【閲覧注意】怪談の森【怖い話】

当サイト「怪談の森」は古今東西の洒落にならない怖い話~ほっこりする神様系の話まで集めています。 随時更新中!!

カテゴリ: 動物系




897 :1/2:2007/04/28(土) 13:38:55 ID:0LjscOV2

この間風邪をこじらせ、会社を早退した。
一晩寝たら治ると思ってたが、次の日目が覚めたら体が動かなかった。

 

枕もとのポカリ飲むのがやっとで、マジで這う事も出来ない。
鞄の中で携帯が鳴ってても、そこまでたどり着けない。
そのうち目の前が真っ白になってきて、あーこれヤバいと思いつつ意識が飛んだ。
そしたら思いっきり鼻を噛まれて目が覚めた。

 

 

897 :1/2:2007/04/28(土) 13:38:55 ID:0LjscOV2

忘れてたんだが俺は一人暮らしで、猫(メス・推定5歳)と住んでいる。
不規則な仕事なんで、こいつのメシと水は三日分くらいストック出来る自動給餌機使ってるんだが、
起こしに来たって事はメシが無くなったって事だ。それにトイレ掃除もしてない。
これはいかん、と思って死に物狂いで布団から這い出した。
時々ふっと意識が途切れたが、その度猫に噛まれて覚醒。
何とか部屋の真ん中まで来たところでまた携帯が鳴った。
必死で出たら会社の同僚だった。
何か言ってるが全然頭に入ってこない。
とにかく体が動かない事を伝えた所で本当に意識が飛んだ。

 

 

898 :2/2:2007/04/28(土) 13:39:30 ID:0LjscOV2

次にハッキリ目が覚めたら病院にいた。
医者の話を聞いて驚いたんだが、俺は過労と栄養失調から風邪がこじれて、肺炎になりかけていたらしい。
ついでに、早退した次の日と思ってたら、既に三日経っていた。熱で意識がぶっ飛んでいたらしい。
同僚が来て救急車を呼んでくれなかったら、本当に死んでいたそうだ。
付き添っていてくれた同僚に礼を言った後、猫の世話を頼んだ。
迷惑とは思うが、メシと水とトイレの始末してもらえば後は何とかなるから。

 

そう言ったら、同僚がちょっと変な顔をした。
「いや、猫いなかったぞ?つーか、猫の物なんか無かったぞ」
覚えてないが救急車で運ばれる前、俺はずーっと猫の事を言い続けていたそうだ。
だから世話をしようとしてくれたそうだが、猫もいなければ給餌機もトイレも見当たらなかったらしい。
「仕方ないから、コンビニで猫缶買って開けてきたけどさ」
そんな訳無いだろ、と言い掛けてぞっとした。
何で忘れてたのか分からんが、猫はもういなかった。
3月の頭に車に轢かれて死んで、あいつの使っていたも物全部処分した。
その事言ったら、今度は同僚が青くなった。
俺が電話に出た後ろで、猫がでかい声で鳴いていたそうだ。

 

俺は今朝退院して所だが、連休に入ったら墓参りに行く事にした。
 








80 :本当にあった怖い名無し@\(^o^)/:2014/07/02(水) 07:25:05.40 ID:S7cYdUbw0.net
怖いかもわからない体験を一つ。

小学生の頃、両親と一緒に某娯楽施設に遊びに行った。
そこでパンを買ったり、ソーセージを作ったりして楽しんだ。

そこでやってるレストランで昼食を食べた。
風もなく天気も良かったので、外に設置してあるテーブルに家族3人で座って食べた。
ハムやらベーコンやら色々食って、じゃあ帰るかって頃にようやく気付いた。
私が座ってたのは椅子ではなくてやたらデケェ豚だった。
食事中私はずっと豚に座っていた。
その娯楽施設は豚を放牧してるので豚がいてもおかしくないのだが、気付かずにずっと豚に座っていたことには驚いた。
思わず私は「あ、ごめんね」と言った。
そしたら豚がこっちを寂しそうに見て、
「いいよ」とだけ言って去って言った。
その「いいよ」って言葉は両親も聞いていて、3人ともポカーンとした。

以来、私は食事をする時は、ちゃんと想いを込めて「頂きます」と言うようになった。









8年前私が体験した話です。
大学を卒業して獣医師免許を取ったばかりの頃のお話。



3: 忍法帖【Lv=2,xxxP】(1+0:8) ◆BUxZpQs5ZU :2014/01/21(火) 18:49:41.92 ID:QmGt65RG0

スレ立てありがとうございます。
少し長くなりますが、ある出来事が有り今回一区切りとして
今一度あの体験を思い出し書いていきたいと思います。
よろしかったらお付き合いください。
私は大学附属の動物病院に勤務していた。大学附属と
言っても動物病院なんでそんなに大きい施設ではなかったが。
私の上司に当たる獣医師は、「獣医師業務は慈善事業でも、野良犬・野良猫の保護でもない。
そのへんにいる動物を片っ端から助けていたら破産する。ただでさえ給料が少ないのだから利益をいかにして出すか。獣医師はビジネスだってことを忘れるな。」そんなことを常日頃から言っている人だった。
何となく大沢たかおに似ていたため以下大沢とする。



4: 忍法帖【Lv=2,xxxP】(2+0:8) ◆BUxZpQs5ZU :2014/01/21(火) 18:52:05.66 ID:QmGt65RG0

大沢は私の10歳年上の所謂中堅ポジションとして病院では活躍していた。
「獣医はビジネス」という考えが理解できなかった私は大沢が大嫌いだった。
しかし、それが病院の理念でもありほとんどの獣医師がその理念のもと働いていた。

もともと動物が好きで獣医師を目指してきた私にとっては
病院が掲げるその理念は衝撃的であった。
もちろん動物が好きなだけではこの仕事が務まらないのもわかっていたし、
獣医師は法律上人間のために存在する資格であることもわかっている。
しかし、私の中での獣医師像とはかけ離れた「ビジネス、利益至上主義」のその病院のことは、
どうしても好きになれなかった。



5: 忍法帖【Lv=2,xxxP】(2+0:8) ◆BUxZpQs5ZU :2014/01/21(火) 18:54:09.36 ID:QmGt65RG0

例えば、治療で使う抗生物質一つでも、より高価なものを選択する。
考えてみて欲しい。
自分がとても可愛がっている家族同然のペットが、
大きな病気やケガをしたとき藁をもすがる気持ちで、
少しでもいい治療を受けられるよう病院に連れてきたのに、
必要のない薬や高価な薬を勝手に使われ高額な医療費を請求される。
飼い主さんにとっては「ただこの子を助けたい」という思いだけなのに、
そんな気持ちを踏みにじるような治療内容であることも少なくはない。



6: 忍法帖【Lv=2,xxxP】(2+0:8) ◆BUxZpQs5ZU :2014/01/21(火) 18:57:05.27 ID:QmGt65RG0

私はそんな動物病院の体制に嫌気がさしていた。
もうこの上司の下ではやっていけない。
こんな仕事やめて、ボランティア団体に行ってみようか。
最初はとにかく辞めたくてしょうがなかった。

そんなある日の深夜、一人の老婆が訪れた。
19歳になる猫の様子がおかしいので連れてきたと言うのだ。
猫は可愛らしい顔をしたアメリカンショートヘアー。
診察の結果腎臓が悪く、急に昏睡状態に陥ったようだ。





7: 忍法帖【Lv=2,xxxP】(2+0:8) ◆BUxZpQs5ZU :2014/01/21(火) 18:59:10.75 ID:QmGt65RG0

私はその日経過が気になる犬がいたので徹夜で様子を見ていた。
獣医は私と大沢の二人。
大沢はあからさまに嫌な顔をしていた。
仕方がないので私が診察に当たり、現在の状態を説明。
「詳しい検査もあるので今晩は預かります。詳しく検査をしてみないと
今後の治療方針も決まらないのでまた明日、お迎えに来てください」
と老婆に告げた。
老婆は分かりましたとポツリと言い残し去っていった。



8:名も無き被検体774号+:2014/01/21(火) 19:01:02.30 ID:P8uFtQay0

おばあちゃん1人と猫1匹で暮らしてたんかなぁ…
なんか和む



10: 忍法帖【Lv=2,xxxP】(2+0:8) ◆BUxZpQs5ZU :2014/01/21(火) 19:02:25.06 ID:QmGt65RG0

翌日猫は未だに昏睡状態。
詳しく検査した結果、腫瘍が全身に広がっていることが発覚した。
おそらくひどい痛みに耐えていただろう。
腎不全のため心臓も弱っていた。
19歳という年齢も考慮して、痛みを最小限に抑えてあげて、
お家で飼い主さんと最期の時を過ごしてもらうのが最善だろうという結論に至った。
そのことを老婆に告げると、色々準備をするのでもう一日預かってくれと言われた。
私は快諾した。
その日の夕方猫が目を覚ました。
痛々しい姿ではあるが飼い主を探すような仕草をして「ニャーン」と鳴いた。
私はひと安心し自宅に帰った。



11:名も無き被検体774号+:2014/01/21(火) 19:03:26.61 ID:4wIoWUGg0

十九歳ならしょうがないか…



12: 忍法帖【Lv=2,xxxP】(2+0:8) ◆BUxZpQs5ZU :2014/01/21(火) 19:05:00.77 ID:QmGt65RG0

翌日休みだった私は夕方まで寝ていた。
すると大沢が大声で怒鳴り電話をかけてきた。
何事かと聞いてみると、なんでも猫の飼い主と連絡がつかないらしく
治療費を踏み倒されたらしい。
最初に名前と住所と電話番号を書いてもらっていたのだが全てデタラメだったのだ。
まあ珍しいことではないんですがね。

とりあえず明日まで待ちましょうと言い電話を切った。
翌日出勤してもまだ猫のお迎えは無かった。
大沢は「無料で治療は出来ない。可哀想だがこのまま投薬をやめて死ぬのを待つしかない。」
と言っている。
私は猫の顔を見ていると何だかとても悲しい気持ちになった。



13: 忍法帖【Lv=2,xxxP】(2+0:8) ◆BUxZpQs5ZU :2014/01/21(火) 19:07:16.16 ID:QmGt65RG0

「私が看ます!」
勢いで言ってしまった。
今考えると、獣医師としてのプロ意識が足りないと思うし
正直考えられない行為だ。
なんでそんなことを言ってしまったのかわからない。
でも何だかこの猫を見捨てることがどうしても出来なかったのだ。

その日から、私は仕事以外の時間を全部猫の面倒を見るために使った。
数日間は病院に入院させてもらい、
病状が落ち着いてから家に連れて帰り点滴、投薬をした。
とにかく痛みを取り除くために手を尽くした。



14: 忍法帖【Lv=2,xxxP】(2+0:8) ◆BUxZpQs5ZU :2014/01/21(火) 19:10:12.72 ID:QmGt65RG0

そんなある日、仕事が終わり家に帰るとなんと猫が立ち上がっていた。
病状は改善はしないものの痛みが和らいだため、
動くことができるようになっていたのだ。
餌も柔らかいものなら食べられる。
一安心だ。あとはこの猫のそう長くはない余命を、幸せに全うさせてあげよう。
そんなことを思っていた。

次の日私にとって忘れられない体験をすることになる。
事前に言っておくが、これは色々な人に話しても誰も信じないし、絶対にありえない。
お前人間の病院に行ったほうがいいぞと言われるほどブッ飛んだ体験だった。



15: 忍法帖【Lv=2,xxxP】(2+0:8) ◆BUxZpQs5ZU :2014/01/21(火) 19:12:17.74 ID:QmGt65RG0

簡潔に言うと、猫が喋ったのだ。
帰ってすぐ電気もつけずに「ただいまー。具合はどうだい?」と何となく話しかけた。
すると猫が「腹減った」っと言ったのだ。
私は耳を疑った。「え??喋った?」
猫は続ける。「腹が減った」
私はびっくりして言葉が出なかった。
それから猫は良く喋るようになった。



16: 忍法帖【Lv=2,xxxP】(2+0:8) ◆BUxZpQs5ZU :2014/01/21(火) 19:14:28.82 ID:QmGt65RG0

猫は飼い主のこと、猫の気持ちなど色々な事を喋った。
不思議だったのが、私の知らない病院内の事情を教えてくれること。

それは決まって寝るとき電気を消してから一方的に喋るのだ。
私が話しかけても返事はない。
「あの婆さんは俺がいらなくなって捨てたんじゃない。
生活に困っていて俺を助けるために捨てたんだ」
「お前の上司、実はそんなに悪い奴じゃないぞ。よく見てみろ」
「俺たちに餌をくれる女。病院でタバコ吸ってるぞ」
「病院にいた毛の長い猫。あいつは気に入らない」
「病院にいた犬。あいつは元気になる」
「お前がくれる餌はマズイな」
「人間が思ってるほどまたたびは好きじゃない」



17: 忍法帖【Lv=2,xxxP】(3+0:8) ◆BUxZpQs5ZU :2014/01/21(火) 19:16:58.02 ID:QmGt65RG0

特に病院スタッフの話はよくしていた。
この時は大沢がいいやつなんて半信半疑で
「あんな冷血漢になんでこんなに肩入れしているんだろう?」ぐらいにしか思わなかった。

中でも女性スタッフの院内での喫煙は大問題になった。
猫が言っていたことが本当なのか確かめたくなり、
翌日こっそり女性スタッフをのぞき見してしまった。
すると個室に入ったスタッフは本当にタバコを吸っていたのだ。
彼女は10年近く働いている、所謂お局さん。私なんかが指摘したら後の仕打ちが怖い。
とにかく上司に報告し注意してもらった。
酸素を使っているのも知っているはずなのに、一体何を考えているのか。
それから程なくしてお局さんは辞めた。



18: 忍法帖【Lv=2,xxxP】(2+0:8) ◆BUxZpQs5ZU :2014/01/21(火) 19:19:02.08 ID:QmGt65RG0

それにしてもよく喋る猫だ。

時には私の悩みを見透かしたように
「そんなに背負い込むな。俺らはお前が思っているより強い」
「可哀想なんて思うな。俺らは幸せだ」
「人間はいつも忙しない。そんなに急ぐな」
「気まぐれで俺らを助けるな。死んだ方が幸せな奴らだっている」
「現実が残酷なのは当たり前だ」
「上司をもっとよく見ろ。お前はアレみたいになりたいんじゃないのか」
「お前は何も知らないんだな」
「知識だけで分かった気になるな。目に見えないものもある」
「目に見えないものこそ今のお前には必要だ」
「たまには気晴らしに散歩でもしてこい。散歩はいいぞ」



19: 忍法帖【Lv=2,xxxP】(1+0:8) ◆BUxZpQs5ZU :2014/01/21(火) 19:21:29.44 ID:QmGt65RG0

猫は私の事をよく知っていた。
人の嫌な所ばかり見て、
自分の理想を追いかけ、現実は残酷だと嘆いているだけ。
この日ばかりは電気を消したまま、酒を飲んだ。

そしてそれから数日後猫は息を引き取った。
最期はとても安らかであった。
猫は亡くなる前日の晩
「世話になった。ありがとう。幸せになれ」と一言言った。
私は涙が止まらなかった。
たった一週間ほどの時間が私にとっては人生を変える時間となった。



20:名も無き被検体774号+:2014/01/21(火) 19:22:29.15 ID:4wIoWUGg0

すげー



21:名も無き被検体774号+:2014/01/21(火) 19:24:02.75 ID:PjCKKNQX0

直接聞いたら信じられないと思うけど
ここで読むとちょっとは信じてみようと思うわ不思議



22: 忍法帖【Lv=2,xxxP】(1+0:8) ◆BUxZpQs5ZU :2014/01/21(火) 19:24:34.35 ID:QmGt65RG0

当時の私は自分の理想とする獣医師になりたかった。
小さい頃から夢見ていたただひたすらに優しい獣医師に。
しかし、現実は甘くない。
一匹一匹の患畜に感情移入しすぎる私に大沢は
「プロ意識を持て。全ての動物を救えるなんて思うな。動物は人間とは違う。
病気になって病院に連れてきてもらえる動物なんてひと握りなんだ。
動物が病気になったから獣医に連れて行くのが当たり前だなんて思うなよ。
昔よりはだいぶマシにはなってきたが、未だに動物にそんなにお金をかけるなんて考えてない飼い主は多い。
人間にとって動物は所詮動物だ。どんなに俺らが頑張っても無責任な飼い主は減らない。
だから虐待されたり、捨てられたりする動物も減らない。それを全部助けようなんて一生かかったって無理だ。
俺だってできる限り助けたい。でも治療費を払うのは飼い主だ。ペットの生き死にを決めるのは飼い主なんだ。」
と悔しそうに言っていた。



24:名も無き被検体774号+:2014/01/21(火) 19:27:20.65 ID:RL1qVeb+0

俺、信じるよ
色々その猫さんのこと書いてよ



25: 忍法帖【Lv=2,xxxP】(2+0:8) ◆BUxZpQs5ZU :2014/01/21(火) 19:27:51.12 ID:QmGt65RG0

猫の言っていた通りだった。
大沢はよくわかっている。
死と向き合うことから逃げていたら一人前の獣医にはなれない。
私は覚悟を決めて動物の死と向き合わなくてはならなかった。

それから私はがむしゃらに働いた。
時には心を鬼にしなくてはならないこともあった。
猫が亡くなって数ヵ月経った頃、
心疾患で子犬の頃からうちの病院に通っていていたシーズー犬がいた。
6歳だった。
ある日飼い主は頻繁に起こす発作に耐えられなくなり
「こんなに苦しむなら安楽死させてやってくれ。終わったら連絡して下さい」といい
承諾書にサインをし、病院に犬を置いていってしまった。
私はやるせない気持ちでいっぱいだった。



26: 忍法帖【Lv=2,xxxP】(1+0:8) ◆BUxZpQs5ZU :2014/01/21(火) 19:31:49.28 ID:QmGt65RG0

安楽死させる直前、大沢は犬に話しかけていた。
「人間は自分のエゴで動物を飼う。今まであんなに可愛がっていたのに
死に目には会いたくないという。
勝手だな。でも俺はお前を殺さなくちゃならない。仕事だから。
俺じゃ役不足かもしれないが、最期まで見ているぞ。
お前は病気に負けず精一杯生きた。楽しいことよりも辛いことのほうが多かったかもしれない。
助けてあげられなくてゴメンな。もう頑張らなくていい。次は人間に生まれてこい。美味い酒でも飲みに行こう。絶対だぞ。約束だ。」
大沢は優しい顔をしてそんなことを言っていた。



27: 忍法帖【Lv=2,xxxP】(1+0:8) ◆BUxZpQs5ZU :2014/01/21(火) 19:35:07.08 ID:QmGt65RG0

病院では泣いてはいけない。
私の不安は動物にも伝わる。この犬の最期の瞬間、不安な思いをさせてはならない。
私は涙をこらえて薬を注入した。
犬は安らかに逝った。
飼い主は遺体を迎えに来ると大声で泣き出した。
すると大沢は「あなたに泣く資格なんてない!」と声を荒げた。
私にとって初めての安楽死であった。

以上が私が体験した不思議な話だ。
母、父、妹、友達皆笑って「うそだーww」とバカにする。
しかし大沢だけは笑わなかった。
「そんなこともあるんだなあ。猫又とはよく言ったもんだ。
動物は俺らなんかよりずっと人間の本質を見抜いているのかもしれんな」
と言っていた。



28:名も無き被検体774号+:2014/01/21(火) 19:35:39.76 ID:4wIoWUGg0

大沢超良い奴じゃん



29:名も無き被検体774号+:2014/01/21(火) 19:36:14.56 ID:PjCKKNQX0

大沢すげえ出来た人だなぁ



30: 忍法帖【Lv=2,xxxP】(1+0:8) ◆BUxZpQs5ZU :2014/01/21(火) 19:38:53.74 ID:QmGt65RG0

後日談。
二年程前、大沢は「独立する。お前もついて来てくるか?
ついでに結婚してやってもいい。お前はどんくさいからな。このままじゃ行き遅れるぞ。」
なんて笑いながら言った。

今は結婚し、開業しました。
相変わらず生活はカツカツですが、大沢と私と猫一匹の三人で幸せに暮らしています。
大沢は「15年経ったらこの猫も喋るだろう。もし喋るとき苦労しないように、
色々な言葉を教えておこう。また会いたいな。猫又」と言いながら毎日猫に話しかけているが
一向にしゃべる気配はありません。



32: 忍法帖【Lv=2,xxxP】(1+0:8) ◆BUxZpQs5ZU :2014/01/21(火) 19:41:48.88 ID:QmGt65RG0

長々と失礼しました。またご支援ありがとうございました。
こんな話誰も信じてくれないし、私の夢だったのかもしれません。
でもあの猫との出会いは私の価値観を大きく変えてくれたのも事実です。

今回妊娠が発覚し、新しい命を授かりました。
あの猫が教えてくれた事、大沢が教えてくれた事をしっかり胸に刻み、
これから生まれてくる新しい命と向き合っていきたいと思っています。



33:名も無き被検体774号+:2014/01/21(火) 19:41:59.09 ID:h47ZPcmz0

素敵すぎ
きっと患者さんたちは幸せだろね



36:名も無き被検体774号+:2014/01/21(火) 20:45:03.96 ID:OTSBlhUj0

乙でした
うちの猫は喋るまであと13年か...長生きしてくれるといいな



39:名も無き被検体774号+:2014/01/21(火) 21:46:36.56 ID:P8uFtQay0

とっても素敵な話だった



40:名も無き被検体774号+:2014/01/21(火) 21:53:35.34 ID:7ro3FQO/0

良い話聴けた面白かったです



42:名も無き被検体774号+:2014/01/21(火) 22:27:00.55 ID:YTnoxh+GP

羨ましい体験じゃん。会話として成立したのか気になるな
俺も実家にいた弟分の猫と喋りたかったよ
あっちは毎日長々と喋りかけてきてくれてたんだけも全く分かんなかったなあ



43:名も無き被検体774号+:2014/01/21(火) 22:27:40.70 ID:8Zgdh7Vy0

いい話だなー( ;∀;)



46:名も無き被検体774号+:2014/01/21(火) 23:40:02.44 ID:ybd8D4UC0

1乙
素敵な話しを聞けてよかった。
たまにペットが何を言いたいか分かることはあるけど、きちんと会話してみたいな。
お仕事頑張って下さい!





おしまい


おまけ
o0480072012821631182










272: 本当にあった怖い名無し 2010/09/14(火) 21:51:48 ID:iRZw8obw0
(1/2)
それでは私の体験談を。長い上に読み辛いです。すみません。

当時小学校低学年だった私は飼育係で、校庭の隅にある小屋には何匹か兎がいました。
掃除当番で小屋に向かうと、乱暴者でいじめっ子の上級生(男)が小屋の中で何かしているのを目撃しました。
私も彼に苛められた事があるのでどうすべきか迷っていると、彼は私の視線に気付いたのか、
驚いて走り去っていきました。急いで小屋に入ると、薄汚れた兎がぐったりとしているのを見付けました。
兎の手に血が滲んでいて、どうやら彼は兎を苛めていたようでした。
応急処置をしようと思って兎を抱き上げると、それと目が合いました。
私は兎の顔を見て、危うく悲鳴を上げて兎を落としそうになりました。
兎には目が一つしかありませんでした。しかも、顔の中央に付いているそれは人間の目でした。

正直怖かったのですが、飼育係として何とか堪え、小屋に備え付けてある薬箱で兎の治療をしました。
その兎を小屋に戻して掃除を始めようとした時、私は何か妙な音を聞きました。
文字に表すなら「ヒュル、ヒュウルル」という感じの口笛のような音です。
風の音かと思っていると、その音に混じって機械音のような高い声が聞こえたんです。
「ヒュウ、ヒュルル……ジコ、ジコ」と。発音は「事故」のものでした。
驚いて辺りを見回すと、また声がしました。
「ヒュルル、A、A」。それはさっき兎を虐めていたクラスメイトの名前でした。
気のせいではないと確信すると、さっきの一つ目兎と目が合いました。
愕然とする私の前で、兎は「ヒュルル、ツブレル、ツブレル。ウデ、ウデ」と言ったのです。
私が思わず「どうして!?」と聞くと、兎は「ヒュル、インガ、インガ」と答えました。
信心深い祖父母によく言い聞かされた、『因果応報』の事かと思い当たりました。
実はAは以前、遊び半分で兎の腕を折ってしまった事があったのです。
親がいわゆるモンスターペアレントで、教師は注意しか出来なかったようです。
そして、この兎も腕に怪我をしている事から、彼はまた同じ事をしようとしたのでしょう。

驚きと恐怖のあまり、私はそこから逃げ出しました。

273: 本当にあった怖い名無し 2010/09/14(火) 21:53:34 ID:iRZw8obw0
(2/2)
次の日、小屋に行ったのですが、一つ目の兎の姿はありませんでした。
あれは夢だったのだろうかと思って教室に戻ろうとすると、目の前にAが立ち塞がりました。
「お前、昨日見てただろう。先生にチクったら殺すからな」
そんな感じの脅しをされ、私が何も言えずにいると、不意にあの兎の声がしました。
「ヒュルル、ヒュゥ、サガレ、サガレ」と。
不穏なものを感じて、私が咄嗟に後退ると、次の瞬間Aの姿は消えていました。
飼育小屋の隣にある、補修工事中の倉庫の壁に立てかけてあった鉄筋がAの上に倒れたのです。
Aは鉄筋の下で、「腕が潰れた、痛い」と何度も叫んでいました。
見ると、ぺしゃんことまでは言いませんが、腕が鉄筋の下敷きになって潰れていました。
鉄筋が倒れる際の轟音と私の悲鳴を聞き付けた教師達がAを助け出し、彼は救急車で運ばれていきました。

呆然としていると、飼育小屋から視線を感じました。
振り向くと、扉には固く鍵をかけたはずだったのに、あの一つ目の兎が小屋の前に座っていました。
兎はあの独特の「ヒュルル」という声を出した後、「返したぞ、この恩返したぞ」と、
昨日聞いた機械音のような声とは違う、野太い男の声でそう言うと、駆け出して近くの茂みの中に消えていきました。
それ以降、その兎に会う事はありませんでした。
もしあの時、兎を見捨てて帰っていたら、私も鉄筋に潰されていたかと思うとぞっとします。

296: 本当にあった怖い名無し 2010/09/15(水) 10:22:58 ID:7JHFMkw00
>>272
>当時小学校低学年だった私
>いじめっ子の上級生(男)
>兎を虐めていたクラスメイト

上級生・下級生が同じクラスの離島の分校とか?




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887 名前:あなたのうしろに名無しさんが・・・ 投稿日:2001/06/28(木) 22:08
南極越冬隊の人から聞いた話なんですが。
南極では燃料や食料の節約のため、アザラシをちょくちょく捕獲するそうなんです。
で、捕まえたアザラシは内臓を抜いて厚い皮下脂肪と食用になる肉とに分けるそう
なんですが、ある日、捕まえたアザラシをいつものように解体したところ、胃の中に
妙にゴツゴツとしたものが入っているのに気付いたと。
アザラシはペンギンを丸ごと食べる事もあるので未消化のペンギンでも入っている
かと思ったけれどそれにしては形がおかしい。気になるので胃を開けてみたところ、なんと
人間と思われる骸骨と背骨やあばらの一部が入っていたそうです。金髪の長めの髪が
付いていたのでサルの類ではなく間違いなく人間だろうと。
しかし、他国の観測所に問い合わせてみても、該当する遭難者の類は存在しない、と。
しかもその骸骨、冷静になって見てみると額のところに眼窩と同じ様な穴があいて
いる。銃で撃たれたか槍で突かれたか、はたまた最初っからそういう骨の形をした
人種なのか。いずれにしても違う意味で怖いため、報告はせずにそのまま海に流して
葬ったそうです。その人物はそれが不思議でたまらず、今でもちょくちょく夢に見る
そうです(「憑かれてるのでは?」と訊いたら凄く厭がられた)。






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