【閲覧注意】怪談の森【怖い話まとめ】

当サイト「怪談の森」は古今東西の怖い話~ほっこりする神様系の話まで集めています。 随時更新中!!

カテゴリ: もののけ




854 :後ろを見るな:2007/07/31(火) 01:46:53 ID:oTl2u6Oz0
うちの会社の部長、若い頃『林業』やってたんだって。
正直『林業』なるものよく分からないんだけど、山で木材を調達するって感じかな?
で、部長が若い頃だから昭和40年代らしいが、山の中の作業で使い走りみたいな仕事をしていたらしいんだけど、徒歩で山越えた作業場から2、3時間掛けて山の入り口に有る詰め所(現場監督とか、正社員が居る事務所)まで往復する事になったんだって。
その時に木こりみたいなオッサン達にさんざん脅かされたって言う怪談を聞いた。

新人のアンちゃん子(鬼太郎のチャンチャンコの駄洒落らしい)が山から下りて詰め所まで行く事になった。
親方がそいつに「もしかすると山の悪戯好きな妖怪が後を付けて来るかも知れないぞ」って言った。
ビビッたアンちゃん子は「勘弁して下さい」と泣きを入れた。
始めは面白がってアレコレ怖い話をかましてた木こり達も、腰が抜けてしまった新人君を送り出す為に最後は励ます事になった。
木こりのオッサンも自分が代わりに行くのはイヤだったんだろう。
「妖怪が後を付けてきても決して後ろを見るな。最後まで後ろを見なければお前の勝ちだ。あいつ等も諦めるから、な。」
何とか出発した新人君、すっかりビビりながら歩いていた。(ああ~妖怪が来ないでくれ~)って必死にお願いしながらね。

しばらくして気が付いてしまったんだが、誰か後ろをついて来てる感じがし始めた。
首に力を込めて(絶対に後ろは見ないぞ!)って念じながら歩いてると、その内気配が自分の横に迫ってくる。
右へ廻って来たので、ちょい首を左に向けていると今度は左の方へ来る。
(うわ~見せようとしてるんだ・・・)
新人君はそれでも前方にしっかり首の力を込めて両脇と後方は視界に入らない様に頑張っていた。


855 :後ろを見るな:2007/07/31(火) 01:47:41 ID:oTl2u6Oz0
頑張っているんだけど、人間そう前方だけに視界を限定出切るもんじゃない。
その内に横に廻った気配が見えそうになるんだけど、その度に右、左、と少しずつ首を動かして辛うじて視界に入れるのを防いでいた。
そうすると新人君の耳元で“かちっ”とか“かぽっ”という小さな音が聞こえる。
何なんだろう?って思っていた新人君だったが、ある瞬間にフッと気が付いてしまったんだ。

自分の顔の横に来た時、口を開けていたそいつはオレが反対を向いた時に口を閉じているんじゃないか?“かちっ”って音はヤツの歯の音じゃないか!
そう考えると、顔の横にそいつの生暖かい息まで感じる様になったらしい。
遂に限界に来てしまった新人君は目を閉じて駆け出してしまった。
するとそいつの気配は後ろの方に置いていかれた様だった。
(やった!)とばかりに駆け出した新人君はギュッと目をつぶったまま走っていたんだけどバーンと物凄い衝撃を顔に受けて目を開いた。

(おおっ?)と気が付くと目の前に看板が立っている。
そこには真っ赤なペンキでぶっとい矢印が『 ↑ 』と書かれていた。
思わず上を見上げた新人君。
真後ろに立った大木の枝が自分の上を覆っている。
その枝の更に上から葉っぱを掻き分ける様にして覗き込んでいる真っ白な顔の女が大きな赤い口をパッカパッカ開けたり閉じたりしていたそうだ。
“かちっ” “かぽっ” って音がしっかり聞こえたって。


856 :後ろを見るな:2007/07/31(火) 01:48:13 ID:oTl2u6Oz0
まあ、子供相手の古典的な怪談なんだけど、部長の一言が嫌なんだよなぁ。
『結構恐がるわりに、人って怪談好きだろ?皆馬鹿にして聞いてるんだけどなんかの拍子に昔聞いた怪談をフッと思い出す時が有るんだよな。
そういう時って瞬く間に思い出すからさ、お前らも酔っ払って深夜に帰る時に思い出すかもしれないぞ』

オレ、いつも団地を抜けて帰るんだけど、深夜バスが着いて団地を抜けてる時に後ろを振り返るのがたまらなくイヤになる時がある。
部長の話を思い出して、更に話が膨らんできてね。
3階建ての団地の屋上から真っ白な顔の女がオレを見下ろしてたらどうしようか?って妄想が。
いや~聞かなきゃ良かったですよ。部長。


 


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764 :本当にあった怖い名無し:2011/09/25(日) 20:00:05.81 ID:9evYXBnq0
20年以上前、うちの爺さんの話。
爺さんは近所の山で野鳥の写真を撮るのが趣味だった。
ある日、山から戻った爺さんをみて皆驚いた。
背中に大きな切り傷があり血まみれ、全身擦り傷だらけで服はぼろぼろ。
右手の小指が折れており、変な方向に曲がっていた。どうしたのか、と尋ねると、
「それがよう、山でよう、バケモンと一戦交えてきたんだよ、危なくやられるとこだった」
という。家族全員呆れたが、話を聞いてみた。

爺さんはいつものように山奥に入り野鳥を探していた。
切り株に腰掛け、弁当を食べ始めると、背後に気配を感じた。
振り向く前に何かで背中をバッサリ切られ、ものすごい力で押し倒されたという。
それはフーッと深く息をしている。
茶色の毛むくじゃらで、頭が大きく角はない。
爪がとがっており、前足で威嚇しながら二本足で立つ、見たこともない獣だった。
爺さんは逃げ切れないと判断し、応戦した。
山用のナイフを持っており、それを武器に取っ組み合ったが、形勢不利だった。
なんでも、獣の体に何か所かナイフを突き立てるも、相手はなかなかひるまず、
鋭利な爪で次々と傷を受け、爺さんは半ば死を覚悟したそうだ。

すると、どこからあらわれたのか、男がいつの間にか獣の背後におり、
両手で振り上げた石で獣の鼻先を殴りつけた。
獣はあわてて逃げて行ったという。
男は非常に汚らしい格好で、頭髪は薄いがひげの濃い、そして異様に手の長い男だった。
男は助けてやったんだから礼をしろ、と開口一番爺さんに言った。
特に酒とたばこ、味噌がほしいと言う。
爺さんは快諾し、ふもとに戻り有り金はたいて買い物をすると、男のもとに戻った。
男は切り株に座り爺さんのお弁当を食べ、カメラをいじって遊んでいた。
男はお礼の品に喜ぶと、
「また何か困ったことがあったら手土産を持ってここに来い」
と告げると早足で去って行ったという。

家族は誰も信じていなかった。

765 :本当にあった怖い名無し:2011/09/25(日) 20:01:37.22 ID:9evYXBnq0
そのあと、爺さんはろくに傷の手当をしなかったため、傷口から化膿し炎症にかかり救急車で運ばれる羽目になった。
病院でも同じ話をしたが、やはり誰も信じてくれなかったとか。
俺は信じていた。
一人っ子だったおれはじいちゃんっ子で、よく遊んでもらっていた。
母に禁止されていたが、おれはこっそり爺さんに山にも連れて行ってもらっていた。
爺さんは山に行くたびにお土産と称してワンカップの酒を持っていき、例の切り株に置いていた。
「あのヤローも多分バケモンだろ、でも恩人だからな、義理を通さないとな
それにな、こうしてここに置いておくと、次来たときにはなくなってんだよ
あいつも俺やお前の親父とおんなじで酒飲みなんだよな」
と語っていた。

あの獣について聞くと、
「あん時はやられたが、もうだいじだよ あいつの急所は鼻だってことはわかってるからな、次に見たらぶっちめて俺たちで新聞屋に売ってやろうぜ」
と言う。
しかし、あの獣や男にはそれ以来会うことはなかったようだ。

爺さんは遺言状を残していた。
爺さんの死後、それを開封すると
遺産や身辺整理などの本題以外に、俺に名指しであの山についての頼みごとが記されていた。
それは、
山にありったけの土産を持っていき、あの切り株に置いてこい
そして俺が死んだということ、俺の家族を守ってくれということを伝えろという内容だった。
皆呆れたが、まあ遺言を無下にするのも、ということで俺が代表していくことになった。
俺は友人数人に手伝ってもらい、たくさんの酒、たばこ、味噌を持って行った。
爺さんの遺言通り手紙を添えた土産を置いて俺は山を下りた。
山はそれから何年も経ったあと、開発され、ゴルフ場やリゾート施設が建った。
観光地向けの自然はきれいに残されているが、実態はゴミだらけの汚い山になってしまった。

熱心にリゾート誘致していた地元は喜んでいる。
でも、爺さんが見たら嘆くと思う。
あの切り株があったあたりももう跡形もない。
男はどうしているのだろうか、たまに思い出す。




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