【閲覧注意】怪談の森【怖い話】

当サイト「怪談の森」は古今東西の洒落にならない怖い話~ほっこりする神様系の話まで集めています。 随時更新中!!

カテゴリ: 神社系




728 名前:あなたのうしろに名無しさんが…… 投稿日:02/05/09 23:38
これは私の少年期の体験です。実話ですので、人名地名は一切省いて書かせていただきます。

小学校の時、よく神社で遊んでいた記憶がある。

神社は町の高台にあり、同じ敷地内に公民館や駐車場などの公共設備もあった。

私はよくそこを友人達と遊び場にしていた。

ある日、小学校からの帰り道に友人と二人で神社へいったところ、神社の建物の斜め向かい、つまり公民館の正面にプレハブで出来た家が建っていた。

いつの間に建築したのかわからなかったが、結構立派だった。

別に何の気にもならず、無視して友人と公民館の周りを駆け回っていると、突然友人が立ち止まり、プレハブの窓から誰かがこちらを見ている、と言った。

私には確認できなかったが、確かにガラス窓のカーテンの隙間が開いている。

それは私達が騒いでいたから、怒って睨み付けているのかな?と思い、その日はさっさと友人と帰った。それからしばらくは、神社には近寄らなかった。

私達は中学生になり、よく学校帰りに買い食いをするのが日課だった。
その日も友人と駄菓子屋で低料金のお菓子やラムネ等を買い、ドコで食おうか迷ってると、高台の神社を思い出し、そこへ行く事にした。

同行していた友人は私とともに神社で遊んだ事を思い出した。

そういやぁ、あのプレハブから誰かが覗いてたんだよなぁ、実はあの時、子供心に少しビビッって帰っちまったよなぁ。

懐かしい。あれから何年か経ってるのに、まだ小屋は健在だった。

小屋の窓はカーテンが開いており、ガラスを通して中に障子が見えていた。

まだ夕方なのに部屋には明かりが煌々とついているのが障子越しにもわかり、誰かが居るのは明らかだった。

私達はなんとなくそこの住人が事が気になり、二人で窓から覗こうと近寄った。
小屋の床は地面から半メートル近く空間があり、玄関には怪談が設置されており、窓枠は私達の首から上あたり、少し高めに位置していた。

奇妙な事に窓ガラスはとても新しくツルツルで、中が非常に良く見えた。

障子の中に人影は無く、ただ部屋の蛍光灯がついているだけのようだ。

大して面白くも無く、帰ろうとすると友人が窓ガラスにペタペタ指紋をつけて遊んでいた。

面白そうだったので、私もペタペタつけてみた。

それから三日後、友人が学校の屋上から飛び降りた。
救急車とパトカーが数台。クラブ活動していた私は他の生徒とともに、強制下校させられた。

友人は木の枝や茂みのクッションにより一命を取り留めたようだった。

彼は私の隣りのクラスであり、私に知らない人間関係やイジメに悩んでいたのかも知れない、と私は考えた。

それは学校中の話題になり、私は見舞いに行くのにも神経を使わなくてはいけなかった。
病室のドアを開けると、そこには中年の看護婦さんと、全身を包帯で巻かれ、眠っている友人の姿があった。

看護婦から聞いたところ、彼は全身打撲と内出血、多数の擦り傷によって今は安静が必要だという。

私はその顔まで覆われた姿に恐怖を覚えたが、平静を装ってベッド脇の椅子に座った。

見ると、友人の両手が念入りに包帯で五指ともにグルグル巻きにされていた。

気になった私はそれを看護婦に尋ねると、数日前に、彼は自分で指の表面をぐちゃぐちゃに食いちぎったのだという。

きっとノイローゼなのでしょう、とだけ言って看護婦は退室していった。

すると、友人が目を開き、こちらを見た。
彼は何かしきりに、包帯で包まれた手の指を動かしているようだった。

「頼む、カーテンを閉めてくれ」と私に言った彼は、予想以上に落ち着いていた。

安心した私に、彼はきつそうに口を開いた。

「罰が当たったんだ。きっと。悪くない。俺達は悪くない。多分、もう大丈夫」

私は結局その意味をわからず、彼はもう学校には来なかった。

それから私達は会う事はなかった。

それから私は平々凡々とした生活を送った。

二〇歳を過ぎて、大学を卒業した私は久しぶりに実家に帰って来た。
そして、古い知人達の口から、その友人は無事に県外の学校を卒業して就職できたようだ、と聞いて、肩の荷が下りたように感じた。

彼が無事に人生を送っている事は何よりの朗報だった。

この文を書く事にしたのは、昨日、久しぶりにバイクで神社を見に行ったからです。

私の願いも空しく、小屋はあり、窓にはカーテンが閉まっていました。

あの小屋を見て、当時を思い出すたびに、私は友人に深い感謝の念を感じます。

彼に何があったがわかりませんし、あの小屋に何がいるのかもわかりません。

ただ私には、彼に救われた、という感覚のみが残りました。


736 名前:あなたのうしろに名無しさんが…… 投稿日:02/05/10 01:21

似た怪談を聞いたことがある。実話かどうかは知らない。

オレの知っている話はこうだ。

中秋過ぎた秋の夜、神社の傍を通ると鳥居の脇になにかがうずくまっていることがある。

なにせ夜なので遠近がよくわからずどのくらいの大きさなのかわからない。

ネコにしては大きいなと思い近づくと、昔流行ったMA-1を羽織り、黒いジーンズにサンダル履きの男が膝を抱えている。

「おまえ神社の中に入るのか」と男が尋ねる。

入りません、というと、そうかといって男がサングラスをはずして追ってくるらしい。

男はとてつもない形相で見ると絶対に腰を抜かしてしまうので、逃げるのであれば絶対後ろを向いてはいけない。

追いつかれると男とおなじ顔にされる。

神社は入り口が二つ以上あるので神社の中に入って裏から抜けられれば逃げられる。

走っている最中、境内で灯りが見えても絶対にその方に寄ってはいけない。

灯りのほうに走って逃げると、それは小さな社で、社には窓があり、中は三畳の畳が敷いてあり、その向こうは障子になっている。

障子は十センチ空いていて、人のよさそうなおばさんが座って横を向いて談笑しているのが見える。

やれ助かったと思って窓をバンバン叩くと、障子の左側がすごい勢いで開いて、白装束で白目の大男が灯りの下をこちらに三歩であるいて来て、すぐにつかまってしまう。

神無月の神社には気を付けよう。

そういう話。








194 本当にあった怖い名無し sage 2010/02/25(木) 21:59:42 ID:0/ZxkvvA0
1/7
あれは俺が小学生に上がったばかりだから、もう20年以上昔の話だ。
この前の辻事件を書いてて思い出したが、俺の住んでた村には結構、
そういった怪奇スポットがいくつかあった。今回も少し長めです。

今回は夏に行われたお化け大会の時の恐怖体験ついて書いてみる。
場所は近くの神社。そこはうっそうとした林の中にあり、昼間でも
怖くて一人では近づきたくない場所だった。ルールは簡単。
ひとりずつ本堂の奥にある祠の前に置いてある箱からゴムボールを1個持ってくるだけだ。

しかし小さかった俺には死ぬほど怖かった。
街灯は無いので真っ暗。
皆、懐中電灯を片手に震えながらボールを取ってきた。
奥の方では悲鳴が聞こえる。
上級生がお化けの役になって、下級生を驚かしているからだ。
中には怖くて途中で引き返してくる子もいた。
そういう子には上級生が一緒に行ってあげてボールを取ってきた。

いよいよ俺の番だ。
心臓が口から飛び出るくらいバクバクしている。
半ばヤケクソ状態で先へと進んだ。本堂までは50m位だったが本当に真っ暗だった。
緊張で懐中電灯が左右にブレる。と、俺の視界左横に何かが見えた。
人魂だ。ゆらゆらと俺に付いて飛んでいる。俺はまったく気にせず先へ進んだ。

195 本当にあった怖い名無し sage 2010/02/25(木) 22:01:22 ID:0/ZxkvvA0
2/7
前にもちょっと書いたが小さい頃の俺はそういうものが普通に見えていた。
なので人魂程度ではたいして驚かなかった。
ようやく本堂に着いた。
左の脇道から裏へ回る。と、お化けの格好(狼男?)をした上級生が飛び出てきた。
ヒィ!あまりに突然だったので悲鳴を上げた。
人魂より人間の方が怖い。俺は先へ進んだ。

次に出てきたのは鹿のお面をかぶった鹿男だった。
ヒヒーンと鳴いている。俺は無視するように祠へ向かうと箱からボールを取った。
と、頭上から白い服を着た人形が垂れ下がってきた。
さすがに、これには腰を抜かした。
ブランブランと揺れている人形をしばらく見ていたが、ハッと我に返り本堂の逆サイドから帰ろうとした。

あまりの怖さに泣きべそをかきながら走った。
そして本堂の脇を抜ける時、誰かが本堂の外廊下に座っているのが見えた。
お化け役の上級生かと思ったが体は俺と同じくらいの大きさだ。
着物を着て、おかっぱ頭。女の子のようだった。手には赤い毬?を持っていた。

(先に行った子かな?何でこんな所に座ってんだ?)

俺は無視してその子の前を走り抜け、そのままスタート地点まで戻った。
俺はゼェゼェ言いながら係の子にボールを渡した。

あれ?何だこれ? おい、こんなの入れてあったか?

196 本当にあった怖い名無し sage 2010/02/25(木) 22:02:54 ID:0/ZxkvvA0
3/7
俺は何のこっちゃ?と思ったが、渡したボールを見て愕然とした。
それはボールではなく、毬だった。
それもあの子が持っていたのと同じ赤い毬だった。
俺は確かにあの時、箱から黄色いゴムボールを
取り出したはずだ。それがいつの間にか毬に替わっていた。。。

俺は訳がわからなかったが係の子達はまぁいいかと言って収まった。
ほどなくして全員の順番が終わり、お化け大会は終わった。
もちろん最後に集合した子供たちの中に、あのおかっぱの子はいなかった。
翌日、あの子がどうしても気になった俺は友達を誘って神社に行ってみた。

今考えれば、やめておけばよかったと後悔してる。

夕方だがまだ明るく友達もいたので全然怖くなかった。
本堂の周りを一周してみたが、これといって変わったものはなかった。
付き合ってくれた友達は、ひ~ちゃんというあだ名で彼は昨夜、ここで人魂では
なく大きなUFOが飛んでゆくのを見たそうだ。人魂もUFOも同じ
周波数帯にいるのか?俺は子どもながらに、ふ~んと思った。

二人で神社の周りをアレコレと散策していると、ビシッ!という何かが突っ張るような音がした。
ん?何だ今の?音はひ~ちゃんにも聞こえたようだった。
視線を回してみるが誰もいない。俺は祠のあたりを
調べたが特に何も異常はなかった。と、本堂の正面を調べに行った
ひ~ちゃんから俺を呼ぶ声がする。
正面に行くと彼は本堂の正面の戸から中を覗いていた。

197 本当にあった怖い名無し sage 2010/02/25(木) 22:04:50 ID:0/ZxkvvA0
4/7
どした?
シーッ・・・あれ見てみろよ。

俺も同じように格子の隙間から中を覗いた。
中には大きな神棚がありご神体祭られている(フタが閉じていたので
ご神体は見えなかったが)。と、その神棚に向かって小さい子供が座っているのが見えた。
咄嗟に昨日の子だ!と気がついた。
しかし、どうやって中に入ったのか、鍵は外からかけられているではないか。

何だあの子?どこんちの子だ?

何も知らないひ~ちゃんは、あの子が近所の子だと思ったらしい。
俺は必死に昨日のことを説明しようとしたが、なぜか声が出ない。
それどころか体が思うように動かなくなっていた。
つまんないから帰ろうぜ~と彼は言うと俺を置いてさっさと鳥居(昨日の大会の出発地点)
に向かって歩き始めた。俺は(ま、まってくれよ・・・)と心の中で叫ん
だが、まったく気づく様子もなく行ってしまった。

と、そこにビシィッ!という音が聞こえた。さっきより大きい音だ。
目線を本堂内に戻すと、あの子が両手で何かをしているようだった。
ビシィッ!それは両手で何かを引っ張った際に出る音だと気づいた。
と、その時、おかっぱの子がこっちに振り向いた。


顔がない

198 本当にあった怖い名無し sage 2010/02/25(木) 22:06:45 ID:0/ZxkvvA0
5/7
えっ!?
昨日は暗く、うつむいてたから気がつかなかったのか・・・!?俺は完全に
パニックになりかけていたが、とにかく鳥居のほうへ・・・この神社の敷地
から外に出なくては!と思い、うまく動かなくなった体を引きずるよう
に本堂の階段を降り、庭の石畳を鳥居方向へと進んだ。
ひ~ちゃんはかなり先まで行ってしまっている。。。と、本堂の戸が開く音が聞こえた。

ギィイィィ・・・

俺は振り返らなかった。いや、恐ろしさで振り返れなかったんだと思う。
ズリッ・・・ズリッ・・・重くなった足を引きずりながら、おかぁちゃん、おか
ぁちゃん、と泣きながら叫んだ。

一緒にあそぼ・・・

確かに聞こえた。おかっぱの子が言ったんだと思う。
正確には聞こえたというか心に響いたというか。。。しかし恐怖でいっぱいの俺は、とにかく
逃げたい一心で先へ進んだ。いや、これも正確には進んでいなかった。。。
俺は見てしまった。自分の足元を。重いと感じていた原因を見てしまった。

俺の両足には真っ赤な糸?がフォークで絡め取ったパスタのようにぐるん
ぐるんに巻きついていた。
えっ!?何これ! その糸はおかっぱの子から伸びていて俺の足をがんじがらめにしていた。
そしてさっきから聞こえてた
ビシッ!という音はその子が赤い糸を引っ張ってる音だったのだ。。。

俺は「もうダメだ・・・」と思い諦めた。明らかに小学1年生に出来る範疇を越えていた。

ここで一緒にあそぶんだよ・・・ずっと一緒に・・・

199 本当にあった怖い名無し sage 2010/02/25(木) 22:08:26 ID:0/ZxkvvA0
6/7
そう聞こえたと同時に、ズルズルと本堂の中へ引っ張られてゆく感じがした。
俺は仰向けに倒れ、空を見ていた。フフフッ・・・フフフッ・・・というおかっぱの子の笑
い声と引きずられる音だけが響いた。まるでここだけ時間が止まっているかのようだった。
俺は諦めた。怖さより、もうこれで親や友達に会えなくなる
ことが悲しかった。そして本堂の中に体が入る瞬間、何かがひっくり返った。

バサァァァッ

ひっくり返ったのは俺だった。
視線が前後上下左右に揺れまくった。
一体、何が起こっているのかわからなかった。
気がつけば本堂を上から見下ろしている感じだった。
えっ!?俺は足が軽くなったのがわかった。何だこれ!?
と思う間もなく、急降下してそのまま鳥居がある入口のほうまで一気に飛んでいった。
あろうことかすぐ目の前には、ひ~ちゃんの背中が見える。

俺はそのまま映画のスローモーションのようにゆっくりと地面に足をつけた。
瞬間、時間の流れが正常に流れ始めたのがわかった。俺は振り返ろうとした
が、地面の底から響いてくるようなおぞましい声が聞こえたので固まった。


おぉぉのれぇぇぇ・・・邪魔をしおってぇぇぇぇ・・・


何のことかわからなかった。
俺は振り返らずそのまま鳥居の外まで出たほう
がいいと思い、ひ~ちゃんと走った。
無事、外へ出るとひ~ちゃんはずっと俺がそばに付いてきてると感じてたと言った。
俺は起こった事を彼に話した。
彼はふ~んと鼻くそをほじりながら聞いていたが、こんなことを言った。

じゃぁさ、それって誰かがおまえを助けてくれたのかもな。

え?誰かって誰だ?


200 本当にあった怖い名無し sage 2010/02/25(木) 22:10:20 ID:0/ZxkvvA0
7/7
日が沈みかけていた。俺は泣きべそをかきながら家に帰り、お袋に話した。
お袋は「それは天狗様が守ってくれたんだね」と言い、おかっぱの子につい
ては、あそこの神社の裏には無縁仏のお墓があるから、たぶんそこに埋まっ
とる子なんじゃないかと言っていた。
翌日、俺とお袋はお菓子とおもちゃを持って、その無縁仏のお墓にお供えした。
ゴムボールも3個置いてきた。
たぶん鞠遊びがしたかったんだろうな、と思ったからだ。


それ以降、友達とその神社へはたまに遊びに行ったが、何事も起こらなかった。
ただ、たまに近所の人があそこでボールが跳ねる音がした、と言ってることが
何度かあった。

今回の事件では俺は天狗の姿を見ていない。
でも俺が3歳くらいの時、じつは自宅で天狗を見ているんだ。
その時は本当に怖かった。
3際の頃の記憶で覚えているのなんて、その天狗のことと釣堀に落っこちたことだけだ。
それは機会があったらまた書くことにする。

おしまい。








786 :本当にあった怖い名無し:2013/07/12(金) 09:17:55.00 ID:0qtsdPEg0

これは今年の夏に俺が実際に体験したこと。
24年生きてきた中でもわけがわからない体験だったし、思い出すと怖いんだけど、
今は特に何も起こったりはしてないので書き込んでおくよ。長いんでごめんね。

俺は関東でフリーターやってる。
今年の8月、中部地方のペンションに二泊三日で一人旅に行った。
学生時代には旅ってのもよくしてたし、
最近はのどかな田舎の風景を買ったばっかのデジカメで撮ってまわるのが楽しみだった。
(某写真ブログを見て影響された結果もあって)
日中は電車とかバスでフラフラ、でも田舎だからあんまり本数が無いんで待ち時間の方が多かったかもだけど、
時間つぶして夕方にはペンションに帰る。それだけなんだけど、楽しんでた。

そのペンションは家族で経営していて、その中には同年代のYさんがいた。
Yさんからの「どこから来たの?」とか「よく一人旅とかしてんの?」とか他愛も無い会話から始まって、
夕食もらった後に一緒に酒呑んだりして、それもすごい楽しかったな。
二日目の夜にはYさんは「また来なよ!」とか言ってくれた。

 

 

787 :本当にあった怖い名無し:2013/07/12(金) 09:17:56.00 ID:0qtsdPEg0

三日目の朝早くに清算を済ませ、荷物はペンションに置いといて、少しまた付近を散策してみようと思って出かけた。
ペンションの最寄り駅から電車に乗って、15分くらいのところで降りたんだよ。
その辺は少し歩いていくと人家もまばらで、部外者の俺は警戒されるんじゃないかな~、と思ったんだが、
まぁカメラをさげていりゃ怪しまれないだろうと考え、あっちでパシャリ、こっちでパシャリ、やってた。
民家のすぐ近くを通り過ぎるような道を通った時には、その家の子供がこっち見てたりして。
「こんにちは~」と言ったら「こんにちは!」といって家の後ろに走っていってしまった。
なんだ案外大丈夫じゃね?いけるいける!と探索を続けてた。

そんで、少し山に近い位置まで行ったら、葦が茂ってる原っぱみたいなとこについた。
この辺は畑も無いんだなー山近いし、と原っぱの向こうを眺めたら、葦の葉の隙間から鳥居が見えんの。
鳥居の向こう側には、山へ登っていく感じの階段も見えてる。
まじか!と思った。これぞ俺の望んでたポイント!と内心大喜びして、神社に向かった。
階段を登っていくと、神社の建物とかはかなり古い感じがして、
一応申し訳程度の管理はされているみたいだったけど、
境内は苔むしてたり、完全に俺の嗜好そのままの環境だった。
で、試行錯誤して、神社をいろんなアングルから撮りまくった。

 

 

788 :本当にあった怖い名無し:2013/07/12(金) 09:17:57.00 ID:0qtsdPEg0

流石にだいぶ撮れたので俺も満足。
「これいい写真撮れたよなー。ブログとか作ってアップしよっかなー」なんて有頂天になりながら階段を降りて、さっきの原っぱで中腰になって、最後に葦の葉の隙間から見える鳥居を撮ってたんだ。
そしたら、レンズ越しに遠くの鳥居の階段を、赤い服着た子供が走って降りてくるのが見えた。
あれ?子供?神社の周りに人家は無いんだけど?とか色々疑問なんだけどさ、
もしかしたら怒られるんじゃないかなー、なんて気がして、
その女の子が近づいてくるのをただ立って待ってた。
なんか逃げらんないような気もした。

その女の子は俺の目の前までやってきた。
(顔がよく思い出せない。なんでかわかんないんだけど、女の子の輪郭がぼやけてピントが合わないんだよ。
 でも何故かその時は違和感を感じなかった)
「ねーお話してー」と言って、手に持ってた絵本を俺に見せる。
絵本を見ると、俺が小学生低学年のころ持っててよく読んでた絵本だ。
(なぜか絵本については細部までがはっきりと見えた)
「絵本・・・?へぇー、俺もこれ、よく読んでた」と思って渡された絵本を見てみたら、
どう考えても、汚れ具合とか擦り切れ具合があの当時のままだ。
裏面を見てみたら、なんと子供時代に俺の書いた名前が入ってる。

 

 

789 :本当にあった怖い名無し:2013/07/12(金) 09:17:58.00 ID:0qtsdPEg0

なんで!?もうとっくに捨てたはずだろ、と思ったから、「えっ!、これ・・・」って女の子の顔見たの。
そしたら女の子は俺の腰辺りの服をガッって掴んで、俺を見上げてんだ。
その顔には目も口もなくて、ただぽっかり大きな黒い穴が開いてた。
そんで、たぶん俺の目を見ながら「ねぇ。」って甘えるみたいな声出した。
俺は素で「ヴぉお”お”っ!」って声出してのけぞったよ。
絵本も、買ったばかりのカメラも落としちゃったんだけど、そんなこと気にしてる場合じゃない。
速攻でさっき来た道を走って、とにかく早く駅まで逃げようと必死だった。
(なんであの時、カメラをおいて逃げたのか悔やまれる。
 でも当時は本当に怖い、逃げなきゃ、としか考えられなかった)

駅に着いたらちょうどペンション方面行きの電車が出発待ちしてるんで、切符かって乗り込んだ。
今考えると、空いてるのに席にも座らずにバーにつかまってガタガタ震えてる奴なんて、気味悪かったろうね。
でも俺はその時変なもんが見えてて、パニックになってた。
電車の窓からホームを歩いている人が見えるんだが、
そのうちの何人かの顔の輪郭がぐにゃぐにゃに曲がって、いろんな顔になる。
そいつらがこっちを見る。で、顔の向きを戻して去っていく。
(ほんとに、目を合わせない分にはぼーっと見入ってしまう。見事なんだ。
 でも、目が合った瞬間、恐怖でうわぁっ!となってしまう。
 あれにつかまったら死ぬ、死ぬ、と感じてた。しかも全員、灰色っぽい色してる)

 

 

790 :本当にあった怖い名無し:2013/07/12(金) 09:17:59.00 ID:0qtsdPEg0

服装も着物みたいで、ぐにゃぐにゃの中には、洋服なんか着てる奴は一人もいない。
俺はもう目をぐっとつぶって、一刻も早くペンションに着いてくれと念じながら耐えてた。
これでもかってくらい脂汗は出るし、インフルの時みたいに常に悪寒が走るし、本当に辛かった。
(あの女の子に会ってから、ほとんど熱にうかされたときみたいに記憶が断片的)

ようやくペンションについて、ロビーにYさんがいたんで、
「か、かえるわ!ちょっとおれの荷物もってきて!!すぐ!」と何故か命令。
Yさんの両親もやってきて、どうしたの、何かあったの、とすごく心配してくれてたとおもう。
「○○駅でおりて!写真とってたらじんじゃの、と女の子の!」と俺は頭抱えながらパニック。
Yさんの両親は、荷物を取ってきてくれたYさんに「すぐ××駅に連れてってあげな!」とか言ってた。

あぁ、駅まで車で乗せてってくれるんだな、とフラフラ立ち上がって、
Yさんに続いてペンションの玄関をくぐろうとした瞬間、
Yさんが「うわぁっ!!」と大声あげて一歩退いた。
Yさんが玄関扉を開けた陰から、1mくらいの灰色の肌した裸の坊主頭が、うつむいたまま佇んでる。
そんで、瞬きしたら消えた。
俺、それを見た数秒後に「うぉぉぉっ!!」と、なぜか時間差で絶叫。尻もちつく。
「いいから!!いいから!行くぞ!」とYさんは俺を起こして、バンタイプの車の助手席に俺を押し込んで、走り出した。

 

 

791 :本当にあった怖い名無し:2013/07/12(金) 09:18:00.00 ID:0qtsdPEg0

俺は助手席で、ずっと歯食いしばって目瞑って。まだなんだか熱あるみたいに苦しいもんで。
でもYさんも息が荒くなってるようだったし、運転しながらすごく緊張しているんだろうことは伝わってきた。
Yさんにも、俺が見たぐにゃぐにゃとかが見えてたのかもしれない。

で、ペンション最寄の駅からだいぶ離れた、割と大きい駅に着き、
Yさんがまだ朦朧としてる俺の代わりに切符とかを買ってくれた。
「すぐに電車乗って、途中で新幹線に乗り換えて帰れよ?大丈夫か?」と俺に切符と荷物を渡す。
今すぐでも逃げたいもんだから、
俺は「あぁだいじょぶす。あぁあーおつかれさーん!」と酔っ払いの適当な返事みたいのをして、改札を通った。
今になって思えば、ホントにYさんごめん。

電車がだんだんと距離を走っていくにつれて、気分が少しづつ楽になっていくのがわかったよ。
でもさっきの恐怖感だけははっきりと記憶に焼きついているし、身体はすごく消耗してるんだけど。
関東に入る辺りで、「二度とくんな」とか「次来たらゆるさねー」みたいな誰かが怒ってる感じがした。
頭の中で声がした、とかじゃないんだけど。すごくそう感じた。
そして、一気に高熱状態みたいなテンパりが消えた。これが不思議だった。
とにかく、その日のうちに家まで帰ったよ。

 

 

792 :本当にあった怖い名無し:2013/07/12(金) 09:18:01.00 ID:0qtsdPEg0

後日、Yさんにお詫びの意味も兼ねてLINEでメッセージ送ったら、
『無事帰れたみたいで良かった。でも、もうあんまりこっちにはこない方がいいかも。』と言っていた。
なので、そのうちまた、どこかで会って話をしようという話をした。
俺だってもうあそこには行きたくない。今あの恐怖感を思い出すだけでもブルッとするし。

祟りとかなんかは知らないけど、今になってイライラしてきてる。でも怖い。
あそこまでするか?って気分になる。でも怖い。
色々と不思議すぎて、あんなことがあるんだろうか、おかしくなってただけじゃなかろうかという気持ちにもなる。

話はコレでお終い。








852 :本当にあった怖い名無し:2021/03/20(土) 22:20:34.13 ID:73zPZ4rF0
えと、自分が小学生の時に祖母の家に泊まりに行った時のことです。

家のすぐ裏に山があったんですが、その中腹に近所の人たちの集会所がわりの結構ボロめの神社があったんです

虫もよく採れるし可愛がってる野良猫もいたのでよく行ってました。
その日も友達と私の5人で遊びに行ったんです。でも近づいたらなんか聞こえてきたんです
なんというか、楽しげなようで不気味な音楽で。
今日は帰ろっかなんて話してたらおじさんが近づいてきたんです。
いま思えば頭おかしくなってたんだなってなるんですけど、知ってる人だと思い込んでて。
何となく帰ろうって気が無くなっておじさんに着いてったんです。


階段登って鳥居をくぐったらお祭りがやってて
あれ、今日祭りなんかあったっけ?ってなって
でも友達は全然気にならなかったみたいで呑気に出店のご飯食おうとしてたんです。

なんか嫌な予感して帰ろうって声掛けたんです
そしたら、連れてきてくれたおじさんの顔がスライムみたいにドロドロに溶けだしたんです。
しかもなんか怒鳴るんで怖くなって全員急いで逃げたんですけど鳥居の外に出れない奴がいてなんかしたか聞いたら焼きそばを1口って。
自分、気が動転してたのもあったんですけど慌ててそいつの口に手を突っ込んで吐かせて転がるように逃げました。

祖母の家に着いた時に気づいたんですが背中の方に手形状にヘドロがベッタリと、それも沢山ついてたんです。
焼きそばを食べてしまった子はその後腕を切断しなければならないほどの大怪我をしてしまいました。

今思うと、黄泉竈食的な感じだったのかなぁと思っています
それ以来そこに行ってないんですが、その集会所が取り壊されることになったそうなので書き込んでみました。

長文と書き込みが遅くてすみません









539 本当にあった怖い名無し2022/02/06(日) 15:37:48.71ID:Zy5GsjIa0
ガキの頃体験した、未だに謎な話。

田舎の悪ガキだった俺は大人から立ち寄ることを禁止されていたある場所に秘密基地と称して学校帰りに遊びに行くのが日課だった。

何故、禁止かと言うとそこは町内では知らない人は居ないというくらい有名な自殺スポット。
小さな山を少し登ると寂れた神社と境内に大きな木があって、その木で首吊り自殺が時々おきるような場所。
俺らの親が子供の頃から有名らしいが、頻繁に自殺騒ぎがあるわけではない。
忘れた頃に誰かが首を吊るというような数年に一回有るか無いか。

ただ俺の田舎は如何せん閉鎖的な小さな村だから
「〇〇とこの××さん自殺神社で吊ったらしいで。」
と直ぐに噂は広まり、そんなことが何回か繰り返された後、滅多に人が近寄らなくなり理由は何となく誰も語らないまま子供には危ない場所だから立ち寄り禁止と大人から教わっていた。


前置きが長くなったが、何故そんな場所を遊び場にしてたかというと、俺が小学生だった頃は長らくその場所で自殺があったなんて一度も耳にしたこともなかったから噂好きの大人たちが作った都市伝説みたいなもんだろうと信じてなかったし、何よりいつも連れ立っていた中でも特に悪ガキのリーダー格Sがその神社で賽銭を盗んで買ってくれるお菓子や玩具につられていた。

賽銭泥棒は罪という概念は有っても自分が盗んでるわけではないし、Sが頼んでもないのにお菓子や玩具を買ってくれるというのが俺らの罪悪感を薄めた。
そんな悪ガキ仲間は俺、Sとその弟Mさらに、SとMの従兄弟にあたるK。
いつも悪巧みを働く時はこの4人だ。

ただ毎日賽銭にありつけたわけじゃない。
最初に書いた通り寂れた神社だ。寧ろ賽銭がある方が謎なくらい。

それでも毎日通えば2週間に1回くらいのペースで数百円の賽銭を見付けることが出来たし、運が良ければ千円札の時もある。
ガキの頃の話だから曖昧で賽銭箱があったかどうかは定かではないが賽銭はいつも箱には入っていなかったように思う。
無造作に置かれていて簡単に盗めたと記憶している。賽銭箱をほじくったり何か道具を使ったり苦労して盗んだ記憶もない。
それも盗みを働いてる罪悪感を薄めた要因のように思う。

そんな日が続いてしばらくは遊び場にも困らず美味しい思いをしていたが、急にパッタリと賽銭にありつけなくなった。

「今週は外れや。」
から

「今週も外れや。」
に変わり

「今月はアカンのちゃう?」
からとうとう

「もうアカンな。」
に変わるのは案外早かった。

その頃の小学生にとっての一ヶ月は大人が長い年月を経て何かを諦める事に等しかった。

「もう、ここはアカンな。他の場所探すか何か他の遊びしようや。」とリーダー格のSを先頭にその日は早々に山を下りた。
近くの駄菓子屋でそれぞれ親から貰った小遣いで駄菓子を買い近くの公園で次なる悪巧みを練っている中、Sが急に思い出した様にいった。

「絶対あのおっさんや。」
どのおっさん?
と言わんばかりの顔で俺とKMは顔を見合わせた。
そんな俺らを気にも止めずSは
「あのおっさんが賽銭置きに来よったん辞めたんやろ。あいつ、俺が盗みよるの見たから置きにくるん辞めたんやわ。」

Sによると最後の賽銭に有り付いた日、その日は五百円玉と十円玉が数枚。
まぁ、こんなもんかと賽銭をくすねて駄菓子屋に向かうために山を下りようとした時、山の反対から男が登ってくるのが見えた。
賽銭泥棒がバレたと思ったけど一向に男は神社に入ってくる気配もなくただ、じっとそこに居ただけだった。
何故、俺達に今まで黙ってたかと言うと誰もおっさんの気配に気付いてないことが怖かった。
みんなに確かめて、おっさんが自分にしか見えない存在だとしたら…それを認めるのは怖い。というようなことを言った。

Sの話を聞いて薄ら寒いものを感じ、皆がしばらく無口になった。
そんな空気を変えたのはまたしても、言い出しっぺのSだ。

「でも、それからや。賽銭なくなったの。やっぱりあいつが賽銭置きに来よったけど、俺が盗みよるの見て置くのやめたんやろ?だから、あいつは普通のおっさんや。幽霊でもなんでもない。あいつ近くに住んでるんちゃうか?明日探しに行こうや!」

怖いもの知らずな俺たちの次なる遊びはおっさん探しに決まったとこで、その日は解散した。

いざおっさん探し!となるはずがその次の日からしばらく梅雨独特のシトシトした雨が続き外出ができないまま数日が過ぎた頃、言い出しっぺのSが急に熱を出して学校を休んだ。

弟Mによると夏風邪だろうとの事で特に気にも止めなかったが、今思えばこの辺りからSの奇行が始まったように思う。
風邪の割には中々登校してこないSを俺もKも心配して何度もMに
「Sの風邪大丈夫か?」
と尋ねても
「Sは熱と言ってもそんなに高熱じゃないし、咳も出よらん。元気にしとるけど、体にブツブツが出来てそれが、引かんから登校出来んだけ。」と聞かされた。

医者に行ったけど伝染病の類いでもないし、蕁麻疹と診断され大事をとって休んでるとのことだった。
それを聞いて安心した俺とKは、
「移る病気じゃないなら会いに行けるし、今日、一旦家帰った後お見舞いに行く」
とMに伝えた。

放課後、見舞いに行くとMから聞かされた通りSは元気そうな様子で俺らを迎えてくれた。
「悪いな。大した事ないんやけど、おかんが外に出してくれんのや!」とふて腐れたようにベッドに座りながら俺が親から手渡された差し入れに手を伸ばすSは本当に病人なのか疑わしいレベルで我先にチョコレートケーキを選んで食べた。

しばらく談笑したり漫画を読んだりして楽しみ、そろそろ帰る流れになった頃Kが元気付けの意味も込めて
「そんなけ元気なら明日には学校来れるやろ?お前が休みよったら退屈。はよ、おっさん探し行こう!」
と言ったのを機にSが黙り込んだ。

何となく踏み込んでは行けない場所に踏み込んだ気がして気まずくなった俺たちは、早々と切り上げるかの様に
「とにかく早よ治せよ。」
とい言い腰を上げようとした時、
「チクったやろ?」
とSがボソっと言った。
「俺が賽銭盗んだのチクったのお前らか?」
とまた俯きながら呟いた。

俺がKを見るとKは頭を横に振り否定のポーズをとった。
勿論、俺も誰にも話してなどいない。
MをみるとMは俯いて黙り込んでいた。
明らかにMが犯人だと分かったが誰もその場では何もかも云わなかった。
微妙な空気に耐えられなくなった俺もKも
「何のことか分からん。誰もチクったりせん。チクったら自分らもグルやのに、そんなアホなことする奴おらん。気のせいやろ?」
とだけ言い残して逃げるようにSの家を後にした。

帰り道の途中、どちらかが言うわけでもなく公園に立ち寄り俺とKはブランコに腰をかけた。

「Mがチクったんやろ?」最初に口を切ったのはKだった。
「何でや?自分も一緒に居てSにお菓子買って貰って食べた癖に。しかもSは兄ちゃんやぞ。」
とKはつづけた。
「だいたい、誰にチクったんやろ?」
そんな話をしながら何も答えもでず、Mは裏切り者ということだけが延々と繰り返された。

それからしばらくしてSは学校に登校してきたけど何となく俺もKもあの日以来、SとMに近寄ることを避けた。
放課後に4人で帰ることも遊ぶこともなく自然と俺・KとS・Mという組み合わせで別々に帰る日が続いた。

喧嘩をした訳でもないから気まずいまま数週間が過ぎた頃、担任から呼び出しをくらった。
体育係だった俺とKが放課後活動で体育館周りの草むしりをしていた時だった。
最初は掃除サボれてラッキーだったはずが別室に呼ばれてドアを開いた瞬間にS、Mも呼び出されたメンバーだと分かると鼓動が跳ね上がるのを感じた。

今更だがSは1学年上。
俺とKは同い年同じクラス。
Mは1学年下。
それぞれの担任が俺たちの前に座り、これから裁判が始まるかのような重々しい空気が流れていた。

「お前ら。最近、放課後に悪さしよるんと違うか?」
最初に口を開いたのはSの担任。
俺たちは誰も何も言わず俯いたまま。
「立ち寄り禁止場所にフラフラ上がって行きよるの見たって学校に連絡があったんやが、どうじゃ?お前らか?」
つづいて俺たちの担任が追い打ちをかけて更に鼓動が早まりながらも一様に黙秘を続けた。

Mの担任は女。ただ黙ってその場に居たが圧力だけはヒシヒシと感じるくらいのベテラン女教師だ。
俺たちがいつまで黙秘権を行使できるか見物と言わんばかりにしばらく教師も口を開かないでいた。
しばらく沈黙のやりとりが続いた後そこはやはりリーダーなわけで、Sが最初に沈黙を破った。
「見ただけで、何で俺たちと分かるんや。俺たちの顔まで見たんか?俺ら一人一人の名前も分かるんか?」
教師らは誰も口を開かない。

立場が逆転したようにSは続ける。
「証拠もないのに、呼び出してえんか?悪さって何や?俺らが何したっていうんや?」
と一気にまくしたてたSに
「言うてええんか?」
とSの担任がSを牽制したが勢いが止まらなくなったSを誰も止めることは出来なかった。
「言わんかい!」
と売り言葉に買い言葉なSをみて、俺はバレた後のことを考え始めた。親に知られてぶん殴られることを覚悟するしかなかった。

「空き家に入りこんだな?」

「……………」

何が起きているのか理解が追いつかずに居た。

空き家?

Kを横目でみたが俯いているので表情までは見れなかった。
続いてMをみたが同じ。Sは顔面蒼白。

そんな三人をみて更に俺は取り残されたまま沈黙した。
賽銭泥棒の件で呼び出されたと思っていたはずが、空き家に不法侵入の疑いがかかっていることに理解が追いつくはずもなく。

「知りません。空き家って何?」
とやっと俺は始めて口を開いた。

「まだ惚ける気か?」
と担任に詰め寄られたが
「知らんもんは知らんのや。何や空き家って!」
と今度は俺がSに噛みつく形に変わった。

そこでMがとうとう泣きだして、
「俺君は関係ない。Kも直接は関係ないけど僕が話したから知ってる」
とだけ言うと後は泣いて何も話さなかった。
俺とKは関係ないということで、直ぐにその場から追い出すように出された。

そのまま、Kと帰宅することになるが複雑な気持ちは拭えなかった。
「俺だけ退けもんか?」
と誰に言うでもなく呟いたあと何故か悔しくて涙が流れた。

「ごめん。」
とKは謝った。

「口止めされてたから。」

「どうせ、俺だけ退けもんや。お前らは兄弟・従兄弟やからな。」
と引くに引けず俺はKに八つ当たりした。

「違う。Sがお前を巻き込むなって言うたんや。俺かってほんまは聞きたくなかった。巻き込まれたくなかった。」
とKの本音を聞いて居た溜まれなくなった。

「何があったんや?」
と問いかけた俺にKは俄には信じられない話をした。

話は、おっさん探しを思いついた翌日にまで遡る。

翌日は雨で誰もが諦めたはずだった。
その翌日も翌々日も雨はしばらく続き誰もがおっさんのことすら忘れていたはずがSだけは違った。

雨の降る中一人、あの山に出掛けた。
さすがに一人で神社へ近づくのは怖かったらしく、しばらく周りを散策しながら当てもなく山道を歩いていた。
それらしい家もみつからず飽きてきて帰宅するために山を降りるはずだった。
いつも通りに山を下れば数分で民家へ繋がるような何てこともない山道をその日は何故か違うルートで下った。
このルートも大したことはない。
何度か俺たちも通ったことはあるが、単にたどり着くのが自分たちの住む村の反対側だから遠回りという理由で滅多に選ばないルートであるだけ。
その別ルートを下ったさきに数件の空き家があることも俺も含めみんな知っている。

ただ、知らなかったのはその空き家がSの隠れ家として使われていたこと。
これは俺もKMも誰も知らなかった。

その日、中々戻らないSを心配したMがKに電話をかけていた時に妙にハイテンションな状態でSが帰宅した。
「M、ええもん見せてやるから来い!」
と誘われたMはKにも来るように言ったがKは
「俺が行かないなら行かん」
と答えたそうだ。

Mは俺にも電話をしたらしいが俺宅は不在だったのだろう。
連絡が取れなかったことを再度Kに電話すると、「それならやっぱり行かんとく」
とKは答えた。
Kによると空き家にはSとMだけで行き、その翌日からSは学校を休み始めたそうだ。

そこまで話しを聞いても俺には全く要領が掴めないで居た。

「それが何や?何で、それを俺に隠す必要があったん?
ええもん見付けたって?何?」

問い詰めた俺にKは言いにくそうに口を噤んだまま下を向いている。

「そこまで話したんやから話せや!」
と俺が苛立ちをぶつけ渋々Kは、

「ここからは後からMから聞かされただけやから……」
と続きを話し始めた。

空き家に入ったが何にもなかった。
ええもんどころか、湿気た匂いと汚い家具、外人の少女が書かれた絵が壁に掛けられているくらいの何てことない空き家。
「何もないやん!」
と呆れるMに対して
「こっち、来てみ!」
とSはさらに奥の部屋へとMを引いた。
そこでMはギョッとした。
部屋の中だと言うのに床に砂利が引かれていた。
「何ここ?気持ち悪い。」
というMに対して
Sは
「宝石や!」
と言いだした。

宝石?と頭をかしげるMの両手を器の形にさせるとSは、床の砂利をつかみMの手の中へ
「宝石や。」と流し込んだ。
またいつもの悪ふざけと思ったMは
「あほが!こんなとこまで連れてきやがって!」
と砂利を投げ捨てた。
その途端にSは、
「何するんや!」
と急に形相をかえMの投げた砂利を広い集めてポケットへしまい込んだ。
Mが投げた砂利だけで足らずそこら一面床に転がった砂利を
「宝石!宝石!」
と取り付かれたようにポケットにパンパンに入れ始めたとこで、Mは怖くなってSを置いて逃げ帰った。

家に戻ったMがすぐに父親にSが可笑しくなったことを言うと父親は車で飛び出して行き数分後にSを引きずる形で連れ帰ってきた。

「嘘やろ……?」

俺は言葉を失った。

「俺も最初は嘘やとおもた。俺を怖がらせる為にSとMが組んでまた作り話しとるんやと思った。しばらくSが休んで二人でお見舞い行ったやろ?
あの時のSのチクったっていういう言葉やMの様子が気になったからMにお前がチクったんか?ってこっそりあの後聞いた。そしたら、この話されたんや。
お前は、知らんやろうけどな、あいつらの母親ヤバイんや。身内やから渋々付き合いしとるけどな、ほんまは俺ら家族はあいつらのオカンとは関わりたくないくらいや。」
とKが唐突にSM母の話を始めた。

「何や?話が逸れまくりで理解できん。」
と俺が制すと、

「ええから聞きや。話繋がってるから。」
と言われてまた、話はあの日へと巻き戻る。

SM父がSを連れ帰ったあともしばらくSの奇行は続いた。
持ち帰た砂利を机に飾り、
「次は俺やKにも教えてやらんと。連れて行ってやらんと。」
と上言のように繰り返していた。
食事中も
「おっさんの家がどう」
とか
「金持ちのおっさんに気に入られた。」
「今度おっさんから、バイオリン習う約束した」
とか訳の分からないことを繰り返し見かねた父親がMに何があったのか全て話せと詰め寄り、観念したMが賽銭泥棒のことも含め全てを話した。

罰当たりなことして!と当たり前のごとく父は兄弟をぶん殴った。
が、それ異常に恐ろしかったのはSMの母。
Sを全裸に縛り上げ風呂場へ連れて行くと頭から水を何度も浴びせたあと部屋へ連れ戻すとベッドの柱に全裸状態のSを縛り付けタバコの火を体中に押しつけた。
タバコの押しつけはお灸と称し除霊だと言いしばらく続いた。
風邪や蕁麻疹なんかではなく母親がSを軟禁していたからSは学校へ来られなかったとKから聞かされた。
除霊と称して夜な夜なSの体を痛めたそうだ。

母親は
「Sだけ除霊しても無駄!」
と言い
「Kを除霊しないとお前ら一家は焼け落ちる。」
などと言い
「除霊してやるから来い!Kを出せ!」
とK宅にもわめき散らしに来た。

この様子だと俺宅にもSM母が行くだろうと思ったSとKは俺は関係ないを徹底して一切俺の名前を出さなかった。
一時的に可笑しくなったSも除霊?のおかげか正気に戻りMがチクったことはすぐに分かった様子でみんなに言わない変わりにKと俺は関係ないと誰に聞かれても言うようにと言い聞かせたそうだ。
その話を聞いた俺はSの気持ちを知りまた泣いた。

結局、一時的なSの奇行や謎のおっさん事件は、賽銭泥棒によって何かに魅入られたからかどうかは分からないままだけど、Sの母親の基地外地味た話はその後も度々耳にすることになった。

この件より前からSに対しての体罰があったこと、Mに対してはごく普通の母親だったこと、学校へチクったのはこの母親が匿名で他人を装って電話をしたらしく、本当に俺とKが無関係か確かめる為だったと後から知った。

SM父親は愛想を尽かしたのかその数年後、夜逃げをするように居なくなった。
その後SMは父方の祖母に引き取られた。

俺は高校生になる頃に家族でその田舎から引っ越した。

Kとは大人になってからも変わらず友達でいた。

数年前、K伝手にSMの身内から世間を騒がした事件の犯人となる者が出たと聞いた。
さらにその数年後、SMの引き取られた先の祖母の家が火事で焼け落ちたことを知った。
タバコの不始末による火事とされているが恐らくはあの女がやったのでは?と身内同士では語っているらしい。
Kはというと、お前の家は狐に祟られていると言われ油揚げを口に加えて跳ね回りながら家に押しかけられたのを最後に縁をきったりとのこと。

どこまでが祟りでどこからが人間の異常性なのか未だに分からない話だ。
長文駄文になったけど、実際にあったはなし。
分かる人には身バレしそうだから多少脚色した。
最後に、その神社では未だに数年に一度首吊り自殺があるらしい。






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