【閲覧注意】怪談の森【怖い話】

当サイト「怪談の森」は古今東西の洒落にならない怖い話~ほっこりする神様系の話まで集めています。 随時更新中!!

タグ:魑魅魍魎




397 :☆:2010/07/07(水) 22:12:31 ID:BOEM9U5G0
オカルトじみてはいないんだけど、バイトで経験した自分とは縁遠い人たちの話をひとつ・・・

オレは知人の紹介で、裁判所がらみのバイトをしていたんだけど、 
この仕事って言うのが、団地に住んでいて、何らかの理由で立ち退きを宣告された部屋の荷物を片付け、 
きれいに掃除をして明け渡すというもの。

仕事の流れとしては、 
①裁判所の強制執行員が令状みたいなものを差し出して強制執行を告げ、住人を追い出す。 
(すでに立ち退いて空家になっている場合も多い)
②同行している鍵師が新しい鍵に交換する。 
(ピンポンを押しても反応がない場合は、裁判所の執行官立会いの下に鍵師が道具を使って鍵を開ける)
③執行官の号令のあと、トラックで待機していた我々が、ダンボールをもって一斉に部屋内へ入り、
家具からごみまで全て運び出す。 

東京地検特捜部の家宅捜索とか良くテレビに映るけど、はたから見るとあれに近いかもしれない。 


398 :☆:2010/07/07(水) 22:13:21 ID:BOEM9U5G0
で、そんな訳ありの人たちを相手にした仕事なので、いろんな衝撃事実を目にしてきたんだ。 
ほとんどの場合、家賃の支払いが何ヶ月も滞ってて退去命令がでるケースが多いんだけど、 
中には団地住人の苦情なんかで退去命令が出ることもある。 
今回は、そんなケースで退去させられた、一風変わった住人の話をいくつかしたいと思う。 

①鳩男
執行官のゴーサインが出た後、我々は勢いよく階段を駆け上がり玄関のドアを開けた。 
その瞬間、数羽の鳩が襲い掛かってきた。
「うわっ」とびっくりしたのもつかの間、さらに恐ろしい光景が・・・ 
部屋に入ると、部屋内には50羽はいると思われる大量の鳩。さらに床一面は鳩の糞で真っ白。 
もちろん、悪臭もそこらへんの臭さの比ではない。
床の鳩の糞はすでに10cmほど積もっており、乾いて化石化している。 
次の部屋に入ろうにも、糞で底上げされた床が引っかかって、引き戸も開かない。 
仕方がないので引き戸を取り外し、やっとの思いで居間にたどり着くと、
そこにはさらに驚くべき光景が・・・ 
居間の中心に蚊帳が立てられており、蚊帳の中には布団が一枚。
その横には、トイレ代わりと思われるバケツがひとつ。
そう、ここの住人はこの蚊帳の中だけで生活し、周りは鳩だらけ、という生活を送っていたのだ。 
何がしたくてこのような生活を送っていたのかは理解できないし、
当の本人も見たことがないため、私には何とも言えない。
我々は愚痴をこぼしつつ、延々とスコップで鳩の糞をすくい続けるだけだった・・・


399 :☆:2010/07/07(水) 22:14:03 ID:BOEM9U5G0
②暴力団関係者
意外と知られていないが、団地にはそっち系の人が多く住んでいるらしい。 
公団の場合、暴力団と分かれば入居はできないのだが、 
下っ端の組員ともなると金もないので、何らかの手を使って家賃の安い公団に住むらしい。 
で、隠された銃を発見したこと数回。日本刀の類はもう驚きもしない。 
けど、そんな私でも腰を抜かしたものがある。 
やくざ社会ではおなじみの『小指』・・・ 
冷蔵庫を空けると、『ごはんですよ』の瓶のようなものに、ホルマリン(アルコール?)が満たされていて、
その中に沈んでいる小指が・・・瓶には丁寧にマジックで日付が書いてある。 
驚くことに、そんな瓶が5個もあった。 
さすがにその日は業務中止。執行官が警察を呼んで、我々は解散となった。 
ミスを犯した後輩の指を集めるのが趣味だったのだろうか・・・ 
そもそも立ち退きを喰らった本人は今何処に・・・(逃亡中?刑務所?あの世?) 

③宗教関係者 
立ち退きを喰らった人たちの半分以上は、何かしらの宗教団体に入信している。 
この仕事で部屋の荷物を片付けていると、たいてい宗教の本が出てくる。 
国内でも巨大な某新興宗教団体がほとんどだ。 
金がないから幸せを掴みたくて入信したのか?それとも、入信したために有り金を失ってしまったのか? 
いずれにせよ、公団の家賃数万円が払えないほど金銭的に困っている人が、
宗教団体に入信しているという事実だけは目の当たりにした。 


400 :☆:2010/07/07(水) 22:14:51 ID:BOEM9U5G0
④・・・ 
この仕事をやっていて、やはりこれ以上の衝撃は無いと言えるのが、そう『自殺』。
私は5回ほど遭遇したことがあるが、
住人が死んでいた場合は、執行官がその時点で強制執行中止を告げるため、直接死体を見たことは無い。
ただ、数週間後に、死体が片付けられた部屋をきれいにするのは我々の仕事だ。 
そんなケースの場合、事前にその旨を告げられ、苦手な人は事前に仕事を辞退する。 
まず、玄関のドアを開けると、花瓶に花が置いてある。
一度、畳が赤茶けてシミになっていることがあったが、
そのシミの輪郭が人の顔に見えて仕方が無いこともあった。
どんないきさつで、なぜ死を選んだのかは、私には分からない。 
我々はただただ部屋のものをダンボールにつめ、ほうきで部屋を掃くだけだった。 

この仕事は、同じ団地に何度も訪れることが結構ある。 
最も切なかったのが、その自殺のあった約一年後、同じ部屋でまた自殺者が出たことだった。 
さすがにこのときは、仲間一同無口になった・・・
偶然といえば偶然だが、何かあるのかもしれない。 
この事実を知ってか知らずか、2度目の自殺があった数ヵ月後、すでに新しい住人が住んでいるようだった。 
ここではあえて言わないが、2chのローカル心霊スポットスレでも、ここの団地はたまに名前が挙がる。 
半年後、私は就職のためこのバイトをやめたが、
3度目、4度目の自殺者が出ていないことをただただ祈るのみ。 

団地にお住まいの皆さん。隣近所に怪しい人はいませんか? 
急に見かけなくなった人はいませんか?
団地は魑魅魍魎の世界ですよ。お気をつけて・・・






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2009/06/06(土) 22:03:16 ID:HZZJCGmj0

ブームという言葉に乗せられて、とある国へ旅行へ行ったことがある。

旅行は大して面白くもなく、免税店くらいしか行くような場所もなかったのだが、その晩に恐ろしい体験をした。

夜の十時頃だったと思う。夜中の外出は治安の関係でしないほうが良いと言われていたのだが、なんとなく寝付けず少し夜風に当ろうと外出する事にした。

出国の再に注意などされていたので、ホテルの従業員に外出をとがめられるかと思ったが、そんな事はなくあっさり出られたので、私は地図を見て近場にある山の中の公園まで散歩した。

公園の入り口に差し掛かった頃だろうか、林の中に白っぽい服を来た人がたたずんでいるのが見えたのだが、私は「こんな時間に?」と少し不思議に思った。

あまりその事は気にせず、しばらく公園を歩いていると、ある異変に気が付いた。
白っぽい服を着た人は一人ではなく、気が付くと公園の林の中に無数にいる。

その人々は何をするわけでもなく、たたずんでいたのだが、しばらくするといっせいに林を出て公園の中心部辺りに集まり始めた。

私は「ちょっとこれはまずいかな……」と思い、その集団を迂回するように早足に帰ることにしたのだが、そこで二つ目の異変が起きた。

白っぽい服を着た集団が、突然奇声を上げたかとおもうと、集団の中の一人の男が隣の老人に噛み付いた。

そしてあろうことか噛み付いたまま肉を引きちぎり、むさぼり食い始めた。

さらに男と言わず女と言わず、その男の奇行がまるで開始の合図だったかのように、お互いがお互いを殴り飛ばし、蹴り、噛み付き、むさぼり食い、犯し、凄まじい阿鼻叫喚の地獄絵図が繰り返された。

私はあまりの出来事に、なかばぼうぜんとしていたが、これはまずいと走って逃げ出し、ひとまず警察を呼ばなければとホテルへと急いだ。

後ろからはまだ悲鳴とも絶叫とも言えない恐ろしい声が響いてくる。

公園の出口に差し掛かった辺りだろうか、ふとその奇声が聞こえなくなった。

私は反射的に振り向いた。すると先ほどまでの地獄絵図が嘘であったかのように、あの光景が一瞬のうちに消えていた。

私は何が起きたのかさっぱりわからず、「あれは幻覚か夢だったのだ」と自分に言い聞かせ、翌日その国を後にした。

旅行から帰ってから数日後、私に異変が起き始めた。
ちょっとした事で他人の言動がしゃくに障るようになり、周囲に人々に当り散らすようになり、さらに昼夜を問わず異常な空腹感にさいなまれるようになった。

しかも食べても食べても満腹になれず、それどころか私の体はみるみる痩せ細り顔色も悪くなっていった。

自分でもこの異常な状態に気付いていたため、何件か病院へも行ってみたのだが、医者はストレスだろうと言うばかりで、状況が一向に改善しない。

そんな日々が数週間続いた頃だったと思う。私は仕事が遅くなり、終電を逃してしまったためタクシーで自宅に帰る事にした。

タクシーを呼び止め車内に乗り込むと、どうもタクシー運転手の様子がおかしい。

会話もなく、ちらちらとこちらをうかがっており、非常に挙動不審で、私はイライラして不機嫌そうに「なんだ?」と文句を言った。

するとそのタクシー運転手はぽつりぽつりとこんな事を言い始めた。

「こんな事は言いたくないのですが……あなたには何か非常に恐ろしいものが取り憑いています。最近身のまわりでおかしな事はなかったですか?早急にお祓いをした方がいいと思うのですが……」と。

私は心当たりが十分にあったが、急に恐ろしくなり「もうここでいい!」と運転手に言うと、料金を払いそのまま後は徒歩で家路についた。


翌朝
私は昨晩のタクシー運転手の言葉が気になり、最近の出来事が不安でもあったため、「体調が悪いから」と会社を休むと、実家のほうにある本家が檀家をしているお寺へと相談におもむいた。

お寺に到着すると、住職は私の姿を見るなり何も言わずに「とにかくこちらへ」と本堂へ誘導し、そのまま何の説明もないうちにお祓いが始まった。

お祓いが終ると、住職は私にこんな事を言い始めた。

「あなたは最近某国へ行きましたね?最近あの国からよからぬものを持ち帰ってしまう人が増えている。あなたもそういうよからぬものに憑かれていた」と。

そしてさらに住職はこう続けた。

「あの国は数百年、もしかしたら千年以上も餓鬼道に堕ちた状態が続いている。

その状態のまま人が死ぬとそこにとらわれ、逃れる事もできずに怨念の吹き溜まりの渦ようなものができている。

もしここにこなければ、あなたもいずれその吹き溜まりに取り込まれていただろう」と。
そして住職は、私はあなたに憑いていたものを成仏させたわけではない、「元の場所に送り返しただけ」なのだという。

さらに住職はこう続けた。
「我々外国人は、あの国の中ではまるで闇世の中の光のようなものなのらしい。

怨念の渦の中から逃れたい人々は、外国の人を見かけると、渦から逃れたいがためにその人に取り憑くのだ。

あの地域そのものは、もはやどうにもならない。だから私達に出来る唯一の自衛手段は「係わり合いにならない事なのだ」」とも言っていた。

これ以降私の体調は元に戻り、精神的にも以前のように落ち着くことができた。

そして、私は二度とあの国へは行くまいと心に誓った。




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