412 :名無し百物語:2023/10/13(金) 22:00:01.67 ID:XzFIuy8H.net
石じじいの話です。
これは、ちょっと残酷な話なので、石じじいが話してくれたものではないかもしれません。
聞き取りノートの巻の順番からすると、私が小学生低学年のときに聞いた話と思われます。
私がちいさいときには、じじいは残酷な話やエロい話はしなかったように記憶しています。
昔の猟師は、狩りだけで生活をたてることが難しかったので農業をしながら猟をしていたそうです。
彼らは、殺生人と言われていたようです。
夏になると川魚をとって歩いたり、鵜飼いもしていた猟師もいたとか。
また、丸木舟を作るのものもいたそうです。
猟師は、イノシシやクマだけでなく、鳥も狩りますが、海にでかけて海鳥をとることはなかったそうです。
彼らが言うには、海の神様が怒るのだと。
猟師ではなく遊猟のために海鳥を撃ちに海へ行った人がいましたが、案の定、死にました。
海岸で倒れていた男の頭は銃で撃ち抜かれていたそうです。
弾丸は頭骨を貫通していたので見つかりませんでした。
かなり大きな弾丸だったらしく、頭の一部が欠損していました。
結局、使用された銃はわかりませんでした。
一緒に遊猟をしていた人たちが疑われたそうですが、使用していたのは散弾銃だったので、疑いは一応はれました。
しかし、別の銃で撃ち殺して、それをどこかに隠したのではないかとも考えて、警察は現場を詳しく調査しましたが、銃は見つからなかったそうです。
家宅捜査もしたのですが見つからなかったと。
そのニワカ猟師を殺したのは、ほんとうに弾丸だったのでしょうか?