【閲覧注意】怪談の森【怖い話まとめ】

当サイト「怪談の森」は古今東西の洒落にならない怖い話~ほっこりする神様系の話まで集めています。 随時更新中!!

カテゴリ: 怨念




壁や窓に巨大な顔が現れるのを目撃したことがあるだろうか。
こういった現象に遭遇する人には、ある共通点があるという。

それは、誰かに酷く恨まれているか、逆に誰かを恨んでいるかのどちらかなのだそうだ。

もし、不意に大きな顔を見てしまった場合は、生活を改めたほうがいいだろう。






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789 :かなめさま 1/8:03/04/25 01:42

俺がむかし住んでいた場所はド田舎で、町という名前は付いていたが、山間の村落みたいなところだった。
家の裏手の方に山道があり、そこに『かなめさま』のお堂があった。
もともとは道祖神だったらしいが、隣町への道路が整備されてからその山道自体が使われなくなり、
通る人も絶えて寂れてしまった。
かわりにというか、いつ頃からか『かなめさま』に、
身を忍んで人に言えないような悩みを打ち明け、願をかける慣習ができた。
そんな成り立ちも今にして思うだけで、俺がガキの頃はとにかく『かなめさま』はタブーで、
昼間でもそのあたりは近寄りがたかった。
見ても見られてもいけない。牛の刻参りのようなものだ。

 

 

790 :かなめさま 2/8:03/04/25 01:43

俺が5,6歳の頃に化膿で膝が腫れて、かなり危なかった時、
祖母が『かなめさま』に行って、「かわりに病気を被ってくだされ」と願をかけたらしい。
おかげかすっかり膝は治ったが、あとでそのことを聞いてから、俺の中で『かなめさま』はますます恐ろしい存在になった。

 

中学に上がったばかりの時、夏祭りの盆踊りが終わったあと、悪友たちと肝試しをしようということになった。
祭りという晴れを経たせいか、みんな妙に躁状態で、普段なら絶対ありえないことを言い出した。
「二郎さんて青年団の人おるやろ」
一番年かさのAが言った。
「あの人が昔、かなめさまのお堂に入ったんやと。中にな、石ころがあったらしい」
俺は猛烈に嫌な予感がしたが、あっという間に『かなめさま』の中身拝見ツアーに決まってしまった。

 

 

791 :かなめさま 3/8:03/04/25 01:43

山道の入り口に陣取って、一人ずつお堂に行き、中を見てから戻ってくる。
それで最後に、見たものを一斉に言って確かめ合う、ということになった。
入り口は広いが、すぐに道は曲がり狭くなる。
両側からは木の黒い影が迫って、じっとりとした湿気を感じた。
俺は負けると思ったジャンケンで勝って、一番最後になった。
しかし、肝試しのセオリーではこれは失敗だった。

 

一人目の言い出しっぺでもあるAが帰って来るまで、思ったより時間がかかった。
何度か昼間に行ったことがあったが、こんなに遠かっただろうか。
「おい、どうだった」と聞いたが、Aは「へへへ」と変な笑いをして答えなかった。

 

二人目、三人目と終了して、四人目のKが青い顔をして戻ってきた。
「覚悟したほうがええぞ」とうわずった声でKが言うと、先の三人も意味ありげに頷いた。
残るは俺だけだったので、やつらは怖がらせる立場になったわけだ。
怖気づいているとツボにはまりそうだったので、俺は思いきって山道に飛び込んだ。

 

 

792 :かなめさま 4/8:03/04/25 01:46

夏のせいか下生えが生い茂り、所々足元がよく見えないという恐怖があった。
山に入ると、今更のように蝉の鳴き声に気が付いた。
何時くらいだったのだろうか。蝉がこんなに遅い時間まで鳴いているのは妙な気がした。
心臓がドキドキしてきた。小さなペンライトが一つあるきりで、あたりは完全な暗闇なのだ。

 

ひときわ蝉の声が大きくなり、少し広い所に出た。
そっと右手の方を照らすと、そこに『かなめさま』がいた。
『あった』と思わなかった自分が一瞬怖くなったが、もう中を見るだけなので、勇気を奮い起こしてお堂に近づいた。

 

人ひとりが入れるくらいの小さなお堂だった。
木製の観音開きの扉は、スクリュウ螺子で床にとめられていた。
「わざわざ締めやがって」と最後のKに悪態をつくと、何となく気が軽くなって、すんなり開け放つことができた。
中には噂通り、ひと抱えほどの石が一つあるだけだった。
鉢巻のようにしめ縄が巻かれている様子は、どことなくコミカルなものだったが、それを見た瞬間に息が止った。

 

 

793 :かなめさま 5/8:03/04/25 01:46

その石に異様な圧迫感を感じて、思わずむせてしまった。背筋を嫌なものが這いあがる感じ。
ゴホゴホと咳きをして俯く。
その時、信じられないものが見えた。
視界の左端に、白い服がすぅっと入ったのだ。
奥にのびる道のむこうから、誰かがやってこようとしていた。
頭がパニックになり、とにかく『あれ』に会ってはいけないと思って、
目の前に口を開けるお堂の中に、飛び込むように隠れた。
扉を内側から閉めると、中は真っ暗だった。
心臓がバクバクしている。
人影を見た瞬間に、無意識にペンライトを消していたのだ。
暗闇の恐怖よりも、光が外に漏れることの方が怖かった。
あれは誰だろう。
『かなめさま』に何の用だろう。
決まっている。
“病気を不幸を、恐怖を被ってくれ”
やめてくれ、と心の中で叫んだ。
中にいるのは俺なんだ。俺なんだ。
蝉の鳴き声が鼓膜を破りそうだ。
足音も何も聞こえない。
ただ気配だけが扉の前にやってきた。

 

 

794 :かなめさま 6/8:03/04/25 01:47

胸がむかついて吐きそうだった。
古びた木のお堂に、異様な匂いが充満しているようだった。饐えた匂いなんてもんじゃない。まがまがしい空気。
瘴気とはこういうものを言うのだと、ぼんやり思った。
俺はひたすら脱力して腰が抜けた。
『あれ』は行ってしまっただろうか。何も感じなくなった。
頭の芯のあたりが痺れていた。
石は?石はどこだろう。
手で探ればぶつかるだろうが、ふと奇妙な予感があった。
『かなめさま』はこの『家』の中では、石という形ではないのではないかと。
俺は咳きが喉の奥からせり上がって来るのを、ただただ止めようとしていた。

 

どれくらいたっただろうか。陶酔にも似た疲労が体を覆い始めた時、急にとんでもないことが起きた。
お堂の前に気配が近づき、扉を開けようとしていた。

 

 

795 :かなめさま 7/8:03/04/25 01:48

俺は心臓が止りそうになりながら、必死で内側から扉を引っ張った。
しかし狭いために中腰が精一杯で力が入らない。
気が狂いそうになった時、外から聞きなれた声がした。
「おい、Yか?Yやろ」
Aの声だった。
扉が開かれて、ペンライトの明かりが闇を切り裂いた。
友人たち四人が覗き込んでいた。
俺は嵐のようにやってきた安堵感で、口がきけなかった。
「おい、出ろや。いくぞ」
四人は青白い顔をして、急かすように俺を引っぱり出した。
そしてお堂の扉をバアンと閉めると、あとも見ずに早足でもと来た道を引き返しはじめた。
俺も置いて行かれまいと慌てて後を追った。
誰も無言だった。
俺が遅いので、心配して迎えに来てくれたのだろうか。
しかし、俺をバカにする軽口もなく入り口にたどり着くと、ろくに会話も交わさずに解散になった。
皆一様に硬い表情で、それが一層俺の不安感を煽った。
俺はあの白い人影がどこへ行ったのか気になったが、それを聞くことを拒む雰囲気だった。
『かなめさま』の山道を振り返ると、蝉の声が止んでいた。

 

 

796 :かなめさま 8/8:03/04/25 01:49

二十年も前の話だ。
俺は色々あってその町を飛び出してきて、もう帰るつもりもない。
しかし、あの夜のことは忘れられない。
結局Aたちとの間で、あの出来事は語らないという不文律が出来ていた。
それきり『かなめさま』の話もしなくなった。
しかし今振り返ると、それなりに思うところがある。
お堂の扉を開けたあの時、ペンライトもかざさずに、何故道の先の人影の白い服が見えたのだろうと。
道祖神は障(さえ)の神とも言い、道にあって道中の安全を司るとともに、人里への招かれざるものを遮る役目を負っていた。
しかし、あの町で本来疫病や鬼の侵入を防ぐ役割を持っていた『かなめさま』は、人間の一方的な怨念で穢れていたわけだ。
道祖神は病んでいたが、道は残っていた。
そして山道の入り口で待っていたAたちも、『あれ』を見たのではないだろうか。
盂蘭盆に、廃れた道を帰ってきた招かれざる者。
あの町には、それを止める神がいなかったのだ。

 





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884 :本当にあった怖い名無し:2013/08/18(日) 14:08:44.53 ID:Y9yKk0ly0
俺のされた事に対して祖母ちゃんがやったと思われる復讐なんですけどいいですか?
後、何かオカルトっぽいけどここで話しても大丈夫ですかね?


885 :本当にあった怖い名無し:2013/08/18(日) 14:23:40.26 ID:JbT87NrU0
聞きたい


890 :884:2013/08/18(日) 15:31:32.79 ID:Y9yKk0ly0
じゃあ簡潔に。


親が早くに亡くなったので中学から田舎の祖母ちゃんと暮らす。

入学早々にいじめに会う。

二年の夏に耐え切れなくて飛び降り自殺、だけど失敗。

意識不明の重体中に数少ない友人が祖母ちゃんにすべてを語る。

意識が戻った時、祖母ちゃんに泣きながら謝られる。

退院後は一度も田舎に帰る事無く母方の親戚のアパートを借りて最寄の中学に転校。

転校前に祖母ちゃんにいじめに気付けなかった事を謝られ、その時に今まで見た事のないような般若の様な顔で「お前を苦しめた奴は祖母ちゃんが懲らしめてやる」発言。


891 :本当にあった怖い名無し:2013/08/18(日) 15:41:55.07 ID:3tyn7IYL0
ほうほう



892 :884:2013/08/18(日) 15:44:41.53 ID:Y9yKk0ly0
そのまま数年祖母ちゃんと会う事無し。三年前に祖母ちゃんが亡くなったと連絡を貰うも、祖母ちゃんの遺言で行けなかった。

去年の夏、親戚に無理言って祖母ちゃんの墓参りをする事を許して貰った。

田舎に行ったら丁度、唯一の友人に出くわしてちょっと話した。

この時にいじめられていた時にもっと早く祖母ちゃんに話せなくてごめんって謝られた。

そのままそいつと一緒に墓参りに行って、帰ろうとしたらもう遅いから泊まっていけと言われてお言葉に甘える。

その夜、中学の同級の代表を名乗る奴が俺の所に来た。しかも友人が買出しに行ってる時に。


893 :884:2013/08/18(日) 16:00:23.89 ID:Y9yKk0ly0
ちょっと昔の同級生に会って欲しいって。無論断った。でもそれを告げると、玄関前で土下座で頼まれた。玄関閉めても戸をガンガン叩いて懇願してきた。

外に向かって警察呼ぶぞって言うとそいつはがっくり肩落として帰っていった。

その後少したってから友人が帰ってきたのでさっきの事を告げると、ポツポツと妙な事語りだした。

祖母ちゃんが亡くなってから直ぐに、クラスの関係者の家族に不幸が起きたと。


894 :本当にあった怖い名無し:2013/08/18(日) 16:13:19.30 ID:Bz4Sw2Hc0
支援


895 :884:2013/08/18(日) 16:25:34.72 ID:Y9yKk0ly0
私怨ありです。


兄弟が妙な病気になったり、親が事故で後遺症負ったり家業が急激に傾いたり、本人達も原因不明の事故に巻き込まれたりしたらしい。

最初は偶然かと思ってたけどそれが毎日の様に小さな事故が増えて行って最終的には連続して病死や事故死があったって。

その時はまだ大した事無かったいじめの中心人物(Bとする)の父親が田舎の神社にお払い頼んで、クラスの関係者連れて寺に行った。(友人含む)

で、神社に着いて敷地内に入ろうとした瞬間に境内で待っていた神主さんが「無理です!入らないで下さい!」って怒鳴りあげたと。


897 :884:2013/08/18(日) 16:34:11.99 ID:Y9yKk0ly0
そのままそこで頼んでも二進も三進も行かないのでその日は諦めて帰って、後日他の所に頼もうって事になった。

その夜、Bの父親が急性くも膜下出血で倒れた。

発見が遅かったが、運が良いのか悪いのか下半身不随含む他の障害で済んだらしい。

Bの父親は性根は悪いが体力だけはあって、今まで健康診断以外病院に通ったことが無いのが自慢だったらしい。


898 :本当にあった怖い名無し:2013/08/18(日) 16:40:17.20 ID:JbT87NrU0
祖母ちゃんの遺言ってなんだったんだろ


899 :884:2013/08/18(日) 16:45:52.53 ID:Y9yKk0ly0
田舎ではこれまでの不幸はうちの祖母ちゃんの呪いじゃないかと言われてるって友人が話してくれた。

現に俺をいじめてたクラスの奴らばかりが不幸に見舞われてるらしい。

そんな馬鹿なと笑いながら話してたら、夜遅いにも関わらずまたAが他の十数名引き連れてやってきた。その中には何となく見覚えのある顔もあった。

その顔を見たせいか中学の頃のトラウマが蘇って来て涙が止まらなくなった。それを見た友人が俺を部屋の奥に押しやってそいつらと話をしに行った。

10分もしない内に友人が帰ってきて、事の顛末を教えてくれた。


900 :884:2013/08/18(日) 17:04:57.44 ID:Y9yKk0ly0
AはBの取り巻きの奴だった。そして他の十数名は同じクラスの奴とその家族だと。

そして奴らは俺に謝りに来たという事らしい。

奴らはB父が倒れた後、怖くなって自分たちで別個にお払いしてくれる所や霊能力者を頼んだらしい。

そこである除霊師にかかった奴が言うには、そいつに対して強い怨念が感じると。

強すぎて払おうとした自分たちがやられるかもしれないから申し訳ないけどって断られたって。


901 :884:2013/08/18(日) 17:11:47.71 ID:Y9yKk0ly0
他の奴らも大体そんな感じだったって。自称見える霊能力者が言うには、鬼の様な顔した老婆が見えるとか言ってたらしい。

まあ、それは流石にテキトウ言ってると思うけど。

で、最後の手段としてもしかしたら俺に心の底から謝ったら怨念が消えるかもしれないと思って探していたらしい。

一応奴らも探偵や興信所使ったらしいけど、途中でその探偵や興信所の人間が怪我や病気になるという不幸に苛まれてままならなかったと。

そんな時に、俺がこの田舎に墓参りにやってきた。それで呼べるやつ全員掻き集めて俺に謝罪をしに来た、という事だった。


902 :884:2013/08/18(日) 17:20:31.39 ID:Y9yKk0ly0
友人は会わなくていいって怒りながら言っていた。どうせ心の底から謝りたいって思ってる奴らじゃないからと。

でも俺はこの時出ていった。勿論、奴らの謝罪を聞くためじゃない。

俺が玄関から出てくると、奴らは俺に近づいて思い思いに謝罪の言葉を述べてた。でも俺は言ったよ。

「俺はお前らを絶対許さない。断言してやる、お前らはこれから一生幸せになんてなれない」

それから直ぐに部屋に入って寝たよ。何か外からむせび泣く声が聞こえたけど布団かぶって寝た。


904 :884:2013/08/18(日) 17:26:32.73 ID:Y9yKk0ly0
次の日、せっかく泊まったから祖母ちゃん家に行こうと思ってたけど奴らに会うと面倒だからタクシー呼んで奴らに見つからないように帰った。

その一ヶ月後に友人から手紙があった。BとAが首を吊った、でも死に切れなかったって。

他にも家が小火になったり、酷い怪我負ったり、と色々出たって。

で、今年も祖母ちゃんの墓参りに行き、今年は祖母ちゃんの家に行く事も出来た。


908 :884:2013/08/18(日) 17:32:39.38 ID:Y9yKk0ly0
これでラストです。

俗称祖母ちゃんの呪いは相変わらず、いや勢いを増してた。

一年ぶりに会った友人が言うには、去年だけでいじめっ子家族が10人近く死んでると。

他にも家業だけじゃなくて親類の家業も傾き、夜逃げした奴もいる。

今まで健康だったけど突然の怪我や病気で日常生活を送るのも厳しい状態になった奴もいるらしい。

BとAは檻のある病院にいるらしい。何か見えないものが見えるとかで暴れてそのまま入院だとさ。


909 :884:2013/08/18(日) 17:35:24.51 ID:Y9yKk0ly0
簡潔に出来なくてすいませんでした。


911 :本当にあった怖い名無し:2013/08/18(日) 17:38:54.35 ID:Bz4Sw2Hc0

ばあちゃんの供養しっかりとな!


916 :本当にあった怖い名無し:2013/08/18(日) 18:29:23.83 ID:JbT87NrU0
いや、祖母ちゃんが逝ったのに行けなかったのは遺言なんだよな?なんて残されてたの?


918 :884:2013/08/18(日) 18:42:42.15 ID:Y9yKk0ly0
>>916
残されていたというか死ぬ前に親戚に言っていたのですが。
トラウマみたいなもので田舎に来ると調子が悪くなるから、どうか自分が死んでも来させないでやってくれ。
もし自分から心から望んで行きたいって言えるようになったらその時は行かせてやってくれ。
って親戚の人から聞きました。


923 :本当にあった怖い名無し:2013/08/18(日) 20:25:14.20 ID:JbT87NrU0
そうか。祖母ちゃんの想いがしてるならどうしようもないな。
あとお前さんが出来る事は、墓参りをして祖母ちゃんに安心の想いを伝えることだ。




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586 :本当にあった怖い名無し:2013/02/06(水) 19:10:30.49 ID:MNponP/i0
巡り巡ってここにきた

最近というか数年前に実際あった出来事だけど書いてもいいかな?
ちょうどそいつの七回忌も終わって、皆安堵してると思うし、俺も我慢していたから吐き出したいんだよね


587 :本当にあった怖い名無し:2013/02/06(水) 19:33:29.49 ID:pzwlhgHf0
お待ちしてます


588 :本当にあった怖い名無し:2013/02/06(水) 20:05:18.13 ID:MNponP/i0
ありがとう 文章が下手だから上手く伝わるかどうか

七回忌をしたのは、俺と中学、高校と同級生だった奴。Aにしとく。
Aとは部活も一緒で、卒業して進路が別々になってからもそれなりの付き合いがあった。
そんなAは、女性関係に恵まれないと言うかなんというか、
初めての結婚が早婚で(Aは高校卒業して社会人)、22歳の時に結婚した。
嫁さんが同い年だったんだけど、男関係にだらしなかったらしくて、結婚3年目にして不倫され離婚。
以来、色々と努力して違う女性と付き合ったりするんだけど、ほとんどがAが捨てられる形で終わっている。
(誤解が無いように言うけど、Aの性格的に問題があるとかそういったことはほとんどなく、ほぼ相手側の不貞)
大学卒業して地元に戻ってきていた俺は、
元嫁とか彼女達と別れるたびに、「次だ次!」って楽しく酒を飲んでAを励ましてきた。

そしてAと俺が31歳になった時に久しぶりにAに彼女ができ、
Aは年齢的にも最後の恋愛にしたい、つまり結婚まで考えて彼女と真剣に付き合い、そして婚約をした…
までは良かったんだけど、その彼女がマリッジブルーになった時に他に好きな人が出来てしまった。
よくある話ではあるけども、Aにとっては過去のトラウマと合わせて耐え難いことだったんだろうな。
やり直したいとか、謝るとか(Aに問題があるわけじゃないのに)、
見てるこっちがかわいそうになるくらい必死に懇願してたんだけど、結局は破談。
Aはボロボロになって仕事を退職+欝になってしまった。

1年くらいそんな状態が続いたんだけど、
俺と部活の同期とか友人達で飲みに誘ったりして、少しずつAは回復して社会復帰し始めた。
順調に仕事も始めて、俺達も安心してたんだけど…
でも、現実というか、神様はもっと残酷な事をAにしたんだ。


589 :本当にあった怖い名無し:2013/02/06(水) 20:20:08.48 ID:MNponP/i0
調子が悪いってことで病院に行って来たA。
俺達は後から聞いて、当時は知らなかったんだけど癌だったらしい。
失恋と病気。
Aは薄々と自分の事を察したのか、徐々に荒れ始めた。
荒れた…というと語弊があるけど。
その時にAから散々言われたのが、
「なんで俺だけが… お前はいいよ幸せそうで(俺は既婚)」
「俺には幸せになる権利も無いのか?子供が欲しかった!! 暖かい家庭を作りたかった!!」
「たったそれだけの事もできない俺はいったい何なんだ!!」
「皆、不幸になればいい 俺だけこんな事になるのは許せない!!」
恨み、辛みのオンパレード。
Aのご両親も、Aの想いを知っているから只々黙って聞いているしかない。
励ましに行った友人にそんな事を言いまくるものだから、段々と疎遠になっていって、
結局、1年持たずに他界。
葬式も、ご両親の意向で誰にも知らせずひっそりと行われた。(自分は知っていたが、ご両親から口止めされた)

ここまでが前段階の話


590 :本当にあった怖い名無し:2013/02/06(水) 20:31:54.20 ID:MNponP/i0
その後、Aに関係する人達の回りでローテーションみたいに不幸事が起きまくった。
自分が把握していて書けるだけ書くけど、
・もらい事故を起こして右大腿骨複雑骨折。 (これが俺)
・雪の日に転倒し、頭を打って1ヶ月間意識不明。
・Aが務めていた会社が急に業績悪化。
・会社の同僚の人が仕事を苦に自殺。
・友人の子供が車にひき逃げされ重体。
・違う友人は火事で自宅が半焼。
・ 〃   何もない直線道路で事故を起こし、責任を取って会社を辞職。(本人曰く、なんでなのかわからないとの事)
・ 〃   嫁さんと急に険悪になり別居後離婚。
・ 〃   嫁さんが料理中に誤って油を被って大火傷。

たまたまと思うかもしれないけど、これ3ヶ月で起こった事。
さすがにコレはおかしいと言うことで、俺は全ての事を友人達に話した。


591 :本当にあった怖い名無し:2013/02/06(水) 20:43:40.16 ID:MNponP/i0
聞いた友人達も「A…だよな…」って真剣な顔で俺の話を聞いてくれて、
同級生で寺の和尚になっていた奴と一緒になってAの墓前に行き、
「どうか…もう許して欲しい…」って心から冥福を祈ったよ。

でも、ダメだった。
その3日後くらいに夢にAが出てきて、俺に言った恨み事を繰り返したあとに、俺の子供が高熱を出して肺炎になり入院。
同時期くらいに、墓に行った奴らもインフルエンザとか原因不明の体調不良で入院したりと散々だった。
(ちなみに同級生の和尚も寺で滑って転び左手を骨折)

その頃はお互いの生存を確認する連絡が頻繁に行われるくらい、みんな参ってしまって、
どうしようもなくなった俺は友人Bと、心苦しかったけどAのご両親にすべてをお話して、
「どうやったらAの魂が成仏してくれるのか?」って、
今考えたら不謹慎この上ない言い方だけど、ご両親に真剣に聞いてみた。
ご両親も思うところがあったのかAについて色々話してくれたけど、
ふと、お母さんが「元カノさんも大丈夫なのかしら…」って漏らして、
俺もBも「…そういえば」と疑問に思って、
お母さんに御願いして連絡先、住所を聞いて、恥も外聞も捨ててAの元カノの実家に行ってみた。


592 :本当にあった怖い名無し:2013/02/06(水) 20:56:46.88 ID:MNponP/i0
玄関で呼び鈴を鳴らして、出てきたのは元カノのお母さん。
最初は怪訝そうな顔で応対していたんだけど、
自分達の身分と、今まであったことを包み隠さずお話したら、急にお母さん泣き出してしまって、
「Aの後に付き合った人と結婚して、結婚相手の子を宿したけど流産した」(ちょうどAが亡くなった後くらい)
「その事が原因で結婚相手の男性と上手くいかなくなり、離婚」
「欝になり今は仕事もしないで、自宅で療養中」
って事を少しずつお話してくれた。
お会いできますか?って聞いたら、
少し悩んだ後に「娘に聞いてきます」って奥に行った後 お母さんと一緒にAの元カノが出てきた。
Aと一時婚約した間柄だから、Aに紹介されて俺も顔を知っているんだけど、
その時紹介された人…だよな?って思うほどやつれて人相が変わっていた元カノを見て、
元カノの身に何があったのか、お母さんの話を聞いた時以上に確信した。
それで開口一番、つい口をついて出してしまったのが、「Aに悩まされているのか?」って言葉。
5年くらいたって、なんであの時そんな台詞が出たのか疑問だけど、その時はもう自然にその言葉が出た。


593 :本当にあった怖い名無し:2013/02/06(水) 21:13:58.75 ID:MNponP/i0
そうしたら元カノは小さく首を縦に振って、泣き出した。
後で聞いた話だと、
結婚してから結婚相手と暮らしていた家で、
突然電球が割れる、電化製品が勝手に動き出す、壁の外からドンドンと叩かれる、
極めつけはAの声が聞こえてきて、そのストレスから流産したらしい。

元カノや俺達への恨みがそこまで大きいんだと思った俺は、
友人達と一緒に除霊の専門家や地元の神主さん、恐山のイタコとか、もう色々手を尽くして祓ってもらったけども、
そのどれもがまったく効果なし。
俺達このままAに殺されるのかな…って友人達と話をするくらい追い詰められた。

その後、暫らく大小さまざまな不幸事が続居ている時、
友人Bの親父さんから、少し離れた部落に昔からお払いをしている人がいるって聞いて、
わらにも縋る思いで、俺と友人Bでその人を訪問してみた。
その人は年齢が80近いお婆さん。
「これこれこうで…」って俺達の事情説明も終わらないうちに、
「事情はわかったよ…でも、それは私ではどうにもならない」
「私には彼が見える、彼が生きているうちに出来なかった事をさせてやりなさい」
って言われた。
あいつが出来なかった事…


594 :本当にあった怖い名無し:2013/02/06(水) 21:23:19.75 ID:MNponP/i0
そこからはもう無我夢中で行動した。
まずAの自宅に行って、ご両親に婚約指輪はあるか確認。
ご両親が取ってあったのでそれをお借りする。
不幸事が続いて影響を受けた人(友人、元同僚)の人達に話をしてさらにカンパを募る。
元カノの家に行って、30過ぎた男3人土下座して元カノを説得して了解を得る。
そして、前に墓前に行った和尚と友人一同と共に再びAの墓へ。
ご両親立会いの元、業者さんにお墓を開けてもらい、
Aが入っている骨壷をだしてもらい そこに婚約指輪を付けた元カノから、募ったカンパで買った結婚指輪を入れてもらう。
代理で和尚から元カノへ指輪を渡して 墓前での結婚式の真似事。
お墓に向かって「結婚おめでとう」って言うのは、後にも先にももう一生無いと思った。
傍からみたら物凄く異様な雰囲気だけど、集まった人達全員が真剣そのものだった。


595 :本当にあった怖い名無し:2013/02/06(水) 21:33:51.04 ID:MNponP/i0
そして、俺が代表して骨壷をお墓の中へ戻し、
Aが好きだったビールを優勝祝賀会のようにみんなでお墓にぶっかけるって、普段なら絶対にしない事をして、
最後は和尚に読経してもらいながら、線香を手向けてその日は終了。

これでAが満足するのか、みんな半信半疑だった。
でも、それから先はまったく変な事も起こらなくなり、みんなへの確認でもみんな同じような状況に。
それから、数週間たって俺の夢の中にAが出てきた。
よく覚えてないけど、Aがめちゃくちゃ謝ってて、それに俺が説教してた夢だった気がする。

そんな夢を見た後は、逆に皆に良いことが多くなった。
私生活、仕事、金銭面、対人関係、こういった事で不思議と悩み事がなくなった。
元々Aは明るくて社交的で、皆が嫌な事でも進んでやる、部活で頼れる仲間だった。
死の直前に、自分を追い詰めて狂ってしまったが為の暴走だったのかなと今では思う。


596 :本当にあった怖い名無し:2013/02/06(水) 21:47:20.13 ID:MNponP/i0
先々週終わったAの七回忌。
当時、関係した人が集まって親睦会という名の飲み会をした。
みんな時期は違うけど夢にAが出てきてた。
当時、協力してもらったAの元カノさんの夢へも出てきて、目一杯土下座して謝ってきたらしい。
「ありがとう」って言ったら満足して消えていったけどねって言葉を聞いて、女の人は本当につええなって思ったw
(元カノさんはその2年後に再婚して、今は旦那さんと娘さんと幸せに暮らしている)

終わり際に友人Cが言った言葉。
「結局あいつ、元カノと元鞘に戻りたかっただけじゃねえのか?最高に女々しいなwwwww」
一同、大爆笑。

次は十三回忌に集まろうって話になってお開き。

散々引っ掻き回したあげくに最後はそういう事だったのか…ってみんなで笑えるくらいまで、当時の後遺症が消えてきた。
女の恨みだけじゃなくて、男の未練からくる恨みもあるんだなって思ったけど、本当に当時は疲れた。
今でもAには多少頭にはくるけども、Aの当時の無念さってのも考えたら、それもまた仕方ないのかな。
葬式に全員で出席していたら…とか色々思うこともあるけど、
Aも今はまったく夢に出てこなくなったし、笑って許してくれると思ってここに書きなぐらせてもらった。

長文の上、意味不明な乱文で申し訳ない。
これでこの話は終わりです。
ずっと言いたかったけど、誰にも言えなかったからスッキリしました。
ありがとう




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540 :温泉:2012/08/29(水) 18:36:54.01 ID:mEGWTIIw0

俺の地元は温泉で有名な所なんだがそこに1ヶ所だけいわくつきというか絶対に入ってはいけないとされる温泉がある
なんでも昔そこで掘削作業中に事故があったとか、まあそこで起こった話

当時都会の大学に通ってた俺は某県の田舎の実家に帰り集落に残って農家を継いでいたAと地元の大学に進み同じく帰省していたBと再会した
小学校時代から幼馴染だった俺らは20歳を超えて始めて会うこともあり酒も入って夜中まで騒ぎまくってた

午前2時を回り流石にトーンダウンしそろそろ解散するかと言い始めた頃、突然俺の頭の中に例の温泉のことが思い浮かんだ。なぜだかは分からない

小学生の頃にAの言いだしっぺで1度だけ近くまで3人でその温泉の近くまで行ったことはあった。入ろうとしたところをたまたま山道をトラックで降りてきてたおっさんに見つかって怒鳴られたんだが
その場でトラックに乗せられ「あそこは入っちゃいかんだろうと親から教わらなかったか!」と何度も怒鳴られ、山を降りると電話で親を呼ばれお袋が引き取りに来た
お袋が迎えに来て勿論家に帰っても親父と一緒に散々叱られるんだが、どうしても納得できなかった俺はその晩寝る時にお袋に「大人になったら入ってもいいの?」と聞いた
お袋は「あんたが大学に行くくらい大きくなったらね」とだけ言った。勿論寝る前に発した冗談だったのだろうがその一言を俺はなぜか忘れることが出来なかった

なぜかあの温泉に行きたくなった。あのお袋の一言を信じるわけではないが、また3人で昔みたいに冒険したくなった。
帰り際2人にその話をぶっちゃけると意外にも承諾してくれた。2人とも昔みたいにみんなで冒険したいのだとw
しかもAによれば今は昔ほどタブーな地ではなくなってるらしく、周囲の山道が整備されたのか1年に数回は勘違いした観光客が温泉につかるまではいかなくても足を踏み入れてしまうらしい
勿論彼らの身には特になにも起こってない。地元の連合がしつこく電話して確認してる
ただ今から行くのは流石に気が引けるので3日後の昼間に行くことで2人とその晩は別れた

541 :温泉:2012/08/29(水) 18:38:18.59 ID:mEGWTIIw0

出発当日
その温泉がある山に足を踏み入れた俺たち
山道をアスファルト道に整備する過程で木を大分伐採したのか小学生の頃よりは日光が入ってくるようになっており暗さからくる怖さはだいぶ安らいでいる
2kmほど歩くと例の温泉に入る山道が見えてきた
山道の入り口の“この先危険、入るな”という木の立て看板を無視し、ずんずんとその山道を歩く俺たち。○○温泉と消えかかった文字で書かれた木の看板が見えると、ついに脱衣場になるように作ったであろうスペースに到着した
かなり昔のものだから蜘蛛の巣が這ってるわ足場は悪いわで無茶苦茶。だが肝心の温泉はちゃんと湧いておりぎりぎり奥が見えるかどうかの透明感がある
ただ管理されてないだけあって温度は50℃~60℃だろうか、相当熱かった。流石に入浴するのは無理なので足湯だけで済ますことにした

足湯でくつろいでる途中、一番この温泉の歴史、怪奇現象に詳しいAが色々と話してくれた

その昔この町が温泉バブルに沸き、いい湯が湧き出てるとされるこの地も整備しようということ話になったこと
整備は順調だったが、ある日掘削機器の不備による事故でかなりの死傷者が出たこと
その後作業を再開しなんとか完成にこぎつけたものの、作業中は怪我人や体調不良になる者、怪しい人影等を見た者が多発し散々だったこと
完成し営業を始めたはいいものの、怪奇現象が多発したこと

・入浴してるといきなり湯の中から足を掴まれる
・いきなり作業着を着たおっさんが入ってきてそのおっさんと目があうとのぼせ気味になり失神する
・いきなりお湯の温度が上がり、湯船から出ようとするも金縛りにあったように動けず大やけどを負う
・髪を洗ってると肩に誰かの手の感覚、だが振り向くと誰もいない

結局重傷を負う人も出てきたので町が強引に閉鎖させたらしい
だが俺たちがいる間はそのような現象も起こらず、もう事故から何十年も経ってるから祟りも薄まってきてるんだろうなあということで笑いながらその温泉を後にした
だがその晩俺が家の風呂に入ってる時から事態はおかしくなっていく

542 :温泉:2012/08/29(水) 18:40:13.30 ID:mEGWTIIw0

その晩いつも通り風呂に入ってくつろいでた俺
髪を洗おうとシャンプーを頭の上で泡立ててた時だった
頭の上で増えていく泡に違和感を感じた。明らかに手の平の上にとったシャンプーの量に比べて泡立ちすぎなのだ
よく泡立つシャンプーにでも変えたのかなと俺が思ってるうちに泡は異常な速度で増えていく
異常を認識し目をあけた瞬間、風呂中に泡立った泡が俺の顔を覆いつくしてしまった

いざ泡に囲まれてみるが分かるが圧迫感が凄く息が出来なくなってしまうのだ
泡一面の中なんとかドアに手を掛けようとするも目がやられてしまい中々手が届かない
やっとのことで手が届いたものの今度はドアが動かない。家の風呂のドアに鍵などついてないというのに
完全に手詰まりになり命の危険を感じ始めた俺は必死に親父やお袋のことを叫び始めた
そして足をばたつかせなんとか自力でもドアを開けようと試みる

その時誰かが俺の脚を掴みドアとは反対側の方向へ引っ張り始めた。冷たい手だ、間違いなく風呂の中に誰か他にいる
家の風呂は俺がギリギリ横になれるくらいの広さしかないのだが、その時は長い間足を掴まれ引きずられた記憶がある
その手の主は俺をどこに連れて行こうとしてたのか


数秒後叫び声を聞いて駆けつけた親父によって失神されてる俺が救出された
ただ現場を見たはずの親父によれば大量の泡なんて全くなかったし、勿論風呂の中には誰もいなかった。ただ俺がそこに失神してただけだということだった

543 :温泉:2012/08/29(水) 18:42:11.35 ID:mEGWTIIw0

約1時間後、意識を取り戻した俺はこれは間違いなくあの温泉の祟りだと確信した
すぐにAとBに連絡を取りAとは連絡がついたが、B宅に掛けるととんでもないことになっていた
電話に出たBの妹が言うにはBが風呂で滑って転び頭を強く打ち、ドアのヘリの部分に打ちつけ意識がないのだと
すぐに2人で病院に行き一晩中病院で過ごしたものの結局Bの意識は戻らなかった

次の日の夜Bは死んだ。昼間には俺たちの問いかけに反応するまで回復したのだが夜になり容態が急変、そのまま亡くなった
Aに俺の経験したことと伝えこれは間違いなく祟りだろうと伝えた。Aは昨日の晩風呂に入る前に俺から電話が掛かってきて助かってたが祟りだろうという認識は一致した
しかもAはBの妹からとんでもないことを聞いていた。Bはあの温泉に行って足湯につかった時、何者かに足を掴まれていたという。
Bは俺らを不安に思わせないよう黙っていたのだろうか
Aと俺は強い責任を感じた。タブーではなくなっているというデマを教えてしまったA、そもそも最初に行こうと言い出した俺
結局それで一番関係のないBを巻き込み死なせてしまったのだ


Bの家族にこのことを伝えたらどんな顔をするだろう、Aと俺は然るべき時が来るまで黙っていようということで一致した
しかしBの妹が誰かに吹聴したのだろうか、Bが例の温泉の祟りで死んだということは田舎のこの町に噂としてあっという間に広がっていった
それは勿論あの日俺が風呂で失神していたのを救出した俺の両親に耳にも入ることになった
しつこく問い詰められた俺はついにあの日3人で例の温泉に行ったことを白状することになった

544 :温泉:2012/08/29(水) 18:44:13.00 ID:mEGWTIIw0

すぐにAの家族、Bの家族、俺の家族と地元の温泉連合の人たちが集まることとなった
Bの母親は俺とAを白い目で見つめていた
連合会長の爺さんに会合が始まるや否や「お前はあれほど立ち入るなと言ったのに!」と怒鳴られた
連合の人たちから「あの温泉の怨念は弱まるどころか年々高まっており、観光客が立ち入ってしまうのもそのためだ。立ち入った観光客は何者かに引き寄せられるかのようにあの温泉に入ってしまったと皆話している」と聞かされた
そしてあの温泉の名はこちらの地方の古い方言で「二度目、再び」という意味であり、祟りも2度あの温泉に立ち寄ったものに降り注ぐというのだという
会長さんは「Bは1度目か2度目か知らないがなにかあの温泉の霊たちにとって気分を害することをしてしまったのかもしれない」と言った

更にお袋からもとんでもないことを聞かされた
小さい頃俺らが温泉に入ろうとしてたまたま通りかかり俺らを連れ戻したトラックに乗ったおっさん
あの人はてっきり地元の人だと思っていたが、お袋によればあんな人は見たことなく、当時もAとBの母親と不審に思っていたという
そして連合の人に相談しもしやと思い例の温泉の事故によって亡くなった人の写真を見ていくと、おっさんとよく似た人物がいたのだとか
「あの温泉に立ち入るなとわざわざ警告してくれた・・・それなのに・・・」お袋は泣き崩れた

連合の人によればこの地からなるべく離れること、お払いされた桶を渡すからそれを風呂場だけではなく事故の危険がある水場の近くに行く時はなるべく持ち歩くことが祟りを絶つ方法だと教わった
俺と両親はこの地を離れる覚悟をした。

545 :温泉:2012/08/29(水) 18:47:09.04 ID:mEGWTIIw0

これで大体の経緯は終わりです
Aもあの土地を離れようとしたのですが、両親から「代々農家として暮らしてきた私達もあんたも都会に出て暮らせるわけがない」と猛反発を受け結局残ることになってしまいました
そして周りからの避けるような視線、Bを死なせてしまったことへの責任感、いろいろなものが積もっていたのでしょう
数回その土地から離れたところでAと会ったのですがその苦悩はよく分かりました。自分もAだけにB死亡の事故の責任を取らせまいと必死に励ましたのですがAは昔から悩みを自分だけで抱え込みやすいタイプなので中々事態は進展しませんでした
自分もAがこのままではどうにかなってしまうのではないかと思っていたのですが、ちょうど就職活動で多忙なこともあり最後の1年は結局Aとは会えずじまいでした

Aが自殺したと連絡を受けたのはなんとか就職も決まり、もう1度Aと会おうとしようとしていた矢先のことでした
葬式には勿論出させてもらえなかったので断片的にしか情報はありませんが、風呂の中でリストカットし死亡してたとのことでした
その場にお払いされてた桶があったかどうかは分かりません。ただA自身の意思で自殺という選択肢を選んだとすれば、それは最早祟りとは関係なくなってしまいます
ただ何者かに引き寄せられるように風呂での死を選んだとしたら・・・ やはり祟りということになってしまいます


死亡に至る経緯はどうあれ結局自分は2人の親友を亡くしてしまいました
この事件のきっかけを作ったのは自分です。そしてBがそのあおりを食らった形になって死にました。そして自分だけ逃げることができる立場なのをいいことにAを放置して結局Aも死なせてしまいました

桶のお陰か今でも周りに不可解な現象はあまり起きません
しかし最近自分は最早○○温泉の霊よりもAとBの2人に祟られてるような気がしてきました
今でもあの温泉はあるのでしょうか、自分にはよく分かりません

最後は懺悔のようになってしまいました。申し訳ありません
これで終わりです





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