【閲覧注意】怪談の森【怖い話】

当サイト「怪談の森」は古今東西の洒落にならない怖い話~ほっこりする神様系の話まで集めています。 随時更新中!!

カテゴリ: 家系




476 :本当にあった怖い名無し:2006/07/21(金) 01:31:06 ID:Xu/cBJRl0
家系にまつわる怖い話。 
これウチの話ね。 
幽霊とかそういう話じゃないが、気持ち悪いのでここで書かせてくれ。 

ウチ(正確にはウチの母方の家)は某県の旧家なんだけど、本家が二つある。
「ホンケ」と「ホンヤ」と言って使い分けてるんだけど、県の北部にいくつかある菅原道真の末裔の家。 
詳しく書くと素性が割れるので書かないが、
各家にいくつか伝説があるんだよ。(別に家同士親密なつながりがあるわけじゃないが) 
有名なのが『三穂太郎』の伝説で、とにかく大きな人がいたらしい。 
あと別の家には『敷地内で白ヘビを見ると幸福になる』という伝説。 
よくわからないが、ウチの家系には白ヘビに関する伝説は多いらしい。 

で、ウチの家にも当然伝説がある。 
『代替わりの年にその家の長男もしくは長女が死ぬ』っていう伝説。 


477 :本当にあった怖い名無し:2006/07/21(金) 01:31:40 ID:Xu/cBJRl0
なんでも代替わりの年(当主が死んだ年?)に、新当主(息子)の長男若しくは長女が死ぬって話らしい。 
なんでウチの家だけそんな怖い伝説なんだよって思った。
もっとも俺からしたら、母方の家の伝説だから直接関係無いんだけど、、、 
お盆か正月か、、とにかく母方の親戚が集まってるときに一緒になって、聞いてしまったというワケ。 
その時は「へぇー」と思って何だか嬉しかった。
伝説がある家って、そうは言ってもあんまり無いからさ。オカルト好きだし。 

それから何年かして、本家(母方の家ね)の長男が結婚する段階でまたそんな話になってさ。
伝説の話なんか俺にしてみればオカルト的な一つのネタに過ぎなかったし、すっかり忘れてたよ。 
その時も母方のオバチャン連中が何やら神妙に話しててね。小声で。 
何を話しているのか一緒に聞いていたら、どうやら戸籍の話をしてる。 
「○○が結婚したろぅ?子供ができたらウチゃアノ話があるけん、どうすりゃあ言うて話しょーったンよ」
「それでも今はソンな話言うてもいけんけぇ(駄目だから)、普通にしょうやぁ(しようよ)、いう事になってなぁ、、、」
という話だった。 
みんな小声でさ。
とにかく口を挟み辛い雰囲気だったから黙ってたんだけど、後から母親に聞いてみると、
本家の長男(30歳くらい)が結婚する事になって、子供が生まれた場合の戸籍申請に関する事だったらしい。 
母親から聞いたときは「???」って感じだったんだけど、よくよく聞いてみると例の長男長女の伝説の事らしかった。 
当たり前だけど、長男長女が死ぬって事は家を継ぐ人間がいなくなるわけで、
そうなれば養子しかないんだけど、古い家じゃそういうわけにも行かないし、、
という事で、この家はどうやってきたかというと、、 


478 :本当にあった怖い名無し:2006/07/21(金) 01:38:16 ID:Xu/cBJRl0
長男長女が生まれた場合、実の親じゃなくて、祖父の子供として申請していたらしい。 
戸籍上、長男も長女も祖父の養子にしちゃえば、代替わりのときの凶事にあわなくてすむからね。 
それだけでも例えようも無いくらい嫌な気分になったんだよ。
古い因習をいつまでも守り続けるって良い事ばっかりじゃないな、って。 

ちなみに母親は兄弟が何人かいるんだけど、
長男長女はそれぞれ戸籍上実父の子供じゃなくて、祖父の子供として登録されているらしい。。。 

60年くらい前までは、そんな伝説もホンキで守り通してきた人たちがいるって話。
俺にとっては伝説そのものよりも、そっちの方がゾッとする。 

・・・ちなみにねぇ、本家は長女が赤ん坊の頃亡くなってるんだよね。 
死産か生後亡くなったのかは不謹慎で聞けてないんだけど、あくまで俺の家じゃないしね。



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前回のお話し→


125 :本当にあった怖い名無し@\(^o^)/:2015/03/10(火) 00:00:26.29 ID:ilb90uyd0.net

前に洒落怖に書きこませてもらったものです。まとめサイトだと『末子継承のいわれ』なんてタイトルでした。 
あのあと自分でも気になり親戚のおっちゃん達とかに再度聞き回ってきたので、こちらで報告させていただきます。 
俺が書きこんだこととは違った出来事がいくつかあったのですが、たいしたことはありませんでした。 

・ユキハルが男だけど女のように育てられたのは、実は春の身代わりだったからかもしれないとの説が上がりました。
土着信仰だかなんだかの、何年かに1度ある祭りの為に女を村の男衆の精液で『清めて』生贄に使うのだそうです。 
今では目的も意味も変わってますが、その祭りは行われてます。
本来の意味を知ってるのは一部の村の権力者だけです。
(モチロン今はそんなエロ漫画みたいなことはしてませんw普通の祭りです)
これ以上は地域バレ怖いんでつっこまないで下さい。


126 :本当にあった怖い名無し@\(^o^)/:2015/03/10(火) 00:01:33.66 ID:ilb90uyd0.net
・俺は断定的に話しましたが、ユキハルが春をさらわれた時のことは実はかなり曖昧なのだそうです。(そりゃそうだ)
本当は二人で逃げたのか、それともやっぱり犯されて自殺したのか、犯された後ユキハルを殺して春も自殺したのか、、、 
爺さん連中も、
「酷い目にあったユキハルならともかく、なんで春が化けて実父や子孫を祟るのかサッパリわからん」と言ってました。
春が弟と逃げることにして、その矢先にユキハルが殺されたなら化けるのもわかるんですけどね。
ただ記録が残ってますので、父親が不審な死に方をしたのは確かなようです。

肝心のユキハルの幽霊ですが、祖父の兄(俺の大叔父)が会った時のことを分家のおじさんが昔聞いたそうです。 
大叔父曰く「男だけど、ものすごい美人。少し背は高かったけど正直嫁にしたかった」だとかw 
容姿のことばっかで詳細なことは不明ですが、
山で転んで困っていた所に現れて怪我を撫でると痛みがスッと引き、ニッコリ笑って消えたそうです。 
薄い紫の着物を着て、薄い髪の色と白い肌、氷みたいに透き通った綺麗な爪と手が忘れられないと言っていたそうです。 
、、そのせいかはわかりませんが大叔父は生涯未婚でしたw


127 :本当にあった怖い名無し@\(^o^)/:2015/03/10(火) 00:03:33.03 ID:ilb90uyd0.net
もっと昔にも祠近くにいたのを見たらしいんですが、ユキハルの幽霊目撃談はそれくらいです。
春らしい女を見た、井戸で何かを洗う音がした等等はかなりたくさんあるんですが、
ユキハルだけは今の所大叔父の話しかありません。 
たぶん大叔父が転んだ山はうちが所有してるやつだと思うですけど、
地元民が山菜取りに入ったり子供たちの遊び場なのに、そんな話は一切ないんですよ。 
ユキハルはもう成仏してしまったのでしょうか、、、春も連れてってやればいいのに。 

これだけじゃ味気ないんで追加でもう一つ。
地元では天狗伝説が有名で、民話の中に天狗を騙してうちわ?を奪う男のよくある話があります。 
先述の祭りにも関係してるんですが、実はこの男が春やユキハルより前のうちの先祖で、
うちわを盗られて怒った天狗が村に不幸をもたらしたので、
男は器量良しの娘を天狗に差し出し、天狗を鎮めたのが祭りの始まりだとか。 
これは蔵を壊す際に整理をしてて古文書?を発見してわかったことです。 

姉弟の母を孕ませたのが山に潜んでた白人なのか、本当に妖怪の天狗がやったのか、、、
まず生贄を精液で清める?のがよくわかりません。 
わからないだらけですが、当時レスをくれた方もいたので一応報告させていただきました。




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568 :本当にあった怖い名無し:2013/01/30(水) 04:28:00.10 ID:NtJ16ww9O
もう十年くらい前だけど、従弟が事故で死んで俺が本家を継ぐことになったときに叔父(従弟の父)から聞いた話。 

うちはちょっと珍しくて、末の男児が家を継ぐしきたり。
死んだ従弟も末っ子だった。ちなみに俺の親父は次男、従弟の親父は三男ね。 
で、末子継承になったいわれを、従弟の葬式のときに叔父から聞かされた。 
従弟のバイク事故もこれが原因らしい。まあ聞いてくれ。 


569 :本当にあった怖い名無し:2013/01/30(水) 04:39:14.27 ID:NtJ16ww9O
江戸も終わりの頃、N家(本家)に嫁が来た。 
N家跡取りと仲むつまじく、やがて女の子が生まれて春と名付けられた。 
その年は不作で、子どもを生んだばかりでも嫁も働かなければならない。
嫁は山菜を取りに山に入ったが、夕方近くになっても姿が見えない。 
村の衆で探し回っていると、嫁は乱れた姿で山から下りてきた。 
天狗に孕まされて。 
どうもこの天狗ってのは白人のことらしい。 
まぁ『天狗=日本に漂着した外国人』ってのはよくある話、と叔父は言っていた。 


570 :本当にあった怖い名無し:2013/01/30(水) 04:46:21.15 ID:NtJ16ww9O
堕ろそうにも、襲われたショックで寝込んだ嫁にそれは耐えられないと旦那が躊躇しているうちに、
ついに男の子が生まれてしまう。 
嫁は生んですぐに体調を崩して死んでしまった。 
旦那は子供が憎くて殺そうしたが、嫁の忘れ形見だと思うと殺せない。
しかたないので座敷牢に幽閉し、そこで育てた。 
途中までは人を雇って世話をさせてたが、いつからか姉の春が面倒をみるようになった。 
父親がいくらいっても聞かないし、 身内の恥を他人に見せるよりはって理由でそのまま娘にまかせた。 
男の子の名前はユキハル。父も誰もつけないから、春が名付けたそうだ。
春はユキハルを大変可愛がった。


571 :本当にあった怖い名無し:2013/01/30(水) 05:00:07.62 ID:NtJ16ww9O
んで、そのユキハル。見た目は死んだ嫁によく似ていたけど、色彩が白人…というかハーフのそれだったらしい。 
茶色の髪と青い目をしてて、姉から学んだたおやかな仕草。
(ここらへん特殊事情。春は訛りの矯正やなんかの習い事?もやってた。
 その姉からいろいろ教わったユキハルは、女形みたいな子だったようだ) 
嫁そっくりなのに日本人離れした薄い肌や髪の色をみるたびに腹ただしくて、
ユキハルが成長するにつれて旦那はだんだん可笑しくなった。 


572 :本当にあった怖い名無し:2013/01/30(水) 05:11:06.36 ID:NtJ16ww9O
…で、ある晩。ついに旦那はユキハルに乱暴したんだと。 
その日から、村の衆や村にくるお役人にも身売りをさせた。
(売るといってもはした金の値段で、ユキハルを苦しめる為にやっていたようだ。だんだん憎らしさが勝ったんだろう) 
春は弟が普憫で、父にこんなことは止めるようにと言ったが父は聞き入れず、
次第に娘がうっとおしくなり早めに嫁にやることにした。 
春が「嫁に行くことになった」と告げると、ユキハルは春をさらって山へ逃げた。 
唯一自分に優しくしてくれる姉を奪われるのは、ユキハルにとって身を切られる辛さだったんだろう。 


573 :本当にあった怖い名無し:2013/01/30(水) 05:29:15.17 ID:NtJ16ww9O
やがて湖のほとりに出ると、そこで春を抱いた。 
事が終わり、すすり泣く春を見て「少し周りを見てくる」と言って一人にさせた。春は泣きながら湖に入った。 
ユキハルが帰ってくるとすでに春は水の中だった。姉がいないならばと、彼も崖から飛び降りた。 

姉弟がいないことに気づいた旦那は村の衆を使って探し、最初に姉、次に弟の遺体を見つけた。 
春の着物の乱れを見て、何があったか悟った旦那は鬼のごとく怒り狂った。
ユキハルの死体を八つ裂きにして、山中に放置。獣に食わせた後、荒神(山神ではないらしい)の祠の前に捨てた。 


574 :本当にあった怖い名無し:2013/01/30(水) 05:35:00.86 ID:NtJ16ww9O
祠の前に捨てたときは死んでからもう何ヵ月も経ってたけど、
まだ怒りが収まらなくて、骨を足蹴にしても飽きたらず石で粉々に砕いたんだと。 
娘が死んだ嫁と同じ目に会わされたと知ったらね…気持ちはわからんでもないけど。 

もう誰もいない座敷牢に幽霊が出るようになった。 
けどそれは、牢の主のユキハルではなくて姉の春のほう。 
しばらく座っていたかと思うと消え、庭の隅にある石の上にたたずんで蔵をジッと睨んでいるそうだ。 
その蔵というのが、ユキハルが身売りさせられてた場所だった。
春は生前、ユキハルが蔵に入っている間は、石に座ってずっと彼が出てくるのを待っていたらしい。 


575 :本当にあった怖い名無し:2013/01/30(水) 05:41:32.42 ID:NtJ16ww9O
そのうち旦那の夢枕にも立つようになったらしい。春が祟っている、と言って少しづつ衰弱していった。 
そして蔵の戸口の前で首をかっ切って死んだ。
(この蔵は戦後に壊しちゃったんだけど、叔父や親父は飛び散った赤い染みを見たそうだ) 
旦那の弟が後を継ぐことになったが、怖くて仕方ない。 
N家は跡を継ぐときとある儀式をするんだが、
儀式をやる前に春の霊をなだめる方法を考えていると、なにやら井戸のほうで水音がする。 
時刻は夜中。こんな時間に誰だろうと見に行くと、春が着物や食器を洗っている。 
それはユキハルが使っていた物だった。 


577 :本当にあった怖い名無し:2013/01/30(水) 05:52:14.94 ID:NtJ16ww9O
「お春…死んでからも、ヤツの世話をすることはない」 
実父を祟り殺したとはいえ、未だユキハルに縛られてる春が哀れでつい声をかけると、春は振り返りにっこり笑って消えた。 
彼はもしや…とユキハルの砕かれた骨が散らばった土を集め、春の墓の隣に葬った。 
途端に春の姿を見るものは無くなり、たまに井戸で誰もいないのに何かを洗う音がするだけになった。 

「…きっと、春もユキハルを好きだったんだよ。でも姉弟で愛し合うことはできないから、入水した」と叔父は言った。
それから、本来ならユキハルが継ぐはずだったんだろうN家は末子が継ぐように決めた。
(春の機嫌をとったようなものらしいけど…) 


578 :本当にあった怖い名無し:2013/01/30(水) 06:06:17.07 ID:NtJ16ww9O
で、従弟の話に戻るけど。 
従弟はG県でリーマンしてて、帰ってくる気も継ぐ気もなかったんだって。 
ならそろそろ末子じゃなくて、長男が跡取りになるようにするかって親戚内で話し合ってた矢先にバイクで事故って死亡。 
さらに俺の弟が轢き逃げにあって半身麻痺。
俺も風呂場とか、とにかく水場で変な影を見た。
これはマズイということで、俺が本家に飛んでって儀式したら影も見なくなった。 

その日はもう遅いから本家に泊まることになった夜。外から水音がした。 
俺はもう従弟が殺された?こととか、弟不随にされたこととか怖いより先に腹が立って、
春とやらに文句言ってやろうと井戸に向かった。 


580 :本当にあった怖い名無し:2013/01/30(水) 06:12:50.45 ID:NtJ16ww9O
そしたらいたよ。 
欠けた茶碗洗ってて、目尻と頬にほくろがある。現代の感性から言ってもかわいくて、緑っぽい着物着た子が。 
かわいいっていっても、やっぱり腹は立ってたんで「オイ」って不機嫌な声で呼びかけたんだ。 
そしたら俺に気づいて、体の向きもきちんと変えて、申し訳なさそうに頭下げて消えた。 
頭下げたってことは、やっぱり二人の事故はアイツのせいなんだろうな。
それは絶対許せないし、許してやらない。


581 :本当にあった怖い名無し:2013/01/30(水) 06:17:57.10 ID:NtJ16ww9O
でも、あの子にもなんか譲れないもんとかがあったんだろうなって思った。 
んなこと考えた自分がすっげー悔しくてちょっと泣いた。 


見直したらすごい文章になってたwほんと、すいません(´・ω・`) 
弟はリハビリ頑張って健常者と変わらないくらいになったからいいんだけど、
なんにも知らないで死んだ従弟が可哀想でつい書き込みました。あとちょっとで命日です。 
春に同情した時点で恨む資格もないから、ここで八つ当たりさせてもらいました。 


583 :本当にあった怖い名無し:2013/01/30(水) 06:30:34.96 ID:7Sn0h/0M0
哀しい話だよな。ハルさんは良い人だったが怨みの気持ちが強く、成仏できずにこの世に残ってしまった。 
それで、君が後継ぎになったんだよね? 
ハルさんを供養してあげたらどうだろう? 
君の言う事ならきくと思うんだが。 


584 :本当にあった怖い名無し:2013/01/30(水) 07:09:48.70 ID:NtJ16ww9O
レスありがとうございます。 

一応春とユキハル、春に関わって死んだであろう人たちは神棚みたいなものに祀って供養してます。(従弟もここ) 
位牌とかじゃなくて、亡くなった人の名前を書いた紙と寺で書いてもらったお札?みたいなものを、
和紙で作った封筒にいれて神棚に入れています。 
これだけで鎮魂の意味のなるようです。 

あと、べつに俺の言うことは聞かないと思う…たまたま早くにヤバいと思って俺が跡取りになっただけ。 
頭下げたのは「(従)兄弟を奪ってしまってごめんなさい」って意味じゃないかと。 
彼女もある意味弟と引き離されたようなもんだし。
 
後日談→



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245 :本当にあった怖い名無し:2006/06/10(土) 17:24:39 ID:I9HU9MYrO
家の女系は風を呼べる。
自分でも胡散臭い話だと思うので、今まで一度も誰にも話したことはない。
蒸し暑かった空気の入れ替えをしたいときに、風を呼んだりする程度だ。
小さい頃はよく使えたが、今ではまったくなんの力もない。

と言うのも、この力は母から娘に伝わるものらしく、
祖母はそれこそ自由自在と言った感じだったが、祖母の子は息子ばかり。
祖母の姉妹たちも、女の子には恵まれなかった。

祖母がこの話をしてくれたときは、
(ここには書いていない話もあります。希望していただければぼつぼつ書きます)
お伽話のように聞き入ったものですが、その祖母も今年他界してしまいました。
祖母の「○○(私の名前)ちゃんだけは幸せになってほしい」という言葉が忘れられません。


250 :本当にあった怖い名無し:2006/06/10(土) 17:49:44 ID:I9HU9MYrO
では…

風を呼ぶ力は昔からあったようで、
祖母の家系は江戸や平安の頃から重宝されていたようです。
ただ、風が吹いたからといって、
作物が実ったり富が築かれたりするわけではないので、崇められるようなことはなかったそうです。
また、力が強ければ強いほど美くしく、
時の権力者の側女として不自由のない暮らしをしていた。
各言う祖母も若い頃の写真も晩年も大変きれいな人で、(身内びいきではなく)
気立てもやさしく求婚者が絶えなかったそうです。
(祖母の葬儀の時に聞きましたが、求婚者には将校や華族などもいたそうです)

ただ、祖母には思い人(銀行員だった祖父)がいて、すべて断ってしまったそうです。
当時のことですから、恋愛結婚なんてとんでもなく、(祖母の家は大地主だったからなおさら)
親には反対もされたのでしょうが、
たぶん不憫に思われたのでしょう、結婚は許されました。
この力には黒い一面があるのです。


262 :本当にあった怖い名無し:2006/06/10(土) 23:51:11 ID:I9HU9MYrO
祖母の家系は皆、不可解な亡くなり方をしていたそうです。
ある日から衰弱しはじめ、一月を待たずに元の面影を残さずやつれ果ててなくなるのです。
祖母もそうでした。

祖母は町医者にかかっていたのに、ガンで亡くなりました。
臓器の外側にガンができ、通常の15倍もの速さで進行していき、なすすべもなかった…
医者も首を傾げていました。

こっちも死なせてやりたくなるほど苦しんでいました。
ただ、祖母は苦しいとか、そんなことは一言も言いませんでした。
ただ、あまりにも苦しそうな最後でした。


263 :本当にあった怖い名無し:2006/06/11(日) 00:00:07 ID:I9HU9MYrO
祖母は「みんなそんな風に死んでいくんだ」ということも私に話していました。
だからその理由がガンだと言うことも、
通常では信じられないくらい進行が速いということも、
そんなことよりずっとずっと、
変わり果てた祖母の姿は私には恐ろしかった。

そして、祖母の葬儀の日はやってきた。
小春日和、気持ちいい風が不意に強く吹いて、祖母の骨を舞上げた。
あぁ送っているんだと思いました。
よくわからないけどそれは確信できました。






20 :本当にあった怖い名無し:2007/11/15(木) 19:27:20 ID:Tsf8ioss0
うちは田舎のある村で、ほんの数年前まで商店をやっていた。
何代か続いたお店だったが、スーパーの影響で閉店に追い込まれ、父が最後の店主だった。
父の先代はAさんという。
Aさんは若くして店を継ぎ、嫁さんをもらった。その嫁さんが俺の祖母だ。
でもAさんは祖父ではない。Aさんは祖母と結婚後、まもなくして亡くなってしまった。
祖母は店の跡取りを作るため、婿を取ったのである。この婿どのが俺の祖父だ。
つまり、うちはAさんの姓こそ名乗っているものの、Aさんの血を引く人間は誰もいないのである。

祖父は一家そろって満州にいたらしい。
で、戦争に負けて祖父だけが帰ってきた。
身寄りのない祖父は喜んで婿に来たという。
(うちの地方では、婿に行くのは男としてとても恥ずかしいことだと言われている。なので婿は名前で呼んでもらえず「○○んちの婿」とバカにした感じで呼ばれる)

俺が中学生の時のこと。
満州で離れ離れになり、生死も分からなかった祖父の弟が見つかった。
いわゆる中国残留日本人というやつだ。
ただ、残念ながらすでに亡くなっていて、遺品などから身元が判明したそうだ。
弟さんには息子がいて、その息子さんが来日することになったのである。

来日直前、息子さんからの手紙で我が家は大騒動となった。
なんでも祖父の弟さんは遺言で「兄の行方がわかり、もし日本にいるか日本で埋葬されているなら、自分の骨を持っていって日本に埋めてほしい」と言っていたらしい。
そのため、息子さんは来日の時に骨を持ってくるという。


21 :本当にあった怖い名無し:2007/11/15(木) 19:28:05 ID:Tsf8ioss0
婿に来る前の祖父の家の墓はすでにどこにあるかもわからない。となると、うちの墓に入れることになるわけだが、墓に入っているのはAさんとAさんのご先祖様だ。
果たしてそこに血のつながりもなければ、Aさんたちが会ったこともない人の骨を入れてもいいものだろうか?
両親や祖母、叔父や叔母たちは一様に困り、答えを出しかねていた。
「反対というわけではないが、どうなのだろうか…。まして姓も違うわけだし…」

うちの墓の近くに新しいお墓を買って、そこに入ってもらおうということで決まりかけた。
だが、祖父が猛反対した。
「ワシは婿に来たから、うちの墓に入る。となると、死んでからも弟とは離れ離れじゃないか!弟を未来永劫ひとりぽっちにするのか!頼むから弟もうちの墓に入れてやってくれ」
この一言で、うちの墓に入れることが決まった。
お寺さん(うちでは寺のお坊さんのことをこう呼ぶ)に相談したら「それほど問題はないんじゃないか」という答えだったのも決定を後押しした。

弟さんの息子が来日し、村を挙げての歓迎式典、納骨が無事に終わった。
息子さんはその後、1週間以上日本に滞在し、俺も行ったことがなかったディズニーランドにも行ったそうだ。

22 :本当にあった怖い名無し:2007/11/15(木) 19:28:36 ID:Tsf8ioss0
息子さんが帰国して数日経ったころ、祖父が「写真を送ってやりたい」と言い出した。
式典や納骨の時に役所の人がいいカメラで写真を撮っていてくれたのだが、なかなかその写真を持ってこない。
役所の人と父は釣り仲間なので、父が写真がどうなっているのか問いただした。
「よく撮れなかった」とか「いい写真がない」などとはぐらかして、なかなか写真を見せようとしない。
「じいさんが楽しみにしてるんだから、いいから見せろ!」と父が怒って、やっと見せてくれることになった。

その場所はなぜかお寺。お寺さんが、たいそうな箱に入れた写真を見せてくれたそうだ。
何十枚とある写真のうちのひとつ、お墓の前で全員集合した写真を見て、父は気を失いそうになったという。
喪服を着た親族が並んでいるのだが、なぜか顔だけがぐにゃぐにゃになっている。
服や背景は普通に写っているのに、なぜか顔だけがぐにゃぐにゃ。しかも全員。

「だから見せたくなかったんだよ」と役場の人はため息まじりに言ったそうだ。
お寺さんが「この写真はおじいさんに見せないほうがいいでしょう。こちらで丁重に扱いますから」とのことだったので、その写真はお寺さんに預け、残りの写真はもらってきた。
俺も見たかったがお寺さんは「もう焼いた」と言って絶対に見せてくれなかった。

祖母にこれを伝えたら「このままだと絶対に良くない事が起こる!」と言い出したので、祖父には内緒で弟さんの骨を墓から出し、新たに墓を購入して移した。
去年、祖父が亡くなったので、親族一同さんざん悩んだ末、祖父の骨はうちの墓ではなく弟さんと一緒の墓に入れた。
祖母はまだ健在だ。
祖母に「Aさんが眠る墓と祖父が眠る墓、死んだらどっちに入れて欲しい?」と聞いたら、自分のことはすっかり忘れていたようで、本気で悩んでいた。
俺もいずれどっちかに墓に入るわけだが、どっちに入ったらいいのだろう。
みんなで新しい墓に入ったら、やがてうちの子孫はAさんの墓のことを忘れてしまうような気がして不安だ。




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