【閲覧注意】怪談の森【怖い話まとめ】

当サイト「怪談の森」は古今東西の怖い話~ほっこりする神様系の話まで集めています。 随時更新中!!

カテゴリ: 怨念




4 :本当にあった怖い名無し :2010/03/17(水) 16:38:07 ID:DyWZ9odN0
ちょうど1年ほど前、4月採用予定の新卒者が、見習い兼ねてアルバイトとして事務所に来た。
その内の一人(女性)が挨拶をしたあと、トイレに行きなかなか戻ってこない。
30分経っても帰ってこないので心配になり、他の女子社員に見に行ってもらうと、
個室が一つだけ鍵が掛かった状態で、「ノックしても呼んでも返事が無いけど、どうします?」。
仕方が無いので、その女子社員と俺ともう一人の男性社員とで見に行く事にした。

初めてはいる女子トイレにドキドキしたが、そんな事言ってる場合じゃない。
個室の前で呼びかけるが、やはり返事は無い。
何度も「入るぞ」と言ってドアを開けようとするが、鍵が掛かっていてはどうしようもない。
仕方なくバケツをひっくり返し乗りドアの上から覗き込むと、その子が端の方でうずくまっていた。
何かを握り締め震えているようだった。
声をかけてもこちらを見る事も無い。
無理やり腰を曲げ手を伸ばしトイレの鍵を開け、女子社員に入ってもらうと、
「私もう無理です。かばん持ってきてください。今日は帰ります」と言うので帰ってもらった。

翌日、電話で採用辞退を伝えてきたので了解し、書類関係があるのでもう一度来社するように言ったが、
会社ではなくファミレスがいいとの事。
その翌日、ファミレスに行くと、先日とは違い落ち着いた彼女が居た。
書類を一通り書いてもらい、最後に訳を聞くと、言い難そうに話し始めた。


5 :本当にあった怖い名無し :2010/03/17(水) 16:39:42 ID:DyWZ9odN0
あの日、初めて事務所に入った瞬間、嫌な感じがした。
挨拶をしてから席を案内され座ると、この席が嫌な感じの元だと思った瞬間、机の下に気配を感じ、
足元を見ると、女の人が体育座りでうずくまってこちらを睨みつけて、両足をがっちりとつかまれた。
見渡すと、男性社員全員の机の下から、同じ顔が社員を見上げていた。
そして女子社員の机の下には、大量の髪の毛が動いていた。
そこで逃げ出し、トイレでこのお守りを握り締めていた、と言ってお守り見せられた。
くっきり手の型付いたお守りだった。

「そう言うの見えるほうなの?」と聞くと、
「まぁ見えるほうだけど、こんなに強烈なのは初めて。
 前にあの席に居たのはどんな人ですか?かなり恨みがあるみたいな顔でした」
そこで思い出したが、前にそこに居たのはA子。
ごく普通の女子社員で、何か問題があった訳でもなく、希望退社を募った時に手を挙げ辞めていった人だった。
最後に彼女が言った。
「戻ったら事務所の床を調べて、盛塩とこの御札を貼ってください」


6 :本当にあった怖い名無し :2010/03/17(水) 16:40:45 ID:DyWZ9odN0
社に戻っても、こんな話どう説明して良いか判らなかった。
上司には一身上の都合らしいとお茶を濁し、同僚の男性数人に夜残ってもらうように頼んだ。

まず、その子が座った席の下を恐る恐る覗き込むが、何もない。
な~んだと思いながら、他の人の机の下を見ても何もない。
同僚からは「何を探してるんだっけ?w」と笑われた。
その内一人が、何気なくその子が座った席のカーペットをめくった。
「なんかあるぞ」と言うのと同時に、お線香の匂いがした。
事務所は今時らしくOAフロアになっていて、すのこの上にカーペットが敷いてある。
そのOAフロアの下に社員旅行の全員写真あり、その上にお線香が乗っていた。
皆あわてて自分の席のカーペットをめくると、
今度は女子社員だけの集合写真に、A子以外全員の顔に短い線香が突き刺さった写真。
女子社員の席の下からは、髪の毛の巻かれた線香と、赤く小さな文字で大量に恨みと書かれた紙。
部長の席の下からは、『死ねばいいのに』と乱雑に幾つも書かれた紙が出てきた。

困った事に触るのも怖い。どうするか悩んで、結局教えてくれた子に電話した。
いっぱい出てきたと言うと、
『それ直接触っちゃダメです。
 動かすなら長い箸に塩を振って、そっと袋に入れ、袋にも塩を入れて、口を硬く縛って、
 直ぐにお寺のお守りとか捨てる所に持って行ってください』

その通りにして、同僚には口止めをした。





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579 :あなたのうしろに名無しさんが・・・:03/04/30 08:45
 
これから僕が書くことは、むかし出版社に勤めていた親父がある人に書いてもらった体験談ですが、
ある事情でお蔵入りになっていたものです。


580 :あなたのうしろに名無しさんが・・・:03/04/30 08:46
 
できることなら、霊だとかそういうものには二度と触れずに、このまま後生を過ごそうと思っていたのですが、
ここに記すことによって、あの頃の私のような向こう見ずな人々を自粛させる事ができるのなら、
あの時の償いができるのではないか、またこの忌々しい傷跡が消えるのではないか、と思ったしだいであります。


1979年8月14日の事です。
私は21歳で、若さと好奇心にあふれる学生でありました。
その年の5月3日、私は中学時代からの友達であった井上、村山、井出(すべて仮名)とともに、
実家からそう遠くはない、UFOが出没することで有名な山に登ったのですが空振りに終わり、
「今度こそは」という想いでこの調査旅行を計画いたしました。
しかし、何を思ったのかUFOが現れなかった時のための二足のワラジということで、
当時流行っていた降霊陣というものを、左の腕の付根(ちょうどBCGのあたり)に描いていったのです。


581 :あなたのうしろに名無しさんが・・・:03/04/30 08:46
 
20時に実家近くで彼らと落ち合い、私の運転する車で南に走ること2時間、
当時バイトの先輩に教えてもらったとある村へと辿り着きました。
その村というのは私の母方の祖母の村の隣、といっても海抜では1Km近くも上にあり、
当時その村に登るための道は2本しかありませんでした。
そのうちの1本が私の祖母の家の前を通る道なのですが、
道幅は2M程しかありませんし、もう1本の道よりも山奥に入ったところなので、ほとんど利用している人はいません。

私達は休憩がてらに祖母の家に入ったのですが、
(祖母はすでに亡くなっており、祖父は母の姉が引き取ったため家は事実上空き家。
 鍵はどうした、思われる方もいるでしょうが、昔の家の扉は心張り棒をかましているだけなので針金で簡単に開きます)
もちろん駐車場などはないので
(家の隣には空き地があるのですが、
 昔から住人が病気になったり、商売に失敗したりなどで持ち主がころころと代わる、いわく付の土地だったので)
こんな夜中には誰も通らないだろうと思い、車を道に止めたまま缶ビールをちびちびと飲み交わしていました。




582 :あなたのうしろに名無しさんが・・・:03/04/30 08:47
 
この家は真正面(出入り口)と真後ろを山に挟まれているのですが、真正面はすぐに道路になっており、
道の向こう側にぽったん便所と五右衛門風呂があるのですが、
その隣にはお墓があるために、日が暮れてからトイレに行くのは少し勇気がいることなんです。
そのうえ、その頃には上の家も下の家も無人になっており、外灯もほとんどなく、
明かりといえば山の切れ目から見える満天の星空だけなのですが、生憎の曇り空で辺りは闇に包まれていました。

ちょうど1缶目を飲み終えた時、村山が小便に行くと言い、靴をはき出ていきました。
と同時に駆け込んでくるやいなや、バシンと扉を閉め、心張り棒までかけてしまったのです。
あまりの彼の激しい行為に、こちらも不安になりなりました。
肩で息をついている彼をなんとかなだめ、「なんかあったん?」と聞くと、
彼は青ざめた顔で「そっ、そこの・・・電柱の・・・所に人が・・立ってた」と、歯をガタガタさせながら言うんです。
もちろんこの場所では、この時間に人がいることはいささか奇妙ではありますが、
「あれは絶対幽霊やと思う・・・なんかボーッと光ってて、輪郭がはっきりしてへんかったんや」
と言う彼の言葉に恐怖を感じ、誰も確認には行けなかったんです。


583 :あなたのうしろに名無しさんが・・・:03/04/30 08:49
 
「ほら、なんかの宗教か何かで、白い服着て、ほら貝持ってる奴らおったやん。
 あんな感じのおじさんやねんけど、真っ直ぐこっち見とって目合ってもおた」
彼の説明を聞きながら、昔祖母や母から聞いた話と照らし合わせてみましたが、そんな人は何処にも出て来ません。
話し合いの結果、明るくなるまではこのままここに居ようということになりました。

初めのうちは皆怯えを隠せず、物音なんかにも過敏に反応していましたが、
時が流れ、酒が入ると、しだいに冗談を言っては笑い声が漏れるくらいになりました。
しかし、時刻が2時を少しまわったときです。
出入り口とは反対側の山側の部屋の窓が、コツ・コツ・コツと叩かれる音が聞こえてきたのです。
山と家との間には深い谷がありますので、人の仕業によるものではありません。
私は震える友達を安心させるために、「どうせ蛾か何か虫がぶつかってるだけやって」と言ってはみたものの、
それはあまりに規則正しく何度も何度も繰り返されたため、『何か』によってなされているものだと確信いたしましたが、
歩いていってカーテンを開けて確認するほどの勇気は持ち合わせてはいませんでした。
今日はなんて日や、と思っていると、その時にようやく降霊陣のことに気付き、みな台所で洗い流しましたが、
窓を叩く音は止むどころかますます激しくなりました。
それどころか唸り声のようなものまで聞こえてきます。
それはなんというか、まるで火あぶりにされている人が放つ断末魔のようで、
はっきりとは聞き取れませんでしたがこんな風に言っていました。
「なんで、はなしたんや。何でやぁ」と。


584 :あなたのうしろに名無しさんが・・・:03/04/30 08:49
 
薄い窓ガラスでありますから、このままでは破られてしまうのではないかと思い、
ここから離れようと決意し、私は皆のポケットにあるものを詰め込みました。
「ええか、いち・にの・さんで扉あけたら、いっきに車に乗り込むで」
エンジンがかかるまでの一瞬がとてつもなく長く感じられました。
エンジンがかかるとアクセルを目一杯踏み込み、走り出しました。

どうらや幽霊が憑いてきている様子もなく、
このまま山を登り続ければ20分たらずで当初の目的地の村に着くはずだったのですが、
どこをどう間違えたのか、車はすっぽりときりひらかれた場所にでたのです。
草がひざ下くらいにまで伸び、長年ほったらかされているようでした。
左手は山で奥と右手は崖になっており、まるで袋小路のような所でした。
そういえば昔祖母から、このあたりに戦時中に使われていたヘリポートがあると聞いた事がありましたが、
どうやらここがその場所のようです。
しかたがないので引き返そうと思い、Uターンするために車を山側まで進め、バックしようとしたのですが、
ギアがチェンジできず、しばらくカチャカチャやっていると、
突然車がスルスルと後ろ向きに、まるで引っ張られるように谷に向かって進んでいるのです。
とてつもない恐怖に焦りながらも、何とか私たちは車外に飛び出すことができました。


585 :あなたのうしろに名無しさんが・・・:03/04/30 08:50
 
ガラ・ガラ・ガラ・ガラ・・ガッシャーンと、車のつぶれる音がしました。
突然の出来事に呆然としていると、「たすけて」と井上の声がしました。
後部座席に座っていた彼は脱出が一瞬遅れたのでしょうか、
今にも崖から落ちそうなところをなんとか草にしがみついていました。
私の思考力はもはやなにも考えられなくなっていました。
他の二人同様、私も腰が抜けていましたが、なんとか井上の所まではっていき、彼の手をしっかりとつかみました。
私は彼に「しっかりせい。はいあがってこい」と言ったのですが、
彼は「あかん。あいつにあしひっぱられとる」と今にも泣き出しそうでした。
しばらくこの状態が続きましたが、私も恐怖のためか腕に力がはいらず、徐々に彼の手が抜けていきそうになりました。
正直、「もうあかん」と思い、心の中では彼に謝っていました。
その時、あの男の声が私の耳元でこう言ったのです。「なんでやぁ」と。
すると不思議な事に、私は恐怖よりも「なに糞が」という気持ちの方が強くなり、
「絶対井上を離したらあかん、ここで離したらきっとこいつみたいになってしまう」と思い、無我夢中で腕に力を込めました。


586 :あなたのうしろに名無しさんが・・・:03/04/30 08:51
 
しかし、あいつも執念深く、今度は私の腕を肘から手首にかけて、鋭い爪のようなもので引っ掻いています。
血が流れ出しましたが痛みはありません。
ただ、何か彼の憎しみのような、悲しみのような感情が、私に伝わってきたように思います。
そこへ村山と井出がなんとかかけつけてくれ、
私が家で彼らのポケットに詰め込んだ塩を私たちの方へふりかけてくれたのです。
「ギィイヲーー」という叫びが聞こえたのと同時に井上の体は軽くなり、ひっぱりあげることができました。
安堵感から体の力が抜け、私達は草の上に仰向けに寝転び、しばらく空を眺めていました。
東の空がうっすらと明るくなりはじめていました。

太陽が完全に昇りきった頃、ようやく私たちも動けるようになりました。
これからどうしようか悩みましたが、地面にはタイヤの跡もなく、こんな話は誰も信じてくれないだろうと思い、
山を下り、バスで帰宅しました。


587 :あなたのうしろに名無しさんが・・・:03/04/30 08:53
 
帰路の途中、とある陰陽師のかたに念のためのお祓いをしてもらったときに聞いたのですが、
私たちが腕に書いた降霊陣は月が陰のときには有効だが、陽のときには悪霊を呼んでしまうらしいです。
ただ、その陰陽師が言うには、
「悪霊というのは、自分を悪霊にした悪い人間に復讐するために、成仏できずにいるんだよ」ということです。

この一件以来、私たちは遊び半分で心霊スッポトなどに足を踏み入れることをやめました。
誰も眠っているところを叩き起こされたくはないでしょう?
それに、もしそんなことをしようもんなら、あれから十数年たっても消えることのないこの腕の傷が疼きますから・・・





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368 :本当にあった怖い名無し@\(^o^)/:2015/01/15(木) 08:30:50.08 ID:oOqgmkZM0.net

初めて投稿する。 
文章が長くなっているのと、 
フェイク入れてるので矛盾点があるかもしれないので先にスマヌ


 
30年ほど前にうちの母方の家系を祟った日本刀の話。 
中心になる人物は大叔父(祖母の兄)、大叔母(祖母の姉)、祖母の3人兄妹。 

母の実家は西日本のとある地方都市の(戦前までは)資産家で、 戦後の預金封鎖で見事に没落したそうだが、 そういう家系であったためか代々色んな古美術品やら何やらを集める趣味人が多かったらしい。 
そんなわけで実家の大叔父もそういうのに目がなかったらしく、 戦後の混乱期に数多くの名品を手放すところを見ていたためか、 立ち上げた会社が軌道に乗り収入に余裕が出てくると同時に一端のコレクターになっていたとか何とか。 

当時中学生だった再従兄弟の話によると、 ある日、大叔父が江戸時代の日本刀を購入して帰ってきたのが始まりだった。 
その日本刀は無銘であるものの一目で有名な刀匠一門の作風とわかる業物で、 大叔父は大変機嫌が良かったという。 
しかし、その日本刀が家に来てから家族全員が歩きなれた道で転んだり、 ストーブの火がいきなり大きくなって軽い火傷したりとテンプレどおりの災難に遭うようになった。 
最初はただの偶然程度に考えられていたが、そんなとき大叔父が突然癌で倒れた。 
医者もここまで急速に進行するのは前例がほとんどないと首を傾げるほどの末期癌だった。 

369 :本当にあった怖い名無し@\(^o^)/:2015/01/15(木) 08:32:22.99 ID:oOqgmkZM0.net



ある日、大叔父を見舞うために大叔母が祖母と一緒に病院を訪れた。 
見舞い後、大叔母が真っ青な顔で「今すぐ実家に行かなければ、あなた(祖母)も一緒に」 と半ば強引に祖母を連れて実家へ。 
そして、件の日本刀を見つけ出すや否や 「これが全ての原因、強い怨念が篭っている」と断言した。 
実は大叔母は霊感がかなり強くて、病院を見回ったときも敷地全体を覆いつくす怨嗟の気配を感じていたらしい。 
末期癌患者の終末医療専門の病院だったのでそういうものかと思っていたが、 大叔父の病室に近づくにつれて怨嗟が強くなり、そして大叔父にまとわりつく怨念を見た瞬間、 何か悪いモノが実家に来たと直感したそうだ。 
一刻も早く供養しなければ最終的に一家全滅もありえるので、 この日本刀は然るべき所で供養してもらう必要があると実家の人々を説得して菩提寺に預けることになった。
なお、祖母は霊感こそ無いものの極めて強力な守護霊に守られており、 祖母なら寺まで安全に運ぶことができるから連れて来られていたらしい。 

こうして供養のために寺に預けられた日本刀だったが、 預けたその日の夜に寺の住職から 
「あの日本刀は手に負えず供養できません、よって潰させてください」 
という電話があった。 
何でも寺に預けられてから夜までの間に寺の修行僧や檀家宅で怪我人が続出し、 本堂でも消したはずのロウソクが燃え上がってボヤ騒ぎが発生していた。 
こうして日本刀は完全に破壊されたが、残念なことに大叔父はまもなく亡くなった。


370 :本当にあった怖い名無し@\(^o^)/:2015/01/15(木) 08:33:47.51 ID:oOqgmkZM0.net



葬式の席で大叔母から事情を聞いた母によると、 
「あの日本刀は無銘だけど切れ味が良すぎたために罪人の処刑に使われ続けていた。 その怨念が積もりに積もって日本刀そのものが血を求める妖刀になっていた」 
と語って、大叔父が一番日本刀に接してたから影響が早く出て死んでしまったとすぐに気付くことができなかった自分を責めて悲しんでいた。 

そんな大叔母と祖母も25年ほど前に相次いで亡くなった。 
祖母と(何故か)大叔母の遺品の一部を母が引き取っていて今も家にあるのだが、 どうやら戦前からのモノもいくつか残っていて、いわくありげなことも起こっていたりする。

371 :本当にあった怖い名無し@\(^o^)/:2015/01/15(木) 08:42:28.55 ID:oOqgmkZM0.net
ラスト 

以上が母方の家系で起こったオカルト事件。 
一応、怨念そのものは核となる日本刀がなくなったので拡散しているらしいが、 最後っ屁の勢いで母方の家系そのものに取り付いているっぽい。 
(見える人曰く、明確な感じではないが気配そのものがあるのが分かるらしい)





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585 :2007/01/29(月) 15:33:24 ID:7gN5RjH60

その時相部屋だったバアさんが、洒落にならんぐらい怖かった。

俺が入院していた二週間、バアさんには誰一人面会が来なかった。

病室に来たのは息子夫婦だけ、それも入院初日の一度だけだったらしい。

バアさんはそれをすごく怒っていて、俺によく愚痴をもらした。

しかし、俺のところには、友人だの親戚だのが心配してぞろぞろと来てくれる。

バアさんにはそれがおもしろくなかったのか、それともやっかんだのか、

「うちの子は薄情だねぇ」

ぐらいだったバアさんの愚痴は、たった二週間で、予想を超えてどんどんエスカレートしてしまった。

「あたしが死んだら怨霊になって、もうみん~っな、殺すわ、殺すんじゃ」

「テツコも、サダオも、ヘイゾウも、ソウスケも、みん~な殺すんじゃ」

(おそらく、嫁や息子や親族の名前だと思う)

「子供もみんな殺しちゃる、見たやつみん~っな、殺すっ、あかんぼもじゃ」

「どうやって殺しちゃろか、ヒヒッ、ヒッヒッ」

特に印象が強かったのだけ挙げるとこれぐらい。

これには看護婦も手を焼いていた。

優しく諭すのだが、とたんにバアさんは

「てめーも呪うからな!さっさと行けッ!」と逆ギレ。

看護婦も、主任やら担当やらが数名がかりでも全然ダメだった。

バアさんはここには書けないぐらい酷い言葉を終始怒鳴り散らしていた。

そして、多分病院側が呼んだんだろう、息子夫婦とおぼしき中年カップルが来た。

「母さん、あんまり人に迷惑かけちゃだめだよ」などと言っている。

きっと息子だろう。

カーテンで仕切ってしまって見えなかったが、バアさんはとても静かだった。

しかし、バアさんの『発作』は、その日の夜が一番ひどかった。

夜何時か分からないが、真夜中であったのは確かだと思う。



隣のベッドからの声で俺は目が覚めた。

「うぅ~~~~うぅ~~~~、に~~く~~い~」

「こ~ろ~し~て~や~る~」

などと、うなされる様につぶやくバアさんの声。

俺は暗い病室に響く呪いの言葉に恐ろしい思いをしながら、『忘れろ、早く寝ちまえ』と自分に言い聞かせながら、耳をふさいで目をつぶっていた。

その時、何かふと違和感を感じたんだ。

恐る恐る薄目を開けたら、俺のベッドのカーテンを少しだけ開けて俺を覗き込む、バアさんのひんむいて丸々とした目玉が見えた。

すんっげぇ見てる。

俺を!

首をひょこひょこと動かしながら、俺の様子をうかがってる。

冗談じゃない、怖すぎる。

「サダオぉ~」

俺の名前じゃなく、おそらく息子の名前を呼ぶ。

違います、俺はサダオじゃないですよ!

飛び起きてそう言いたかったけど、怖くて出来ない。

「サダオぉ~、にくいいい」

バアさんがしくしくと泣く。

頼むから俺を見ながら泣かないでくれ。怖い。

「サダオぉ~、おめさん、死ぬぞぉ~」

怒っているのだろうか、声が震えている。

その後バアさんは、息子への悪口を俺に向かってしこたま吐き出すと、自分のベッドに戻り、ゴニョゴニョ言ったあとに、何か小さいモノを数個カーテンに向かって、『ぽすっ、ぽすっ』と投げつけ、静かになってグーグー寝ちまった。

ちょうどこの明くる日が俺の退院日だった。

入院生活の最後の最後に、もっとも恐ろしい目に遭った。

とりあえず、俺はこれを最後にバアさんの呪縛から助かったのだが、俺が居なくなったので、きっと別の患者が何らかの被害にあってるだろうと思う。

そして最後に、バアさんが俺のベッドのカーテンに投げつけたものが、歯であることが退院する時に分かった。

バアさんの口元は血だらけ、カーテンの下には黄ばんだ細い歯が数個……

もう絶対に入院なんかゴメンだと思った。





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