【閲覧注意】怪談の森【怖い話】

当サイト「怪談の森」は古今東西の洒落にならない怖い話~ほっこりする神様系の話まで集めています。 随時更新中!!

カテゴリ: 呪い




その年の夏は、猛暑に加えて全国的に中々雨が降らず、そこらかしこで水不足に悩まされていた。
ダムの水が干上がって底に沈んでいた村役場が姿を見せたとか、地球温暖化に関するコラムだとか、
『このままではカタツムリが絶滅してしまう』と真剣に危惧する小学生の作文とか、四コマ漫画の『わたる君』の今日のネタは、『アイスクリームとソフトクリームはどちらが溶けるのが早いか』で、わたる君が目を離した隙に妹のチカちゃんが両方平らげてしまうという、そんなオチとか。

床に広げた今朝の新聞。
天気予報の欄に目を移すと、今後いつ雨が降るのかはまだ予想できないと書かれていた。
窓の外に目を向ける。確かに雨の予感は微塵も感じず、今日もうんざりするくらい晴れている。
「……なあなあ、ちょっとさ、休憩せん?」

「でーきーた。ほれよ、八百体目」

友人のKは僕の提案が聞こえなかった様で、数十体のティッシュペーパー人形が僕の目の前にどんと置かれる。
僕の仕事は、この人形たちの腰から下げてる糸の先にセロテープをつけて、一体ずつ天上から吊るすことなのだ。
すでに天上には七百体以上の人形が吊るされていて、まるで……と言っても形容できるようなシロモノではない。

この状況は、昨日の夜から今日の朝にかけて、僕とKが二人がかりで創り上げたのだ。
常識ある人が見ればギョッとするような光景だが、すでに僕の常識はマヒしているのだろう。
「Sも手伝ってくれりゃあ良いのになあ。途中で帰りやがって。冷てーやつだ、全くよぉ」
Sと言うのは僕ら二人の共通の友人だ。彼には常識があるし、間違っても徹夜で紙人形を作る様な人間では無い。

「まあバイトって言っても、この内容聞いたら普通は断るよ」

「おめーはやってんじゃん」

「内容訊かずに『うん』って言っちゃったからね」

もう分かっているかとは思うが、僕が言う人形とは、てるてる坊主のことだ。
しかもこの天上に吊るされている彼らは、皆一様にスカートを上に、頭を地面に向けている。
つまり逆さ。『ふれふれ坊主』だの、地方によっては『るてるて坊主』と呼んだりもするそうで、
Kは『ずうぼるてるて』 と呼んでいる。
普通のてるてる坊主が晴れを願って吊るされるものなら、『ずうぼるてるて』 はその逆、雨を願うものだ。

「さっき新聞で見たけど。今日からの週間天気予報じゃさ、雨が降る気配なんてこれっぽっちも無さそうなんだけど……」

「だから面白れーんじゃねーか。通常じゃありえねーことが起こるから、オカルトなんだよ。ったりめーだろ」
言いながらKは、二百枚入りのティッシュ箱を新たに開けて、一番上のティッシュ抜き出す。
ティッシュは薄い紙が二枚重なっているので、上手く剥がして一枚を二枚に分け、ちょいと人差し指を舐めてから、その薄い一枚をミートボールくらいに丸める。
その上にもう一枚を被せ、首の部分をねじってタコ糸を添えてセロテープで固定する。
その流れる様な一連の手捌きは、もはや素人の域では無い。

「でもさ。これでもし明日普通に晴れても、バイト代返せなんて言わんでよ」

「言わねーよたぶん」

「いやたぶんじゃなくて」


言い忘れていたが、現在僕が居るここはKの部屋だ。
僕がKに呼ばれて、この学生寮の二階の一番奥の部屋にやって来たのは、今現在から十五時間ほど遡った、昨日の午後四時が若干過ぎた頃だった。

大学でその日一日の講義が終わった後、
「このあと暇ならよー、ウチで簡単なバイトしねーか?」というKの誘いに乗ってしまい、オカルティックな趣味を持つKの実験に付き合わされることになった。

千体坊主。

全部Kから聞いたことになるけども、千羽鶴にも似たこのまじないは、千体のティッシュペーパー人形(別に紙なら何でも良い)を吊るすことで、明日の天候を人為的に変えてしまうというものだ。
人形の頭を上にすると晴れ。下にすると雨。

但し、条件が三つあるらしい。

■ まず一つは、人形を作る時に中に詰める方の紙を、自分の唾液(ホントは血液の方がいいらしいが)でほんの少し湿らせる。

■ 二つ目に、作っている人は千体坊主完成まで絶対に家の外に出ないこと。
この場合はKが作っている人になる。(僕は別に出ても良いらしい)
途中で出たらなんか悪いことが起きる、とのこと。

■ 三つ目は、人形を千体吊り終えたら、とある『うた』 を歌うこと。
千体坊主が完成し、無事うたを歌い終えれば、次の日の天候はその人の望んだものになる、らしい。

K自身も知ったのはネット上のとある掲示板だという話なので、あまり期待はしてないそうだけども。
僕もオカルトが嫌いではないので、興味はある。
給料も出るということなので、だからやってみようと思ったのだが、予想に反して時間が掛かる掛かる。
はっきり言って最後の方はかなり後悔していた。
ちなみに、最後に歌うといううたの内容は、三番まであって、晴れ用と雨用の二種類あると言う。
それ以上は教えてもらってない。
てるてる坊主の歌というと、僕が知るのは童謡くらいだけども、関係あるのだろうか。

そうこうしているうちに、八百体目の人形を天上に吊るし終えた。
もうKは九百体に王手をかけ、カウントダウンが始まるのもそう先のことではないだろう。
但し、ここまで来るのに相当長かった。正確に言えば、食事と休憩も入れて十六時間くらい。
「うーん……、眠たーい寝たーい夢見たーいー」

「さっきからうっせーな。ダイジョーブだって。人間三日くらい寝ずに働いたって、死にゃしねえんだからよ」

「一体三円って、絶対割に合わない気がしてきた……、自給にしたら二百円以下じゃん」

「今頃おせえよ」

しかし、Kだって昨日から寝てないはずなのに、明らかに僕より元気なのが不思議だ。

そうこうしている内に、天井に吊るされた『ずうぼるてるて』の総数が九百五十を越えた。残り五十。
頭上を埋め尽くす逆さに吊るされた白い人形。
下から見上げれば、まるで僕らの方が天井にへばりついているかのような錯覚を覚える。
錯覚してる間に残り十体だ。Kも一緒に天井に貼り付けながら、カウントダウンが始まる。
……997……998……999……、1000。

「おおー……!」
その瞬間、僕は思わず感動の声を上げていた。

消費ティッシュペーパー千と六枚(※途中鼻かんだから。最後で『六枚足りねえ』 ってなった)。タコ糸約三百メートル。
セロテープ丸々一個と半分。天上の消費面積、六畳間まんべんなく。総消費時間約十六時間と四十分。
千体坊主。完成。

「うわきめえー」

感動の千体坊主完成を経て、Kがまず発した言葉はそれだった。
僕はかなり本気で、バイト代要らないからぶん殴ってやろうかなこいつ、と思った。

「ま、何にせよ。後はうたを歌うだけってか。あー後は一人でやんよ。疲れただろ、ワリーなこんな時間までよ。……ほれ、バイト代」

そういってKはポケットから財布を取り出すと、ちょいと人差し指を舐めて、中から千円札を三枚取り出した。
もはや癖になっているようだが、やめれ。

「ってことで。今日は帰って、良く寝るこった」

「……今日一限目からあってだね。テストも近いから寝れん」
僕の言葉にKは「うはは」と笑う。

「マジかよー。でもまー、人間三日寝ずに働いたって死にゃしねえからさ。だから頑張れ若人よ……つーわけで俺は昼まで寝るわ。明日の天気を楽しみにしとけ。そんじゃ、おやすみ」

そう言ってKは部屋の隅に立ててあった折りたたみベットを広げると、その上に、バフン、と身を投げた。
ポーズじゃなくて本当に眠る気だったらしく、Kは十秒で死体の様に静かになった。
僕は最後に何か言ってやろうと思ったけど、結局、溜息だけをついて部屋を出る。
その際に、一度だけ振り返って再度部屋の様子を確認してみた。
千体の『ずうぼるてるて』 の下で気持ちよさげに眠るこの部屋の住人。
不思議と異様だとかは思わなかった。やっぱり、夜なべのせいで常識がどこかに転げ落ちたのだろうか。
僕は一限目の講義を受ける前に、せめてコーヒーを一杯飲んどこうと思った。瞼が重い。
学生寮から外に出ると、刺さる様な陽射しが出迎えてくれた。

この調子で本当に明日雨なんて降るのだろうか。講義中もふとそんなことを考える。
案の定その日の講義は、眠気と相まってさっぱり頭に入って来なかった。
昼からの講義で僕の隣に座ったSが、
「眠たげだな。まさかとは思うが……、一体何してたんだお前」
はい。てるてる坊主作ってました。ゴメンナサイ。

何とかノートを取ることだけに専念し、ようやく全部の講義が終了。
わき目も振らずに家に帰ると、ご飯も食べずシャワーも浴びずに即効でベッドに倒れこんだ。
完全に眠るまでに、三十秒もかかってないと思う。
その時見た夢は、今朝の新聞で見た四コマの『わたる君』 とまるで同じ場面だった。
妹のチカちゃんがアイスに手を伸ばそうとしている。
いけない。それは君のお兄さんが持つ知的好奇心から生まれた、素晴らしい実験装置なんだ。
何とか止めようとしたのだけれど、チカちゃん背に手を伸ばした瞬間に僕は目を覚ました。

携帯が鳴っている。
かなり身体がだるい。僕は壁に掛けてある時計に目を向ける。午前零時過ぎ。真夜中だ。
電話なんて無視しようかとも思ったけど、一応相手を確認する。
Kからだ。僕は無視することにした。
……止まない。
観念して電話に出る。文句を言ってやろうと思ったけど、それより相手の声の方が早かった。
『おい、雨が降ってるぞ!』
中途半端に起こされたので、まだ片足が夢の中だった。だから僕は中々Kの言葉の意味を掴むことが出来なかった。
そりゃ雨だって降るだろう、降らなきゃ困る。今年だってそれで困っている人がたくさんいるのだから。
そんなことをたっぷり数秒考えて、僕はやっとその意味に至った。

「え、ホント!?」

僕は慌ててカーテンの隙間から窓の向こうを見やる。
外は晴れていた。僕は目をこすってもう一度星空の下を注意深く見る。比較的明るい夜だ。紛れもなく空は晴れている。

「……晴れてんだけど」

こんなつまらない冗談のために起こされたのかと憤慨しかけるが、次いで聞こえたKの声は普段と違って割と真剣なものだった。

『すまん、聞こえねえ。もうちょいデカイ声で喋ってくれ』

「晴れてんだけど!」

『ああ、んなこた分かってる。それでも、雨が降ってんだ』
本格的に意味が分からない。晴れてるのに雨が降ってる。どんな状況だそれ。

「それって、キツネ雨ってこと?Kの寮の周りだけ?」

『は、キツネ雨?……違う。雨は降ってない』
少しイラっとくる。僕は眠たいのに。

「あんさあ、ちょっと意味が――」

『音だけなんだよ』
Kははっきりとそう言った。

『雨音だけが聞こえる。今外雨降ってないよな?だろ?なのに聞こえるんだぜ。耳ふさいでもまるで止まんねえし。最初は小雨程度だったけど、何かドンドン強くなってる気がするし。たぶんな、ちいとやべえよ、これ』

これは決して僕をからかっているのではない。これまでの付き合いから僕にはそれが分かった。Kは嘘をついていない。
本当に雨が降っているのだ。Kの中で。

『でさー。コレ非常に言いにくいんだけど、まー、頼みがあんだよ』

「……何?」

Kは本当に言い辛いのか、電話の向こうで数秒間を置いた。

『今からさ、バイトしねーか?材料はもう揃えたからよ』
その言葉で僕は全てを承知した。

「分かった……、行くよ」

電話を切り、そのまま家を出る。
そうして愛車のマウンテンバイクに跨る前に、僕は友人のSに電話をした。真夜中だがきっと起きてる。
予想通り電話に出たSに、僕は少し迷った挙句、正直にことの次第を話した。

「Kがバイト代も出すってさ」と言ったのが唯一の嘘だ。
しかしSは興味もなさげに一言、

『てるてる坊主のせいで幻聴が聞こえるとか、俺はそういった類は信じていない。あと今はテスト期間中だぞお前。二日も無駄にすんなよ』

僕は「そっか……。うん、分かった」と電話を切った。

僕はSとも付き合いが長いから分かる。そう言ってくるだろうとは思っていたんだ。

Kの寮に行く前に、コンビニ寄って食品とコーヒーを買う。
自転車を漕ぐ。大学までの坂道がしんどい。
それでもかなり飛ばして、いつもの通学より大分早い、コンビニから二十分程でKの住む学生寮に到着した。
Kの部屋は二階の一番奥。鍵は掛かっていなかった。僕は二回ノックして、部屋に入る。
入って最初に思ったのは、天井のアレが綺麗に無くなっていて、さっぱりしたなということだった。
部屋の中ではもう、新しいてるてる坊主が山の様に積まれていた。二百はあるだろうか。
Kは僕が部屋に入って来たことに気付いていない様だった。黙々とてるてる坊主を作っている。
Kの顔は酷く青ざめている様に見える。
作業台の前に来ると、Kはやっと僕に気がついた様だった。「よお」と言うKの声が酷く掠れたように聴こえた。
そうしてKは、部屋の棚から一冊のノートとペンを僕に差し出すと、自分の左の耳を二度指で叩いた。

「……さっきから土砂降りでよ。なんか台風見てーだわ。……ワリーけど、何か言う時はそのノートに書いてくれ」
僕は軽く驚きながらも、『了解』 とノートに書いて見せる。

つい最近千体もの数を作った時と同じ様に、Kがてるてる坊主を作り、僕が天井に張り付けていく。
しかし、今回のKの手の動きは鈍かった。
しきりに頭を横に振っている。その額には玉の様な汗が浮かんでいる。
『作るの代わろうか?』 と書いて訊いてみるが、Kは首を横に振る。
どうやらこの千人坊主は、人形自体は自分の手で作らなければならないらしい。しかしまだ人形は二百と少し。
僕は少し焦っていた。もう病院に行った方が良いのでは、という考えが一瞬よぎるが、この千人坊主のルールで、部屋を出てはいけないとあったのを思い出す。
悪いことが起こる。くそう、悪いことって具体的に何だよ。
その時、僕はふと雨音を聞いた気がした。
そんな馬鹿な。さっきまでは晴れてたのに。咄嗟に窓の外を見る。雨など降っていない。外は晴れている。
気のせいだろうか。いや、今もかすかだけど聞こえる。僕は一瞬、背筋が寒くなるのを感じた。
まさか僕も……?

しかし注意深く音の出ている方を探ると、それは僕の中ではなく、外から聞こえてくるものだと分かった。
Kだった。雨音はKの両耳の奥から洩れてきているのだ。
まるで他人のヘッドホンから音が漏れる様に、外に音が漏れるほどの激しい雨なのだ。
本人にとっては耳鳴りなどという生易しいものではないのかもしれない。
そこに至ったとき、僕は途端にどうすればいいのか分からなくなった。
見ると、Kは額だけでなく腕にも汗をかいている。部屋はクーラーが効いているのに。
僕はノートに『大丈夫?』 と書いて見せた。

Kはしばらくの間、ぼーっとその文字を見てから、「はは」と力なく笑い、「……やっべえ」と一言だけ呟いた。

初めて見るKのそうした姿だった。
僕は何も言うことが出来なくて、まあ例え口に出しても届かないのだけど、目を瞑って「とりあえず落ち着いて考えろ」と口に出し自身に言い聞かせる。
しかし考えは浮かばず、どうして良いのか分からない。
今、Kの手は動いていない。顔をしかめてじっと俯いている。
どうしよう。どうしたらいい。考えろ考えろ。
自分一人に、何ができる?
部屋のドアが開いた。

「あー、本当にやってんのな」
そこに立っていたのは友人のSだった。
とりあえず僕は長い息を吐いてから、「おっせえ」と言ってやった。
これまでの付き合いから、ぶつぶつ言いながらも来るというのは分かっていたんだけれど。

「仕方ないだろ。そんなことより、バイト代はほんとに出るんだろうな」
金に困ってない癖に、Sはそんなことを言った。




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254 :1/9:2008/12/27(土) 22:40:38 ID:PszTJAk/0

投下していい流れなのかわからないけど。今、俺が体験してる話を。
テレビのバラエティ番組を大音量でかけてて頭痛い状態なので、誤字脱字あるかも。

先週の金曜のことなんだけど、会社の先輩の大村っていう男が死んだ。
もちろん直接現場を見たわけじゃないけど、
マンションの自室で、自分の両耳にボールペンを突き刺して死んでたらしい。
大村自身の手がペンをギュッと握り締めてたっていうんで、警察も事件性は認めずに、すぐに自殺だって判断した。
会社の連中は、そんな大村の死に様を随分不思議がったりしていたけど、俺は特に驚きもしなかった。

それでも司法解剖っていうやつがどうしても必要らしくて、多分、大村の身体は詳しく調べられたんだと想像してる。
わかりきってることを調べるために身体を弄り回されるなんて、ちょっと気の毒だと思う。

すぐに通夜があって、同じ課の奴らは課長を先頭に連れだって公共斎場に行ったらしいけど、
俺だけは「どうしても外せない用事がある」って課長に断って、直帰した。
周りから見たら不自然だったろうとは思うけど、通夜なんていう、湿っぽくて皆が押し黙ってるような空間には、今は堪えられそうにないから。

大村と俺とは、先輩後輩っていうこととはあまり関係なく、仲が良かった。
お互いに相手のマンションの所在地を知ってたって書けば、どの程度の仲だったかは伝わるかなと思う。
三週間くらい前のあの日も、大村が会社帰りに俺の部屋に遊びに来てた。
俺らは缶ビールを飲みながら、同僚の陰口ばかり叩いてた。
二人とも、酒を飲むときは会話だけを楽しみたいってタイプだったから、テレビもつけてなかったし、音楽を流したりもしてなかった。
我ながら暗いとは思うけど。

そのうちに、買い溜めてあったビールが尽きた。
俺はアルコールが無くても会話が楽しければ良いと思ってたんだけど、大村はそれじゃ駄目みたいだった。
「すぐに買いに行こう」って言い出す。
渋々ながらも、大村を連れてマンションを出て、近所のスーパーに買い出しに行った。

店に入るとすぐに、大村が「おい、何だよ、あれ」ってニヤニヤしながら聞いてきた。
指さす先を見ると、ボサボサの髪を腰まで垂らした女が、買い物カゴをぶら下げて野菜を選んでた。
別に何の変哲もない、よくある光景だ。
ただ一つ変わってるとしたら、女が大声で笑ってることだけ。
レタスを手に取りながら、「いひゃっいひゃっいひゃっ」て笑ってるだけ。
それすらも、俺にしてみればやっぱり何の変哲もない、よくある光景だ。
「ああ、あれ。笑い女だよ」

説明しとくと、笑い女は近所では有名な人物。
パッと見にはごく普通の若い女で、取り立ててどうこういうべき所もない。
確かに、腰まである髪は痛みきっていてボサボサだけど、そんな女、どこに行ったっていると思う。
ただ、笑い女の変わっているところは、その呼び名通りに、いつでも笑っているところ。
「いひゃっいひゃっいひゃっ」ていう、何かから空気が漏れるような、それでいてちょっと湿った感じの独特な笑い声を撒き散らして、口の端から涎を垂らしてる。

だから皆、『笑い女』とか、レジ打ちのおばちゃんも『お笑いさん』とか呼んでる。
ただそれだけの存在だ。
キチガイ風でもあるけど、笑い声さえ気にしなければ誰に迷惑をかけるわけでもないから、周りはあんまり気にしない。
気にしたとしても、『嫌な物を見た』ってちょっとのあいだ思うだけで、すぐに見て見ぬふりをする。

今になって思えば、その時の大村はかなり酔っていたんだと思う。
「ちょっと、からかって来るわ」とか言って、笑い女に近寄っていった。
俺も酔っていたんだと思う。何しろ、大村のことを止めようとはしなかったから。
「なぁ、おい、アンタ。何がそんなにおかしいんだよ」
大村は、ぶっきらぼうな口調で笑い女に声をかけた。
けれど、笑い女は答えない。「いひゃっいひゃっいひゃっ」て笑うばかりだ。
「おい、答えてみろって。世の中、こんなに不景気だっつーのに、何を楽しそうにしてやがんだ」
大村はそんな内容のことを言ってた。

多分、それまでは俺と一緒に陰口を叩くことで発散してたものが、酔いのせいで他人にまで向いたんだと思う。
やっぱり、笑い女は「いひゃっいひゃっいひゃっ」て笑うだけで、何も答えない。
そんなことをしばらく繰り返してから、
大村は「何だよ、こいつ、つまんね。おい、もう行こうぜ」って言って、不機嫌そうにその場から離れた。

俺らは、カゴにスナック菓子とかを詰め込んでから、酒の並んだ棚に行った。
大村はすぐに缶ビールを手に取っていたけど、
俺はビールに飽き始めてたから、チューハイをじっくり選ぶことにしたんだけど、そのうちに、大村が「うおっ」ていう叫び声を上げた。
何かと思って振り返ると、大村と笑い女が至近距離で向き合ってる。
例の「いひゃっいひゃっいひゃっ」ていう声と一緒に、女の口から大村の顔に唾が飛んでるのが見えた。
それから、大村が両手を突き出して笑い女を押し倒すまでは、一瞬だった。
笑い女はフラフラッと倒れて、ペタンと尻餅をついて、それでも「いひゃっいひゃっいひゃっ」て笑い続けてた。
買い物客とか店員とかが遠巻きに二人を眺めてて、俺も気まずくなってきたから、適当にチューハイを選んで、大村と一緒にそそくさと会計を済ませた。
笑い女に謝ろうかとも思ったけど、事情がよくわからないし、俺が謝るのも変な気もしてやめておいた。

何があったのか聞くと、大村が言うには、
「お前が酒選んでるの眺めてボーッとしてたら、耳元で気持ち悪い笑い声が聞こえた。驚いて振り返ったら、すぐ目の前にあの女の顔があった」
それで、気味が悪かったから咄嗟に突き飛ばしたっていうことらしい。
それから、「よく見たらあいつ……」って何か付け加えかけたんだけど、途中で口ごもって、最後まで聞かせてくれなかった。


部屋に帰ってから、また二人で飲み始めた。
でも、大村はさっきのことでバツが悪いのか元気がなくて、
ふとした拍子に会話が途切れて、お互いに黙ってしまうようなことが多くなった。そんな感じで会話が途切れると、大村はキョロキョロと視線を動かしたりする。

そのうちに、「何かゲームやろうぜ」って大村が言い出した。
こいつがゲームで遊びたがるなんて珍しいなーとは思いつつも、真・無双3で遊んだ。
二人ともすぐに熱中しだして、大村もいつも通りの元気な感じになってきた。

そうしてるうちに、バスがなくなるっていう時間になって、大村は帰っていった。
この時の俺は、スーパーでのことなんか完全に忘れてたと思う。

次の日から、大村の行動がおかしくなりはじめた。
まず、やたらとウォークマンで音楽を聴くようになった。
別にそれ自体はおかしなことではないけど、出勤途中に顔を合わせてこっちから声をかけても、軽く手を上げるだけでイヤフォンを外そうとしない。
近寄ってみると、物凄い大音量で聴いてるみたいで、やたらと音漏れしてた。
ちょっと感じ悪いなと思ったけど、その時は別に何も言わないでおいた。

それが、昼休みにまで音楽を聴くようになった。
昼飯に誘おうとしても、大村はそそくさとイヤフォンをつけて、一人でどこかに行ってしまう。
挙げ句、仕事中にまでイヤフォンを外さなくなった。

さすがにこれはおかしいと思っていたら、大村よりもさらに上の先輩が大村を怒鳴りつけた。
それからは、仕事中に音楽を聴くようなことはなくなったけど、かわりに独り言を言うようになった。
しかも、「うるさい」とか「ああああああ」とか、大声で言う。周りが注意してもやめようとしない。
みんな、正直気味悪がってた。


見るに見かねて、退勤してから大村を呼び出して話をすることにした。
大村は最初、俺と話すのを渋ったけど、
「賑やかなところでだったら話す」って言い出したから、ファミレスに連れ出した。

ファミレスはそこそこの混み具合で、高校生っぽいのが大声ではしゃいだりしてた。
それから、俺が「最近のお前はおかしい」って切り出すと、
大村は「自分でもわかってる」って言った上で、独りでに話し始めた。
なかなか要領を得ない話だったんだけど、大雑把にまとめるとこんな感じ↓

例のスーパーでの一件以降、ふとした拍子に、
笑い女の「いひゃっいひゃっいひゃっ」ていう笑い声が聞こえるようになった。
初めはかすかに聞こえるという程度で、空耳かとも思ってたんだけど、
丁度、背後から段々近づいてきてるような感じで、日を追う毎に笑い声は大きくなってきてる。
周りで何かの音(音楽とか人の声とか)がしているような時には、笑い声は聞こえてこないのだけれど、
ふと無音状態になると、「いひゃっいひゃっいひゃっ」が聞こえてくる。
今では、少しくらい辺りが騒がしくても、それ以上のボリュームで笑い声が聞こえてくることもある。
何より辛いのは夜中で、寝ようと思って電気を消すと、部屋中に鳴り響くような勢いで笑い声が襲ってくるので、とてもじゃないけど、寝つくことなんてできない。

まとめるとさっぱりしてるけど、実際には話してる途中でいきなり大声を出したり、
「あいつが、あいつが」って泣きそうな声で繰り返したりするから、内容を掴むにはかなり時間がかかった。
しまいには、「あの女に呪われた」とか、「あいつ、幽霊なんじゃないか」とか言い出す始末。

俺が何よりもまず思ったのは、大村は変な妄想にとりつかれてるってこと。
笑い女は幽霊なんかではないし、ただのちょっと変わった女でしかない。
その証拠に、あの日以降も俺は笑い女がスーパーで買い物をしてるとこを何度も見てる。
実在する人間だ。

笑い声が独特で気味が悪いから耳に残ったっていうのと、大村なりの罪悪感みたいなものが、妄想の原因だと思った。
大体、スーパーに出る幽霊っていうのも、何だか間抜けだと思う。
そう言って聞かせても、大村はまるでこっちの言うことを聞こうとしない。
『呪い』とか『幽霊』とか繰り返すばっかり。

俺は段々イライラしてきて、「そんなに言うなら、一緒にスーパーに行こう」って切り出した。
大村の言ってることの馬鹿馬鹿しさにも腹が立っていたし、相手が現に実在してるただの女だって認識すれば、変な妄想もなくなるんじゃないかと思ったから。
勿論、大村は猛烈に嫌がったけれど、俺は大村を無理矢理引き摺るようにして、レストランから出て、電車に乗って、例のスーパーに向かった。
電車の中でも大村は、ブツブツ呟いてびびってた。

やっとスーパーの前まで着いたところで、大村が「やっぱり嫌だ」って言い出した。
「絶対に中には入りたくない」って。
仕方ないから、「店の前の駐輪場から店内を覗こう」って俺が提案した。
それでも大村は「帰る」って言い出してたけど、俺は相手の肩をがっちり押さえて、逃げ出せないようにした。
ちょっとだけ弱者をいたぶるような気持ちもあったと思う。

けれど、ガラス越しに店内を眺め渡しても、笑い女はいなかった。
いつも笑い女と出くわす時間は大抵このくらいだから、きっといるだろうと思ったのが失敗だったのかもしれない。
マズイなと思った。
ここで笑い女を見ておかないと、大村は余計に『あいつは幽霊だ』って思い込むかもしれないから。
それでももう少し待ってれば、いつものように買い物に現れるかもしれないって、俺は粘った。

そのうちに、大村が両耳を塞いでガタガタ震えだした。
「聞こえるよう、聞こえるよう」って、子供が泣きじゃくってるみたいな調子で、鼻水を垂らして言う。
「やっぱ呪われたんだよう」って。
でも俺は、それが笑い女の呪いなんかで聞こえてるわけじゃないってハッキリ気づいてた。
なぜなら、「いひゃっいひゃっいひゃっ」ていう笑い声は、大村だけじゃなくて俺にも聞こえてたから。

首だけを横に向けて振り返ると、俺に肩を掴まれた大村の真後ろに笑い女が立ってた。
「いひゃっいひゃっいひゃっ」て笑いながら、涎を垂らしてる。
俺は大村が絶対に後ろを振り向かないように、肩を押さえる手に力を込めた。

ただでさえ笑い女を怖がってる大村が、こんな至近距離で当の本人と向かい合うのは絶対にまずい。
少しすると(凄まじく長い時間のように感じたけど)、笑い女はスーパーとは逆の方向に笑いながら去っていった。

立ち去り際に、笑い女の顔が俺の方を向いた。
俺はそれまで笑い女を遠巻きに見たことは会っても、あんな至近距離で真正面から見るのは初めてだった。
口はにんまり開かれてるのに、ボサボサの髪の中でこっちを向いてる目は全然笑ってない。
でも、怖いと思ったのはそんなことじゃなくて、笑い女の口そのものだった。
涎が唇の端で泡になってる笑い女の口には、歯がなかった。

それから後、俺は随分自分勝手なことをしたと思う。
何も知らずにまだ震えてる大村を、無理矢理バスに乗せて一人で帰らせた。
もう、その時の俺にとって、大村の妄想とかはどうでも良かった。
ただただ自分が見たものの気味悪さが恐ろしくて、早く自分の部屋に帰りたいっていう一心だった。

その日以来、大村は会社に出て来なくなった。
最初はみんな(俺以外)、「あいつ、この年末にサボりかよ」とか言ってたけど、あまりにも無断欠勤が続いたから、いくらなんでもこれはおかしいって話になった。
そのうちに、大村が死んだってことがわかったのが、先週の金曜。

今となっては、大村も気づいていたのかはわからないけど、俺にはハッキリわかってることが一つだけある。

笑い女の「いひゃっいひゃっいひゃっ」てのは、笑い声なんかじゃない。
よく聞くと、「居た、居た、居た」って言ってる。











1: 名無しさん@おーぷん:2014/06/16(月)19:13:30 ID:0YGJVlC7P
暇だったら見て行って。
ちなみにオカルト板にも前少し書いたことあるから
見たことあったらごめんね。


2: 名無しさん@おーぷん:2014/06/16(月)19:13:57 ID:ihlgSSD3d
はやく始めろ


4: 名無しさん@おーぷん:2014/06/16(月)19:14:21 ID:0YGJVlC7P
ちなみに書き溜めてます!

自分の母の実家は東日本のとあるど田舎だ。
見渡す限り田んぼ、畑、時々民家、そんな感じ。

話は母が子どもの頃まで遡る。
母の父、つまり自分の祖父は
今でこそ優しくていいおじいちゃんなんだが、昔はそうじゃなかったそうだ。



5: 名無しさん@おーぷん:2014/06/16(月)19:14:58 ID:0YGJVlC7P
祖父の家では昔から代々番犬として犬を飼ってた。
その時飼ってたのは真っ白い雌犬。
田舎だし庭も広いから家の敷地内で放し飼いな。

だが、なんせ昔の田舎。
野良犬がたくさんいたそうな。

いつの間にか子犬を産み捨てて行ったり、飼ってた犬が妊娠したりということが度々あったらしい。
今考えるとちゃんと避妊手術しとけよって思うが、まあ昔のことだからな。



6: 名無しさん@おーぷん:2014/06/16(月)19:14:59 ID:vLENAqPqK
これは呪いに違いないな


7: 名無しさん@おーぷん:2014/06/16(月)19:15:57 ID:0YGJVlC7P
それで、産み捨てられた子犬や、うちで産まれた犬を段ボールに入れて川に流してたらしい。
あの優しいじいちゃんが。

そんなことが割と毎年あったそうだ。
それである年、じいちゃんは雄の子犬一匹を残して、残りの子犬と原因となる親犬の方を捨てることにした。



12: 名無しさん@おーぷん:2014/06/16(月)19:18:26 ID:0YGJVlC7P
だが、その親犬は何かを察したのか、床下に潜り込んで出て来なくなったそうだ。

親犬が一番懐いてたのは母だった。
それで祖父は、まだ小学生の母に、
親犬の名前を呼ばせて出て来させ、捕まえたらしい。



13: 名無しさん@おーぷん:2014/06/16(月)19:19:28 ID:0YGJVlC7P
母は相当悲しかったと言ってた。
その時の親犬の恨めしそうな目が未だに忘れられないと。

段ボールで川に流すと、だんだん段ボールが溶けていって溺れて死んでしまう。
そのことを母が知ったのは大人になってからだったと言ってた。



14: 名無しさん@おーぷん:2014/06/16(月)19:20:14 ID:0YGJVlC7P
その数日後だ。

元々母は割と霊感みたいなのがある方で、
夜中に火の玉を見た、と言って祖母を起こしたりすることがよくあったそうだ。
その次の日は必ず近所の誰かの訃報が届いてたらしい。


15: 名無しさん@おーぷん:2014/06/16(月)19:20:22 ID:rg4XKUz9I
完全に呪いですね


16: 名無しさん@おーぷん:2014/06/16(月)19:21:02 ID:0YGJVlC7P
>>15
まだ呪い要素でてないぞww


17: 名無しさん@おーぷん:2014/06/16(月)19:21:12 ID:0YGJVlC7P
その日は祖父母が出かける日で、
弟は遊びに出かけてたため
母が一人で留守番をしておくよう言いつけられたそうだ。

田舎の人ならわかると思うが、家に誰かいるときは、基本的にドアは開けっ放しなんだよな。
客が来たら直接そのまま玄関に入って話しかける感じ。



18: 名無しさん@おーぷん:2014/06/16(月)19:21:49 ID:0YGJVlC7P
それで、母は留守番している間暇なんで、庭で草とりをしてた。
夕方くらいだったと言ってたな。

田舎特有の鳥の鳴き声とかが聞こえてくる中、母はふと背後に気配を感じて振り返った。



19: 名無しさん@おーぷん:2014/06/16(月)19:22:24 ID:yWLxbqV8Q
むっちゃ怖いやんけ


20: 名無しさん@おーぷん:2014/06/16(月)19:22:32 ID:0YGJVlC7P
そこには、近所で見たことのない人がいた。
一言で言うなら、真っ白い人、らしい。
髪の長い女の人だったそうだ。

その女の人が、何をするでもなく、無言で母を睨みつけていた。
母は目が離せなくてしばらく見つめあった。



22: 名無しさん@おーぷん:2014/06/16(月)19:23:16 ID:ihlgSSD3d
これは呪いですね(白目


23: 名無しさん@おーぷん:2014/06/16(月)19:23:18 ID:0YGJVlC7P
どのくらい時間が経っただろう、
その女の人は母から目線を外すと
開きっぱなしの玄関に入っていったそうだ。

母は、泥棒だとかは思わなかったと言ってた。
ああ、あの犬が帰って来たんだ、と思った、と。



26: 名無しさん@おーぷん:2014/06/16(月)19:24:15 ID:vLENAqPqK
中略

父親が白い犬になりました



28: 名無しさん@おーぷん:2014/06/16(月)19:24:46 ID:0YGJVlC7P
>>26
おいwww


29: 名無しさん@おーぷん:2014/06/16(月)19:25:00 ID:KkWYADfk5
>>26
それCMやっwwwwwwwwwww


27: 名無しさん@おーぷん:2014/06/16(月)19:24:27 ID:0YGJVlC7P
その女の人が家を出て行くところは見ていない。
つまりあの日からずっと家の中にいるんだと思うと言ってた。



31: 名無しさん@おーぷん:2014/06/16(月)19:25:37 ID:0YGJVlC7P
それから二十年近く経って、母の弟は自殺未遂をした。
祖母が見つけて命は助かった。
原因は何なのか誰もわからず、本人もよくわからないらしい。



32: 名無しさん@おーぷん:2014/06/16(月)19:26:15 ID:0YGJVlC7P
そして、祖父方、祖母方の親戚が共に
女の人だけ体が弱くなった。
片方だけなら遺伝だともとれるが、
突然、血縁関係のない祖父方祖母方どちらとも、ということがあるのだろうか。
それも、皆婦人科系の病気をする。

自分の母も、すでに卵巣も子宮も癌でなくしている。


33: 名無しさん@おーぷん:2014/06/16(月)19:26:41 ID:LlDloXEEA
koeeeeeeee



34: 名無しさん@おーぷん:2014/06/16(月)19:26:53 ID:0YGJVlC7P
そして自分は今日、
生理不順で病院に行ったところ
妊娠しにくい体だと告げられた。

呪いだとか信じてはいないけれど
ここまで来ると何かあるのかなと思ってしまう。



37: 名無しさん@おーぷん:2014/06/16(月)19:27:33 ID:ihlgSSD3d
だいたいおじいちゃんのせい


38: 名無しさん@おーぷん:2014/06/16(月)19:27:55 ID:0YGJVlC7P
以上です。
ちなみに自分はまだ子ども欲しいとか思ったことないから
今日医者に言われてもなんともなかったけど、
そのうち子ども欲しくなった時辛いのかなあと思う。


39: 名無しさん@おーぷん:2014/06/16(月)19:28:54 ID:KkWYADfk5
>>38



41: 名無しさん@おーぷん:2014/06/16(月)19:29:27 ID:0YGJVlC7P
>>39
ありがとう


はて、呪いって本当にあるんかね?


44: 名無しさん@おーぷん:2014/06/16(月)19:29:54 ID:LlDloXEEA
1が出産したら白い子犬が出てくるんじゃ・・・


45: 名無しさん@おーぷん:2014/06/16(月)19:30:39 ID:0YGJVlC7P
>>44
犬好きだからそれはちょっと嬉しいかもだけど、まず妊娠できないんじゃなあ



46: 名無しさん@おーぷん:2014/06/16(月)19:30:52 ID:KkWYADfk5
あるかもなwwwwwwwwwwwwwwwww

>>46
やだおこわいお 



47: 名無しさん@おーぷん:2014/06/16(月)19:31:29 ID:KkWYADfk5
まったくできないかんじなん?


49: 名無しさん@おーぷん:2014/06/16(月)19:32:51 ID:0YGJVlC7P
>>47
まったく、ではないのだろうが
排卵がちゃんとできてないようだ。
女として欠陥品です



48: 名無しさん@おーぷん:2014/06/16(月)19:31:43 ID:Fx3P2Qs4x
あるかどうかはわかんないけど、現実に抱えてる問題があって
さらに思い当たる節ってのがあると、どうしても関連付けて考えちゃうね

気にしだしたら、それが呪いって気もする
お寺なり神社なりでお祓いか供養かして貰えば、気持ちは晴れるかも



50: 名無しさん@おーぷん:2014/06/16(月)19:34:44 ID:0YGJVlC7P
>>48
そうそう、そうなのです
遺伝の一言で片付けていいのかと思うほど病気してる人多すぎてさ

田舎ですけん、お祓いだとかそういう目立ったことしてくれるかなあ…


51: 名無しさん@おーぷん:2014/06/16(月)19:38:01 ID:Fx3P2Qs4x
>>50
うち実はお寺だけど、正直突然供養してくれって言われたら困惑すると思うw
でも気にしすぎかもしれないですが、って初めから説明すればお経あげてくれると思うよ


54: 名無しさん@おーぷん:2014/06/16(月)19:42:06 ID:0YGJVlC7P
>>51
だよね、いきなりだと???だよねwww
何を対象にお経あげてもらったらいいんだろうね。家かな?


55: 名無しさん@おーぷん:2014/06/16(月)19:45:21 ID:Fx3P2Qs4x
>>54
何となくだけど、漠然と祓ってほしいなら神社
その犬たちに対して供養したいならお寺、って気がする

自分の気持ちが引っ掛かってるところが大事なような


56: 名無しさん@おーぷん:2014/06/16(月)19:50:19 ID:0YGJVlC7P
>>55
なるほど。
犬たちのためにもお寺かなあ。
骨とか何にもないけど大丈夫なのかしら


61: 名無しさん@おーぷん:2014/06/16(月)20:36:48 ID:mhTF8abml
犬は安産の神様



62: 名無しさん@おーぷん:2014/06/16(月)20:38:23 ID:mhTF8abml
白い生き物も神聖な神様


64: 名無しさん@おーぷん:2014/06/16(月)21:08:44 ID:0YGJVlC7P
ごはん食べてたらたくさんレスきてた、ありがとう。
1です。

知らなかった!
安産の神様なんだね!
だから婦人科系の病気するのかな。



65: 名無しさん@おーぷん:2014/06/16(月)21:10:53 ID:KkWYADfk5
>>64
つか心霊現象とか経験したことある?


66: 名無しさん@おーぷん:2014/06/16(月)21:12:29 ID:0YGJVlC7P
>>65
母は上にも書いた通りよくあるみたい。
父と妹は0。
自分は一度だけある。



67: 名無しさん@おーぷん:2014/06/16(月)21:28:30 ID:mhTF8abml
犬は多産でお産が楽とか
妊婦ってお腹に巻くよねアレなんだっけ?
別称とかで犬にあやかった言い方ある



68: 名無しさん@おーぷん:2014/06/16(月)21:29:18 ID:YOkCWHvrL
祖母の病気は偶然の一致で、母娘の病気は遺伝的必然かもな
医学的な治療にも頼ろう



69: 名無しさん@おーぷん:2014/06/19(木)10:49:00 ID:cqSilGowP
お母さん霊感あるようだし、実家に行って呼びかければその犬が出てきてくれるんじゃない?
可愛そうだと思うならそこで謝罪して供養してやりゃいいよ
本当に呪いなら妹さんにまで来ないとも限らないし








87: 本当にあった怖い名無し 2010/01/31(日) 18:16:26 ID:fXy0MD5bi
父方の田舎で聞いた話。
明治時代、ここからさらに山奥にA村という寒村があった。ひどく貧しく年中食べ物に不自由していたという。
そのため間引きや姨捨も頻繁にあったようだ。
ところがある年、その村だけが大豊作に沸いているという噂が流れた。
味や大きさも立派な農作物が山ほど取れ、麓の街で売りさばい結構な稼ぎになっているそうだ。
それを妬んだ同じくらい貧しい隣村の若者が、農作物を盗もうと真夜中A村に潜り込んだ。
そして畑を見つけると、噂どおり立派な大根を引っこ抜いた。
「ぎゃあああああああああああああ」
凄まじい叫び声が、その大根から聞こえた。

この話を聞き及んだ近隣の村々は寄り集まり、総出でA村に押しかけた。
A村の畑を検分すると、畝のところどころに不自然な盛り土がしてあるのが分かった。
ここに至ってA村の村長は観念した。
A村ではある呪(まじな)いでもって、大豊作を興させたのだという。
それは、嬰児を生きながら畑に植えて、養分とするものだった。
しかしこうして露見したからには効果はなくなる。それどころか呪(のろ)いが返ってきて村は終わりだ。
そう言って村長は泣き崩れた。

事実、三年と経たないうちにA村の連中は死に絶えたという。
しかし近隣の村々でA村を悪しざまに言える者はいなかった。
そもそもなぜあれほどの数の嬰児がA村にいたのか?この近隣の村々では、嬰児を間引きする時にはA村に送り、処理の代行、つまり押し付けるのが慣習となっていたのだ。

※みどりご
【嬰児】
三歳ぐらいまでの子。えいじ。






709 :本当にあった怖い名無し:2013/12/10(火) 12:11:34.92 ID:tH99bWSc0
 
友達の話ですけど、不可解ってか怖い。

社長に不幸があって、仕事が午前中で終わった日があった。
真っ直ぐ帰ってもつまんないし、天気も良いしドライブでもして帰るかって思って、適当にグルグル走ってたそうだ。


709 :本当にあった怖い名無し:2013/12/10(火) 12:11:34.92 ID:tH99bWSc0

しばらく走ってたら、何と無く見覚えのある風景が。
ああ、高校の後輩の家がこの辺りで一回だけに遊び来たなあ、懐かしいなあって思いながら走ってたら、
道路の端に葬式の看板が見えたんだって。『中嶋家 式場→』みたいな。
あれ?あいつ中嶋だよな?あいつの家か? 
って思いながら車を走らせてると、また『中嶋家 式場→』。
おおー、まただ。確か家もこの辺だ。
と思いまた走らせてると、今度は細かく詳細の書かれた看板が目に入った。
どれどれと看板の横に車をよせて見てみると、
『中嶋○○が何日に逝去 喪主 ○○』と書いてあった。
死んだのは後輩だった。
驚いて「マジか…」って声に出してつぶやいた瞬間、
後部座席から「あははwwマジマジww」。
え!っと思い振り向いたけど誰もいなかった。


710 :本当にあった怖い名無し:2013/12/10(火) 12:12:45.90 ID:tH99bWSc0
 
普通なら、その死んだ後輩の声だと思うでしょ? 
それがね、「マジだ」って言った声が若い女の声だったそうだ。
まるで小馬鹿にしたかのような明るい声。
死んだ後輩は男。

その後、怖いながらも後輩の家に向かい線香をあげてきたらしいが、
後から聞いた話で、その後輩は自殺して原因は、
ストーカーみたいな女に粘着されて、呪ってやるとか殺すとか書いた手紙を大量に貰って、
ノイローゼになって死んだとか何とか。
あの声、その女のだったのかなって思うと何か怖い。

ちなみに、その女は生きてるけど精神的にヤバくて入退院繰り返してるらしい。



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