922 :本当にあった怖い名無し:2014/03/11(火) 14:15:32.44 ID:T9DJC5qf0

もう20年以上前の話だけど1つ。

実家の近くの山に、寺なんだか神社なんだか覚えてないんだけど朽ちたのがあった。
もう地元の人間も存在を忘れかけてるぐらい古い建物というか残骸で、そこにお化けが出るという噂が子供の間で流行った。
そこに友達と二人で冒険しに行こうという話になったんだけど、怖いので昼間に行くことになった。

 

行くことは比較的簡単で、獣道を辿っていけば子供のチャリでも小一時間ぐらいで着いた。
でも日もあるしその建物の周りは比較的拓けているからそこまで怖くなくて、建物の中に入ってみた。
入ってみたと言っても、もう扉も朽ちて倒れてるし屋根も穴だらけで、不気味ではあるけど怖くはない。
そして調子に乗った俺と友達は色々ひっくり返して面白いものでもないかなと漁った結果、
壁にかけてあるおたふくの仮面に気がついた。
でもこれがひび割れまくりで蓮コラみたいになってて気持ち悪い。
あまりの気持ち悪さに友達が棒で叩いて落とした上に、そこら辺に落ちてた板で見えないようにして帰った。

 


 

924 :本当にあった怖い名無し:2014/03/11(火) 14:38:11.70 ID:T9DJC5qf0

ただ流石にあんだけ荒らして帰ったのが気になって、友達と別れた後にまんじゅうを持って1人でもう一度建物に行った。
散らかしたものを片付けて、気持ち悪い仮面も一応元に戻して、
入り口のところにあった台みたいなのにまんじゅうを置いて帰った。

その帰り道に近所じゃ見たことのないスラっと背の高い綺麗なお姉さんが歩いてて、駅までの道を聞かれた。
すごい細かいレースが入ってる真っ白なワンピースに、お姉さんの肌も負けないぐらい真っ白で、
なんというかもうこの世のものじゃない。
でも基本アホなガキなので、すごくきれいなお姉さんに話しかけられてやったーぐらいにしか思わず、
普通に駅までの道順を教えてあげた。
そしたらお礼にってまんじゅうを貰った。さっき俺があの建物に置いてきたのと同じまんじゅう。
ここで急に怖くなって、全速力で家に帰って布団にくるまってガクブルだった。

ただの偶然かも知れないしと思ってたんだけど、次の日に一緒に行った友達が所謂狐憑きになったと聞かされた。
病院に担ぎ込まれたけど、その日のうちに元に戻ってすぐに退院したけど、その時のことは何も覚えてないらしい。
次は俺かと思ってますます怖くなって怯えてたけど、その後何もなかった。
形だけとはいえ片付けに行ったのが良かったんだと思うけど、今でも時々怖くなる。