【閲覧注意】怪談の森【怖い話】

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カテゴリ: 呪い



46 :モンキチ@\(^o^)/:2015/07/07(火) 16:25:39.60 ID:5K9EcLcC0.net[1/11]
心の整理が出来てきたので、書こうと思います。
長文になります。

俺には二人の大切な友達がいました。
小学校からの付き合いの友達で、社会人になってからもよく一緒に酒を飲みに行くような間柄。

去年の今頃も、その友達を含む三人で酒を飲んでいました。
その友達をA、もう一人の友達をBとして話を進めます。
お酒を飲みながらAが急に「お前ら、呪いを信じるか?」とか言いだした。
Aは地元では唯一の国立大学に進学していて、選考も理系でオカルトを信じるタイプでは無く、
Bは呪いとかのオカルト好きだったけど、Aがそんな話をすることが無かったから俺もBも「?」と
なっていましたが、Aは話を続けた。

「小学校の頃、俺の家の近くの共選所で遊んでいた時に、石に腰掛けていたお爺さんがいただろ?」
 あのお爺さんが少し前に亡くなったんだけど・・・」

俺らはよくAの家の近くで数人で遊んでいました。
その時に遊んでいる俺らを優しげな感じで眺めていたお爺さんがいたことは良く覚えています。
小学校を卒業してからは、そこで遊ぶことも無くなって、それ以降は見たことがありませんでした。

「死んだ理由は呪いだ」
俺もBもキョトンとなってりました。
いくらBがオカルト好きでも、急に呪いで死んだとか言われてはBも「はっ?」って感じでした。
Aは話を続けた。
「今年の大雪でハウスとか、脆い建物とかいくつも潰れただろ?
 あの共選所にあった社も潰れたんだ。
 だが、社の下には怨念の込められた井戸があって、その中で呪いの力を強めた『モノ』があった」

それを聞いたBがゾっとした顔をしました。
Bはオカルトは好きだが、霊的な現象を信じている訳ではなく、そういう映画を見たり、伝承を調べたりして、
みんなと話をするのが好きといった感じでした。
強い思いは具体化する見たいな事は本気っぽく言っていましたが。

「それは何十年も前に部落に何人もの死者を出した悍ましい呪具だ。
 その呪具が再び人を呪い、まずはお爺さんが殺された」

俺は正直な話、呆れていました。
学生の頃ならまだしも、30も過ぎた男が話す内容では無い。
でも、Bは強い興味をいだき、話始めた。

「それって俺らの地元に伝わる蠱毒(こどく)の話かな?だったら、聞いたことある」

その名前はAは聞いていなかったらしく
「蠱毒?」
と逆に質問していた。

Bは話を続けた

「違うの?俺が聞いたことあるのは、
 100年近くも前に、あの近くに住んでいた女の旦那が死んだ。
 そ旦那は女に暴力を振るっていたので、女が旦那を毒殺したと噂があったけど、
 証拠がある訳でもなく、捕まるようなことは無かった。
 しかし、近所の人は忌み嫌い、その女の子供と自分の子供を一緒に遊ばせることも避け、
 女も子供も除け者にした。
 孤独になった女は、なにかの宗教のようなもの嵌ったらしい。
 昔の事なので、今で言う新興宗教とはまた別のものかもしれないのだけど。
 それからしばらくして、同じ地区で子供が亡くなる疫病が流行った。
 実際に4人の子供が無くなったらしい。
 医学が進歩していない時代なのもあって、その女が除け者にされたことを怨んで呪いを掛けているのではと言う噂が流れた。
 村の人は実際に女のところにいって呪いを解かないとお前も二人の子供も殺すぞと言ったらしい。
 女は不気味に笑いながら呪いを解く方法を言ったらしい。
 その方法が『蠱毒』だ」

Bは続けてその方法とその後を話した。

「3人の子供を井戸の中に1ヶ月閉じ込める。
 食べるものが無い井戸の中では別の子供を食べるしかなく、最後に生き残った子供が呪いを破ることができる。」

「だけど、そんなことがさせる親がいる訳がない。
 怒った村の人は、その女と二人の子供を井戸に落として閉じ込めて蓋をした。
 呪いを掛けた人物がいなくなれば呪いが終わると考えたらしい。
 女自身が蠱毒の虫にされた訳だ。
 しかし、1ヶ月たってもゴツゴツと石を叩く音が中から聞こえる。
 蓋を開けたのは音が聞こえなくなってしばらくした1年後の事だった。 
 蓋を開けたら体女と、子供一人の死体。
 なぜかもう一人の死体は発見されなかった。
 井戸には血と爪の跡で酷い状態。
 普通なら井戸の水で血が落ちるはずなのにべったりと付いていたとか。
 死んでいるのを確認してから、もう一度蓋をしたらしい。
 だけど、疫病で5人目死者が出た。
 呪いが終わっていないと思った村人達は恐れおののいていた。」

「そんな状況の中で、徳の高い坊さんに助けを求めた。
 状況を把握した坊さんは少なくとも最初の4人は呪いでは無いと言った。
 除け者にされ、子供にまで惨めな思いをさせられた母親が、嫌がらせで蠱毒の話をしただけだと。
 しかし、村人は蠱毒を実行してしまった。
 虫で行っても恐ろしい蠱毒を人間でしかも親子で行ったとなると、想像もつかないほどの憎悪が生まれている
 ことになり、簡単に消すことはできない。
 井戸の中と、井戸の蓋の上に1つづつ仏像を置いて、呪いが外に出ることを防ぎ、長い年月の中で怨みが薄く
 なるのを待つしかないとの事だった。
 坊さんは2つの仏像を彫って呪いを抑えることにした。
 1つを井戸の中に入れるために、蓋を開けたらしい。
 そこで坊さんはさらに驚愕した。

 女の首に掛けられたネックレスそのものが強烈な怨みを纏った呪具になっていると。
 子供と自分を殺される女の怨み。
 しかも、呪うために自分の子供を、もう一人の子供と一緒に食べて、石で骨を砕き、砕いた骨を子供の血で
 染まった衣服で包んだものだと。
 これはもう、完全に押さえ込むのは困難だとの事だった。
 この呪具を使い、母親は村人全員を殺すような呪いを掛けている。
 もう、この場所から逃げるしかないと。」

「呪いを信じた村人は引越し、信じなかった一部の人は残った。
 その、残った人は短い間に全員が病気で死んでしまったらしい。
 一度、完全に村から人が居なくなったことになる。
 長い年月が流れて、また村には人が戻ってきたけど、呪いが完全に消えた訳ではなくて、
 今でも呪いが外にもれないように2つの仏像で抑えているとか」

Bが話したのはそんなような話でした。

Aは「自分の知っている内容とは違う」と言いながらもBに良く知っているなという雰囲気。
俺はホラーは大好きなので面白半分で聞いていたけど、AとBは真面目に話していました。

Bは
「俺はオカルトは好きでも信じたりはしない。
 でも、この話は○○の坊さんに聞いた話だから、まったくの出鱈目ではないと思ってる。
 呪いとかは、ただの言い伝えにしても、なにか話しの元になる事件があったかもしれない」
と言った。

Aが「あのお爺さんが死んだのは、その黒い袋が原因だ」と言い、
少し静寂があったあとに「人を呪い殺す力を得たら何をする?」
と言い出しました。

俺もBも「へっ?」って感じだったけど、二人とも
「何もしない。そんな力を欲しいとも思わないし、そんな力があったらむしろ捨てたい」
といった形でした。

Aは「リアルに想像出来ないとそうなるよな」とか言っていました。
楽しい話ではなかったので強引に話を変えて、その日は解散した。

解散後、携帯にBから電話がかかってきた。
今から二人で会おうとの事でした。
俺も早めの解散で飲み足りないと思っていたのでBと飲み直すことにした。

Bが「Aのことどう思う?」と聞いてきた。
「明らかに弱った感じだし変だよね」と話とBは
「前にあったときに話にでたAの話覚えてる?」
と言ってきました。

覚えていると話すと
「たしかに、あのお爺さん亡くなってたよ」との事だった。
「俺はあの時に『衣服で包んだもの』とは言ったけど、『黒い袋』なんて言ってない。
 あいつは、少なくともあいつ自身が呪いの道具と思い込んでいる何かを手に入れたんじゃないかと思ってる。
 あいつが「まずは」お爺さんが殺されたって言ってたから、ほかにも周りに死んだ人がいないか調べてみたけど、
とくにほかに死んだ人はいなくて、その点は安心した」

それを聞いてBは本当に呪いとかを信じているのかと思い、「本当に呪いなんて信じてるの?」と聞いてみました。
「いや、俺だって呪いなんて信じないよ。 でも、強い怨みが伝わればなんらかの悪影響を及ぼすことはあると思う」
との事でした。

「呪いは信じないけど、伝承が伝わっていた事は確かだし、もし伝承どおりの道具が存在しているのならば人を狂わせる力はあるのかもしれない。
 今日、飲みながらAを観察していたけど、明らかに普通じゃない。
 何かあるなら止めてあげないと。
 この間の蠱毒の話だけど、母親が自分の子供を食べていたなら夜叉だ。
 人を食う鬼は夜叉になる。
 それは他で聞いた呪具の作り方とも一致する。
 呪いなんてものは存在しない。
 でも、「それ」が出来た原因を知ったのであれば精神を病んで異常をきたしても不思議は無い。
 俺たちがAを支えてやらないと」
と言っていました。

その翌日にBは事故で亡くなりました。
長い付き合いの友達なので本当にショックだった。

Bの葬儀でAに会った。
葬儀の後に二人で食事にいったのだけど、
「あいつは、俺の事を悪く思うからこんな事になるんだ」
「飲んでいるときに、あいつ俺のことをジロジロ見ていたろ?」
とか、まるでBが死ぬのが当たり前のような事を言ってくる。

俺が何を言っているんだと言う雰囲気を出すと、Aはニヤニヤしながらポケットから取り出した。
それはネックレスにするような紐のついた黒い袋でした。
俺は本当にゾっとした。

Aの雰囲気と袋の雰囲気が一緒と言うか、なにか別の空間に連れていかれた感覚と言うか・・・
本当に呪いかなにかの類ではないかと思ってしまった。
 
Aに「まさかBの事故にお前がかかわっている訳じゃないよな?」と聞くと
「まさか。 呪いなんである訳ないでしょ」
とAは不気味にニヤニヤしながら言った。さらに、

「でも、俺に悪意をもっているヤツはそうなるのかもね」
と言うと恐ろしくおぞましい影を感じた。
俺はAの気に触らないように会話を進めてその日を終えた。

それからしばらくしてAに呼ばれた。
電話越しに「アレがくる・・・アレがくる・・・」とブツブツ言っていて状況が掴めなかった。

Aの家にいくと部屋に通された。
Aの部屋には何度も行っていたが、まるで雰囲気が変わっていました。
 
部屋中にお札が貼ってあったり、なにか赤い文字が大量に書かれていた。
Aは「やっぱり使ってはいけなかった・・・」と震えている。

俺には直ぐに「アレ」のことだと解った。
Aにアレはどこにあるのか聞いたが答えない。
 
「お前も俺を呪う気だろう!」と言って取り付かない。
なんとかなだめようとすると大暴れしだしたので、その日は帰ることにした。

しかし、それ以降はAに連絡が取れなくなった。
Aの家に行っても出てこない。
しばらくしてAが亡くなったとの連絡を受けた。
死因は心臓発作とのことだった。
葬儀は家族葬で行われて俺は参加できなかった。

俺は短期間に二人の友達を失いました。
二人とも大切な親友でした。
その親友の死を「呪い」なんてもののせいにしたくない。
 
でも、Aが亡くなってから今までにAの家の近くで3回も葬式が出ている。
普段は数年に1度しかない程度の小さな地区なのに。
Aが持っていた黒い袋はいまだにAの家にあるのでしょうか・・・


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180 :本当にあった怖い名無し:2007/05/25(金) 11:08:23 ID:vXN3Fb5U0
父親の死後1年9ヶ月経った頃、突然長男と連絡が取れなくなった。
次男からもその連絡が来た。家に電話をしても、嫁さんすら出ないとの事だった。
次男は不審に思い、長男の勤める会社に電話したそうだ。
会社から返ってきた言葉は意外だった。1ヶ月ほど前に突然退社したと聞かされた。

二人はすぐに長男の自宅に向かった。
何度呼び鈴を鳴らしても、誰も出てくることはなかった。
不審に思ったのか隣の住人が出てきて、話を聞いてくれた。
すると隣の人は笑いながら、「3人で旅行に出かけるって言ってましたよ」。そう教えてくれた。
二人にはどうしても納得がいかなかったらしい。
何で俺たちに何も告げずに出かけるんだ?あれだけ密に連絡を取り合ってたのに。

それからすぐに二人は、行きそうな場所として実家に向かった。
主の居なくなった家にたどり着いたが、そこにも3人の姿は無かった。

それから2日後、二人の元に警察から連絡が来た。
長男一家が事故死したと言う知らせだった。
事故の原因は、先に書いた通り不可思議なものだった。
葬儀が終わっても二人は押し黙っていた。

しばらくして二人は、長男一家の家の整理に追われた。
家の片付けをしている時に、Aは長男が残したであろうメモ帳を見つけた。
そこには奇妙なことが書いてあったらしい。
『俺が何をした』
その言葉が、何ページにもわたって書き綴られていたそうだ。


181 :本当にあった怖い名無し:2007/05/25(金) 11:09:48 ID:vXN3Fb5U0
最後のページには、
『俺と○○そして○○これで3人だ。もう終わりにしてくれ。』
次男とAの名前が書かれていた。
それが最後のメモだった。
次男にそれを渡し、Aは押し黙った。
それを見た次男は、「兄貴は神経質すぎたのかもしれない」。
そう言い終えて、次男も黙りこくってしまった。

Aは心底おびえたそうだ。
馬鹿にする次男を無理にさそい、祈祷師やらその手の除霊専門の所を、何カ所も回ったらしい。

細かく書けば、本当に凄い量になってしまう。だからかなりはしょってるから、勘弁して欲しい。

長男が亡くなって2年経ち、次男が事故死した。
そしてその話を俺は聞かされた。
呪いと言われても、俺にはどうしてもピンとこなかった。
その話を聞いた後、俺はAに話し出した。
「なあA。もしさ、呪いが存在していたら、俺は絶対に祟られてるよ。
 お前も知ってるよな。俺が今まで、色んな女にしてきた仕打ち。
 お前が知らない話だってある。それこそ、いつ夜道で刺されてもおかしくないくらいだ。
 刺されないにしても、相当恨まれている事は確かだと思う。
 現実に呪いが存在するんなら、俺はもう死んでるはず」
でも俺がどんなに語ろうが、Aの周りでは不可解な事が起きているのは事実。
俺自身が一つずつあれやこれや説明しても、納得するわけもなく、話は平行線を辿るだけだった。

Aは俺と話した後に、すぐに所持していた車を処分した。
「車で事故なんて嫌だし」
Aは苦笑いしながらそう言っていた。


182 :本当にあった怖い名無し:2007/05/25(金) 11:11:40 ID:79Ddwri60
それからしばらく、何事もなく過ぎていった。
その間も、俺とAはちょくちょく会っていた。会って食事したり飲みに行ったりしてた。

しばらく会ってないなと気になりだしたときに、Aから連絡がきた。
『病院にいて暇だから、見舞いにでも来てくれよ。話もあるし』
それを聞いて俺はすぐに病院に向かった。

病室に入りAの姿を見たときは、もの凄くショックだった。
別人かと思うほどやせ細ったAがそこにいた。
動揺してることを悟られたくなかった俺は、「個室なんてえらい豪勢だな」と笑って語りかけた。
するとAは、「俺これでも結構金持ってるんだよ」。笑いながら答えてくれた。

俺は病気のことは全く無知だからよく知らないが、進行の早い癌だと説明された。
余命3ヶ月。あまりにも突然の宣告だった。
Aは話を続けた。「呪いだよ」。そう言い放った。
俺はすぐさま「あるわけ無い」と食ってかかった。
Aも言い返す。
「じゃあ偶然にも俺たち家族は、こんなにも短期間の間に全員が死ぬのか!」
Aの目は怒りに満ちていたと思う。

話すうちに冷静になったAは、「お前に頼みがあるんだ」。
「俺は出来ることは何でもしてやるから」そう言った。
今になれば、その言葉は言うべきでは無かったと後悔している。

Aの頼みとは、彼女の事だった。
Aは学生の頃から、Bという女と付き合っていた。
Aの彼女だから、俺もよく知っている間柄だった。
本当に良い子なんだ。Aにはお似合いの彼女だった。
「Bの事なんだけどさ。お前、あいつを口説いてくれね」
それを聞かされた瞬間、俺は呆気に取られた。
Aが言うには、病気のことを彼女に話した所、「今すぐに結婚するんだ」って言われたらしい。
呪いのことは、気が引けるらしく言えなかったそうだ。
まー言ったところで、聞く耳もつ女では無いと思うが。


183 :本当にあった怖い名無し:2007/05/25(金) 11:13:13 ID:79Ddwri60
俺は呆気に取られながらも言い返した。
「俺にも好みはあるんだよ。自己主張のきつい女には興味はない」
それでもAは、「お前以外にそんなこと頼める奴いないんだよ」。
「そりゃそんなアホなこと頼めるのは俺ぐらいだろうけどさ、それは無理な話だ。
 俺が俺のままの性格でBの立場でも、別れ無いと思うぞ」
そう言ってたしなめた。

「もしBが俺と結婚したら、どうなると思う?」
Aはそう俺に問いかけた。
「辛いかもしれないけど、本人が望むことなんだから仕方ないだろう」
そう答えるしかなかった。
「結婚して呪いがそのままBにかかったら、俺は死んでも死にきれない」
Aの言葉は切迫していた。
納得いくわけはない。
それでもAが呪いに拘るのであれば、Bと話してみようと俺は思った。
俺自身は呪いは否定している。それでも、これだけ続くと正直怖い。
俺が別れさせ無かったことが原因で、Bの身に何か起こったら。
そう考えると、たまらない気持ちになった。

俺はそれからすぐに、Bに連絡を取った。強引に時間を作らせ、会う予定を入れさせた。
久しぶりに会うBの顔は、見るからに疲れていた。お互い笑顔など無かった。
「Aの事なんだけどさ」
そう切り出した。
Bは俺の話を遮るように、「別れる気はないから」。
その言葉に、俺は次の言葉を見失った。
それでも何とか平静を装いながら、「いきなりそれかよ」。そう言ってBの顔を見た。
Bの目は真っ赤だった。
Bにしてみれば、俺が何の話をしに来たのか、大体は想像ついていたんだろう。
Aの代弁を頼まれて来たのだろう事を。
しばらく二人は黙っていた。

「別れることはもう出来ないよ」
いきなりBが切り出した。
「そりゃそれだけ長く付き合ってたんだから、仕方ないさ」
俺はそう返した。


184 :本当にあった怖い名無し:2007/05/25(金) 11:14:54 ID:79Ddwri60
「そんなんじゃないよ」
Bは続けた。
「子供が出来たんだ。あの人の分身が、この中にいるの」
そう言ってBはお腹をさすった。
俺はその言葉を聞いて、頭の中が真っ白になった。
さらにBは、
「子供が出来たことを彼に伝えれば、もしかしたら病気も治るかもしれない」
涙を流しならBは言った。
その言葉を聞いて、俺は我に返ったのだと思う。
「今のあいつには絶対に教えるな」
その言葉にBは切れてしまった。
店の中だと言うことも忘れて、二人で言い争った。程なく店員に注意された。
それでも口論が収まることはなく、結局話は平行線のまま、店を追い出されてしまった。
店を出て歩きながら、俺はBを説得する方法を考えていた。

歩きながらBに聞いてみた。
「そもそも何年間付き合ってきたんだよ」
「これだけ長く付き合ってきたのに何で今、妊娠するの?」
「避妊はしてたんだろ」
俺自身が疑問に思ったことだった。
さらに、聞きづらい事だとは思ったが、俺は続けた。
「出来たのがわかったって事は、あいつが入院する前にやったって事だよな」
本当にひどい聞き方だ。
Bは答えてくれた。
「今まではちゃんと避妊してたよ」
Bは続けた。Bの話を聞いていくと、俺は寒気を覚えた。

4ヶ月くらい前に、変な夢を見たんだそうだ。3日間、夢は続いた。
最初に見た夢は、会った事もない男性で、何度も同じように「すまない、すまない」と言い続けていたらしい。
会ったことのない人なんだけど、何となくAに似ていたそうだ。
次に見た夢は、亡くなる前に紹介されていた次男だった。
同じように「ごめんね」と何度も言われた。
そして最後に見た夢は、A本人だった。
何度も振り返りながら、手を振っていたそうだ。


185 :本当にあった怖い名無し:2007/05/25(金) 11:15:51 ID:79Ddwri60
その夢を見て嫌な予感がしたらしく、結婚を急がなければと感じたらしい。
以前から、結婚の話になるとAは消極的だったらしく、いきなり結婚話をしても変わらないだろうと思い、
それなら妊娠してしまおうと考えたそうだ。
でも、妊娠したのがわかる前にAは入院してしまった。
Bはこうも言っていた。
「あの夢は、この事を伝えたかったんだと思う。
 だから、子供が出来たことを知れば、必ず直ってくれるよ」
頭がおかしくなりそうだった。
「今日はもう遅いから明日また話そう」と、Bを家に帰した。

その日は一晩中、寝ることは出来なかった。
何が最良なんだろう。
自問自答を繰り返して出た答えは、Bに呪いの話を告げることだった。

翌日は、Bを俺の家に呼んで話すことにした。こんな話は外では出来るわけもない。体のことも心配だったし。
Bと話をし、すべてを教えてあげた。
何人もの人が死に、そしてAの家族が亡くなり続けていることも。
夢の話や、細かい事もすべて話した。

Bはため息を付きながら、「言えないよね、呪いなんて」。そう言った。
「それが結婚に踏み切れない理由だったんだね」
Bは泣いていた。
俺はBに言った。
「あいつが呪いを信じてる以上、妊娠のことがわかれば、100%堕ろせと言ってくるだろう。
 もしBが生む覚悟なら、絶対に言うな」
Bは、「あの人の性格を考えれば言えないよね。でも堕ろさないよ」
涙をこらえながら言うBを見て、俺は泣けてきた。

その後に俺たち二人は、これからのことを話し合った。
人の人生をこれだけ真剣に考えたのは、俺自身初めてのことだったかもしれない。
Aの病が奇跡的に治ってくれれば、どれだけいいだろう。


186 :本当にあった怖い名無し:2007/05/25(金) 11:16:50 ID:79Ddwri60
それから俺は、暇があればAの元に見舞いに行き、Bともよく話をした。
Aの病状は一向に良くはならなかった。
2ヶ月も経たないうちにAは危篤状態に陥った。
持ち直すことなくAは他界してしまった。
俺が駆けつけた時には、すでにAの体からは温もりは消えていた。

Aは、自分が亡くなった後のことをよく考えていてくれた。
Bに保険のことや遺産のこと、俺とBに葬儀のお願いや後の処分方法など。
Bに宛てた手紙。俺とBに宛てた手紙。そして俺に宛てた手紙。
俺とBに宛てた手紙には、もの凄く感謝の込められたものだった。
Bに宛てた手紙も、同じようなものだったらしい。
ただ、俺個人に宛てた手紙は違っていた。
その手紙の内容は、Bに見せられるようなものではなかった。

Aが亡くなって半年ほど経った。もうすぐBは出産する。
無事に生まれてきてほしい。何事も無く成長してほしい。
ひたすらそう願うしかない。
俺は、Aの残した遺言で今も悩んでいる。なんでこんな物を残したんだ。
Aの残した手紙の中には、俺とBの婚姻届が同封されていた。
そしてAの残した手紙。


187 :本当にあった怖い名無し:2007/05/25(金) 11:18:04 ID:79Ddwri60
『Bのお腹に居る子供は俺の子供ではない。お前の子供だ。だからお前は、責任を取ってBを幸せにしろ。』
Aは、子供が出来ていたことに気づいていたのだ。
だからって強引に俺の子供にするなよ。
お前なりに考えたことだろう。
きっと、呪いの事で頭がいっぱいになっていたんんだろう。
お前の気持ちは良くわかる。でもこれはないだろ。

最後にAはこう綴っていた。
『頼むからBを幸せにしてくれ。頼むからこの願いを叶えてくれ。もし叶えてくれなければお前を呪う。』

Aの身の回りで起きたことは、偶然だと俺は思いたい。
Aが呪われる必要は、何一つ無かったはずなんだから。
もしかしたら、これは俺自身が招いたのかもしれない。
今までしてきたことの罰なのかな。




オカルトランキング



171 :本当にあった怖い名無し:2007/05/25(金) 10:57:27 ID:vXN3Fb5U0
ここの住人に聞きたい。呪いって信じる?
俺は心霊現象とかの類は、まったく気にとめる人間じゃない。
だから、呪いなんか端から信じていない。
呪いが存在するなら、俺自身この世にはもう居ないはずだから。

自分自身で書くのも嫌になるが、今までもの凄い数の人たちを傷つけてきた。
さすがに人を殺すような事はしてこなかったが、何人もの女の人生を台無しにしてきた。
ヘルス嬢になった奴。ソープ嬢になった奴。そしてAV嬢。
こんな俺だから、もし呪いが存在するなら、俺は生きていないはず。
そんなくだらない俺にでも、心から信頼出来る友達がいた。
今から書く話はそいつの話。本当に長くなるから、うざかったらアボンしてくれ。


172 :本当にあった怖い名無し:2007/05/25(金) 10:58:55 ID:vXN3Fb5U0
今から1年半程まえに、俺は友達に呼び出された。
その時はお互い仕事が忙しく、会うのは約3ヶ月ぶり位だったと思う。
呼び出された場所に向かうと、俺よりも早く友達のAがいた。
「おー早いじゃん」
俺はそう言ってAに話しかけた。
笑いながらAは、「たまには早くくるさ」
そう言い終わると、Aの顔から笑みが消えていった。
いつもなら飲みに行って話をするのだが、何となくその日はそんな雰囲気ではなかった。
笑みが消えた後のAの顔が、それを物語っていた。
「どうしても聞いて欲しいことがあるから、家に来てくれないか」
Aの顔に全く余裕が感じられない・・・。
「何かあったのか?」
俺の問いにAは、「家で話すわ」
そう言い終わると、足早にその場を離れた。

Aの自宅に着き、Aは話し始めた。
「兄貴が仕事中に死んだ」
そう聞いた俺は、「えっ兄貴は2年前に死んだんじゃなかったの?」。思わず聞き返した。
「2年前に死んだのは長男。今回死んだのは次男なんだ」
思わず言葉が出てこなかった。

仕事中の事故死らしい。Aの次男が勤めていたのは、ある大手タイヤ工場だった。
その工場で、主に工作機械のメンテナンスをする仕事をしていたそうだ。
作業後のメンテナンスのために整備していた所、大型の工作機械が突然作動し、
その機械に頭部を挟まれAの次男は亡くなった。即死だったそうだ。
それを聞かされて俺は、Aに対して余計に何も言えなくなった。


173 :本当にあった怖い名無し:2007/05/25(金) 11:00:32 ID:vXN3Fb5U0
「2年前に、上の兄貴が事故で死んだときもおかしかったんだ」
長男の事故の話だった。
Aの長男は家族3人で、移動中に大型トラックに正面衝突を起こしていたのだ。
「あの時も即死だった。3人ともな」
Aの顔は、何かに怒っているように見えた。

その事故は、片側2車線の道路で起こった。
現場検証では、Aの兄が反対車線に入り走行した事が原因とされていた。
トラックの運転手の話では、よける間も無いくらいの出来事だったらしい。
Aの言う妙な事とは、突然車線を変えたのもそうだし、
ブレーキペダルとフロアの間に、猫が入り込んでいた事だそうだ。
当然その猫も生きてはいなかった。
「ぶつかる寸前にブレーキをかけたんだろうけど、間に猫がいて効きが悪かったのかもしれない。
 効いてても回避する事は出来なかったんだろうけどさ」
「猫なんか飼ってなかったのに」
それを聞いて俺は、「途中で拾ったのかもしれない」
そうAに言うと、「それは絶対にない。猫嫌いだもん」

しばらくAは黙っていた。
俺は少しで気をまぎらわしてやろうと思い、買い物に行きビールなどを調達してきた。
買い物から戻りAにビールを渡し、話の続きを聞いた。

「俺これで天涯孤独になっちゃった」
Aはそう呟いた。
Aの母親は幼稚園の頃に亡くなり、父親は4年前に亡くなっていた。
もう家族で残されたのはA一人だった。
Aの表情はとても寂しげに映った。
その表情が突然変わり、Aは俺に聞いてきた。
「なー呪いって信じる?」
思わず呆気にとられてしまった。
「たまにテレビでやってる、木とかにこんこん釘打ったりするやつ?」
俺はあり得ないという表情で答えてやった。
俺のそんな答えに動ずることなくAは喋り始めた。
「兄貴2人。そして父親も、呪いで死んだのかもしれない」
そこからその話は始まった。


175 :本当にあった怖い名無し:2007/05/25(金) 11:01:51 ID:vXN3Fb5U0
Aは幼少の頃の話を聞かせてくれた。
そこは普通の田舎町で、これから話す、不可思議な事件が起こりそうな場所では無かったらしい。

Aの実家の近くには、子供心に相手にしたくない家があったそうだ。
ただ単純に、その家のおばさんの見てくれがもの凄く怖かった、というのが理由だそうだ。
野球をしているときに、たまたまボールがその家の庭先に入ってしまい、
しかたなく挨拶をしてボールを取ろうとしたときに、そのおばさんに鎌を持って怒鳴られたそうだ。
そんなこともあり、その家は子供にとっては恐怖の対象でしかなかった。

小学2年の頃、夜中に我慢が出来なくなりトイレに起きた時の話では、
ザク、ザクと物音が聞こえてきて、トイレの小さな窓から覗くと、
そこには鎌を庭にある大きな木に向かって、何度も突き立てるおばさんの姿があった。
とにかく、その光景があまりにも怖すぎて、その晩は寝ることも出来なかったらしい。
翌日、学校に向かう途中で恐る恐るその木を確認すると、確かに無数の傷と大きな釘が1本刺さっていたそうだ。

子供の頃は、ただ単純に怖かっただけなんだけど、今思えばあのおばさんには同情するところはかなりある。
その家の主人はもの凄い酒乱で、毎晩のように飲んでは暴れていた。
あの当時は精神的にかなり参っていたんだろう。
Aはそう言いながら話を続けた。

それから数ヶ月が過ぎ、最初の事件が起こった。
下校途中にAと3人の子供達が、あの家の大きな木の下に、人が倒れているのを発見した。
4人で最初は寝てるのかとも思ったらしい。
それでも気になって、他の子が親を呼んで確認させたところ、すぐに救急車が呼ばれた。
倒れていたのは、その家の主人だったそうだ。
すでに息はなく、死因は心臓発作との事だった。
近所の人の知らせで、農作業に出かけていたおばさんも呼び出され、すぐに病院に向かっていった。


176 :本当にあった怖い名無し:2007/05/25(金) 11:03:20 ID:vXN3Fb5U0
子供だったAは震えていたそうだ。
死体を見た恐怖と、あの晩のおばさんの奇妙な行動が重なって、余計に怖かったらしい。
それから、おばさんは人が変わったように明るくなっていた。前とは比べられない程に。
でも、おばさんの笑顔は長くは続かなかった。

その家には2人の息子がいたが、2人ともその家にはいなかった。
次男は人柄もよく真面目で、結婚をして家を構えていたのだが、
長男は父親に似て酒乱がたたり、定職にもつけなかった。
父親が死に、母親の面倒を見るという名目で、長男は家に戻ってきた。
おばさんにとっては、今まで以上に辛い日々になっていったのだそうだ。
昼間から酒を飲んでは母親に暴力を振るい、近所から何度注意されても直る事は無かった。
母親に対する暴力に、次男も何度も抗議に来ていたようだ。

数日が過ぎた晩、Aは家族で食事をしていた。
すると玄関を激しく叩き、父親を呼ぶ声がする。声の主は、隣に住むお姉さんだった。
「向こうの木の下に人が倒れている」
そう言ってお姉さんが震えていた。
すぐに父親が確認に向かった。
そして確認して戻ると救急車を呼び、子供達に一歩も家を出るなと言い残して、また出ていった。

しばらくして救急車がきて、騒ぎは大きくなり始めた。
窓越しに確認すると、今度はパトカーまで来ていたそうだ。
その騒ぎは一晩中続いた。

翌日の朝、殺人事件が起こったことを知った。
殺されたのは、あの家の長男だった。鍬で頭部をめった打ちにしての殺害だった。
めった打ちにした場所は家の裏だったらしいが、
最後の力を振り絞って、人の目に触れるあの大きな木の下までたどり着いて、そこで息絶えたらしい。
家にいたおばさんが自分がやったと証言したため、おばさんは警察に連れて行かれたが、
翌日の昼間に次男が出頭してきて、おばさんは家に帰された。
地元の新聞では大きく報道されたそうだ。


177 :本当にあった怖い名無し:2007/05/25(金) 11:04:49 ID:vXN3Fb5U0
次男の判決はさほど重くはならなかった。
動機が母親を助けるためだったのと、周りの証言や、もしかしたら嘆願書も出ててたかもしれないらしく、
刑は思いのほか軽くすんだそうだ。

次男の刑が確定したその日、おばさんは家の木で首を吊って自殺した。
Aは学校にいたため、事件が起こったことは、家に帰るまで知らなかったらしい。

その家では、2年ほどの間に3人も人が死んでしまった。
あの事件が起こった後は、その家には誰もいないはずなのに、
それ以来その家の前を通るのを止めて、大回りして家に帰るのを選んだそうだ。
自宅の玄関からも見える家なのに。

事件から5年くらいが過ぎた頃、あの家の次男は刑期を終えて戻ってきた。
近所の家を謝罪してまわり、礼を言いながらまわっていた。
Aの家にも訪ねきた。父親が対応して、「苦しかったね。これから頑張るんだよ」。そう声をかけていた。

元からの次男の性格を知る近所の人達は優しかった。
次男も一生懸命に働き、以前の暮らしを取り戻そうとしていた。
次男の妻も真面目で、主人が逮捕された後も別れることなく、帰って来る日を待ちながら家を守り続けていた。

2年後、そんな2人に子供が出来た。
近所の人たちはみんな喜んでいた。生まれてくるまでは。
産まれてきたのは男の子だった。でもその子は心臓に障害を持っていた。
それから次男は、その子の手術のために、今まで以上に働いた。子供を助けるために。
それでも間に合わなかった。
男の子は生後半年で、この世を去ってしまった。

それから2ヶ月後、奥さんは焼身自殺をしてしまった。
後を追うように、次男はあの木で首吊り自殺をした。
近所中に重い空気が流れて、やがてよくない噂が流れ始めた。


178 :本当にあった怖い名無し:2007/05/25(金) 11:06:09 ID:vXN3Fb5U0
あの木があると、これからも良くないことが起こるのではないか。木を切り倒したほうがいいのでは。
みんなが口々に、木のせいにし始めていた。
それでも、誰も木を切ろうとはしなかった。

しばらくして、自殺したおばさんの遠縁にあたるという男2人がやってきて、
「自分たちがこの木を処分します」と言ってきてくれた。
念のためにと2人はお払いをしてもらい、それからチェーンソーを使ってあっさりと切り倒してくれた。
かなり大きな木だったこともあり、倒した後に細かくするのに時間がかかってしまい、根の部分は後日にするということだった。
それから数日が経っても、根が掘り返されることは無かった。

木を切り倒した人の一人は、酒に酔い3メートル程の側溝に頭から落ちてしまい、脳挫傷で死亡。
もう一人は、噂では農作業中にトラクターが横転し、下敷きになり死亡したと聞いたそうだ。
Aが高校を卒業して町を離れる頃にも、まだその根は残っていたそうだ。

俺とAが出会ったのは、同じ専門学校でのことだった。Aとはそれ以来の付き合いになる。
Aは俺とは違い、頭も良く性格も良かった。
そんな奴だから、就職にも困ることはなかった。俺と違い、Aはすぐに就職した。
Aが就職してからも、俺たちの付き合いは続いた。
会うたびに女のことで説教をされていた事を、今でも思い出す。

就職して3年ほど経過した頃だろうか。それはあまりにも突然だった。
Aの父親が心臓発作で他界した。
Aが言うには、病気など患った事など無かったから、もの凄くショックを受けたらしい。
Aが実家に大急ぎで帰ったとき、すでに二人の兄が帰って来ており、通夜の準備に追われていたそうだ。


179 :本当にあった怖い名無し:2007/05/25(金) 11:07:06 ID:vXN3Fb5U0
それから数日が経ち、葬儀も終え、3人は久しぶりに実家で酒を飲んだそうだ。
その時に長男が、二人の弟に語りかけた。
「二人ともあの家の木を見たか?」
そう言われてAは、次男と顔を見合わせて「何のこと?」。長男に聞き返した。
「根っこだけ残ってた木のことだよ」
そう言われて二人は、あの木のことかと思い出したらしい。
長男は続けた。
「もう更地になってるんだよ。そして、あの木の根を掘り出したのが親父なんだ」
それを聞いて、Aの中で眠る忌まわしい記憶が蘇ってきた。
次男はいきなり、怒気を強めて長男に食ってかかった。
「ふざけるな。じゃあ親父は、あの木に祟られて死んだっていうのかよ。
 ただ掘り返しただけで祟られるのか。馬鹿げてるぞそんなもん」
しばらくみんな黙っていた。

Aは疑問に思ったことを口にした。
「何で親父は木の根を掘り返したんだろ。兄貴は何か聞いてない?」
その問いに対して、二人の兄は首を振るばかりだった。
長男は首を振りながら、
「掘り返した理由は俺にもわからん。だけど掘り返した後、親父は突然死んだ。
 どうしても俺には、偶然には思えないんだ」
次男は、「兄貴やめてくれないか」。そう言って話を遮ろうとしたが、それでも長男は話を続けた。
「昨日さ、夢に親父が出てきたんだ。
 俺を見ながら、何度もすまないすまないって言うんだよ」
それを聞いた次男は、「何で兄貴の所だけに出て、俺たちの所には出ないんだよ」。
Aを見ながらそう語りかけた。
その問いに対して長男から出た言葉に、二人とも驚いたらしい。
「次は俺なんじゃねーの。だから親父は、俺に謝りに来たんだろ」
二人はそれを聞いて押し黙った。
その日はそれ以上、そのことを3人とも語ろうとはしなかった。
その後、長男の言った一言によって、3人は今まで以上に連絡を取り合うようになったそうだ。




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816 :本当にあった怖い名無し@\(^o^)/:2015/02/14(土) 02:54:01.88 ID:cYl/2DJ50.net
昔、当時の彼氏と団地に住んだことあるんだけど、そこ入ったら彼がみるみるおかしくなったことがある。
ある日お風呂場で具合が悪くなり、それを境に人が変わったようになってしまった。
お酒も飲まないし大人しい人だったのに、些細なことで急に怒ったり、泣いたりするようになった。
あまりの急変にとまどっているうちに言動はますますおかしくなり、
一人で怒っては錯乱し、たびたび暴れるようになっていった。
病院行くように説得しようと話しかけたんだけど、
「俺じゃない!信じてくれ!」ってものすごく怒るのでどうしようもなかった。
夢に出てくる女が自分をおかしくさせると必死に言ってた。
その女は赤い服を着たおばあさんで、夢の中で「もっと!金!金!」って叫ぶんだそうだ。

ある日、彼がまた些細なことで怒り出し、大暴れしてふすまや壁を蹴破った時、
驚いて破れた箇所を見たら、中がすべて焼け焦げていた。
総毛立って直感でヤバいと思った。
私は部屋を飛び出して逃げた。
彼には申し訳ないけど、彼のことも怖かった。


817 :本当にあった怖い名無し@\(^o^)/:2015/02/14(土) 02:55:56.02 ID:cYl/2DJ50.net
そしてその部屋に戻ることなく彼と別れ、1ヶ月ぐらい経ってやがて彼もその部屋を出たが、
私名義の部屋だったので片づけを頼まれ、仕方なく再び部屋を片付けに行った。
怖かったので友人と数人で行ったんだけど、それはまさに狂人の家だった。
割れたガラス、山積みの食器、散乱した服や物。
一緒に行った友人はみな狭い部屋なのに方角を失って、出口がわからなくなると言ってパニックになっていた。
中でも一番霊感の強い友人が、「こんな怖い部屋見たことない」と言ってたのを思い出す。

別れた彼にはそれから会ってないけど、あの部屋は今も空き家のままのようだ。
近所の人の話では、私たちが住む前は長い間空き家だったが、その前にはお風呂場で男性が亡くなっていたと聞いた。

呪われた場所と言うのは絶対にある、と私は今も思っている。



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325 :本当にあった怖い名無し:2018/01/16(火) 10:05:02.83 ID:DgoE3Oso0.net
現在進行形の話

元彼にDVやらモラハラの類いを一通り受けた末に、元カノとヨリを戻され捨てられた
元カノの性格もクソなヤツでこちらの人間関係を散々引っ掻き回してくれたせいで私が一方的に悪いみたいな扱いになってて、気付けばただ一人を除いて周囲から孤立した
精神病むほど二人を憎んだし、ものすごく恨んだ、恨みまくった
そんな時に簡単な呪いの仕方を見つけた
「目を縛り、歯を縛り~」
というような簡単な呪文を唱えるだけのやつ
藁をもすがる気持ちでやってみた
二人の顔を思い浮かべながらありったけの憎悪を込めて

そしたら、その数十分後に『私の』愛猫が突然心臓発作を起こして急死した

その後すぐに呪文はやめてしまったのだけど、立て続けのように『私にだけ』不幸が起こってる
一昨年はタチの悪い社内ストーカーにあい、私が失職した。それだけでなく通勤中に何度か男性からセクハラを受けるようになった
去年は一昨年の余波で精神を病み夢遊病になった
母親の負責を背負わされた
今年に入ってからは今の職場の人間関係が急激に悪化した
目に見えて私だけ追い詰められてる

肝心の元彼達は結局別れたみたいだけど、元彼の方は別の女性と一昨年デキ婚し幸せいっぱい
元カノの方も結婚話が出てるらしい


この世は理不尽だ


327 :本当にあった怖い名無し:2018/01/16(火) 10:40:00.12 ID:L4fWUXPW0.net
>>325
人を呪えば穴二つとは良く言ったもので
他人を呪えばその反作用があるのは自然の摂理だ
呪い返しが強いのは相手への呪いが良く効いてるという証拠
呪った相手が一見幸せそうなのはそう演じさせられているだけだ
どんなに辛くても一生幸せな人生を演じ続けなければならないのは
ある意味最も不幸なことだ
こうやってご自身の不幸話して発散できるのはむしろ幸せといえよう


328 :本当にあった怖い名無し:2018/01/16(火) 10:51:49.66 ID:DgoE3Oso0.net
>>327
正直、別れさせたまでが私の呪いの効力だったんじゃないか、と思ってます
相当揉めたらしいので
効果の割に返しがキツすぎだと思います
もういい加減にして欲しい


330 :本当にあった怖い名無し:2018/01/16(火) 11:25:53.46 ID:Z+ULr02/0.net
死なないだけマシじゃないのか?

妹の友達が典型的なだめんずうぉーかーで、毎回浮気男とか借金男とか捕まえてきては、
「この人は私がいないとだめなのー」とか言って、その後振られるを繰り返してるんだが、
ある時、ヤバイところから金借りてるからこのままじゃ何されるかわからない、
というありきたりな嘘に騙されて貯金全額渡した上、自分がサラ金から金かりて貢いだ直後に相手が失踪。
その後借金返済地獄に陥って、精神を病んだのかネット依存になっていた。
で、そのネットで知り合った『呪い師』とかいう人に教わった相手の呪い方を実践したところ、
その日の夜に父親が脳溢血で病院に運ばれて数時間後に死亡。
その葬式の席で今度は母親が倒れて、命は助かったものの介護が必要な体になった。

その後、妹が友人にその呪いとやらの詳細を聞いてググってみたら、
呪いじゃなく、悪霊を呼び集める儀式というサイトに同じ方法が載っていたらしい。
実際、悪霊呼び集めてどうなるんだ、って疑問ではあるのと、
その呪い師は悪霊集めさせて何がしたいのかはわからんが、
とにかく、良いことは何一つないと思うぞ。

ちなみにその人、仕事と親の介護で人生めちゃくちゃ。
それ以後男と付き合うことすらできないらしい。
ついでに、ネットの怪しいヤツとは付き合うなよ。
どんな悪意があるかわからんから。
親切なふりしてとんでもないことさせられることもあるかもしれん。



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