【閲覧注意】怪談の森【怖い話】

当サイト「怪談の森」は古今東西の洒落にならない怖い話~ほっこりする神様系の話まで集めています。 随時更新中!!

カテゴリ: 山神様



20 :犬の親子と女の子:2011/05/17(火) 02:46:41.51 ID:rpqNSiVS0
私の家は昔の古い日本家屋といった感じの、ジブリの映画に出てきそうな家でした。
土間や畳敷きの大広間、竈のある台所に仏間と16畳の和室。
和室は障子を開け放つと、縁側に面した庭が一望できました。
家の後ろはすぐ山肌になっており、春には山菜が良く採れていました。
その家に私は、曾祖母、祖父、祖母、父と母、我が家の愛犬ジョンと一緒に暮らしてました。
ジョンは私の父が知り合いから譲り受けた犬で、紀州犬と何かの雑種らしく、真っ白な体毛をしていました。
私が13歳になってしばらくした頃、ジョンが子犬を産みました。
生まれた6匹全てが、ジョンにそっくりな白い体毛をしていました。
私は縁側に寝転がって、ジョンや子犬たちがいる庭先を眺めるのが好きでした。

雨が続いたある日、久々に晴れたのでお菓子と漫画をもって縁側に寝転びに行くと、庭に見知らぬ女の子が居ました。
小屋の前の芝生で気だるそうに横たわって居るジョンと、そのお腹の辺りで元気に転げまわってる子犬達。
それをその女の子はニッコニコしながら眺めていました。
年は小学校低学年か、ひょっとしたら幼稚園の年長組くらいのショートボブの女の子。
白いワンピースを着て、左手には綺麗なビーズの腕輪をしていました。
あんな可愛らしい子近所に居たっけ・・・?と思いながらも、
近所の小さい子がジョンを触りにくる事なんて良くあるので、放っておきました。

漫画を一冊読み終えて顔を上げてみると、女の子はまだジョンと子犬達を見ていました。
転げまわる子犬達を見ては、
(*´∀`*)みたいな顔でニッコニコしながら眺め、
子犬がくしゃみをしたら、
Σ(>ヮ<*)みたいな顔で驚いたり、
眠くてコクリコクリしてる子犬には、
(*゚ー゚)みたいな感じで顔を覗き込んだりと、
あまりに表情がころころ変わって面白いので、私はしばらくその女の子を見ていました。


21 :犬の親子と女の子:2011/05/17(火) 02:47:16.65 ID:rpqNSiVS0
ポカポカとした陽気で、若干うつらうつらしながらその光景を見ていたのですが、気がつくと女の子が居ません。
あれ?帰っちゃったのかな?と思ったのですが、私の家はこの縁側を通らないと帰れない造りになっています。
いくらうつらうつらしていたとしても、人が通ればさすがに気がつきます。
ふと気になってサンダルを履き、庭を探してみました。
半目を開けながら爆睡しているジョンと、遊びつかれて各々独特な格好で寝ている子犬達以外は何も居ません。

おかしいなぁ…いつ帰ったんだろう?と首を傾げながら、母に「さっき庭に来てた女の子誰?」と尋ねると、
「ん?女の子?母さんずっと玄関んとこに居たけど、誰も来なかったよ?」と、おかしな答えが返ってきました。
まさか…座敷わらし!?と思い、今度は曾祖母にさっき起きた事を言うと、
「いや、座敷っ子じゃない。座敷っ子は草が苦手で、草で出来てる畳も縁しか歩かん。
 ましてや、芝生の生えてる家の庭には出るはずもない。」
という返答が…。
結局、私が寝ぼけていたという事で一件落着しました。

が、しかし。その女の子は、晴れた日の庭に毎日のように現れるようになったのです。
ジョンや子犬達を見てはまたころころと表情を変え、面白おかしくその所作を見守っている女の子。
見えてるのは私だけで、
曾祖母も祖父も祖母も父も母も、果てはジョンやその子犬達までも彼女のことは見えていないようでした。
祖父は「お払いしてもらったほうが良いんじゃないか?何か悪いものに憑かれてるんじゃないか?」と心配していましたが、
私にはあの女の子が悪いものには見えずに、
「別にいいよ。あの女の子見てるだけでも面白いし。なんか癒されるから」
と、お払いに行こうという祖父の申し出を断っていました。

その女の子が現れるようになってから数日後、3日ほど雨が続いた日のことでした。
その年は例年になく雨が多い年で、数日降っては一日晴れて、また次の日から雨が続くといった事が起こってました。
夕飯時、「今年はずいぶんと雨が降るなぁー」と家族で話をしていた時。
何やら心配そうな顔をしていた祖父が私に、
「そういえば、あの女の子はまだ出るのかい?雨降りにも居るのかい?」と話しかけてきた時だったのを覚えています。


22 :犬の親子と女の子:2011/05/17(火) 02:49:05.04 ID:rpqNSiVS0
ザァーーーーー…と言う雨の音が、急にゴォーーーーー…という聞いたことない音に変わりました。
「あれ?何この音…?雷の音とも違うよね?」と私が言うと、祖父がハッ!とした顔をして玄関の方へ走っていきました。
「ど、どうしたの?」と問いかけながら祖父の後を追うと、祖父は玄関の扉を開け放ち、じっと耳を澄ませています。
つられて私も耳を澄ませていると、
ゴォーーーーー…という音に続いて、ザッ!ザッ!ザザザー!という木が激しく揺れてるような音も聞こえてきました。
その瞬間、祖父が「逃げろ!急いで家から出ろ!早くしろー!!」と叫びました。
あまりに急に叫んだので、ビックリして目をぱちくりさせていると、
「お前も早く靴を履け!走れる靴を履け!」と怒鳴られました。
祖父の叫びを聞いて、顔を青くした父が曾祖母を担ぎ、母は印鑑と通帳の入ったバッグを握り、
祖母は非常時用のリュックサックを背負い、急いで家を出ました。

外に出るとゴォーーーーー!という音がまだ続いて、小さな地震のような揺れが続いています。
あ・・・ジョンがまだ庭に居る!と思った私は引き返そうとしましたが、
「走れ!今家に戻るな!死んじまうぞ!!」と言う祖父に無理やり抱えられました。
雨は結構激しくて、ゴォーーーーー…という音と雨が体にぶつかる音、木のざわつく音が頭の中で混ざり、
少し眩暈がしました。
家の前の砂利道を走りぬけ、舗装された道路に出ました。
それでも安心は出来なかったようで、結局そのまま高台にある集会場まで家族全員避難しました。

集会所に着くともう全身ずぶぬれで、
集会所の電話から管理をしている人に電話をかけて、あるだけの服と毛布を貸してもらいました。
曾祖母は両手を合わせ、「なんまいだぶ…なんまいだぶ…」と呟いていて、祖母と母は号泣していました。
管理人のおじさんと祖父と父は、青い顔をしたまま「これからどうしようか…」といった話をしていて、
私は何が起こったか訳もわからず、ただボー…っとしていました。


23 :犬の親子と女の子:2011/05/17(火) 02:50:09.74 ID:rpqNSiVS0
翌朝は昨日の大雨が嘘のようなカラリと晴れた天気でした。
子供ながらに家に帰れる!と思い、喜んでいた私に祖父は、
「まだ帰らん方がいい。
 明日はまた晴れらしいから、明日村の消防団の連中と一緒に家を見てくる。お前たちはここに残ってろ」
と真剣な顔で言い放ちました。
「一体何が起こったの?」と母に聞いても、
「大丈夫、大丈夫だから。ここに居れば大丈夫。命が助かっただけでも…」という答えしか返って来ませんでした。
家に何か起こって、ひょっとしたらもう家に帰れないかもしれない…と思った私は、
急に残してきたジョンと子犬の事が心配になり、次の日こっそりと家を見に行くことにしました。

祖父と消防団の大人たちがぞろぞろと歩いていく後ろを、見つからないように道路の脇の藪に入って付いて行きました。
そろそろ家の入り口まで続く砂利道が見えてくるといった辺りで、衝撃的な物を見ました。
舗装された道路から山肌にある家の正面に向かって伸びる50mくらいの砂利道。
その砂利道が、ごろごろとした岩やなぎ倒された木や土砂で埋めつくされ、家のあった場所には何もありませんでした。
正確には、屋根だけが家のあった場所より少し下の方に見えている状態で、
家の1階部分や庭は完全に土砂に埋まってる状態。
あまりに壮絶な光景に私は泣き声をあげてしまい、祖父と父に見つかってしまいました。
泣いてる子供をさらに怒るような事は出来なかったらしく、
「…だからついてくるなっていっただろうに…」と優しく言った父にすがり付いて、わんわんと泣きました。
祖父と父はすぐにでも家を掘り返したいと言いましたが、
地盤がまだ軟らかいかもしれない、また崩れる可能性があるから重機を持って来れないと言われ、
泣く泣くそのままにして集会所に戻ることにしたそうです。


24 :犬の親子と女の子:2011/05/17(火) 02:50:41.97 ID:rpqNSiVS0
私も「お家が無くなった…ジョンも子犬も皆死んじゃったんだ…」と泣きながら帰ろうとしました。
ふいに腕をグッと捕まれ、後ろに引っ張られるようにして転んでしまいました。
転んだ拍子にぶつけた腕をさすりながら、引っ張られた方を見ると、
あのショートボブの女の子が、庭のあった辺りの上に居ました。
帰ろうとする私をキッと睨めつけて、自分の足元を指差しています。
服を見ると、白いワンピースは胸の下まで黒茶色に汚れていて、両手はズタズタに…。
付けていた綺麗なビーズの腕輪も無くなっていて、髪も心なしかボサボサになっていました。
まさか!と思って私は走り出しました。

子供の私でも乗り越えられる高さの岩や木だったのが幸いして、難なく庭のあった場所へと辿り着きました。
大人たちも急に走り出した私に驚き、後からわらわらと追いかけてきます。
女の子はそれを見ると安心したのか、
(*´ー`*)みないな顔をして、崩れた山肌の上の方に滑るようにして走り去っていきました。
女の子の居たところ、指差していたところを見て私たちは驚きました。
そこには、祖父が子犬も入るようにと増築したジョンの小屋が綺麗に残っていました。
屋根には土砂がかかっているものの、小屋の中に土砂が入った形跡はありませんでした。
小屋のあった位置と今自分たちが立っている位置とでは、大人がすっぽり入れるくらいの高さがあったのですが、
なぜかそこだけ掘り返されたような穴が。
屋根が簡単に取り外せる小屋なので、父が穴に入り屋根を取り外しました。
小屋の中には破れたドックフードの袋と、水が並々と入ったタッパー。
その水を寝ながらペチャペチャなめるジョンと、そのおっぱいを吸う子犬達が居ました。
信じられない光景に、大人たちは驚きつつも歓声を上げ、父と私は良かった良かったと涙を流し、
祖父は「俺の作る小屋もたいしたもんだな」と、腕を組みうんうんと頷いてました。


25 :犬の親子と女の子:2011/05/17(火) 02:51:03.50 ID:rpqNSiVS0
その後、ジョンと子犬達は集会所まで小屋ごと運ばれました。
祖母も母も「奇跡だ!」と大喜びし、祖父は誇らしげに自分の作った小屋を自慢していました。
自分の小屋のおかげだと思っている祖父には女の子のことは話せずに、曾祖母に話をしました。
曾祖母は目を細めて、
「それはきっと神様だね。山に住む神様が、同じく山に住む、わしらやジョンやチビちゃん達を守ってくれたんだろう」
と言い、手を合わせました。

結局、家を掘り返したのはそれから1ヶ月程経った頃で、
その間私たちは住み込みで集会所の管理をする事を条件に、集会所に住まわせてもらいました。
家は完全な倒壊状態で、掘り返したからといってとても住める状態ではありません。
今は村の、今度は山肌とは離れた所の土地を買い、新しい家を建ててそこに住んでいます。

ジョンの子供は奇跡の生還を遂げたという事で、縁起物のように思われたのか、
是非引き取らせて欲しい!という人(主に居合わせた消防団の人)が続出した為、
メスの子犬を一匹残して、他は引き取ってもらいました。
昔の田舎は動物の子供が生まれたら近所の人や知り合いに引き取ってもらっていたので、
私も特に抵抗も無くジョンの子供を引き渡しました。
近所なのでいつでも会いに行けますし、散歩中に会ったりも出来ますし、それはそれで楽しみが増えたような気分でした。
ジョンは今年に入り亡くなりましたが、今度はジョンの娘のチャロが妊娠しました。

毎朝の散歩の時に、
我が家のあった場所、庭で女の子がジョンやチャロ、その兄弟達を眺めていた場所を通るようにしています。
あの女の子もチャロの妊娠に気付いてくれてると良いなぁ…
チャロの子供が生まれたらまた見に来てくれるかなぁ…
と思いつつ、最近は庭先で祖父の作ったベンチに横たわり、
チャロのお腹を撫でつつ時間を潰すのが休日の日課になっています。






オカルトランキング



7320:本当にあった怖い名無し:2010/09/05(日)15:15:28ID:iLMKudeb0
皆色々霊体験してるんですね。
私もちょっと不思議な体験をひとつ。

もう8年まえになるかな。高校生のとき演劇部に入ってました。
んで、鹿児島(鹿児島県出身なり)では県内の高校の演劇部が年に一回集まって共同で劇をやるんだけど、その年私にも役がもらえたのさ。

なので練習にすっごい燃えてて、小学校のときの母校(近所)に日曜日もぐりこんで池の前(鯉とかいるちっさい池)で一人自主練やってたのね。人影もなかったし、時間も忘れるくらい熱中したんだけど、一回全部通してやってみようと思って、最初から全部演じたんだわ。

で、最後クライマックスまで終わって、”やった終った~いい感じじゃん”とか一人で思ってたわけよ。そしたらさ、

ぱちぱちぱち

拍手が聞こえたんだわ。

一瞬、
”え、見られてた?めっちゃはずかしいいいい////”
ってパニくって、誰!?みたいに音のしたほうを見てみたのね。
(これは小学校が近所のため知り合いの可能性が高く、口止めをするため!自主練見られるなんてはずかしいじゃないか!)

で、そこには子供(?)が一人手をたたいてたのよ。
でも、逆光で顔がわからない。
(このときちょうど夕方で、あたりがオレンジ色一色でした)
もうちょっとよく見ようと思ってたら、その子が、

「うまいね」

っていって、こっちがおどろいて瞬きしてる間に消えちゃったんです。
ちょうど今頃の季節なので思い出しました。
笑えないけどちょっとほっこりした霊体験。



321:320:2010/09/05(日)15:26:08ID:iLMKudeb0
文字制限に引っかかったので。

(補足)
子供がいた場所 ⇒ 鳥居の足元
学校の構成
              =======
   |   | 神社
  =======
              =
              = 長い階段
              =
              鳥居 
○池    ●←少年
========
|    |
| |
| 校舎 |   校庭
| |
| |
=========

母校は学校に神社が併設してました。
校内にある階段を上っていくと山の中の神社につきます。
その神社へ向かう道は学校からの階段以外ありません。

最近は、もしかして山の神様だったのかなとか、神社に祭られてる人かなと思ってます。
久しぶりに前いた子供が帰ってきたので、ついつい顔を出しちゃったみたいな。



323:320:2010/09/05(日)15:30:24ID:iLMKudeb0
文字が崩れちゃったOrz
慣れないことはするもんじゃないですね。
失礼しました。



324:本当にあった怖い名無し:2010/09/05(日)15:37:21ID:IDqadrM80
いい話だなー



327:本当にあった怖い名無し:2010/09/05(日)23:49:34ID:P+iFR6Wc0
>>320
なんか幻想的というか、イイハナシダナー







オカルトランキング



206 :本当にあった怖い名無し:2010/11/10(水) 19:01:54 ID:nOPO0RK70

俺の家は物凄い田舎で、学校に行くにも往復12kmの道程を、自転車で通わないといけない。
バスも出てるけど、そんなに裕福な家でもないので、定期買うお金がもったいなかった。
学校への道は、ちょっと遠回りだけど街中を通る道と、若干近道だけど山越えをする道と2つあるんだが、
俺は山越えで汗だくになるのが嫌だったので、ほとんど街中のルートを通っていた。

ある日、学校の体育館で友達とバスケをしていて遅くなった俺は、早く帰ろうと自転車で山越えをしようとしていた。
街中に入る道と山道に入る道の分岐点にあるコンビニで飲み物を買って、いざ山越えに。
日が沈み始めた山道は結構不気味で、ひぐらしの鳴く声を聞くと、心細くなってやけに不安になる。
戻って街中を通ろうかな…なんて思いつつ、ガッシャンガッシャン自転車をこいでると、
急に「も゛っも゛っも゛っ」ていう、表現しにくいうめき声のようなものが聞こえ、
その瞬間に、何かが背中にドスッと落ちてきた。
上半身をグッと下に押し付けられるような感覚に襲われ、
冷や汗とも脂汗とも言えない妙な汗が、体中から噴き出してきた。
怖くて振り向けずに、とりあえず峠を越えようとがむしゃらにこぎ続けてた。
その間にも背中から、「も゛っむ゛む゛っ」と変な声が聞こえている。

絶対変な物を背負ってしまった。どうしよう・・・
と涙目になって自転車こいでたら、上り坂の終わり、峠の中腹の開けた場所に出た。
息を切らしながら足をついて、崖側の方に目を向けると、小さな女の子が居た。

夕日の色でよくわからなかったけど、
白っぽいシャツの上にフードつきの上着と、デニムスカートを穿いたセミロングの子。大体6~7歳くらいに見えた。
車なんて通らない田舎の山道に、しかももうすぐ日が暮れてしまう山道に、女の子がいるはずがない。
ああ・・・ひょっとしなくても幽霊か・・・って思って動けないでいると、
その子は小走りで俺の足元まで来て、俺をじーっと見上げた。
10秒くらい見つめたかと思うと、急に俺の太ももを埃を払うようにパンパンっと叩いた。
「大丈夫だよ、安心して?」と言ってるかのようにニッコリ笑うと、崖の向こう側に走っていって消えてしまった。
崖下に落ちた!?と思って自転車を降りて覗いてみたけど、崖下には人が落ちた形跡は無かった。
やっぱり人間じゃなかったわけだ・・・
不思議な事に、女の子に太ももを叩かれてから背中の重みも消え、妙な声も聞こえなくなった。

結構暗くなってから、やっとこさ家に帰った俺は、
あの背中の妙なものと峠に居た女の子の事を、ばあちゃんに話した。
ばあちゃんはその話を聞くと、何の木かわからないけど、葉っぱのいっぱい付いた枝を持ってきて、
俺の頭から背中、腰にかけて2~3回払った。
一体何事かと聞くと、「お前が会ったのは『やまけらし様』だ」と教えてくれた。

ばあちゃんの話によると、背中に落ちてきた物は、俺を向こうの世界に引っ張ろうとしたかなり性質の悪いもので、
そのままだったら、確実に引っ張られてたらしい。
そして、峠の途中で会った女の子が『やまけらし様』だそうだ。
『やまけらし様』は山の神様の子供で、全部で12人いるらしい。
普段は人に対して特に何をするでもなく、山を遊びまわってるだけなのだが、
俺に憑いた物がよほど悪かったのか、それを払って捨ててくれたそうだ。
「無邪気で純粋な『やまけらし様』はきっと、
 とんでもない物を背負ってるお前が可哀想に見えて、取ってくだすったんじゃろ・・・」
との事だった。

俺はなんとか『やまけらし様』にお礼をしようと、お供え物をあげる事にした。
昔は12足の小さな草鞋を供えたらしかったので、俺も供えようとしたけど、草鞋なんてどこにも売ってない・・・。
ふと『やまけらし様』を思い出すと、なかなか現代風な格好をしていたので、
小児用の動きやすいスニーカーを、12足供える事にした。
とりあえず2足買って、朝の登校時、あの峠の中腹の草むらに揃えて置いていた。
帰りに無くなってるか確認したかったけど、
ばあちゃんの話じゃ、夕暮れの時間は良くないものがうろつくから危ないという事で、
次の朝の登校時にまた同じ場所を見に行くと、靴が無くなっていた。
きっと『やまけらし様』が気に入って、履いてくれたんだろうと思う。

お小遣いの関係で、1週間に2足ずつしか供えれないけど、来週には全部供えれる。
走りやすいスニーカーを履いて、山の中を遊びまわってる『やまけらし様』を想像すると、自然とニヤけてしまう。
いつかまた目の前に現れてくれないかな・・・
と淡い期待を抱く俺の登校ルートは、自然と山越えになってしまった。




オカルトランキング



571 :本当にあった怖い名無し:2012/02/08(水) 18:00:10.81 ID:ZzVZ7y4o0

小学5年くらいの時かな。夏休み近所の山に虫採りに行ったんだよ。
山っていうか、何て言うか雑木林からシームレスにいつの間にか山、みたいなとこ。
ミニチュアの富士山と樹海みたいな感じかな。

 

 

571 :本当にあった怖い名無し:2012/02/08(水) 18:00:10.81 ID:ZzVZ7y4o0

友達と確か四人で早朝、雨の上がりの霧の深い中、雑木林の中で虫を採りながら山に入ってった。

 

雨降った後なんて虫いないんじゃないかって思ったんだけど、これが不思議といるのね。
そこそこ田舎だったから、オオクワガタとかまではいないものの、
都会では売れるレベルのノコギリとかミヤマとか結構採れた。

 

そうやって色々採りながらどんどん分け入ってくんだけど、途中で珍しい虫が採れたんだよ。

 

大きさと形はカナブンみたいな感じというか、カナブンなんだけど、
表面にうっすら毛が生えてて、変な模様があった。
この辺で採れるカナブンは、だいたいおなじみの緑色の奴だったから珍しかった。
細かくは覚えてないんだけど、とにかく見たことない感じ。っていうか、それ以来同じようなカナブン見たことないわ。

 

 

572 :本当にあった怖い名無し:2012/02/08(水) 18:01:21.71 ID:ZzVZ7y4o0

それで友達と「レアだー」とか言ってテンション上がってたら、もう一匹。
今度は蝶というか蛾?だった。オオミズアオっているだろ?あれに形と色は似てた。
けど、これにも変な模様があった。ゴライアスってハナムグリいるじゃん。あんな感じだった。

 

そんなの捕まえちゃったから俺らテンション上がりまくって、「もっと採ろう」ってなって、
夏草茂る藪の中、道なき道を奥へ奥へと。
案の定、道に迷う、テンション下がる、来た道を戻ろうにも完全に座標を見失う、変な汗をかき始める。

 

これはいよいよやばいのでは、と半泣きになったところで、藪が途切れて沢みたいなところに出たんだ。
何て言うのかよくわかんないけど、山葵とか育ててそうなとこ。
確か雑木林の方まで小川が何本か流れてたから、これ伝って行けば帰れる!と思ってすっげー安心した。
「じゃあ帰ろうぜ」ってことで、その沢から川伝いに帰ろうとすると、
俺ら出てきた反対の藪から爺さんが出てきた。

 

 

573 :本当にあった怖い名無し:2012/02/08(水) 18:04:38.28 ID:ZzVZ7y4o0

本当なら俺ら泣いてちびるくらいの状況だったけど、なんでかその時は人を見つけたことで安心したんだよね。
迷子になってやっと帰れる、ってなった後だったからかもしれないけど。

 

それで爺さんに「これ(川)伝えば出れますよね?」って聞いたら、
爺さんに「そうだけんじょも、おめーら虫さ採りにきたんか?」って聞かれた。
「そうだ」って言いながら、爺さんに道に迷ったことを話すと、爺さんは急に俺らの虫かごを取り上げて、
「おめら何か変な虫さ採ったろ」って言いながら、虫かごからさっきの二匹を見つけだしたんだよ。

 

んで、ちょっとおっかない顔で、
「おめたちこういう虫は採っちゃいけねーだ、山の神さんに返してけ」って、その二匹を逃がした。
俺らはとっさのことに『何するんだ』とも言えずに、ぽかーんとしてたんだけど、
何となく雰囲気がおかしくなってきたから、早々に「ごめんなさい、じゃあ帰ります」って川伝いに帰ろうとしたら、
爺さんに肩をぎゅっと掴まれて、
「そっちさ行ったら帰れんようになる。あっちさ真ーっ直ぐ行けばつっかけ出られる」
って、俺らが出てきた藪の方を示したんだよ。

 

 

574 :本当にあった怖い名無し:2012/02/08(水) 18:06:04.81 ID:ZzVZ7y4o0

でも、俺らもそっちから迷って出てきたんだって言っても、
爺さんは「大丈夫だ、早く帰れ」って、俺らを藪の方へ追いやった。

 

結局、俺らは「これ以上ここにいるのはまずいんじゃね」みたいな感じになって、
渋々藪へ戻って、言われた通り真っ直ぐ進んでいった。
みんな何か言いたそうだったけど、また引き返したりして爺さんに会うのもいやだったから、
無言でずんずん進んでったら、ものの五分もしないうちに藪が無くなってきて、元いた雑木林の方へ出て、
あっさり出ることが出来た。

 

いつの間にかもう霧は晴れて、太陽が真上に来てた。
それで、珍しい虫を逃がされたことに段々腹が立ってきたんだけど、
テンション下がっちゃったし、無事に出られたし、ノコもミヤマも手に入ったからよしとしよう、
みたいな感じで解散して家に帰った。

 

家に帰って爺ちゃんに道に迷った話をしたら、えらい怒られた。
孫大好き!みたいな温厚な爺ちゃんが初めて怒ったんで、えらいたまげた覚えがある。
それで、怒られながらも、山の沢で見た変な爺さんと珍しい虫のことを話したら、
「ああ、そりゃ狐だな」って言われた。

 

 

575 :本当にあった怖い名無し:2012/02/08(水) 18:07:47.89 ID:ZzVZ7y4o0

他にも、山には神さんの場所がどうたらとか、霧が深い山はどうのとか、
虫のことは分からんが、山には触っちゃいけねえもんがたくさんあるだとか。

 

俺も子どもだったから、「あーなんだ、化かされたのか、こえー」くらいにしかその時は思わなかったんだけどさ。
これって、狐に化かされてた俺らを変な爺さんが助けてくれたのかね。
それとも、沢も爺さんも虫も狐の仕業だったんかね。

 

今でもその時の一人と付き合いがあるんだけど、「何だったんだろうな」って言ってる。
まあ当時から「山の神様()て」とかそいつらと言ってたけどさ。
それからはあんまり虫採りもしなくなったし、またああいう虫を見かけても知らん顔してようと思ってるけど、
幸いなことに、ああいう虫を見かけたことはあれきり一度もない。


オカルトランキング



790 :本当にあった怖い名無し[sage]:2011/08/14(日) 13:24:45.03 ID:z4pPJqumi
じいさんの話

この話が大好きで小さい頃何度もねだりました


戦後10年は立った頃、爺さんが30手前の頃、爺さんの親父が酒を持って爺さんの家にきたそうです
どうした珍しいなと言うと、[親父はふと思い出して戦中に鉄を取られるので、爺さんの刀を山に埋めたのを思い出してなと言う
なるほどそんな事もあった
それからそれからと催促したら、今日山に刀を掘り返しに行った

不思議な事があったと言う

爺さんの爺さんの刀は3こあったらしいのですが、
戦中に鉄を取られるので、桶屋に頼んで作らせた木箱に油を並々と注いで、麻に包んだ刀を山裾に埋めた

親父が思い出して掘り起こすと、木箱はボロボロになり、麻も土に帰ってた 刀も錆びてボロボロに
まあ10年は立ったなあ、しょうがない
と思ったら、親父の親父に聞いた山神様の刀だけは埋めた日のままだったらしいです

書きにくいので爺さんの目線で

掘りかえしたじい様の刀を見て、これは人の持つ物でないとおもい親父は油まみれの刀を持って山に向かう
山に入ると白い山犬が座ってて、ああ小さい頃に見た親父の犬だと思ったら、
犬が歩き出したので、付いて歩いた


795 :本当にあった怖い名無し[sage]:2011/08/14(日) 14:14:34.66 ID:z4pPJqumi
犬の後を付いて行くと沢に出た
そこにある祠を見て、ああじい様の言ってたのはこれかと思い
刀を収めますとお辞儀して刀を祠の前において祠を掃除して犬に向かって帰りたいと言ったらしい
すると犬はスっと立ち上がり、歩き出したので、親父は付いて帰ってきたと

ここまで聞いて、私の爺さんは霧が晴れる様に昔の頃を思い出した

そう言えばじいちゃんは刀を常に手入れしてたのに、山神様の刀は手入れしなかった。
爺ちゃんが子供の頃、山裾には年寄りしかいなくて、同い年などいなかったはずなのに、いつも山行くと遊んでくれた子供がいたらしい
その子はいつも身の丈もある山刀をしっかりと抱き締め、大きな山犬を連れてた
じい様より頭一個大きな子はとてもとても物知りで、山の事や食べられる木のみ山菜
木の実を使ったコマやらを教えてくれた

じい様はいつもいつも山にその子に会いに行ってたらしいんだけど、お袋や婆様はよく思って無く、じい様が山へ行こうとするたびに怒られてた
それをたしなめて行かせてくれたのがじい様だった。その子の事と大きな犬の話はじい様しか聞く耳を持たず理解もしてくれなかった
じい様の山小屋や祠のある沢などとてもとても456歳の子供がいける訳ないと相手にしてもらえなかった
ただじい様は小屋の話、沢や子供や犬の話を話す度にうんうんと聞いてくれたそうだ

ある日、じい様が子供と遊んでると、明日、じい様の名前に弁当を作ってもらえ
3人分だぞって言われた
じい様はじい様にこの事を伝えると、ホウカホウかと頭を撫でてくれた
翌朝目覚めると、弁当と水筒が3人分用意してあり、じい様はじい様に抱きついてお礼を言い
弁当を風呂敷に包んで山に向った
山の入口に入ると、いつもの様に山刀を抱き締めた子供と大きな犬が迎えてくれた
じい様が誇らしげに弁当を自慢すると、子供はじい様のじい様の飯は久しぶりとニッコリ笑った
そして子供はくるりと後ろを向くと、じい様に後ろに乗れと促す
じい様が自分で歩くと言うと、童の足だと無理じゃない。のれと

で、じい様がしぶしぶ子供の背に乗ると子供はすくっと立ち上がり
大きな犬にむけてお主は留守番じゃ見張っておれと言った
じい様は犬の分を入れて3人分だと思った弁当を不思議に思い、子供に聞くとそれには答えずにしっかりと掴まれ
喋ると舌を噛むぞとだけいい走り出した
走り出した子供の背中にしがみついて居ると
子供が大きな山犬の様になり、じい様は犬の背中にしがみついてた
あれれと思っていると、子供の声でしっかりと捕まっとけ
走るぞ

じい様が必死になってしがみついてる
犬の用な物は一飛びで山を登り一飛びで山を下ったらしい
ただそれはとても優しくじい様に気を使ってるようだった




オカルトランキング

↑このページのトップヘ