【閲覧注意】怪談の森【怖い話】

当サイト「怪談の森」は古今東西の洒落にならない怖い話~ほっこりする神様系の話まで集めています。 随時更新中!!

カテゴリ: 石じじい





631 :本当にあった怖い名無し:2019/05/09(木) 22:42:27.62 ID:JLruCiiW0.net
石じじいの話です。

呪いの面は、よく聞く怖い話です。
人の形を真似たものは、人間の情念が宿りやすいのかもしれません。
じじいもそのような面をいくつか見たことがあるそうです。
見ると不幸になる、という仮面がありました。
じじいも不幸覚悟で所有者に見せてもらったそうですが、それは白い面で、目2つだけがある子供の顔くらいの大きさでした。
卵型の面にやや歪んだ楕円形の穴がぽっかりと2つあいて並んでいる。
その左右の眼窩(?)の間は広かったそうです。
面の中央部がほんの少し盛り上がっていて、それが鼻のように見えないこともない。
他には口も眉もありませんでした。
全体的に気持ちの悪いものでしたが、じじいはそれを見たときに「これは、ほんとうにお面やろうか?なんかちがうもんやないか?」とも思ったそうです。
売るにしても値がつかないし、もしかしたら価値のあるものなのかもしれない、
ということで、所有者はそれを箱に入れてお札で封印して押入れに保管していました。
そうしておくと、別に害を及ぼすものではなかったようです。

ある日、その家の子供たちが、縁側で遊んでいました。
母親がおやつのお菓子を持って子供たちのところに行ったとき、彼女は絶叫しました。
子供たちが、その仮面を取り出して遊んでいたからです。
動顚した母親は、持ってきたお菓子とお茶をのせたお盆を取り落としましたが、子供たちから面を奪い取り、それを持って父親の元に走りました。
父親は、その様子を見て、母親の話を聞いて、大慌てに慌てました。
二人はそのお面を見て黙り込んでいました。
母親は「ぐっ!」と言って口を押さえました。
父親も「うぐぐっ!」と。


632 :本当にあった怖い名無し:2019/05/09(木) 22:43:02.52 ID:JLruCiiW0.net
二人はいっしょに吹き出して大笑いしていました。
その白い面は、子供たちによって色々なクレヨンでメーキャップされていたのです。
眉毛が描かれ、
まつ毛上下が描かれ、
鼻の穴が描かれ、
分厚い唇が描かれ、
口の中にはバカボンのような歯が描かれ、
ちょび髭が描かれ、
頬骨の突起が描かれ、
額のシワが描かれ、
ていたのです。
それは非常に滑稽な面相でした。

それ以後、その面は災いをもたらさないものになったそうです。






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622 :本当にあった怖い名無し:2018/06/01(金) 17:28:10.15 ID:A7LE3hpG0.net
石じじいの話です。

石に魂を込める方法というのがあるそうとか。
じじいが人から聞いたそうです。
まず、深い山に分け入って綺麗な小石を求めます。清浄な地の石でないとだめだとか。それは、どんな色でも形でも良いらしいのです。
それを持ち帰って、綺麗に洗って布に包み手に持って「念を込める」のだそうです。
石は握らず手に持って、その石の中に自分が入っていく;自分がその石の内部の匂いを嗅ぐ、ような気持ちを強く持つのだそうです。
そうしていると、その手に持っている石の重さを自分で調整できるようになるそうです。
重くなれ、と念じると手に重さを感じる。(こっくりさんみたいですが)
そういうことができるようになると、その石を離れて、
家の障子や家具、柱、樹木の枝などの他の物体を自分の意思で振動させる、揺らせることができるようになるそうです。
この聞くと、「石」というものは念力を集中させる訓練のための道具にすぎないと思うのですが、
道具としての石を清浄の地で自分で見つけなければならない。
じじいにそれを教えてくれた行者のような人は、自分もできる、と宣っていたそうですが、やって見せてくれたことはなかったそうです。
同じようなことは、紀州に行ったときにも聞いたことがあったそうです。
『そがいなことができるようなってなにんやくにたつんかのう。ありゃ自分で自分にまじないをかけるようなもんやのう』



624 :本当にあった怖い名無し:2018/06/02(土) 13:44:11.43 ID:pwUkWiVj0.net
石じじいの話です。

石に魂を込めるというのと似ていますが、自分の記憶を蘇らせてくれる石というものがあったそうです。

未来を予言してくれる石があったと以前お話ししましたが、過去を見せてくれるものもあるという。
なんのへんてつもない小さな青い泥岩だったそうですが、それを頭の脇において眠ると、とてもはっきりとした正確な(どうですかね?)昔の記憶が夢の中で蘇ると。
昼寝で、手に持ったり衣服のポケットなどに入れて、うとうとしても同じ効果がえられるとか。
ただ、楽しい思い出だけを復元する、というように記憶の種類を選択することはできなかったといいます。
特定の年代の記憶を選んだり、同じ記憶の重複復元を避けたりすることはできたそうなのですが、
その方法については、私のメモにはありません。
『その石をもっちょった人は、暇があればうとうとねとって昔の夢をみとったわい。
 それでええんかのう?忘れたい思い出はなかったんかね』




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418 :本当にあった怖い名無し:2018/12/27(木) 00:05:46.47 ID:MLpuIQfv0.net
石じじいの話です。

じじいが子供の頃のことです。
「怖いことが書いてある石」が山中にあったそうです。
これはとてつもなく怖い。
それを読んで発狂した人もいました。
日本中がひっくり返るような内容だったと。
それは平たい石に彫られていた碑のようなもので、ずいぶん古いもののようだったそうです。
いつ頃からあり、何の目的で誰が作り、いつ頃から知られるようになったのかは不明でした。
じじいは見なかったそうです。
多くの人に読まれると危険だ(なぜ?)ということで、三人の人間で破壊することになりました。
そのような「石」があるということは伏せられていて少人数しか知らなかったのですが、少しづつ話が漏れてきていました。
じじいの友人はどうしてもそれを見てみたくて、夜家族が寝静まった時に一人で見にいったそうです。
その夜は月夜だったそうですが、子供が一人で山に登るのはかなりの度胸と言えるでしょう。
その子は無事に帰ってきたそうですが、翌日じじいたちが何が書かれていたのか?と尋ねてみても、
「暗ろうてようみえんかった」
だめです。
その子は昼間にも再びその石の場所を訪れたそうですが、「漢字ばっかりでようわからんかった」と。
しかし、その子がこっそり見たということが大人たちに知られて、こりゃ一刻の猶予もならんということで石はすぐに破壊されたとのこと。
叩き割って、岩屑を谷に捨てたそうです。
その後、破壊作業にあたった三人は老衰で死亡、病死、事故死となったそうです。
因果関係はわかりませんが、まあ普通の死に方でしょう。
二回も石を見たじじいの勇敢な友人は出征して戦死。

後日談があります。
戦後、ある人が山菜採りだか猟だかのために山に入った時に、「その石」を見つけたという話があったそうです。
その人は、当時珍しかったカメラでその「碑」の写真を撮影したということです。
じじいは写真は見ませんでしたが、見た人によるとよく撮れていたとのこと。
「何が彫られとったんかのう?たまげるような内容やったゆうんやけど。
 まあ、あの石は山のいろんなとこに出てくるのかもしれんのう。読んでもらうんを待っとるんよ」
写真の所在、撮影者のその後もメモにありませんでした。
どうも、見たら死ぬ、という存在ではないようです。





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139 :本当にあった怖い名無し:2019/12/09(月) 18:27:08.17 ID:kAMD7KY00.net
石じじいの話です。

この話は、聞き取りの末期に聞いた話です。
何回かに分けて聞いた話らしく、メモノートの最後の分冊のあちこちに分散していたものをまとめてみました。
この頃は、かなり聞き取りに慣れていたので、疑問点についてじじいに尋ねて答えをえていたらしく、全体としては長い詳しい(笑)ものとなっています。
ただし、その場で書きとったものではなく、家に帰って覚えていることだけを書き残したものでしょう。


皆さんは、『推背図』という書物をご存知ですか?
これは、昔の中国で著された予言書です。
ノストラダムスの予言書『百詩篇』も日本でブームになりました。
また、全ての個人の運命を記述したという『アガスティアの葉』というものも一部で有名になったようです。インチキらしいのですが。
そのようなことを彷彿とさせる話です。


140 :本当にあった怖い名無し:2019/12/09(月) 18:27:26.66 ID:kAMD7KY00.net
ある寺に、変な過去帳がありました。
その過去帳は非常に古いもので(江戸時代の初め頃から、とか)、保存が悪く虫食いだらけでした。
なんども災害に遭ったようで、水に濡れて乾いてでぼろぼろ。
その過去帳には、死ぬ人の名前、戒名、享年が非常に遠い未来まで記されていたそうです。
「予言過去帳」のページの途中からは元号の記入はなくなり、死ぬ人の名前その他が羅列されていました。
非常に多くの名前がのせられていて、書物は分厚く、また、3巻もあったそうです。
筆跡が異なった部分が含まれていたので、複数の人間が書いたのだろうと。
つまり、同じ筆跡で人名が続いて記入された後、次に異なった筆跡で記述が続く、また筆跡が変わる、と続く。
多くの人によって書き継がれていたのだろう、ということでした。


141 :本当にあった怖い名無し:2019/12/09(月) 18:27:51.81 ID:kAMD7KY00.net
では、どうしてその過去帳が未来の死亡者を予言しているということがわかるのか?
それは、現在までの実用されている過去帳と対照してみると、
双方に同じ名前が出てきて、予言過去帳に記されている享年、死亡年月日が一致するのです。
もちろん、他へ移住した人や他から移入してきた人もいるので、そのような人の名前は予言過去帳にはありません。

ある時、地元の郷土史家が、それをどうしても見て調べたいと言ってきましたが、
その寺の住職は、部外者に見せることを非常に嫌がりました。
予言過去帳にのっている人々のいわゆる「出自」が明らかになる、ことを恐れたのでしょう。
また、あまりに荒唐無稽なオカルト的なもので人の生活に害するものだ、という認識もあったのでしょう。
しかし、郷土史家はしつこく迫って、その予言過去帳を調べることとなったそうです。地元の有力者のつてをたよったとか。
彼は予言過去帳と実用過去帳とを比較して、
ある筆跡によって書かれた死んだ人の数と、その人々が死んだ年代の長さがだいたい比例することを発見しました。
つまり、三十年ほどの死亡者を一人(ひとつの筆跡)が予言しているのです。
こうして編年していくと、その調査時からさらに六十年ほど後の未来の死亡者を予言していることがわかりました。
じじいが言うには、最後の人名はだいたい昭和40年代頃に死ぬ人だったと。


142 :本当にあった怖い名無し:2019/12/09(月) 18:28:20.18 ID:kAMD7KY00.net
そして、その郷土史家は、その予言過去帳に自分の名前を見つけました。(このたぐいの話の定番ですね)
その時から数年後と思われる死亡年でした。
もちろん、彼はその予言通りに死にました。
その後、その予言過去帳は、箱にしまわれて厳重に封をされて寺に保管されることになったのです。
じじいがこの話を聞いた時、その寺の住職(もちろん、調査時の住職ではなく、のちの代の人)は、
「あんた、見てみるかな?自分の名前があるかもしれんで」と、じじいにいたすらっぽく言ったそうです。
そんなたいへんなものを他人に見せてもいいのか?今まで厳重にしまわれていたのに、とじじいは彼に尋ねたそうですが、
「かまうかい、もう、だいぶ時間が経っとるけんな。それに、この過去帳の予言が終わるのももうすぐやけんな」と。
しかし、じじいはその過去帳を読むことはありませんでした。
その後、その住職が山に山菜採り?に行って崖から落ちて死んだそうですが、それとこれとの関係はもちろん不明。

この話をじじいがしてくれたときは、その予言過去帳の予言期間が終わるかどうか、という時代だったと思います。
「なんで過去帳を見んかったん?おもしろいやん」
「そがいないなげなもん見て、もし自分の名前があったらおそろしかろう。
 そがいなったらな、その予言が当たるように生きていくはめになるかもしれんが」
その寺の名前はメモにはありません。
じじいが教えてくれたのに私が書き忘れたか、それとも教えてくれなかったのか?
その予言過去帳は、3巻目の綴りが一度ほどけてしまったらしく、最後の方のページは失われていたそうです。
実際は、もうすこし将来まで予言が書かれていたのでしょうか?
あるいは、「4巻目」などのように、つづきの巻があったのでしょうか?





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227 :本当にあった怖い名無し:2020/01/18(土) 22:00:45 ID:EnYb9QDk0.net
石じじいの話です。

じじいの話の聞き取り末期の記録です。詳しい内容になっています。

願いをかなえてくれる家があったそうです。
マヨイガのようですね。
その家は廃屋で山の中にあります。
奥の間に祭壇があって、その前で一心に祈ると自分の願い事が叶う、と。
その祭壇は仏壇でもなく神棚のようなものでもなかったそうです。
何もお供えをしなくても良い。
ただ行って、その前に伏して願えば良い。
願い事を口に出しても構わないし、念じるだけでも良い。
まあ、あやしい話なので、ほとんどの人は信用しませんでした。
ただ、ある男性は、それを行なって願いがかなったらしく、他人に熱心にその効能を吹聴していました。
彼が言うには、その家にまっすぐ行くのではなく、あるルートを巡って行かなければならない。
それは遠回りなのですが、そうしないといけないのだ。
この方法は、ある人が教えてくれた、ということでした。
しかし、教えてくれた人が誰か?また、その家に行く道順も教えてくれなかったので、他の人は全く信用しなかったのです。
当然でしょう。
変わり者の嘘つきだ、という悪い噂さえたったようです。


228 :本当にあった怖い名無し:2020/01/18(土) 22:01:04 ID:EnYb9QDk0.net
その村に女の子がいました。
彼女の母親が若くして亡くなり、少女はとても悲しみました。
ひどく落ち込んで外出もなかなかできない状態が続きました。
少女をかわいそうに思ったその男性は、少女にその家に行く方法を教えたのです。
そこに行ってお母さんに会えるように祈ってみては?ということだったそうです。
もうおわかりでしょう。
願い事がかなって、死んだお母さんが『魔物』となって少女のもとに帰ってくる、というペットセメタリー的な話で・・・
もう少し待ってください。
少女は教えられた通りの道順でその家に行って、一心に願いました。
お母さんに会わせてくれと、できれば生き返らせてくれと。
翌朝、少女の枕元にはたくさんのおもちゃが置かれていたそうです。欲しかったおもちゃが。
父親にずいぶん叱られたそうです。どこから盗んできたのか?友達の家か?店屋からか?
しかし、そんな高級な珍しいおもちゃを持っているともだちはいなかったし、
店屋など遠くて子供が容易にいけるはずもない。そんな田舎では売ってもいない。
父親はその少女を見守るようになりましたが、仕事があるのでいつもというわけにはいきません。
そのうち少女は、隙を見て再び家に行って祈りました。
「今度こそ、おかあちゃんに会わせてださい、もどしてください」
翌日、少女の枕元にはたくさんのおもちゃが置かれていました。前のものとは別の。


229 :本当にあった怖い名無し:2020/01/18(土) 22:01:26 ID:EnYb9QDk0.net
父親にさらに厳しく詰問されましたが、少女には答えるすべがありません。
その日から、少女はますます暗く鬱々と落ち込んでいきました。
そして二度、自殺をこころみたそうです。
家族の者たちは、少女を遠くの町の脳病院(ママ)に入れました。
一年ほどいて、少女は回復したそうです。
その後、少女は学校を終えるとすぐ、進学することなく、家族の反対を押し切って仏門に入りました。

「こわいことです、こわいことです」
老齢の庵主さまは、そう、じじいに言ったそうです。
「今の私が、あの家で、母を求めたら、何を得るのでしょうか?」
「こわいことです。あなたも、山を行かれる人ですから、その家に行き当たることもありましょうが。よくお考えください」






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