【閲覧注意】怪談の森【怖い話まとめ】

当サイト「怪談の森」は古今東西の怖い話~ほっこりする神様系の話まで集めています。 随時更新中!!

カテゴリ: 雷鳥一号



880 :雷鳥一号 ◆zE.wmw4nYQ:2009/08/06(木) 18:43:38 ID:iMPQqwys0
知り合いの話。

彼はかつて漢方薬の買い付けの為、中国の奥地に入り込んでいたことがあるという。
その時に何度か不思議なことを見聞きしたらしい。

「石も生薬の材料に使います。
 竜の骨とか呼んでいて、まぁそのほとんどが化石なんですけどね。
 こんなことがありました。
 ある時、知り合いの薬屋に御邪魔していると、一人の男性が買ってくれと言って大きな灰褐色の物体を持ち込んできたのです。
 長さは男の背ほどもあって、古い柳の幹ほども太さがありました。
 男曰く、これは間違いなく竜の骨だと」

薬屋はしばらくそれを調べていたが、やがて顔を上げて言った。
『うちじゃこれは扱えない。
 ○○へ行ってみな。あそこなら捌けるだろう』
ちょっと不思議に思ったという。
そこの薬屋は、確か竜骨も扱っていた筈なので。
男が去った後で「何か問題があったのですか?」と聞いてみた。
薬屋は肩を竦めてこう答えた。
『問題というより、私にはあれを扱う知識がないんだ。
 あれはまだ骨の部分が多くて、完全には石と変じていなかったから。
 どういう動物のどこの骨かわからないと、とても狙い通りの薬効は出せない』


881 :雷鳥一号 ◆zE.wmw4nYQ:2009/08/06(木) 18:45:07 ID:iMPQqwys0
「化石になっていない? それにしては随分と大きな代物でしたが・・・」
『どんな動物の骨なのかはわからんね。
 時偶、決まって××の出身者が持ち込んでくるんだ。
 今の男も恐らくそこの者だよ。
 手首に変わった装飾を巻いてたから、まず間違いない。
 あそこの奥は信じられないほど山が深いらしいからね。
 得体の知れない神代の生き物が、今でも隠れ棲んでいるんだろうよ』
ふと思い出して確認してみる。
「○○って確か、この近くの裏通りにある故買屋でしたよね?」
『だから薬じゃなく、そういう類の物として捌くということさ』

最後に首を傾げながら彼は話をこう締めくくった。
「あれは、一体何という生き物の骨だったのでしょうかね?
 形状からすると、脚の部位のように思えたのですが」





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321 :雷鳥一号 ◆zE.wmw4nYQ :04/02/01 20:56
先輩の話。

彼のお父さんの実家は山奥の小村で、すでに廃村となっている。
そこの村人の多くは、狩猟で生計を立てていたそうだ。
狩人たちは獲物を正式な名前で呼ばず、村独自の呼び名を付けていた。
鹿や兎などはヨツ、猿はフタツ。猪だけは別格で、クジラと呼ばれていたらしい。
鳥には特別な呼び名はなかったそうだ。

ある早朝、お父さんの家に村中の狩人が集まったのだという。
何やら深刻そうな顔で打ち合わせをし、皆で山に入っていった。
お父さんはまだ幼かったが、唯一つ憶えていることがあるそうだ。
「ミツが出た」
この台詞がくり返し述べられていた。

夕方、山に入った狩人が帰ってきた。
猟は成功したらしいが、なぜか獲物を誰も下げていなかった。
皆返ってくるなり、塩をまいてお清めをした。

それから間もなく、村人は村を離れ始めたという。
村が廃れるまで長い時間はかからなかった。

あの日、狩人たちが何を狩ったのか。
お父さんはずっと気になっているのだそうだ。


329 :あなたのうしろに名無しさんが・・・:04/02/01 22:37
>>321
名前の由来は
鹿・兎→四本足→ヨツ
猿→二本足→フタツ
猪→おかくじら→クジラ
鳥→足をつかず飛ぶ→名前なし
ですかね?

これにのっとれば、ミツは三本足の何かなんでしょうが、一体なにやら・・・。
三本足といえば、日本神話の八咫烏や、中国神話の三本足の亀なんかが思い浮かびますが、
ミツは何か獣系の感じがしますね。


『山道の整備』
322 :雷鳥一号 ◆zE.wmw4nYQ :04/02/01 20:57
友人の話。

地元で登山大会がおこなわれることになり、彼も山道の整備を手伝っていた。
道を塞いでいる倒木を片しているうちに、彼は誰かに背中を叩かれた。
次の瞬間、ひどく突き飛ばされて前のめりに倒れてしまう。

誰だ!と起き上がると、黒く大きな手が握りこぶしを作っているのが見えた。
手は背後の木の幹から生えていた。
慌てて逃げ出したが、他のメンバーにはそのことを話せなかったという。

大会直前、ルートが急に変更され、その木のあった道は使われないことが決まった。
「やっぱり何かあったんだ」そう思ったが、何があったのかは聞けなかったそうだ。




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56 :KMT ◆nqnJikEPbM.8 :2013/08/23(金) NY:AN:NY.AN ID:1Ytbuggr0
 

親戚の話。

彼女が勤めている幼稚園では、時々子供たちが妙なことを言い始めるらしい。
着席するように号令すると、「この子の椅子がありませーん」と皆が訴えてくる。
「えっ、どの子の椅子が無いの?」と聞き返すと、
「この子の椅子が無いでーす」と言って、子供らは揃って教室の一角を指し示す。
しかし、彼女を含め先生方には、そこに誰の姿も確認できないのだそうだ。
大人と子供が「見える」「見えない」で押し問答をしている内に、その見えない子は教室から出て行くのだという。
「あ、出て行っちゃった」と子供が口に出すと、それからやっと普通に授業が始まるのだとか。

最初は悪戯かとも思っていたのだが、これが頻繁に起こるようになると流石に先生方も気に掛かり、
近くのお寺さんに頼んで御祓いをすることにした。
御祓いが終わると、お寺さんは帰る前にこう述べた。
「子供とお爺さんが一人ずついましたよ。
 まぁ、これで静かになるでしょう。
 でももし次にこんなことが起こったら、そうですな、その時はミルクと炒り子(鰯煮干し)をお供えしてあげてください」


57 :KMT ◆nqnJikEPbM.8 :2013/08/23(金) NY:AN:NY.AN ID:1Ytbuggr0
お坊さんの言う通り、その日以降、見えない子は現れなくなった。
そして一年が過ぎた頃、また子供らが「この子の椅子がありませーん」と口にするようになったという。
お坊さんの言葉を思い出し、ミルクと炒り子をお供えしてみた。
すると、見えない子はぱったり現れなくなったそうだ。

「それからも、大体一年周期でこんなことを繰り返していますよ。
 でも、なんでミルクと炒り子なんでしょうかね。
 ミルクが子供の分で、炒り子はお爺さんの分なんですかね」
そう笑いながら彼女はこの話を教えてくれた。
『いやそれって本当は、子供やお爺さんとは違うのじゃないかな』
そんなことを私は考えたが、口に出しては言わなかった。


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10: 雷鳥一号 ◆zE.wmw4nYQ 2006/08/07(月) 00:44:54 ID:hUd7sg6j0
友人の話。
彼の実家がある山村には、一寸変わった物の怪が出たという。
「舌盗み」とか「舌盗り」と呼ばれるそれに取り憑かれると、食べ物の味が全然
わからなくなってしまうそうだ。
山の主が他人の舌を借り、様々な味覚を楽しんでいるのだろうと言われていた。

姿形がない存在なので、力ずくでは追い払えない。
これに憑かれると、とにかく好き嫌いをせずに、何でも食べなければいけないと
伝えられていた。
色々な食べ物の味を堪能すると、舌盗みは満足して山に戻るからだとか。
なぜか胡麻の味は嫌いらしく、胡麻を沢山摂れば早く開放されるとも伝わる。

何とかして舌盗みを山に帰すと、元通りの味覚が戻ってくる。
生命に別状はないということだが、秋の収穫期にはとにかく怖れられ、そして
嫌がられた存在だったそうだ。

偏食はいけないっていう教訓が、化け物になったのかもしれない。
彼自身はそう考えているのだとか。




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412 :雷鳥一号:03/12/01 00:55
知り合いの話。 

夏休みに家族で、山へキャンプに行ったのだそうだ。 

夜、ふと目を覚ますと父親がいない。 
テントから顔を出すと、父親と灰色の影がぼそぼそと話をしていた。 
彼女は父親がいることに安心して、そのまま寝てしまったという。 

山から帰ってくると、父親はいきなり身の回りの整理を始めた。 
遺言を書き、財産分けまで済ませてしまい、家族はずいぶんと驚いたらしい。 

整理が終わるとほぼ同時に、父親は逝去した。心臓麻痺だった。 
親族から、まるで自分の死期を知っていたようだと言われたそうだ。 
彼女は、そのキャンプ場には二度と近づかないと言っている。 


413 :雷鳥一号:03/12/01 00:56
知り合いの話。 

仲間と二人で、冬山でのロッククライミングに出かけた時のこと。 
天候が急に崩れ、岩棚の途中で数日足止めを食らった。 
これは危ないかなと弱気になっていると、同行した仲間がさらりとこう言った。 
「大丈夫、俺の寿命はまだあるから、ここは生還できるはずさ」
どういうことかと問うてみた。 
聞くと昔、彼は山で出会った何者かに、自分の寿命を教えてもらったのだという。 
それの正体が何なのかは分からないが、彼自身は不思議と信じているのだと。 

次の日には吹雪は止み、彼らは怪我も無く下山できた。 
彼の寿命がいつなのかということまでは、さすがに聞けなかったそうだ。 


414 :雷鳥一号:03/12/01 01:00
友人の話。 

彼のお祖母さんは、かつて胃癌の手術を受けたことがある。 
手術をしてからというもの、お祖母さんは元気を失くしてしまったのだという。 
健康状態に問題は無いのだが、何をする気にもならなかった様子だった。 

そんな時、お祖母さんの友人から「遊びにおいで」と誘いが来た。 
出かけるのを渋る祖母を、家族皆で気分転換に行っておいでと送り出した。 

数日後、帰ってきた祖母は見違えるように元気になっていた。 
「私はまだ二十年は死ねないんだよ」
そう言って、色々な学習やボランティア活動に顔を出し始めたのだという。 

お祖母さんの友人に、「どうやって励ましたのですか」と父が尋ねたところ、 
「何もしていませんよ」と答えられた。
ただ、その友人の家は山中にあるのだが、
どうやら祖母は、そこで出会った誰かに「良いことを教えてもらった」と言っていたらしい。 
少々不気味だが、「塞ぎこんでいるよりは元気な方が良い」と家族は言っている。


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