【閲覧注意】怪談の森【怖い話まとめ】

当サイト「怪談の森」は古今東西の怖い話~ほっこりする神様系の話まで集めています。 随時更新中!!

カテゴリ: 【お寺系】



184:名無しのオカルト 2017/01/20(金)06:10:04.81 ID: udpd518T0.net

枝葉の付いた青蓮院の青不動明王ネタ書きますね
(長いのでめんどくさと思う人は読み飛ばしてスルーしてちょ)。

2012年後半に青蓮院の門主のブログを見ていると、京都市の
将軍塚に青不動明王の修復と青龍殿(護摩堂)を建立するのに併せて
復元模写の青不動を造りたいので、どなたか御寄進をお願いできませんか
と書いておられました。(2012-09月の記事で今でも観覧できます)

この完全復元模写の青不動の制作費に1200万円掛かるので
「一口6万円にて200名のご賛同をいただきますと12百万円
となりますので、ご協力いただけませんでしょうか。」との事。

少しだけどボーナス出たので6万円握り締めて2013年1月18日に
青蓮院に初参拝。受付で復元模写のご寄付をしたいと申し出て奉納。

お礼の接待でお抹茶どうぞ。と言われたので畳の部屋で薄茶を
頂いていると、執事さんがやって来られて
「OOさん、御寄進ありがとうございます。つかぬ事をお伺いしますが
OOさんとはご親戚ですか?」と聞かれます。え?それって父親やん。

なんと、2009年にも青不動明王がご開帳されたのですが、その時に
母親が参拝に来て何がしかのお供え(現金)を父親の名前でしたので
その名前が名簿に残っていたのです。(母ちゃん恐るべし)




185:名無しのオカルト 2017/01/20(金)06:10:40.30 ID: udpd518T0.net

お茶の後、青不動明王さんにご挨拶のお参りを、とお堂に向かいます。
本物の青不動明王は修復中でお堂には写真製版の技術で造られた
限りなく本物に近いレプリカ(今の将軍塚青龍殿のお前立ち仏)の
お不動さんが開眼され祀られています。

1月の平日なので参拝者はガラガラです。嫁とお堂に来ると、
あれ?お香の匂いがします。お線香は焚かれていないし、護摩供も
今日はありません。お堂は渡り廊下で雨に濡れないように
なっていますが四方が外気に触れています。

火の気もないし、塗香の蓋もちゃんとしまってます。
あれ?おかしいな?とお堂の反対側の熾盛光如来さんの前にも
廻りますがお不動さんの前だけ匂いがします。
(青蓮院に行った事のある人は判ると思うのですがお堂には
青不動明王と熾盛光如来が背中合わせに祀られています)

嫁と不思議がっていたのですが、暫くして観光客のおばちゃん3人が
わいわいがやがやとお堂に近づいてきます。するとお香の匂いが
ぴたっと無くなりました。不思議に思いながらもお参りして無事帰宅。

そして月日は流れ将軍塚の青龍殿が完成が近づいて来ます。
ある日、青蓮院さんから落慶法要の招待状が届きました(そのうち続く)。




186:名無しのオカルト 2017/01/20(金)07:44:53.23 ID: Le63u0Q10.net

ワイワイガヤガヤのおばちゃんらにお香の匂いがピタッと止まるてw
おもしろいww




258:名無しのオカルト 2017/01/22(日)12:50:53.62 ID: ofYto4Jv0.net

青不動さんの続きお願いします




268:名無しのオカルト 2017/01/23(月)10:55:51.54 ID: b8dha79c0.net

>>258
2014年10月4日に京都市東山区の将軍塚に青蓮院の青龍殿(護摩堂)
が完成して落慶法要が行われる事になり、復元模写の青不動明王に
御寄進させてもらったので招待状が届きました。午後からは
某ホテルで祝賀会も行われるようです。さらに翌日には後ろの
舞台で供柴灯護摩(採灯護摩)が修されるとの事。

どちらの日も本人+1名様との条件付きなので落慶法要は嫁と、
護摩は母親と行くことにしました。例大祭や落慶法要だけなら
御祝いのお供えは3万円が我が家の相場なのですが
(※ご招待なので別途お金を出す出さないは個人の自由です)
午後から祝賀会もあるならお寺さんも相当な出費だろうと
勝手に深読みして夫婦二人で10万円包みました。
(実際に受付でもご祝儀出す人と出さない人がそれぞれいました)

落慶法要の当日、青蓮院に集合して観光バスに分乗して将軍塚まで
移動します。青龍殿の元の本体は京都府の木造体育館なのですが、
当日は折り畳み椅子で端から端までぎっしりと埋まっていました。




269:名無しのオカルト 2017/01/23(月)10:58:39.85 ID: b8dha79c0.net

私達は入口の右側後方だったのですが、法要が始まるまで
待っている間、またもやお香の匂いがします。法要が始まると
匂いは無くなったのですが正直言って謎です。

当日、入口にお清め用の水器と棒、塗香があったのですが
5m位離れているので匂いが流れてくるにしても、あんなに
強い匂いなはずはないし法要が始まってからは全く匂わない
というのも不思議です。

法要も無事終わって、観光バスに乗って祝賀会のホテルまで
移動なのですが、会場に着いてン百人のテーブルと椅子に
びっくりしました。祝辞の後、ご馳走を美味しく頂いてから無事帰宅。

因みに隣の席の老夫婦は比叡山無動寺によく参拝に行かれるそうですが
病の時に夢に不動明王が現れて「助けてやる」と言われたことが
あると言っていました。また参列者の顔ぶれも凄かったのですが
これは書くとプライバシーの問題になりそうなので割愛しますw




270:名無しのオカルト 2017/01/23(月)11:01:28.73 ID: b8dha79c0.net

翌日10月5日、護摩は午後からなので午前中は神泉苑の解体修理が
終わった善女龍王社の法要に一般人として参拝(清酒とお祝い3万円奉納)。
法要後、和尚さんのご挨拶で
「善女龍王さんのイベントがあるとよく雨が降ります。今日は何とか曇り空で持ちました」
と言っておられます。
神泉苑を後にして母親を迎えに行って青蓮院に移動。

青龍殿の舞台での護摩は近畿三十六不動尊霊場の繋がりで
七宝龍寺(犬鳴山)の山伏さんが修せられます。
ユーチューブに当日の護摩の様子が複数の人からUPされていますが、
映像を見て判るように護摩の間ずっと小雨が降り続いて皆さんカッパ・
ポンチョを羽織っています。舞台の木の床が黒焦げにならないかと
皆ハラハラドキドキしながら見守っていましたが(気にするのはそこかよ)
無事終了しました。ところが将軍塚から市街地(京都盆地)に降りてくると
全く地面が濡れていません。
え〜っと・・・善女龍王さん後ろから付いてきてませんよね?

翌2015年、今まで臨時ボーナスが出たことなど一度も無かったのですが
どういう風の吹き回しか、会社が急に全社員に支給すると言います。
2回に分けて合計で約**万(通常ボーナス1回分の支給額より多い)
2016年も支給は1回ですが臨時ボーナス出ました。
(半沢直樹じゃないけどご祝儀10倍返しでしょうか?
占い出来る人の言う所の過分な御利益かも知れませんね。お世話に
なっている神仏の皆さんに今後も十分な御礼をしないといけませんね)




271:名無しのオカルト 2017/01/23(月)13:28:48.49 ID: vFT+mM6a0.net

京都はそういう特別な時に雨が降った、って聞く
法要の間だけとか
線香が焚かれていないのに香りがした経験はあるなあ
近所のお稲荷さんで清らかな沈香だった




272:名無しのオカルト 2017/01/23(月)13:30:47.82 ID: vFT+mM6a0.net

ちょっと1行目の文章が変だった
>雨が降った、ってはなしは聞いたことある
と書くつもりだった
ごめんなさい




273:名無しのオカルト 2017/01/23(月)15:14:04.75 ID: 4z5sHm8C0.net

浄財って言葉あるけど、本当に喜ばれたんだろうね
篤信者が取り持つ龍王と不動明王の縁、て感じか
神泉苑も将軍塚も遷都の時に重要視された場所だから、まあなんか
つながりはあるんだろうね

柴燈護摩で雨降ると導師(?っていうの)は内心ドキドキなんだろうなあ
炎を上げる下げるの印とかあるらしいけど

あれ何、これどこから?っていう不思議な香りは自分も経験あるんだよねー
お寺の堂内だとまああり得るから不思議に思ったことはないけど、神社の拝殿近くとか
参道などで経験したことある
でも最近はとんとないから、きっと精進が足りないのだろうw




274:名無しのオカルト 2017/01/23(月)15:21:16.34 ID: 4z5sHm8C0.net

善女龍王様は、清瀧権現という名で他には醍醐寺なんかに祀られていたりするね
まだ観音堂が焼失する前だったけど、上醍醐寺の拝殿前で拝礼しようとしたら
眷属さんかな、「荷物をちゃんと下ろして礼しなさい」と頭の中に声だけ聞こえて注意
されたことある
でかい山登り用リュック背負ったままだったから、なんかそれが失礼だったみたい
その時は厳しいな、と思ったけど未だに時々よその神社でも思い出す

あと、不動明王の眷属は三十六童子とかが有名なんだけど、倶利伽羅龍王とかもいて
何気に龍と関係深いのかな、と自分の経験から思うようになった
宇治平等院の中に災難除け不動明王さんっていらっしゃるんだけど、たぶん
この方に関連して天気でちょっと不思議な思いしたことある





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262 :本当にあった怖い名無し:2007/08/12(日) 04:00:20 ID:smFZPyKOO
ある夜、店じまいした飴屋の雨戸をたたく音がするので主人が出てみると、
青白い顔をして髪をボサボサに乱した若い女が、「飴を下さい」と一文銭を差し出した。
主人は怪しんだが、女がいかにも悲しそうな小声で頼むので飴を売ってやった。

翌晩、また女がやってきて、「飴を下さい」と一文銭を差し出す。
主人はまた飴を売ってやるが、女は「どこに住んでいるのか」という主人の問いには答えず消えた。

その翌晩も、翌々晩も、同じように女は飴を買いに来たが、
とうとう7日目の晩に「もうお金がないのです。どうかこれで飴を売ってもらえませんか」と、女物の羽織を差し出した。
主人は女を気の毒に思っていたので、羽織と引き換えに飴を渡してやった。

翌日、女が置いていった羽織を店先に干しておくと、通りがかりのお大尽が店に入ってきて、
「この羽織は、先日亡くなった自分の娘の棺桶に入れてやったものだ。これをどこで手に入れたのか」
と聞くので、驚いた主人は女が飴を買いにきたいきさつを話した。

お大尽も大いに驚き、主人ともども娘を葬った墓地へ行くと、新しい土饅頭の中から赤ん坊の泣き声が聞こえた。
掘り起こしてみると、娘の亡骸が生まれたばかりの男の赤ん坊を抱いており、
手には飴屋が売ってやった飴が握られていたという。

お大尽は、
「臨月に亡くなった娘を、お腹の子供も死んでしまったと思い込んでそのまま葬ったのだったが、
 娘は死骸のまま出産し、子供を育てるために幽霊となって飴を買いに来たのだろう」
と言った。

赤ん坊を墓穴から救い出し、「この子供は、お前のかわりに必ず立派に育てるからな」と話しかけると、それまで天を仰いでいた亡骸は、頷くように頭をがっくりと落とした。

この子供は後に菩提寺に引き取られて、高徳の名僧になったという。




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98 :本当にあった怖い名無し[sage] :2009/04/19(日) 20:40:25 ID:OoLJdRoW0
三、四年まえに京都の広隆寺に行った。一人で。
国宝の半跏思惟像で有名なとこだから、もちろん自分もそれ目当てだったんだけど、
なんか祭壇の奥のほうに入れられちゃってて、
あんまり近づけなくて正直よく分かんなかったんだよね。
でも他にも仏像とかがたくさんあるから、気を取り直してひとつづつ見てまわってた。
それがもう凄いのばっかなんだよ。「今にも動き出しそう」なんてレベルじゃない。
「いや、本当は動けますよね?」って感じ。止まってるほうが不思議、みたいな。
それで一個一個「ほおーっ」「ほおーっ」って感激しながら進んでたんだよ。
そしたら、「ほおーっ」っていうよりは「……ん?」ってなる像があった。
おかっぱ頭だったから、仏像じゃないと思う。偉い行者さんとかなんかか?
座禅を組んで前を見てる像なんだけど、比較的大きめの頭があって、そこから首をすっとばして
そのまま肩につながってる感じ。なんか妙なバランスなんだよね。
「こりゃあ…?」と思いながら三分くらいながめてた。で、隣の像の前に移動したんだけど、
なーんか気になってしょうがない。気になって気になってパッと振り返った。
自分の位置からは像の横顔が見える。像はまん前を向いている。
なのに、像と、目が合った。
細かく言うと、像の顔部分が二重にぶれたようになって、その浮かび上がった方の顔が
すっごい横目でこっちを見ていた。
「えっ!」と思った時にはもう消えていた。なんとなく「あっしもた!」って感じだった。
広隆寺面白かったよ。おすすめ。



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448 :N.W :2005/08/08(月) 06:47:30 (p)ID:rb7gYEIi0(9)
大学1年の夏。
東北・遠野郷の方を回るつもりだった。
地図を広げ、ガイドブックと突き合わせながらコースを考えていると、高校2年の
弟が、ひょいとその手元を覗き込んだ。
「いいな兄ちゃん、僕も連れてってよ」
「バイクで夜駆けだぜ、いいのか?」
「うん、いいよ」
昼間コイツと一緒に走った事はあるが、夜走りは一度もない。若葉マークはもう
脱出しているが、さて、どこまで走れるか?
「どこか行きたいとこ、あるのか?」
「うん、山形の立石寺へ行ってみたいんだ」
山形・天童か。東海道回りなら、高速で東京まで約500Km、そこから400Km
足らず。合計900Kmちょい手前程。日本海回りなら、新潟まで高速で600Km、
後は国道伝いでざっと160Km。合計800Kmを少々切る。100Kmの差は大きい。
往きのコースを日本海回りに決め、帰りは千葉の祖父母の所で盆を過ごす事にする。
出発はいつもの通り、午前0時。いつもと違うのは、後に弟が付いてくる事。
自分一人なら高速は使わないが、道路は後続車両を確認しやすいのと、一定時間
あるいは距離ごとに休憩を取りやすいから、こう言う時は便利だ。
また、夜中の高速や、一桁・二桁国道には、とてもペースのいいトラックがいる。
彼らはプロだから無理な事は絶対しない。その後を、最低限度危険回避出来る距離を
空けてついて行けば、かなり楽に走る事が出来る。
夜走りで一番怖いのは、夜明け前。どんな季節でも、気温がぐんと下がり、睡眠不足で
疲労が溜まってきた身体から、判断力と行動力を奪って行く。
夜明け前、北陸自動車道・栄PAで弟の様子を見ると、ヤツはとん汁定食を一生懸命
食っていた。ダメだったら飯は食えない。まあ大丈夫だろう。

3時頃、予約していた民宿についた。
弟はわりあい元気だった。兄としては、弟の成長ぶりが嬉しくもあり、なんとなく
褒めてやりたいような、誇らしげな気分だ。
天童には良い温泉がある。俺たちは近くの有名ホテルまで風呂に入りに行く事にした。
「兄ちゃん、僕、お腹空いたよ。蕎麦でもやらない?」
「蕎麦か、いいな。こっちの方の蕎麦は旨いもんな。」
そうして、ちょっと寄り道しようとしていた時だった。
「…一郎さん?」
背後で優しげな声が聞こえ、振り返ると、20歳ぐらいの清楚な感じの若い女性が、
弟の背中に手を伸ばしかけていたところだった。
「あ、ごめんなさい。人違いでした」
慌てたようにその手を引っ込め、恥ずかしそうにうつむくと、彼女は俺たちに背を
向け、小走りに駆けて行った。
何故か、弟はその後姿をじっと見送っている。???どうした?
別の視線を感じ、そっちを見ると、土産物屋のおばさんが目顔で俺たちを呼んでいる。
親指を立て、(俺たち?)と自分の顔を示すと、うんうんと頷き、手招きをする。
「あの娘はね、この少し先の方の子なんだけど、1年ぐらい前からオカシイのよ」
彼女の名は加奈子さん。去年の今頃からちょくちょく、うちの弟と同じような背格好の
男性に“一郎さん”と呼びかけ、自分の名を“三千子”と名乗るのだと言う。
「親も大変だよ。昔はさんざんグレて暴れまわってさ、今は、なりは清楚になったけど、
見ず知らずの男に声掛けまくるんだもの。時々、トラブルもあるしね。まあ、あんたら
みたいに短時間で離れたのって、ほんと、珍しいよ」
おばさんが話している間中、弟は何故か少し悲しげだった。

夕飯をたらふく食べた後、TVをぼーっと見ていると、弟が立ち上がった。
「コンビニでコーラ買ってくる。兄ちゃん、何か要らない?」
「んー、アイス、有ったらピノ。それとラーク・マイルド、なけりゃセブンスター」
「わかった」頷いて弟は出て行った。珍しい。いつもなら、煙草は程々にしなよとか、
何か一言あるはずなのに、今日はどうしたんだ?
…20分が過ぎた。ヤツは帰って来ない。コンビニが移転しちまったのか?
宿の下駄を突っかけ、表へ出てみると、橋の袂に弟と女の子の姿があった。なんだか、
しんみり話をしている。あれ?もしかして彼女、加奈子=三千子さん?いつの間に発展
してたんだ?これは少々マズイか。でも、ヤツも17だから、ぼちぼちこういう事は
自分で処理出来ないとダメだよなあ。邪魔しないで、様子を見ようか。
そこへ中年配の男性が走って来た。彼女の親父か?こうなると、兄は離れがたい。
よくわからんが、がんばれ弟。オヤジの1匹やそこら、いなせないでどうする。
しかし、弟は一方的に何か言われていて、彼女は弟の後ろでうなだれている。
あー、くそ!歯痒ったらしい!!でしゃばるまいと思ったが、限界だ。
オヤジは顔を真っ赤にして、弟に文句を垂れていた。
「…いいか、おまえみたいな他所者が、金輪際うちの娘に近づく事は許さん!!」
「ちょっと待って下さい」俺は声を張り上げた「そのセリフはお返しします!」
いきなり横から現れた俺に、オヤジは少したじろいだ。その隙に言葉を続ける。
「弟は何もしていません。今日だって、彼女の方から弟に声を掛けて来たんです。
他の人も見ています。変な言いがかりは止めて下さい。迷惑です」
オヤジが次の言葉を捜してもごもご言っている間に、俺はきっぱり「失礼します」と
言い、弟の腕を掴んで、有無を言わさず踵を返した。
弟と加奈子=三千子さんが、ほぼ同時に、あ…と声を上げたが、聞こえない振りをし、
弟を引っ張ってずんずん歩いた。
「…違うんだよ、兄ちゃん。違うんだ。そんなんじゃないんだ、違うんだよ」
俺は何も返事をしなかった。
宿へ戻った弟は一言も口を利かなかった。

翌朝、午前6時に叩き起こされた。
「ごめん、兄ちゃん。今日はいっぱい行かなきゃいけないんだ」
弟はもうちゃんと出発の支度を済ませている。いいけどな、前の晩に言っといてくれ。
7時に朝食が終わると、天気予報さえ見る間もなく出発。俺が料金を精算している
間に、弟は宿の人に何か包んだものを貰っていた。
「今日は僕が先に走る」
言葉は静かだが、こう言う時の弟に何を言っても無駄。おっとりした外見に似合わず、
結構きっぱりしたところがある。
先行させてみると、スピードはそんなに出していないが、信号にひっかからないので
その分速い。信号機が無い訳じゃない。進行方向全て“青”になるのだ。
弟が“視える人”としての能力を発揮し始めていた。
全然知らない町を、弟は旧知の場所の如くスイスイ走りぬけ、気が付くと、山に近く
人家がほとんどないような辺りを走っていた。一体何処へ行く気なのか。そう思った
時、弟はウィンカーを出し、俺に停止の合図を送って寄越した。
路肩にバイクを止め、ヘルメットを取った弟は、俺にここで待つように言い、自分は
すぐ先の家に向かってすたすた歩いて行く。なんだか、人が住んでいなさそうな家だ。
セミの声以外は、音もない。車もほとんど通らない。隣の家は遥か彼方。こう言う
場所にも人は住むんだよなぁ。などとぼんやり考えていると、弟は黙って玄関の戸を
引き開け、ごめんくださいとも言わず、そのまま中へ入って行った。
え?おい、まさか、本当に無人なのか?おまえ、何やってんだ?これで、警察でも
通りかかられた日にゃ、問答無用で俺ら犯罪者だぞ。
ものの5分とかからずに弟が出て来た時、内心焦りまくっていた俺は胸を撫で下ろした。
「おまたせ、行こうか」
唇をきっと引き結んだ弟に、何をしてたか聞いても、きっとこの分では答えるまい。
「次はどこだ」
「立石寺だよ、覚悟しててね」
どう言う意味だ?

立石寺は、清和天皇の勅願によって慈覚大師円仁が開山した寺であり、山寺の別称が
ある通り、麓から頂上までを含めた全てが寺である。古来から奇岩怪石の霊屈が多数
あることで知られ、有名な芭蕉の句「閑さや 岩にしみ入 蝉の声」は、それらの
連続する風景と音響効果のもたらしたものだと考えられている。
「一番てっぺん、奥の院まで行く」と、弟は言った。
根本中堂から奥の院までは、1015段の石段を上がる。たいしたことなさそうな
距離のようだが、実際には健脚の人でも1時間余りを要する、結構ハードな道だ。
観光客がまだ来ていないせいで、人影はまばらだった。もう1時間もすれば混んで来て、
思うように歩けないんだろうな。そう思いながら、黙って歩く弟の後を付いて行く。
鎌倉末期に創建され、根本中堂と共に幾多の火災を免れてきたと言う、山門に到着
すると、見覚えのある女性が長細い風呂敷包みを持って、そこに佇んでいた。
「三千子さん、来たよ」
弟がそう声をあげると、彼女は嬉しそうに微笑んで、こちらへ駆け寄って来た。
「本当に、来て下さったんですね」
「だって、昨日、約束したでしょう」
加奈子=三千子さんは、まぶしそうに弟を見ている。
「私も、約束は守ります」彼女は風呂敷包みを差し出した。
「兄ちゃん、ごめん。僕、それを持つ訳には行かないんだ。代わりに貰ってくれる?」
そう言われ、その風呂敷包みを受け取った俺は、それを腰に結わえ付けた。
「じゃあ、行って来ます」
「よろしくお願いします」頭を下げかけた彼女の身体がぐらりと傾いだ。
慌てて彼女を支えた俺の背に、何か別の重みがぐぅんと加わる。一体何なんだ?
「大丈夫、気を失っただけだよ。すぐ平気に戻るから、門に寄りかからせてあげて」
そう言いながら、弟はウエストバッグから、朝、宿で貰った包みを開け、真新しい
御飯杓文字を取り出して、そこに顔を書き込むと、門の左下の地面にそれをおいた。

「何だ、それ?」
「ああ、塞の神の代わり。この先、他の人にやたらに入って来られると、ちょっと
困るから、しばらく防いでて貰おうと思って。」
全く意味がわからない。このひと、どうする?と聞くと、大丈夫、事が済んだら気付く
はずだから、と弟は言うが、俺にはなお、意味がわからない。
「行くよ、兄ちゃん」
弟はそう言うと、上を目指して歩き始めた。気を失った彼女の事は気がかりだったが、
ともかく弟がそう言う以上信じるしかない俺は、その後を追うしかない。
軽やかな足取りの弟に比べ、俺は四苦八苦しながら歩を進めていた。昔、一度だけ
歩荷を経験したが、あれに匹敵するほど身体が重い。
「ごめんね、重いでしょ」弟には、この不可解な重量感の原因がわかっているらしい。
「今、兄ちゃんの背中には三千子さんがいるから」ヤツは済まなそうにそう言った。
何だと?俺が何だって?「…ちゃんと、話せ」それだけ言うにも息が切れる。くそ…
「夕べ、僕らが話してたのは」弟が話し始める。「三千子さんは、戦死した一郎
さんのあの世でのお嫁さんで、でも、一郎さんのご両親は彼の戦死を信じてなくて、
毎日彼女に一郎さんの写真を見せながら、息子はいつかきっと帰って来る、だから
おまえの仕事はその帰りを待つ事だって、言ってたんだって。例え、相手が魂のない
物でも、何十年そんな事言われ続けたら、気持ち入っちゃうよね。まして人形だもの。
そのうちにおじいさんが亡くなって、去年おばあさんも亡くなって。こっちで暮らす
人がなくって、家の中の物を処分したらしいんだけど、三千子さんの由来を知ってる
人が誰もいなくて、本当なら一郎さんと一緒にここへ来るはずが、一人古道具屋へ
売られちゃったんだ。加奈子さんは、たまたま波長が合ったっていうのかな、店先で
見かけた三千子さんをつい買って帰って、三千子さんが加奈子さんに憑いちゃった。
…悲しいよね。だから、僕が一郎さんを探してあげるって言ったんだ。その代わり、
加奈子さんの身体を本人に返してあげてって」
正直、俺は呆れ返った。なんて無謀な事を言うヤツだ、コイツは。

「それで、あの家へ、行ったのか」
「うん、家が視えたから、一郎さんにかかわるものが何かあればと思って」
で、何かあったのか?と問うと、あった、と弟はきっぱりした口調で言った。
「これで、二人を送ってあげられると思う」
「って、おまえ視えるだけだろう?」そう。弟には母のような防御・攻撃能力は無い。
「うん。だけど、兄ちゃんがいるから」
「俺がいたって意味なかろう?」視えないし、聞こえないし、感じないのに。
「ううん、そんな事ない。兄ちゃんがいると、余計なヤツらが来ないし、ビジョンが
すごくクリアになるんだ」俺は触媒か。「だから、一緒ならやれると思う」
「勝手にアテにするな」
「そんな事言わないでよ」
脂汗を垂らしながら、奥の院に着いた時は、本当にダウン寸前だった。
「兄ちゃん、お願い。もう一足がんばって」
年少に情けない様は見せられない。へばりそうになりながらも、かろうじて見かけを
取り繕い、千年以上の常火が灯ると言う如法堂へ足を踏み入れた。空気が冷たい。
「…なんだよ、これ」
堂の中央には金色に光る釈迦像が安置されていたが、その両側の壁には一面、結婚
写真や結婚式の絵が飾られていた。それも、まともなものは一つとしてなく、半分
写真と継ぎ合わされた絵だったり、両方絵だったりする。
「結婚前に亡くなった人の為に、親があの世で結婚させてやるんだって。中国の
鬼婚みたいなものなのかな」
そう言いながら、弟は像の後ろへ歩いていく。俺も後を追った。
そこには、十段ぐらいの棚が作ってあり、そのどれもに花嫁人形がびっしりと並べ
られている。これにはさすがにぞっとした。

「兄ちゃん、三千子さんを風呂敷から出して、ここへおいてあげて」
俺が持たされていた包みの中身は、花嫁人形だった。それを弟が示す、棚のわずかに
空いたスペースに乗せると、さっきまでの重量感がウソのように消え去った。
弟はジャケットの内ポケットから、小さな紙切れのようなものを取り出し、俺が置いた
人形に持たせるかのように立てかけた。それはセピア色に変色した、1枚の若い男性の
写った写真だった。
「三千子さん、一郎さんだよ。もう離れなくていいんだ」
ふと、人形が身じろいだかに見えた。
次の瞬間、その一組はオレンジ色の光を放ち、燠火のように燃え始めた。
あっけに取られている俺に、弟が静かに言った。
「ごめんね兄ちゃん、重い目させて、彼女を運んで貰って。だけど、僕は一郎さんの
形代を持っていた。その上、三千子さんの形代を手にしたら、今度は僕に三千子さんが
依ってしまいかねなかったから、波長が僕と全然違ってて、多少の事じゃ変わらない
兄ちゃんに持って貰うしかなかったんだ。ほんとにごめん」
ものの1分とかからず、人形と写真は灰になった。
俺たちはそれを見届けて手をあわせ、堂の外へ出た。
行きのあの苦労がウソのように、らくらくと石段を下り、慶派の名作である仁王像の
安置された仁王門を過ぎた俺たちは、御休石の向かい側の茶店で一休みする事にした。
さっさと山門の塞の杓文字を取らないといけないのはわかっていたが、心も身体も
とても疲れていた。ここで10分やそこら座ったところで、大事ないだろう。そう
タカをくくっての事だったが、いきなり弟が「ダメだ、限界越えちゃった。眠い…」
と言うが早いか、すうすう寝息を立てだした。

視えるって事は、見ないでいい事まで見てしまい、知ってしまう事。
今回は何とか行けたものの、この先、辛い思いや哀しい思いをする事もあるだろうな。
可哀想だが、俺はおまえに何にもしてやれん。ただ、そう言う事がなるべく無いように
祈るだけ。頼りにならん兄貴ですまん…
眠る弟の側でそう独りごち、山形の空を眺めた夏だった。



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441 :本当にあった怖い名無し@\(^o^)/:2017/07/21(金) 21:59:44.66 ID:7B8pxZZ00.net
いくつかお寺に関する話を知っているけど聞きたいやついる?


445 :本当にあった怖い名無し@\(^o^)/:2017/07/21(金) 22:56:34.29 ID:7B8pxZZ00.net
じゃあいくつか

東京の結構有名な大寺院(名前はNG)でいくつか
(特定されてしまうのでフェイクを入れていますが、内容は同じです)


そこのお堂の下には大広間があり、通夜・葬儀で貸し出す事があった。
普通の葬儀社の会館と違う所は、遺族は中で泊る事が出来ない事。
寺の行事もあるし、国宝とか重要文化財があるから外部の人を置く事は出来ない。
でも、防犯上誰もいないというわけにはいかず、寺院の職員(お坊さん)が一人で泊って番をする。

その大広間でいつもの通りに通夜が行われた。
亡くなったのは女性で鉄道自殺だったらしい。

いつもの通り通夜が営まれ、夜遅くなったころ大広間から「ガタン」という音が聞こえた。
その時泊った職員(お坊さん)は、「ネズミか何かがでたのか」と思った。
寺の近くに森があり、そこからたまに動物が紛れ込む事があったらしい。
一応祭壇を確認しようと中に入ると、確かに祭壇の飾りが近くに落ちていて何かがいた跡があった。
祭壇を元に戻していると、棺桶を開けた形跡があった。棺桶のフタがずれている。
「おかしいなぁ。ネズミではフタは開けられないはず」
と思いながらも蓋を戻そうとした時、とんでもない事に気づいた。
中の遺体が無い。


446 :本当にあった怖い名無し@\(^o^)/:2017/07/21(金) 22:57:55.57 ID:7B8pxZZ00.net
職員は「ヤバい」と思って棺桶を祭壇から出してフタを開けたけれども、確かに中にあるはずの遺体がなかった。
この時は『遺体が消えた』と考えるよりも、
『遺体が無い。どうしよう…万が一遺体が無くなったとなったら俺の責任になる』と考えたらしい。
そこで、ダッシュで元いた場所に戻り、別の用事で泊っていた職員(お坊さん)を叩き起こして一緒に様子を見に行った。
すると、電気は消えていたが開けっ放しで出て行ったはずの棺桶のフタが閉められており、しかも元の位置に戻っていた。
中を確認すると普通に遺体があった。
「寝ぼけていたんだろ」と叩き起こされた職員に言われたが、
電気がついていているはずなのに消した記憶もなく、とても消す余裕なんてなかった。
というか、電気を消すはずがない。通夜なんだから。

ちなみにこの時の職員と言う人は、私の先輩にあたる人です。
この人から直接聞きました。


447 :本当にあった怖い名無し@\(^o^)/:2017/07/21(金) 22:58:49.67 ID:7B8pxZZ00.net
そしてこのお堂、職員の中では有名な心霊スポットで、
他にも
・夜中に四方の壁からうめき声が聞こえる部屋(現在休憩室兼物置)
・夜中になると廊下から聞こえてくる足音(姿は見えないが何故か小さな女の子のイメージが浮かぶ)←これは私も経験しました
・お堂内部や周辺に現われるお坊さんの幽霊(これは私を含めて経験者多数。この幽霊は渾名までついた)
があります。

それ以外にも境内には幽霊がでるところはありました。


448 :本当にあった怖い名無し@\(^o^)/:2017/07/21(金) 23:15:57.81 ID:7B8pxZZ00.net
次はこのお寺の別のお堂の話。

このお寺にはもう一つ別の大きなお堂があり、そこは法要でよく使っていた。
そしてそのお堂の地下には位牌堂がある。
地下の位牌堂は通常の檀信徒の位牌以外にも、
お墓の無い人や、理由があってお墓に収められない遺骨(お墓がまだできていない・死んで無縁仏になった等)を、
一時的に預かるところでもあった。
でもそこもかなりの心霊スポットだった。

そこで私が夕方お堂でお経の練習をしていた時、
何か自分の木魚以外の音がするというか、木魚の『ポクポク』という音ではなく、『ドンドン』という音だった。
「おかしいなぁ、もうお堂は閉めたから誰もいないはず」
と思って音のする方を調べてみると、どうやら地下の位牌堂から音が聞こえた。


449 :本当にあった怖い名無し@\(^o^)/:2017/07/21(金) 23:18:14.02 ID:7B8pxZZ00.net
「あれ、地下に檀信徒か誰かいるのか」と思って、地下に行くと…


450 :本当にあった怖い名無し@\(^o^)/:2017/07/21(金) 23:19:51.74 ID:7B8pxZZ00.net
青白い顔をして口から血を出した男が、寝そべって転がりながらゴロゴロ回転していた。
ドンドンと言う音は、その男が転がりながら壁にぶつかっている音だった。


451 :本当にあった怖い名無し@\(^o^)/:2017/07/21(金) 23:27:12.09 ID:7B8pxZZ00.net
私は「すぐ別の職員を呼ぶから、転がらないでおとなしく待っていてください」と言うと、すぐ事務所に行き、
別の職員に「青白い男が口から血を流して苦しそうに転がっている。救急車を呼んで」というと、
何もなかったかのように「ああ大丈夫、すぐに消えるから」と当たり前のように返事をした。
この時私は初めて、「ひょっとするとあれって幽霊?」と考えた。
確かにこの時間は、檀信徒どころか部外者もいないはず。なぜなら私が位牌堂を見回りをしてお堂を戸締りしたから。
でも、青白い顔をしている以外、普通の人が血を流している様にしか見えなかったんだけど。



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