【閲覧注意】怪談の森【怖い話】

当サイト「怪談の森」は古今東西の洒落にならない怖い話~ほっこりする神様系の話まで集めています。 随時更新中!!

カテゴリ: 心霊系



4 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/05/24(木) 15:45:52.48 ID:RAK3dKqP0
久しぶりにニュー速へ来た
もうオジサンだしな、めたらやたらwを使う歳でもなし
どれ、ひとつ話でもしてやるか


5 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/05/24(木) 15:53:20.74 ID:RAK3dKqP0
まず、オジサンは神も仏もいないと思ってる
仮にあの世があるなら、そいうものも何れは科学的に解明されるだろうと思っってる
それが物理学の最終理論なのか、精神医学の行く末なのかは知らんけどな
つまり、霊的なるものは信じていないし、霊感などというものも一切ない
そういう人間だと思ってくれ


7 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/05/24(木) 16:00:34.06 ID:RAK3dKqP0
そりゃあ、オバケの話にビビるくらいの幼少期は普通にあったさ
でもな、今も続けている仕事の関係で、人間の五感については、
かなり慎重に、そして冷静に、判断するようになった
正確さも曖昧さも含めてな
仕事は何かって?
主に写真の仕事だよ


8 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/05/24(木) 16:06:25.21 ID:RAK3dKqP0
だから最初に敢えて書いておく
オジサンは本物の心霊写真というのを一度も見たことがない
もちろん、偽物の心霊写真なら沢山見てきた
一応、警察関連で、偽造方法について技術面から鑑定に協力したこともあった
手品と同じで、ネタを知ってれば簡単に判断できるものばかりだったな


9 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/05/24(木) 16:09:34.81 ID:RAK3dKqP0
すまんが、夕方は子供を迎えに行ったり、夜は晩ご飯を食べたりで、切れ切れに書いていく思う
ちなみにこれから、一服してくる
台所の換気扇んとこで吸わないと、女房が煩いからね


11 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/05/24(木) 16:21:25.87 ID:RAK3dKqP0
一服しながら考えたんだが、怖さ半分、不思議さ半分、てな話になると思う
あと、あんまり怖くなかったらすまない
ただ、前述したような経歴があるから、
オジサンが一度だけ経験した、写真にまつわる怖かった話を・・・と思ったんだ
質問があれば適時答えるよ


12 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/05/24(木) 16:30:28.87 ID:RAK3dKqP0
ニコンE2で「ぜんぜんダメ、ボディだけで100万以上ってなんだよ」とか
ニコンD1で「凄いけどまだまだ用途は限定されるわな」とか言ってた頃だから
21世紀の直前頃の話になるのか
一言で写真というけど、写真にもいろんなジャンルがあってね
オジサンのジャンルは画質のクオリティに関しては煩かったから、
当然ながら、職場ではフィルムがメインだったよ


13 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/05/24(木) 16:38:25.18 ID:RAK3dKqP0
写真の作業を分割すると「入力 → 処理 → 出力」の三段階になる
フィルムはこの「処理」と「出力」を、暗室でやる
デジタルなら「処理」と「出力」は、パソコンでやるわけだ
ちなみに「入力」は撮影だから、フィルムもデジタルも作業はほぼ同じ
そうやって考えると、心霊写真を作ってやろうと思えばいくらでも手を入れられる行程があるんだ
ただ、オジサンが経験したのは、いわゆる一般的な心霊写真とは違うけどな


14 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/05/24(木) 16:43:12.32 ID:RAK3dKqP0
昔から、写真に限らず、映像関係の仕事ってのは就業時間に疎くてね
タイムカードはあってないようなもの
撮影や納期に合わせて、暗室の使用時間が深夜になるなんてことは日常だった
スタッフの出入りもバラバラ
ただ、やっぱり時折、これで皆が全ての仕事を終えて、ビルから誰もいなくなるぞ
という時もあるわけだ


17 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/05/24(木) 16:51:34.48 ID:RAK3dKqP0
1998年か1999年頃、某月某日。
その日、オジサンは珍しくデスクワークだけだったので、のんびり仕事をしていた
すると、某スタッフが「オジサンさん、お先に帰ります・・・」と言ってきた
「はいよ、お疲れさん」と答えて、ふと静かなことにと気付いた
その日、珍しいことに、オジサンが最後に退勤する人間として、ビルを閉めて帰ることになったんだ
当然、警備キーを掛ける前にはビルの中を見回らなければならない


18 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/05/24(木) 16:58:42.42 ID:RAK3dKqP0
当時、オジサンは車通勤だったから、終電を気にせず仕事ができた
先程の某スタッフが帰ってから、なんだかんだのんびり仕事してたら24時を回っていた
そろそろ帰るか、と給湯室で一服。
ついでにガスの元栓とかコーヒーメーカーのスイッチを切ったり戸締りを始める
写真の仕事場ってのはいろんな部屋や機材がある
事務所や給湯室といった手短な戸締りから済ませ、あとはビルの中を見回れば警備キーをかけることができる
オジサンは、入力の作業場である「スタジオ」と、「処理」と「出力」の暗室へ向かった


19 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/05/24(木) 16:59:47.78 ID:RAK3dKqP0
ごめん、一服


24 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/05/24(木) 17:05:58.90 ID:RAK3dKqP0
今日はスタジオ使ってなかったと思うけど・・・一応、ドアくらいは開けて見回す
特に問題なし
明日朝一、アシスタントにホリ(ホリゾント=背景用のアールのついた白壁)を
もうちょっと綺麗にしとけって言わなきゃ
とか思いながらドアを閉め、上の階・・・暗室へ向かう


26 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/05/24(木) 17:12:55.19 ID:RAK3dKqP0
ここでフィルムと暗室について、少し説明しておく
今のデジタル世代には意味不明と思う話も出てくるかもしれないので・・・
まず、フィルムは光化学反応を利用するので、暗室とは文字通り、
光を一切遮断して真っ暗な状態で使用できるようにしてある部屋のこと
次に、フィルムというのは「処理」でも「出力」でも、化学薬品を溶解するために大量の水を使用する
ちなみに、篠山●信が売りだしの頃、水道局が漏水の疑いありと尋ねて来たほどに水を使用する


29 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/05/24(木) 17:16:46.20 ID:XsXehWDY0
>>26
あの真っ赤な部屋のこと?


30 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/05/24(木) 17:16:47.86 ID:RAK3dKqP0
プリントに付着した薬液を流し切るため、
蛇口が無用に空けっぱなしで流しっぱなしってことが稀にある
オジサンもアシの頃、徹夜が続くとこの流す時間にウトウト寝てしまって
朝一番で出勤してきた先輩に叩き起こされて怒られるなんてことがあった
すまん、なんかあの頃が懐かしくなった


31 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/05/24(木) 17:19:15.24 ID:RAK3dKqP0
>>29 その通り
暗室は、
「処理」(フィルム現像)の時は、「真っ暗」にして作業する
「出力」(プリント)の時は、セーフティライトという赤いランプを灯し、「真っ赤」な照明の中で作業する


38 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/05/24(木) 17:29:03.59 ID:RAK3dKqP0
さて、で、その暗室では当然ながら、テストプリントを何枚も焼く
濃度がどうだとか、色味がどうだとか、トリム(トリミング=画面の立ち切り)するかしないかとか、
完成プリントに至るまでに何枚も焼くわけだ
「焼く」ってのは「プリントする」って意味ね
つまり、暗室で「処理」(プリント)の作業をすると、部屋のあちこちにテストプリントが散らばることになる
さっきの焼きがいいんじゃないかとか、いやいやこっちの焼きだろうとか、
壁や机に「見比べてたんだろうな」といった痕跡が残る


40 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/05/24(木) 17:35:35.41 ID:RAK3dKqP0
写真というのはフィルムでもデジタルでも、技術的な因果関係の帰結でしかない
ところが、やっぱり出来あがってくる写真には、観賞する人間の好みが入る
どういうことかというと、作業に関わっていない(担当者ではない)人間があるプリントを見ても、
それが、廃棄していいテストプリントなのか、納品する完成プリントなのか、というのは見分けがつけられない
だから、暗室を使用した最後の人間は「暗室にプリントを残しておかない」というのが他者へのマナーになる
あるいは、大切なプリントなら「捨てないで」とかのメモを残しておくとか、そういう気配りが必要になる


42 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/05/24(木) 17:38:44.22 ID:XsXehWDY0
前置きなげえw


43 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/05/24(木) 17:39:44.44 ID:RAK3dKqP0
今で言えば、誰でも使えるパソコンのデスクトップに
勝手にフォルダーを作ったり、意味不明なフォルダーを残しておかないっていうのと同じ
これはどんな職場でも同じだと思うが、そういう約束が守れない場合はどうなる?
問答無用で「ゴミ箱」行きになるし、捨てられたことに対して怒る権利はないってことになる
これが、暗室のプリントでもそのまま適用されていた
残してあるプリントは不要なプリントと判断する、問答無用で捨てるってことだ


44 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/05/24(木) 17:43:13.59 ID:RAK3dKqP0
確かに前置きが長いなw(←久しぶりにwを使った)
さて、それで、暗室のドアを開けた
真っ暗だが、水の流れる音はしないので、ああ蛇口は閉まってるなとか思い、蛍光灯のスイッチに手を伸ばした
その時、女の子の笑い声が聞こえた


45 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/05/24(木) 17:47:35.73 ID:RAK3dKqP0
え? 今の、何だ?
女の子の笑い声・・・みたい、でも、なんだ?
そう思ったのとほぼ同時、壁にある蛍光灯のスイッチへ伸ばした手が「パチン」とスイッチを押していた
パララン、パラン、と蛍光灯の小さな放電音が聞こえて暗室の中が明るくなった
暗室の中には誰もいないっていうのと、
なんだ今の女の子の笑い声・・・みたいに聞こえた音は、
とか混乱しながら、暗室のドアを開け放してしばらく立ってた


48 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/05/24(木) 17:53:16.55 ID:RAK3dKqP0
しばらく立ってた、とは書いたけれど、多分数秒だと思う
使い慣れた暗室だから、ドアを開け、蛍光灯のスイッチを入れ、中に入るなんて、1秒もかかる動作じゃない
すぐに空耳か幻聴だろうと思って、暗室の中を見回った
最近は撮影が多かったから、数日ぶりに暗室に入ったなとか思いながら見回る

見回りながら、頭の奥では気になっていた
女の子の笑い声は、なんというか、楽しそうな笑い声だったような・・・
とか思いながら、暗室は意外に綺麗に片付いてるなとも思って見回っていた


49 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/05/24(木) 17:54:28.96 ID:RAK3dKqP0
すまん、あの時の女の子の笑い声は、今でも思い出せる
ちょっと一服して落ちつかせてくれ


55 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/05/24(木) 18:07:10.70 ID:RAK3dKqP0
暗室の中が意外に綺麗に片付いてるというのは、やはり嬉しい
カラー現像機やモノクロで使用するバット、薬品を溶解するバケツまできちんと並んでる
そいうのはやはり嬉しいから、歩くスピードも上がったんだと思う
先程の女の子の笑い声は、心のどこかでやはり否定しているし
そういう感じで、さて暗室から出るかとドアの方向へ歩きだしたら、足先がカスッと何かを蹴った
床に落ちているプリント・・・まあ、床に落ちてるくらいだからテストプリントなのは間違いない
全体的に綺麗に片付けてあるのに、これじゃ画竜点睛をナントカだとか思いながら
そのテストプリントを持ちあげてゴミ箱へ手を伸ばした
書くと長いが、この床のテストプリントを見つけて、捨てようとゴミ箱まで手を伸ばすのは、ほんの一瞬の出来事だったと思う

テストプリントを手にしながら、思わず「うおっ」と叫んだ


58 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/05/24(木) 18:14:20.34 ID:RAK3dKqP0
こういうのに驚いて叫んだというのは、後にも先にもこれきり。
この時に叫んだ「うぉっ」という自分の声も覚えてる

そのテストプリントには、公園の滑り台で遊ぶ少女が写っていた
明るい日差しの下で、小学3年生くらいの女の子が楽しそうに滑り降りてきているのを
正面から撮影してて、他には誰も写っていない
写真だけを見れば、ファミリー向けの広告でイメージ写真に使うようなカット
「もし動画なら、さっきの女の子の笑い声をアテレコすれば、ピッタリすぎるくらいにピッタリあう」
そう思った瞬間、一気に鳥肌が立った


60 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/05/24(木) 18:21:46.14 ID:RAK3dKqP0
結論を書いて終わる

1.そのカットは、某事務所の某カメラマンが、やはり広告用のイメージを依頼され、子役モデルを配して撮影したものだった
2.その子役モデルの女の子は、オジサンが暗室でテストプリントを見た数日前に、事故死していた
3.その1週間後くらいに正式に写真の使用差し止めなどがあったらしく、ネが類は全て親族に返した、
 といった話を、更に1週間後に会った某カメラマンから聞いた(この時に2の件を聞いた)

この時ばかりは、心底、写真でしか見たことのない彼女の冥福を祈ったよ


62 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/05/24(木) 18:25:23.56 ID:RAK3dKqP0
オジサンは本物の心霊写真は一度も見たことがない
偽物の心霊写真なら、沢山、見てきた
でも、あの女の子の笑い声と、あのテストプリントに写し止められた彼女の笑顔は、忘れない

お終い


64 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/05/24(木) 18:31:37.63 ID:RAK3dKqP0
ごめん、補足ね

暗室で水をよく使うっていう話とか書いたのは理由がある
後年、ある親戚の葬式に出た時に、お坊さんが
「霊の集まる場所ってのがありまして、主に水場、水のある場所ですな」
って仰ってたのを聞いて、改めてぞっとしたからです




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146:名無しのオカルト ID: ID:euFz45lFI

当時の彼女が住んでいたワンルーム。

安さだけで決めたというだけあって、壁は薄いし夏は暑くて冬は寒い。
おまけに築年数もかなり経っていて、トイレはお風呂場と一緒のタイプ。

玄関入ってすぐに狭くて細いキッチンスペースがあり、その先に8畳のリビングがあった。
角部屋だった為、外階段を昇り降りする音も聞こえてくる。

彼女はだいぶ図太い神経をしていたのか、全く気にならないと言っていた。
偽物ではない、本当にサバサバとした男友達のような性格に惚れて付き合っていたんだ。

とまあ、前提はこれくらいで。

俺も一人暮らしをしていたんだが、大学もバイト先も俺の部屋の方が近かったせいか、ほとんど俺の部屋で半同棲のような形で生活していた。
何度か彼女の部屋に遊びに行ったことはあるが、初めて泊まったのは付き合って二ヶ月くらい経ってからのことだった。

部屋に入るなり、彼女はうーん…とうなりながら、狭い部屋をパタパタと片付け始めた。
俺の部屋と比べたらかなり片付いている(というよりものが少なすぎる)のだが、彼女は気になるようで、せっせと俺がいられるスペースを作ってくれた。

話に聞いていた以上に壁が薄く、静かにしていれば隣の部屋のテレビの音も聞こえてきた。
当然、彼女もBGMがわりに見もしないテレビをつけて生活音を消していた。

お酒も入っていたので、狭いベッドに抱き合う形で布団に入り、ムラムラする気持ちは抑えてその日は早めに眠ることにした。


147:名無しのオカルト ID: ID:euFz45lFI

慣れない布団で眠ったからか、夜中に目が覚めた。
彼女を起こさないようにベッドから降りて、小さなテーブルの上の飲み物に口をつけた。

ふと、誰かが呟くような声が耳に入ってきた。
彼女の寝言かと思ったが、どうやら違うらしい。
息を殺して耳を澄ませていると、その呟きが何を言っているのかが耳に届いた。

「出て行け…出て行け…」

小さく小さく囁くように、その言葉だけを繰り返していた。
鳥肌が立った。
彼女を起こして、コンビニに行こうと誘った。とにかく一度、この部屋から出たかった。
彼女はめんどくさいと言いながらも付き合ってくれた。

「なあ、隣の部屋の人、ちょっと変だって」
「ん?なんで?」
「ずっと小声で、出て行け、出て行けって囁いてるんだもん」
「あー。あの声か。貴方にも聞こえたんだ」
「どういうこと?」
「あれ、隣の部屋の人じゃないよ」
「え?」

俺自身、そのときまで幽霊やら心霊現象やら全く信じていなかったんだ。
でも、よくわからないんだけど、直感でこれは「そういうもの」だったのかと、ストンと腑に落ちて納得してしまった。

「部屋のものをちょっと動かしたり、たまにピシピシ音を鳴らしたり、視界にチラチラ入るくらいだから気にないのが一番だよ。何か言っててもテレビつければ聞こえないしね」

彼女の神経の太さに驚いた。
そして、自分の肝っ玉の小ささにも。

彼女がいる心強さを頼りに部屋に戻ってみると、声は何にも聞こえなかった。

「ほらね、気にしないのが一番だよ」

彼女はそう言ってベッドに入った。
だが、俺はテーブルの上に置いたはずのペットボトルが倒れているのを見て、もう二度とこの部屋には泊まらないと心に決めた。

怖さでまるで寝られなかったし、やっぱり声は聞こえてきた。
この日以来、変なものが見えたり聞こえたりするようになってしまったことが、一番洒落にならないことだと思っている。




148:名無しのオカルト ID: ID:euFz45lFI

眠れないので続けて。

図太い彼女は子供の頃から、そういうものを見たりしていたらしい。
だが、他人に話しても信じてはもらえないし、基本的には誰にも話さないで過ごしてきたそうな。
でも、共通の体験をしたせいか、俺には色々と教えてくれた。

彼女が教えてくれた話の一つをしてみる。

彼女の祖父が、高校生のときに亡くなった。
一緒に住んでいたので、当然お通夜も葬儀も自宅ですることになった。
親戚が何人も泊りに来て大変だったという。
お通夜の夜は、線香とろうそくの火を絶やさないように、交代で寝ずの番をするというので、彼女も親戚と一緒に起きていたが、どうにも眠くなり、交代してもらった。
二階の自分の部屋に行き、ベッドに入るとすぐにうとうとし始めた。

と、そのとき、窓がコツコツと叩かれる音に気付いた。

コツコツと叩き、またしばらくするとコツコツと叩く。

一緒の部屋に寝ていた従姉妹もその音に気付いたらしく、目を覚まして彼女に話しかけてきた。

「何の音?」
「窓じゃない?」
「おじいちゃんが来たのかな?」
「おじいちゃんなら家の中にいるでしょ。あれは別のもの」

彼女が素っ気なく答えると、従姉妹は真っ青な顔をして、彼女の布団に潜り込んできて震えていたらしい。

彼女は従姉妹を撫でながら、そのまま寝たが、何度か従姉妹から起こされたと笑っていた。

俺は鳥肌が止まらないし怖いし、彼女は笑っているし、なんだかよくわからなくなった。

「火車っていう妖怪。知ってる?」
「かしゃ?」
「生前、悪いことをした魂を地獄に連れて行くっていう妖怪なんだけどね」
「おじいちゃん、なんか悪いことをしたの?」
「そうじゃないよ。でも、あのとき来たのはそれに近いものだと思う。凄く飢えてるような、そんな感じだったから」
「なんか怖いな」
「あと、私は寝てて気付かなかったんだけど、夜中に一回、インターホンが鳴ったんだって」
「誰が来たの?」
「誰も」
「玄関開けたら誰もいなかったとか?」
「ううん。誰も玄関は開けなかったってさ。こんなときに来るようなのは悪いもんだ!って誰も出なかったらしいよ。流石、信心深い田舎の人だよね。あとインターホンの画像にも、何にも映ってなかったしね」

彼女の説明によると、最近のインターホンは押されると防犯のためか、自動的に録画する機能があるらしい。

「てことは?」
「インターホンが押されたのは事実だってこと」

また鳥肌がたった。







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67:名無しのオカルト 2012/05/27(日) 19:45:35.82 ID: ID:Vchm0CeuO
平家と源氏の幽霊は地元で何人か見た人がいるらしが、幕末の幽霊の目撃談は聞いた事がないんだよな(戦場が同じ場所)

70:名無しのオカルト 2012/05/27(日) 23:03:29.75 ID: ID:99olT8KK0
>>67
落ち武者の霊は時間が経ちすぎてて消えていってるらしいよ
これからは軍人の霊の目撃談が増えると思う
で、ちょいと懸念事項としては、東京大空襲とか結構な量の死人が出てるんだよねえ
世代交代でいきなり見えるようになると怖い




78:名無しのオカルト 2012/05/30(水) 00:28:15.63 ID: ID:NBeS9WUM0
原始人の幽霊はなぜ出てこないの?




80:名無しのオカルト 2012/05/30(水) 02:30:55.67 ID: ID:i5zm5l9/0
>>78
時間が経ちすぎると消えていくらしい
現在消えていってるのは落ち武者の幽霊
これから第二次大戦中の霊の目撃例が増えるんじゃないかと思う
>>77
(略)




81:名無しのオカルト 2012/05/30(水) 02:42:50.69 ID: ID:bs8aaEoki
今晩は。
俺の場合も>>77氏と似ていますね。
(略)

>>78
見えない理由は解らないですが、とっくに転生している…とも考えられます。
自分が一番古い霊体を視たのは、平安時代中期に実在した、ある姫君でした。
有名な平将門さんの奥方さんです。



156:名無しのオカルト 2012/06/03(日) 15:01:11.50 ID: ID:K9U+Amqi0
有名人や歴史上の人物の霊を見た人いる?


157:名無しのオカルト 2012/06/03(日) 15:42:33.51 ID: ID:UD3NELq00
卑弥呼の彼氏をみたことある


158:名無しのオカルト 2012/06/03(日) 15:54:14.73 ID: ID:K9U+Amqi0
マジで羨ましいです






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339 名前:本当にあった怖い名無し[sage] 投稿日:2013/08/01(木) 12:56:07.36 ID:jgZY8Se30
友人が金縛りで婆さんの霊にのしかかられたことがあるらしいんだが
「すいません、もっと若くて可愛い子いないですか」って言ったら即座に解けたと言っていた
最強の撃退法だと思った
 
340 名前:本当にあった怖い名無し[sage] 投稿日:2013/08/01(木) 16:37:08.23 ID:82P1VbCMO
>>339
それ似たようなことやったことあるわ。老婆じゃないけど。

恐怖に怯えながらも「もう少し可愛ければ俺の反応も違うのかな…」と考えたら、そのままマウンティングポジションでフルボッコにされたわ。
 
341 名前:本当にあった怖い名無し[sage] 投稿日:2013/08/01(木) 17:33:08.50 ID:Xg9EJ3Os0
フルボッコって殴られたってこと?
 
342 名前:本当にあった怖い名無し[sage] 投稿日:2013/08/01(木) 18:00:26.74 ID:iPkhJ5p2P
>>340
そりゃお前さんが悪いww
 
343 名前:本当にあった怖い名無し[] 投稿日:2013/08/01(木) 23:05:02.24 ID:kmDpr0YH0
死んでからもババアとかブサイクとか言われる女って鬱




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864 :本当にあった怖い名無し:2008/11/08(土) 15:29:39 ID:HpPABxcmO
子供の頃、イタズラ好きな何かと一緒だった。
見えなかったから何かの正体は分からなかったけど、イタズラ好きだった。
例えば、俺が誰かと並んで座ってたり歩いてたりすると、良く隣の人の肩をトントンと叩いてた。
巧いこと見てない隙を狙うので、大抵は俺が疑われた。
小学校三年生辺りで慣れた。
ただ、時計が狂うのは困り物だった。
電池式・家庭用電源・アナログ・デジタル問わず、身の回りの時計は月差15~30分はズレた。
音楽を聴いてると、スピードが早くなったり遅くなったりした。
CD聴いてると勝手に早送りとかするんで、一回「うるさいよ」って呟いたら、その瞬間に正常に戻ってちょっと笑った。

中学生になって、生きていれば一つ下の弟がいたと聞かされた。
あれは弟なのかな、と思った。

ドジな所もあった。
高校生の頃には、隣の彼女の肩をいつもの様にトントン叩いたが、
振り向いた彼女が見た俺は、ジュースを注ぐ為に両手が塞がってたので彼女パニック。超パニック。
時計も相変わらず狂う。俺ちょっと涙目。
外を歩いていて、いきなり後ろから引っ張られて立ち止まったら、目の前にハトのフンが落ちた事もあった。
高校を出て上京した時は、トントンのお陰で出来た友達が居た。
トントンがきっかけで彼女も出来た。
ちょっと助かった。
でもまだ時計は狂う。

二十歳を幾らか過ぎた頃から、イタズラはなくなった。
時計も、もう狂わない。




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