっと精神的な疲れから幻覚を見たんだろう…
ってな感じに処理しました。
それからしばらくして、
また真夜中に悪夢で目が覚めました。


今度は、微妙に内容を覚えていて、
見知らぬ人に後頭部を殴られる夢です。
なぜか起きてもジンジンとつむじ辺りが痛いんです。
そして、なぜか「コンビニなら安全…」
とか意味不明なことを考えてました。

頭の中は「幽霊に襲われた」って考えが支配してて、
パニクってリビングに逃げたのですが誰もいないし、
なんか夕食の焼肉のせいか、
焦げたにおいが浮遊してて、しかも
新年早々にリビングであった奇怪な出来事を思い出し、
またもや眠れぬ夜を過ごしました。

そして、2月の初め頃になると、
体が異常に痒くなってきました。
最初は単なる乾燥肌と思ってましたが、
背中と頭が特に焼けるような感覚を
覚え、ボリボリ掻きむしっていました。

一向に良くならず、皮膚科に行って塗り薬をもらい、
風呂上りに薬を塗ろうとすると、
弟が「塗らせて」と懇願するので背中を突き出してやると、
何を思ったかバチーンと
背中に張り手をくらわしたので、
痛さのあまり「ふざけんな!!」ってな感じで怒ります。

必ず俺の怒鳴り声で泣く弟なので、
見る見るうちに目に涙をためて、
「あぁ…泣くぞ泣くぞ」と思ってると声も立てずに
涙をポロポロ流します。
変なことにどんどん顔は色味を失ったような感じになって、
ついには無表情で
涙だけを流すだけといった感じでした…。



597:本当にあった怖い名無し:2005/12/07(水) 17:36:00 ID:PKRMIdDv0
めっちゃ気持ち悪くて、
両親のほうを見たら、
これまた両親も無表情で涙を流してます。
もう完全に放心状態…。
よく見ると口元が微妙に動いてて
何を言っているのか分かりません。
「ぁ……ぃ」聞き取れてこの程度でした。

その瞬間、自分の周りの景色が真っ赤になり、
徐々に色あせてセピア色になって
意識が…なくなる…と思ったら、
いきなり周りの景色が一変してました。
どっかで見覚えあるような…と思ったら従兄弟の家でした。
深刻そうに叔父が俺の顔を見ています。

「え…何でここにいんの??」全然事態が飲み込めません。
そのうちぞろぞろと周りの人たちが集まってきました。
最初は「今までのは全部夢だったのか??」と
自分で推測してましたが、叔父の家にいる
経緯が全く分からないし、なぜか祖父母もいるし、
あちこち包帯だらけで、完全にパニック…。

「記憶がないならないほうがいいんじゃないか??」
とか祖父が言ってたのですが、
叔父は「こいつには何があったか話しておかんとならん。
まだ犯人も捕まってないし、
1週間後にまた警察の人が来るだろう」
ってな具合で叔父から全貌を聞いた。
僕の家族は1月1日に何者かの放火にあって全焼したようです。

僕はたまたまコンビニに行っていたので、
助かったみたいなんですが、
犯人と思われる人を見たために、
後頭部を殴られ、全身をバットかなんかで
めったうちにされて、記憶を失ってしまったそうです。

搬送先の病院でずっと生死をさまよった後、
回復してから叔父の家に引き取られたそうです。
そして今は3月…2ヶ月も記憶を失ったまま、リハビリを続け、
たった今、記憶が戻ったとのことでした。



600:本当にあった怖い名無し:2005/12/07(水) 17:49:58 ID:PKRMIdDv0
僕は号泣しました…。
いっぺんに大切なものを失ったのを、2ヶ月も過ぎてから
分かり、ただただ泣きじゃくる顔を、
祖父母と叔父に見られていました。
叔父は黙って目を反らしていましたが、
祖父母たちももらい泣きして、わんわん泣き続けていました。

体中には青あざが無数にあり、
包帯がミイラのごとく巻いてあり、
節々が曲げるためにチリリとした痛みが走りました。

なぜか真冬の真夜中に全部の窓が開いてあったこと、
無表情で固まりあう家族、
見知らぬ男に殴られる悪夢、突然真っ赤になった景色…
まるでジグソーパズルのように謎がピシピシとはまっていきました…。

結局、犯人はいまだに捕まっていません。
そして、背中の包帯を取ったときに
僕の青あざが残る背中には、
弟の手のひら状に無傷だった跡がありました。
事件から5年経ち、
あざが消えるのと共に、
その手のひらの跡も消えてしまいした…。

長々と下手な長文すみません。
僕にとっては忘れられない事件です。
話自体は怖くないと思いますが、
犯人が未だに捕まっていないことを考えると
僕はそっちのほうが恐ろしいです。
読んでくれた方ありがとうございました。






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