【閲覧注意】怪談の森【怖い話】

当サイト「怪談の森」は古今東西の洒落にならない怖い話~ほっこりする神様系の話まで集めています。 随時更新中!!

カテゴリ: お地蔵様系



574本当にあった怖い名無し New! 2011/11/09(水) 00:46:28.00 ID:5HGm50CP0

当時毎日欠かさず書いてた日記の中に、
今でも忘れられない、怖い体験が詳しく書き込まれているのを最近見つけたから、投下しようと思う。
小説風に気取って書いてた日記をそのまま投下するのはあれだから、少し手直しして。
といっても、小説風なのには変わんないんだけど。

高校2年生の夏、高校生活も中盤に入って、かなり中弛みして調子に乗っていた時期の話。
高校は違えど、幼稚園の頃から付き合いが続いてる幼なじみ3人(それぞれ名前をA、B、Cとしておく)と俺で、海に行くことになった。
Cの父親の社宅(といっても10階建てのマンション)の一室を借りることができたのだ。
前々からみんなで海に行きたいと話していたので
「宿代がタダで海を堪能できるなら行くしかないっしょ!」
的な軽いノリで、海に行くことは決まった。テンションが上がりまくりだった。
行くことが決まったその日のうちに、話題は『何泊するか』に。
しばらく話し合った後、結局、三泊四日することに決まった。

文才が無く話が中々進まなくて申し訳ないけど、ここで少し、A、B、Cの話をしておく。
Aは家も隣同士の一番の仲良し。
友達想いで優しい奴。不正とか悪口とか、そういうのが大嫌いな今時珍しい、絵に描いたような
正義漢。ちょっとうざい。顔も良く、総合的なスペックは高い。勿論嫉妬。むかつく。
Bは眼鏡掛けて長身な電車オタク。そりゃもう、かなりのオタク。
電車のことはこいつに聞けば間違いない。そして何かと真面目な奴で、
今回のプチ旅行の計画もほとんどこいつに任せっきりだった。
Cは垂れ目で、性格もおっとりしている。心が無駄に広く、まったく怒らない。
怒ったところを見たことがない。身長が4人の中で一番小さい。
因みに俺はネット大好きな人間。なんか全てにおいて平凡。あ、陸上部部長。

昔から、何かと一緒だった。四人でつるんで色んなことして遊んだ。
あ、別にアッーーー!!♂的なあれはない。当時俺とAには彼女がいたし。

576本当にあった怖い名無し New! 2011/11/09(水) 00:51:30.75 ID:5HGm50CP0

話戻します。

なんだかんだで旅行スタート。旅行一日目。現地には正午をちょっと回った辺りに到着した。
千葉県(言っていいのか?)の、山に面した有名な砂浜。
…から3kmほど離れたところに、C父の会社の社宅はあるらしかった。
有名な砂浜までは電車を何本も乗り継いで行き、その砂浜からは、歩き。
大量に荷物を持ってきていた俺達には地獄としか言いようがなかった。
炎天下の中、干からびかけながら、延々と続く道を歩いた。左手は海のはずなんだけれど、その道沿いには鬱蒼とした林があって、海を眺めることすら出来ない。
つか、歩き始めて1kmくらいで気付いた。
周りに本当に何もねえ…コンビニすら見当たらない、ガチの田舎じゃねーか。
俺「夕飯とかどうすんの…?」
A、B「現地調達」
俺、C「マジで?」
B「いや、調味料とかは持ってきたけど。釣り具とかモリ持ってきてるし、色んなもん捕まえてきて、食おうぜ」
俺「その計画、穴だらけじゃない?大丈夫?お前に任せて大丈夫?」
そんな感じの他愛もない(けど死活問題な)会話をしてるうちに、社宅に到着。
なんというか、いかにも昔に建てましたみたいな、古臭いマンションだった。
玄関のところに蟹。エレベーターの中にも蟹。やべえ、田舎凄ぇ!とかみんなで話してた。
俺達(の為にC父)が借りた部屋は八階の角部屋。
せまいエレベーターで八階まで行き、部屋の中に入ると、古臭いながらもめちゃくちゃ広い部屋だった。
ベランダからは、マンション裏に広がる海が一望できた。
詳しく書くと、ベランダから見えるマンションの裏は広い磯で、その向こうが海。
磯ではシュノーケリングや磯遊びが存分に出来そうだった。
俺達は全員砂浜で遊ぶより磯で遊ぶ方が好きだったので、凄くテンションが上がった。

テンションの上がった俺達はすぐに海パンに着替え、意気揚々とマンション裏の磯辺に向かう。
マンションの玄関を出て裏へ回ると、舗装もされていないとても細い道(獣道と言っても過言ではない道)
が、林を経由して、磯へと伸びている。
ここを通らなきゃ磯には行けないらしい。俺達はその道を雑談しながら進んでいった。


579本当にあった怖い名無し New! 2011/11/09(水) 00:58:24.62 ID:5HGm50CP0

途中。

俺「なに、これ?」
道の脇に、お地蔵さんが置いてあった。脇、と言っても、道の三分のニは占領している。
そして妙なことに、地蔵の首?周りにはボロボロの御札が何枚も貼り付けられていた。
ボロボロなんだけど、余りに貼り付けられ過ぎていて、首周りの地肌(と言っていいのか?)がまったく見えない。
そしてお地蔵さんの手前には、様々な『貝殻』が、うず高く積まれていた。
異常に量が多い。土台から溢れて道に散乱してるレベルだ。
A「なんだこれ…気味悪いな」
Aの言う通りだった。
林の中というシチュエーションも重なってか、結構不気味な雰囲気を醸し出している。
みんなで地蔵を観察したけど、海で遊ぶ方が地蔵を見つめるよりよっぽど重要だったから、すぐに道を進みだした。
地面に散乱した貝殻が、踏まれてパキパキと鳴った。
…そこから歩いてすぐに磯には出れたのだが、道の終わりに、なんか、真っ赤で巨大な鳥居があった。
そこをくぐって磯に出る、みたいな。
その時は、
気味悪いというよりかはなんでこんなところに鳥居?地蔵ならまだ分かるけど、鳥居っておかしくね?
みたいな気持ちが強かった。
まぁ、そんな気持ちも頭からぶっ飛ぶくらい、その日は遊びまくった。
周りに俺達以外誰もいないし、ちょっとしたプライベートビーチ…ん?磯?…みたいで、超楽しかった。一日目終了。
二日目は砂浜行ったりでまた楽しみ。

それは三日目の夜に起こった。

580本当にあった怖い名無し New! 2011/11/09(水) 01:03:03.33 ID:5HGm50CP0

三日目の夕飯はAが台所で見つけたバーベキューセットでのバーベキュー。
(具材は地元民に教えてもらったスーパーで買った肉と磯で捕った魚、蛸、サザエなど)
問題は、その夕食の、後。

磯に持って行ったバーベキューセットとかを片付けて、マンションに戻る途中。お地蔵さんのところで…Bが。
右手に持っていたバーベキューセットを纏めたバッグを、お地蔵さんの頭にぶつけてしまった。
勿論悪気はない。なにしろ、道が狭い。
予期せず当たってしまった。…と、その瞬間。

ぽろり

と、お地蔵さんの頭が地面に落ちた。
うわ、へし折っちゃったの?と、みんな口々に呟き、
Bがやっべー、罰当たる、みたいに言いながら苦笑してたのをよく覚えている。
やべえよこれどうすんだよ、と俺は慌てて頭を拾い、元の場所に戻そうとした。
その時、違和感に気づいた。
俺「ん?これ、元々頭とれてたんじゃねーの?それをお札でぐるぐる巻きにしてたっぽいぞ?」
地蔵は神聖なもの(?)だから、普通のガムテとか接着剤じゃなくて、お札でとめていたんだろうか?
とりあえず、さっきのぶつかった衝撃くらいでぽろりといくもんじゃないだろう。
そういう結論をみんなで出して、なんだ、最初っからとれてたなら焦って損した、と笑いあった。

Bが頭を手にとって首の位置に戻し(というか乗っけて)、手をぱんぱんと二回叩いて、「すみませんでしたぁ」と言った。
C「お地蔵様に手って叩いていいの?」
俺もそれは思った。
B「大丈夫じゃね?行こうぜ」
Bはそのことに関して大して気にせずにまた林の中の道を歩き出した。
部屋へ戻ると、みんなここまでの疲れが出たのか、布団も引かず畳に突っ伏して寝てしまった。
それを見ていた俺も急に眠くなって、壁に寄りかかって、寝た。


585本当にあった怖い名無し New! 2011/11/09(水) 01:09:37.35 ID:5HGm50CP0

不意に目が覚めた。

今何時だろうと思って壁に掛けられた時計を見てみると、時計が八時半あたりで止まっていた。
バーベキューから戻ってきたくらいがそんくらいの時間だった気がする。
とりあえず携帯を見ようと携帯に手を伸ばしかけて、風呂や歯磨きをしていないことに気づいた。
周りのみんなは爆睡している。
みんなは寝てるしなんとなく暗闇が怖かったから、部屋の電気をつけようと思って電気のスイッチを押した。
…明るくならなかった。
はあ?停電?と思ってしばらくパチパチ押すのを繰り返していたけど、無駄だとわかって、じゃあ風呂は諦めようと思った。
暗闇の中のシャワーとか怖すぎる。
せめて歯だけでも磨こうと思って、俺は洗面台に向かった。
ところが、そこで異変に気づいた。洗面台の排水溝に、物凄い量の髪の毛が詰まっていたんだ。
こんなに髪が長い奴は俺達の中にいない。気持ち悪いと素直に思った。生理的に無理。恐怖を感じた。
なんだよこれどういうことだよ…必死にその場で考えようとしたけど、恐怖の方が勝って、
とりあえず、みんなが部屋に居る部屋に戻ろうとした。その瞬間

ばあんっっっ!!

と玄関に何かがぶつかったような音が響いた。心臓が口から吐き出されるかと思ったほど俺はびびった。
そしてまた、

ばあんっ!!
これで二回目。
ばあんっっ!!
三回目。
ばだあああんっ!!
一際大きい四回目。
そして静寂。
もう俺は何がなんだかわかんなくなっていた。気持ち悪い。吐き気すらする。
恐怖で叫び声を上げることすらできなくなっていた俺は、
泣きそうになりながらじりじりと後退りし、みんながいるところまで戻ろうとした。
なぜ、後退りか?玄関から目が離せなかったんだ、怖くて。


588本当にあった怖い名無し New! 2011/11/09(水) 01:12:09.61 ID:5HGm50CP0

すると、その緊張感をほぐすかのように。
かかか、かん…というような音を立てて、みんながいる部屋の電気が…ついた。
A「なんだよ今の音…」
B「うるっせえな…」
C「なに…?」
それと同時に、みんなが起きる声がした。
良かった、これでかなりほっとした…そう思って玄関から目を外し、俺は振り返る。
俺「今」
意味分かんねえことが起きたんだよ、と言おうとして俺は言葉を失い、顔面の筋肉が凄い勢いで引き攣った。
この瞬間を俺はこの先一生忘れることはないんだろう。
みんなが座っている部屋の中央に。

俺に背を向けるようにして、女が、立っていた。

伸びまくって床についているひじきみたいな髪の毛。
和服のような、とにかく汚いズタボロな服。腰に鈴がいくつもついていたと、高2の俺は記述している。

そこで俺は気付く。俺に対して背を向けてるんじゃなくて、Bを見ているんだと。
B「なんだよ、そんなとこに突っ立って口あけて、何してんだよ、お前」
俺に向かって怪訝そうに言うB。その鼻から、鼻血が流れ出していた。
B「え?鼻血?…ってか目が痛ぇ。目。目が。」
その目は、人間ってこんなになれるんだと思うほど充血してて。
B「目が!!」
Bは急に騒ぎだした。首から上がいつの間にか真っ赤になっていて、うっ血してるようだった。
鼻血からの展開が急すぎて、なんか俺もついていけない。ってか、その前に恐くて一歩も動けない。
Bから目を離してAを見ると、Aは、鼻血を流しながら女を動揺した顔で見上げていた。
Cは、Bどうしたんだよ、大丈夫!?と至って普通な反応。
どうやら、Aと俺にしか女が見えてないらしかった。
こいつは人間じゃないっていうその事実を飲み込むのに、数瞬かかった。
というか、さっきから、女がブツブツと何かをつぶやいている。


594本当にあった怖い名無し New! 2011/11/09(水) 01:15:49.61 ID:5HGm50CP0

「  ソワカ  シキソ ンミッタ ソワカ カシコミカシコミマモウス   」

聞き取れれたのはこんくらいだけど、ぶつぶつ呟いてた。
そわかとかしこみかしこみまもうすだけは、はっきり聞き取れた。
そのうち自分も鼻血を流していることに気付いた。拭ったところで、動かなきゃという思いに駆られる。
だけど、足がすくんで助けに行くことが出来ない。そこで、
俺「A!!」
と、叫んだ。叫んだといっても、自分でも驚くほどぱっさぱさに渇いて掠れた声で、だ。
Aは俺に呼ばれてはっとしたようで、「C、来い!」とCに声をかけると、
かなり素早い動きでBをお姫様抱っこして、女の横を素早く通り抜けこっちに向かって走ってきた。
Cも困惑した顔でこっちに走ってくる。
Aは俺をこして玄関前まで止まらずに走り、
A「C、開けてくれ!」
とCに頼み、Cに玄関を開けてもらって、Bを抱えたまま弾かれるように外へ出て行った。
CはAの後についていこうとして、玄関で俺を振り返り、「早く!」と俺を手招きした。
俺はというと、まだ動けなかった。なんか、立ったまま腰が抜けた気分だった。
視線をCから、女に移す。
…女は、ぶつぶつ言いながら、こっちを振り返ろうとしていた。
その緩慢な動きのなかで、横を向いた女の「首」に…えぐられたような傷跡があるのに気付いた。
ぐろい。気持ち悪い。
吐きそうな気分になり――俺は、女がこっち向きになるにつれて、目が痛くなっていることに初めて気付いた。

600本当にあった怖い名無し New! 2011/11/09(水) 01:20:48.40 ID:5HGm50CP0

あ、やばい。
そう確信した瞬間、Cに方を強く引っ張られた。
C「行くぞ!!」
いままで聞いたこともないCの怒鳴り声ではっとし、足が動いた。

そっからはもう、Cの手を握って引っ張りながら、無我夢中に逃げた。
エレベータまで行くとAがエレベータの扉を開けて待っていてくれて、
一階まではエレベータで降りた。そっからは俺がBを背負い、真夜中のランニングが始まった。
とにかく、マンションから遠ざかりたかった。

後日談とかあるけど、とりあえず、ここまでで終了にします。
こんな話を最後まで見てくださって有難う御座いました。
つか、独り言多いの気にスンナ。
多分高2でも中二病だったんだよ。
小説風の日記とか、痛くて読むのきつかった。

まあ、要望が多ければ後日談もまとめて明日、投稿したいと思います。
こんなに色んな人が見てくれると思ってなかったんで、後日談まとめてないっす。



649本当にあった怖い名無し 2011/11/09(水) 16:53:29.13 ID:5HGm50CP0

後日談
というか後編みたいになってしまった。
@マンションを飛び出た俺達は一心不乱に砂浜近くの交番を目指した。
なんとか交番に辿り着くと病院に連れていかれそうになったけれど、お巡りさんに懇願して、近くの山中にある大きなお寺に連れていってもらった。
お寺にいた若いお坊さんに今までの経緯を話すと、祖父に同じような話を聞いたことがあるという。
お坊さんは俺達を本堂に通し、そこに古い文献を大量に持ってきて、俺達に話を始めた。
その話は長いので、箇条書きにする。
・君達が頭を落としてしまった地蔵は俗称で貝殻地蔵と呼ばれるものである
・いつ出来たか不明
・全国各地にあると伝えられる
・貝はお供え物
・貝は定期的に集めて埋めなければいけないが、私の父の代でそれが途絶えていた
・その地蔵周辺は良くないものが溜まるスポット
・良くないものを封印しているのがその地蔵
・過去に雷で地蔵の頭が落ちた時、災害が起こり、それをとめる為に大規模な封印が行われた。首周りの御札はその時のもの。
・君達が見た女は地蔵が壊れたことによって現れた。恐らく放たれた良くないものの一つで、力が強かったため、君達にも姿が見えたのではないだろうか。
・その地蔵の封印には多くの僧侶や神主などが関わってきた。そして封印後に死ぬ人もいた。女が呟いていたのは多分お経や詔。となるとそれらが効かない可能性があり、再封印は難しいかもしれない。
・君達がお供え物の貝殻を踏んだのと頭を落としてしまったのが非常にまずかった。けれど、放置していた私達僧侶が一番悪い。すみませんでした。
こんな話を長々とされた。
お坊さんはあの地蔵周辺がまずいだけで、今のところ、俺達に何かがとり憑いたりはしていないと思っているらしい。ほんとかよ。
勿論半信半疑で聞いていたけれど、気付くとBは普通の寝顔に、俺達は気分が悪いのが和らいでいたので、あぁ、大丈夫なんだと安心した。
日が昇ると、「私が車で君達の荷物をとってくる。あそこに戻るのは怖いだろう?」とお坊さんが言うので、マンションの場所を教えて、荷物をとってきてもらうことにした。
お坊さんが荷物をとりに行っている間にBは目を覚ました。困惑しているBにAが状況説明。Bはつかれたような顔をして、その話を聞いていた。

650本当にあった怖い名無し 2011/11/09(水) 16:55:53.78 ID:5HGm50CP0

Aが話をしている途中にお坊さんが戻ってきた。出掛けた時より顔が憔悴してやつれている。
「これはまずいことになったなぁ」
お坊さん苦笑。
「ごめんなさい」
俺達は全員で深々と頭を下げた。
「いやいや、責めようとしたんじゃなくて」
お坊さんは申し訳なさそうにした。そしてじゃあ、これ、と言って俺達に荷物を渡してくれた。
「部屋に散らばっていたものは適当に詰めといたよ。何か無いものがないか確認してくれ」
「ありがとうございます」
俺達は中身を開けて…
そこでBが「なんだよこれ」と呟いた。
Bのバッグの中身には。大量の女の髪の毛が絡み付き…そして中身の一番上に、
地蔵の頭が入っていた。
「~~~~」
お坊さんはそれを見た瞬間からお経を唱え始めた。
一区切りつくと、
「君達はもう帰りなさい。後は私達に任せてもらって大丈夫だから」と言って、地蔵の頭を抱えて険しい顔付きでお経を唱えながら、お寺の本堂から出ていってしまった。
取り残された俺達は唖然としていた。
「…帰ろう」
とAがぽつりと言い、Bの荷物の中身の髪の毛を取り除き、俺達は帰路についた。
帰りの電車では誰も喋らなかったし、帰ってからもこの話題はしなかった。旅行中に撮った写真も怖くて現像出来なかった。

以上で終わりです。
あんなに強烈な体験をしたのはあの時が初めてでした。
失禁しててもおかしくなかった。
この後心霊写真事件とかあったんだけど、区切りが良いのでここで終わります。
文才が無くだらだらと書いてしまいすみませんでした。
貝殻地蔵を見つけた際には、是非、気をつけてください。
あ、Bが実はとり憑かれていんだけれど、それはまた別の話。




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207 名前:逝く雄 ◆jan/9fR2 投稿日:02/03/08 17:03
自分じゃ何も体験した事ないんだよな・・・幽霊とか人魂とかUFOとかも。


それじゃとりあえず小さいころ不思議に思ったこと。

小学生だった頃、夏休みや冬休みといった長い休みになると、いとこ達の家に何日も泊りがけで
行ったり来たりしていた。
夏休み前半をいとこ達が私のうちで過ごし、後半に私がいとこ達の家に泊まりに行ったときの事。
いとこ達の家は周りが林で、広い庭に何本も木(ケヤキ?)が植えてあるような田舎の広い家だっ
た。
いとこ達は5人、私を含めると6人にもなる、我々はは田舎の子供らしく、かくれんぼや缶けり、魚釣りなどで一日の大半を過ごし、それこそ暗くなるまで遊びまくる毎日だった。
泊まっていたのは五日ほど。その間「あなたの知らない世界」や24時間テレビの手塚アニメを見た気がする(違う年かも)

ひとつ気になったのは、窓から見えるケヤキ(?)の大木のはるか高いところ、屋根のてっぺんに
近かったから7~8メートル位か、太い幹から最初に枝分かれしたところになぜかお地蔵さんが
ちょこんと乗ってる事だった。石でできているのか木でできてるのかは判別できなかったが
木と同じような色をしていた。
置かれてる場所さえ気にしなかったら、ごくフツウの顔をして、ごく普通の格好をした、やや小ぶりの当たり前のお地蔵さんだった。

毎日見るたび、どうやって置いたのかな?はしごを繋げたのかな?木登りして置いたのかな?
それとも木がまだ小さかった頃置いたのが、だんだん大きくなってあんな高いところに
行っちゃったのかな?・・・・でもあんな高いところじゃお供えとかできないよな・・・などと
子供らしい空想を膨らませたりしていたが、いったん目を離すと、とたんに遊びに夢中になりすぐさま忘れる毎日だった。

ただそれだけで、何故か木の上にお地蔵さんが乗せてあったというだけの話なんだが
帰るとき急に思い出して、そばにいた伯母さんに聞いてみた。
「何であんな木の上なんかにお地蔵さん置いてあんの?」
「ハァ?お地蔵さん?どこ、どこ?」
そのうちいとこ達もやってきて
「あー?木の上にお地蔵さん?夢でも見たんじゃねーの?あはははは」

最初は指差して説明してた私だが、ハッと嫌なものを感じ、ごにょごにょごまかし尻すぼみになって説明を引っ込めてしまった。
(まさか、見えてるの自分だけ?)
散々見ていたお地蔵さんが急に怖くなり、目を伏せると二度と木の方を向かなかった。
そのままお地蔵さんのいる木を見ずに帰り、その後泊まりに行く事は無くなった。
(今思えば小6だったのかな)

今じゃいとこ達は家を出て独立しているため、めったにその家に行く事はなくなったがたまに行く用事があるときは少し緊張する。
あの木はまだあるんだろうか?






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531 名前:あなたのうしろに名無しさんが・・・ 投稿日:04/07/01 19:25 ID:NxW+Ue+X
あのう。

いい感じで昨日まで進行していたので、ここは一つ、俺自身の洒落にならない(ならなかった)話を書き込もうかと思って、テキスト開いて一日かけて、さあ完成、で来てみたらこの荒れ具合(汗
この空気の中、投稿していいんでしょうか?どなたか教えてくだされ(汗

541 名前:531 投稿日:04/07/01 19:38 ID:NxW+Ue+X
はい、では投稿させていただきます(532さん、すみませんでした)

昔の話なんだけど、六甲山のある場所から見ると峠にある地蔵が手を振ってるように見える場所がある、そういう噂話があったんだ。
ま、よくある肝試しスポットで行ったヤツも多かったし、別にどうってことないと思ってたんだ。

ある日のこと、俺と俺の先輩、先輩の彼女とその友人の女の子の4人で遊んでいたんだ。
先輩「なあ、お前ら知ってるか?六甲山の手振り地蔵って」
俺「あ、聞いた事ありますけど~、行った事ないヽ(´ー`)ノ」
女性陣「え?なになにそれ~?」
俺&先輩「行ってみる?」

ええ、勿論先輩の友人と仲良くなりたかった俺のため、話の流れに若干の仕込みはあったわけなんですよ。
時計は午後9時いい時間、一行は高速道路を飛ばして一路六甲へ、ナイス先輩。

車を走らせながら先輩、こわ~い話をいっぱいしてくれたりするんです、俺も負けじと怖い話を返して・・・、
車の中は怖いムードいっぱい女性陣がかなりビビっております更に話を続けると・・・。

543 名前:531 投稿日:04/07/01 19:39 ID:NxW+Ue+X
はい、やりすぎました、女性陣がマジで怒りだしました(;´д`)
怖すぎた模様、
とりあえず先輩と俺は精一杯なだめモードに、やっぱりこう、盛り上がったあと、(出来れば)よろしくしたいわけじゃないですか?
誠意とジョークでなんとか友人の方は機嫌が直ってきたみたいなんですが、先輩の彼女がかなりムスっとしている様子、
俺と先輩と友人の3人でなんとかなだめつつ車は六甲山のふもとにたどり着きました。

先輩の彼女はムスっとずっと無言、先輩はマズィな顔、後部座席の俺と友人は困り果ててます(微妙な意気投合でそれはそれでなんかOKなムードだが)
いつの間にやら場は、先輩の彼女のご機嫌を取る会、になりつつ六甲山を車で登っていく一行。
ようやく目的地に着きました。
彼女もちょっとは機嫌が直ったのか、皆と一緒に車を降りて歩き出した。

544 名前:531 投稿日:04/07/01 19:41 ID:NxW+Ue+X
「あのお地蔵さんかな?」
「別に動いてないじゃん」
「ま、こんなもんだよね~」

車を降り、ちょっと階段を登った先から件の地蔵は見えました、やっぱり雰囲気あってちょっと怖い、怖さ紛らわせつつ、おのおの適当に言いながら先輩の彼女の様子を見ます。
・・・やっぱり無言。単に怒ってるのか?怖すぎるのかな?、判断につかなくって困り果てる(汗。

とりあえず、全員で車に戻って帰路に着いた。そして途中で何か食べて帰ろうかって先輩が言い出した。

先輩「何にしよーか?」
俺「あ、何でもいいですよ~」
友人「あたしも何でもいいです」
先輩の彼女「・・・・・・」

まだ無言、困り果てる俺と友人、で先輩がちょっとイラつきだしたみたいで(当然だけど)、

先輩「おい!お前何が食べたいんだ!?」
彼女「・・・・・・・」
先輩「おい!!」
彼女「あたし・・・・・」

547 名前:531 投稿日:04/07/01 19:42 ID:NxW+Ue+X
彼女「あたし、あんたの肉食べたい・・・」


一同、(はあ?)一瞬送れて(ぞ~~・・・;)

・・・・・・ちょっと待って、目がいっちゃってるよ、彼女?
一同ここから無言で地元の俺の車の駐車場へ、彼女の友人は俺の車で送って、彼女は先輩が送っていきました。
友人を送りながらも、俺は何を言えばいいのか何も浮かばなかった、先輩の彼女の友人も同じく一言も喋らなかった・・・。

翌々日、先輩から連絡があった、

昨日の朝(翌日の朝)、あいつの母親から電話があった、昨夜何があったのかと。
先輩の彼女、心が完全に壊れてしまっていたそうです。その日から精神病院へ・・・。

何を言っても反応せず、一日中ぼ~っと壁を見て、たまに一言。

「あたしのタマしらない?」

などと意味不明な事を今なお言ってるそうです・・・。
心霊スポット、遊び半分で行ったツケにしては大きすぎです。



548 名前:あなたのうしろに名無しさんが・・・ 投稿日:04/07/01 19:44 ID:owk28WUR

タ  マ  っ  て  ネ  コ  ?


549 名前:あなたのうしろに名無しさんが・・・ 投稿日:04/07/01 19:45 ID:urczE6uM
>>548
いや、たぶんキン○○


556 名前:531 投稿日:04/07/01 19:55 ID:NxW+Ue+X
>>548-549
いや、これは後日談なんだけど、
その先輩の彼女が変なことを口走る時、片手を手のひらを上にして足の上に、
もう一方を手のひらを正面に向けて肘を曲げて、正面に手のひらをかざすようなポーズしてた(汗
俺は一回しか聞いてないけどね・・・。

先輩は何回も聞いてるし、その先輩曰く、地蔵から変なものが来たんじゃないかって。
タマって地蔵が良く持ってる玉状のアレじゃないかって俺は思ってる。







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1: 名も無き被検体774号+:2013/03/20(水) 21:19:51.37 ID:arr67v+Q0
暇だから書こうかな




5: 名も無き被検体774号+:2013/03/20(水) 21:21:30.36 ID:B83aua870
聞こう




6: 名も無き被検体774号+:2013/03/20(水) 21:22:17.28 ID:arr67v+Q0
あれは確か小学校1年くらい
もしかしたら幼稚園だったかもしれない
ある日クラスで遠足に行くことになった




8: 名も無き被検体774号+:2013/03/20(水) 21:22:50.59 ID:arr67v+Q0
遠足と言うかハイキングみたいなもん
みんなで弁当持ってとある山に登った





9: 名も無き被検体774号+:2013/03/20(水) 21:23:38.79 ID:arr67v+Q0
道中の事は何も覚えてない
オレは特に仲良しの友達がいる訳でもなく
ぼっちだった
皆わいわい言いながら歩いてる中で多分1人淋しく歩いてたと思う




11: 名も無き被検体774号+:2013/03/20(水) 21:23:54.10 ID:g5AK/rDE0
今から何年前の話?




14: 名も無き被検体774号+:2013/03/20(水) 21:25:19.87 ID:arr67v+Q0
>>11
30年くらいwww
19: 名も無き被検体774号+:2013/03/20(水) 21:29:11.66 ID:g5AK/rDE0
>>14
昔すぎてワロタwww

でも興味深いので、続けろください。




21: 名も無き被検体774号+:2013/03/20(水) 21:30:50.56 ID:arr67v+Q0
>>19
でも断片的ではあるが鮮明な記憶が残ってる




15: 名も無き被検体774号+:2013/03/20(水) 21:25:51.38 ID:arr67v+Q0
で昼飯の時間になった
記憶にあるのは山の中腹のちょっと開けた所で
貯水施設とおぼしき建物と巨大なタンクがある場所だった




16: 名も無き被検体774号+:2013/03/20(水) 21:26:41.62 ID:arr67v+Q0
皆それぞれ仲のいい友達と方々に散らばって弁当を広げ始める
先生が「余り遠くへ行っちゃダメですよー」って言ったのを覚えている





17: 名も無き被検体774号+:2013/03/20(水) 21:27:13.63 ID:arr67v+Q0
ぼっちのオレはみんなからちょっと離れた所で弁当を広げて
1人寂しく食べ始めた




18: 名も無き被検体774号+:2013/03/20(水) 21:28:50.13 ID:arr67v+Q0
別に仲間はずれにされていた訳ではないし
自分からグループの輪に入っていけばいいのだが
極度に内気だったオレはそれが出来なかった
でも1人で食うのは恥ずかしかったし
下を向いて小さくなって食ってたと思う




20: 名も無き被検体774号+:2013/03/20(水) 21:30:02.83 ID:arr67v+Q0
暫くしたその時
女の子3人組がオレの所へやってきて
「一緒に食べよー」って誘って来てくれた
すごく嬉しかったが
女子と一緒に弁当を食うなんてやっぱり恥ずかしいし
男の奴らに冷やかされるのが怖かった




22: 名も無き被検体774号+:2013/03/20(水) 21:32:10.15 ID:arr67v+Q0
暫くモジモジと躊躇してたと思うんだが
でもオレはその女の子3人組に半ば強引にひっぱられ
みんなのいる方へ連れて行かれ
4人で輪になって弁当を食い始めた




23: 名も無き被検体774号+:2013/03/20(水) 21:33:16.41 ID:arr67v+Q0
何を話しのかはサッパリ覚えていないが
とにかく恥ずかしかったのだけは覚えている

でもやっぱり内心嬉しかった




24: 忍法帖【Lv=5,xxxP】(1+0:8):2013/03/20(水) 21:33:52.72 ID:bAP1J83T0
みてるぞ!




26: 名も無き被検体774号+:2013/03/20(水) 21:35:48.65 ID:arr67v+Q0
>>24
ハードル上げるとガッカリするかとwwww




25: 名も無き被検体774号+:2013/03/20(水) 21:34:50.16 ID:arr67v+Q0
そしてちょうど弁当を食い終わりかけたくらいのその時
男2、3人が
「うわー女と弁当食ってるー」
ってオレを見つけ
からかってきた
クラス全員がオレを見る
周りから一斉に笑い声がするが上を向けない




27: 名も無き被検体774号+:2013/03/20(水) 21:37:13.89 ID:arr67v+Q0
恥ずかしくて恥ずかしくて
どうしようもなかったオレは
下を向きながらその場を離れようと山の頂上の方に歩き出した
弁当はどうしたか覚えていないけど
確か置きっぱなしで逃げるように歩き出したと思う





29: 名も無き被検体774号+:2013/03/20(水) 21:38:24.78 ID:VFYjDI8a0
特定した




30: 名も無き被検体774号+:2013/03/20(水) 21:39:29.71 ID:arr67v+Q0
でここら辺がよく分からないんだが
何故か山道をひたすら1人で歩いて行ったんだな
何か中央が吹き抜けみたいに崖になってて
その周りを道がらせん状に巻いている山道だった記憶がある
何の目的があって1人で歩き出したのか分からないが
多分恥ずかし過ぎて皆の居る場所から逃げたかったんだろうと思う





32: 名も無き被検体774号+:2013/03/20(水) 21:41:51.45 ID:arr67v+Q0
ふと気が付くと全く知らない景色のいい場所に居た
まあ知らないのは当たり前だけど

周りに誰もいないし声も聞こえない
ヤバイ
迷子になった!
初めてそこで気が付いた
焦った
遅いってな




33: 名も無き被検体774号+:2013/03/20(水) 21:43:01.82 ID:arr67v+Q0
今思えば来た道をひたすら引き返せばいいようなもんだが
やっぱり小さい子供だしそれが出来なかったんだろう
ちょっと引き返したり
またちょっと進んだりして
オロオロと彷徨った




34: 名も無き被検体774号+:2013/03/20(水) 21:44:11.15 ID:arr67v+Q0
その内泣き出して
かーちゃん
ばーちゃん
助けてー
って泣きながら闇雲に歩き回った




35: 名も無き被検体774号+:2013/03/20(水) 21:45:14.84 ID:arr67v+Q0
かなり大声で泣きながら彷徨ってたと思う
あれだけ大声なら誰か見つけてくれそうなもんだけど
誰も来なかった

もしかしたら皆が探してる声も
自分の鳴き声で聞こえなかったのかもしれない





37: 名も無き被検体774号+:2013/03/20(水) 21:46:23.96 ID:prajFozD0
みてるよ




39: 名も無き被検体774号+:2013/03/20(水) 21:48:04.66 ID:arr67v+Q0
かなりの時間彷徨っていたと思う
なんか日が暮れてきた感じだった
ふと見ると道端にお地蔵さんが数体
赤いおべべ?を首元につけてたたずんでいた
この場面はかなり鮮明に覚えてる
未だに夢に見るくらい




44: 名も無き被検体774号+:2013/03/20(水) 21:59:50.66 ID:arr67v+Q0
なんか異様に綺麗なお地蔵さんだった
そんなに人も来ない場所なのに汚れてなくて
お供え物も何も無かった確か




45: 名も無き被検体774号+:2013/03/20(水) 22:01:25.65 ID:arr67v+Q0
反対側は開けていて崖になっていた
街が眼下に見渡せる景色の綺麗な場所だった
オレは泣き止んでお地蔵さんに夢中でお祈りをした
「どうか家に帰れますようにお願いします」的な事を一生懸命祈った




46: 名も無き被検体774号+:2013/03/20(水) 22:03:31.93 ID:arr67v+Q0
オレの家は神社の近くだったし
今は死んでしまったばあちゃんがよく
「神様仏様には毎日お祈りしなさい」って言っていたし
ガキの癖に信仰心があったというか
寝る前は神様仏様にお祈りをしたりしていたから
お地蔵様が絶対に助けてくれると思って必死に拝んだ




48: 名も無き被検体774号+:2013/03/20(水) 22:06:13.07 ID:arr67v+Q0
ひとしきり拝んでその場に暫く佇んでいた時
「おーい」って呼ぶ声が聞こえた
オレは急いで声のする方向に走り出すと
クラスの子数人がオレを見つけて
「あ!いた!先生いましたーー」
みたいな事を叫んだ
あの時の助かった感は今でも忘れない
めちゃめちゃ嬉しかった




49: 名も無き被検体774号+:2013/03/20(水) 22:07:49.75 ID:arr67v+Q0
そのあと皆のいる場所に連れられて戻ったのだが
昼メシの後遠足を中止してずっとオレを探してくれていたらしい
まあ当たり前だわな




50: 名も無き被検体774号+:2013/03/20(水) 22:09:21.11 ID:arr67v+Q0
先生は泣いて喜んでるし
皆には冷やかされるし
とにかく申し訳ないのと恥ずかしいのと
なによりオレはなんてバカなんだろうって思った

その後家に帰って遠足の迷子の話をしたかどうかは覚えていない
特に親にもばあちゃんにも言わなかったと思う




51: 名も無き被検体774号+:2013/03/20(水) 22:11:16.69 ID:arr67v+Q0
それから月日は流れて
確か中学3年の時だった
オレは友達とその迷子になった山を登っていた
理由は忘れたが
多分暇だったから2人で探検でもしてたんだろうと思う




52: 名も無き被検体774号+:2013/03/20(水) 22:14:45.45 ID:arr67v+Q0
登ってる途中で友達が言った
「そう言えばここ小さいとき遠足で来たな覚えてる?」
そう言われて初めて気が付いた
10年ぶりくらいだったが直ぐに記憶が蘇ってきた
そこは迷子になった時とほとんど変わってなくて
あのらせん状の山道がそのまま残っていた
そうだそうだここだったみたいな




53: 名も無き被検体774号+:2013/03/20(水) 22:15:59.33 ID:arr67v+Q0
オレ「そう言えば遠足でここ来た時オレ迷子になったの覚えてる?」
友達「マジで?ぜんぜん覚えてねーわ」
みたいな会話をしたと思う





54: 名も無き被検体774号+:2013/03/20(水) 22:16:57.51 ID:arr67v+Q0
その時初めて友達にお地蔵様の事を話した
ちょっと恥ずかしかったけど
必死で拝んでたら皆が探してきてくれて見つけてくれたんだって




57: 名も無き被検体774号+:2013/03/20(水) 22:21:43.01 ID:arr67v+Q0
そのお地蔵様を友達と2人で探したんだけど
全然見つからなかった
街が見渡せる絶景ポイントがあって
絶対ここだったんだけどなーって場所は見つけたんだが
お地蔵様はなかった
かつてそこにあった形跡も一切無かった




58: 名も無き被検体774号+:2013/03/20(水) 22:29:05.93 ID:arr67v+Q0
オレは帰ってばあちゃんにその事を話した
そしたらばあちゃん曰く

あそこはオレの生まれるずっと前
隣町に山を越えて行く為の峠道だったが
昔から神様の住む山と考えられていたみたいで
神様どうか通らせて下さい的な事でお地蔵様が置かれたという事だった




59: 名も無き被検体774号+:2013/03/20(水) 22:32:14.71 ID:arr67v+Q0
でもある時崖崩れがあって峠道が土砂で埋まったらしい
それで道を作り直すときに何かの理由でお地蔵様を撤去したらしいんだ
でよくある話だけど
それからその工事中に事故で結構な人数の人が亡くなったそうだ




60: 名も無き被検体774号+:2013/03/20(水) 22:33:41.80 ID:arr67v+Q0
結果道は出来たんだけど
ろくな舗装もされないまま投げやり的に工事は終わらせてしまったらしい
だからお地蔵さんはもうない筈だって




61: 名も無き被検体774号+:2013/03/20(水) 22:34:22.50 ID:arr67v+Q0
ばあちゃん曰く
これはお前の生まれる前の話だから
お前が遠足に行った時にはお地蔵様はとっくにいない筈だよって




62: 名も無き被検体774号+:2013/03/20(水) 22:36:20.13 ID:arr67v+Q0
オレはかなりビビッて
心霊体験だってひとり騒いでたけど
ばあちゃんは冷静に言った
「お地蔵様が助けてくれたんだよ」
「だからこれからも神様仏様は毎日お祈りしなさいよ」って



63: 名も無き被検体774号+:2013/03/20(水) 22:37:12.54 ID:arr67v+Q0
オレはもうおっさんだが
今でも毎朝お祈りは欠かさない

終わりです
誰もいなくなったけどwww




66: 名も無き被検体774号+:2013/03/20(水) 22:39:05.83 ID:c/qlZ+zR0
見てたよ!
乙!




67: 名も無き被検体774号+:2013/03/20(水) 22:42:44.94 ID:arr67v+Q0
>>1だが
一応マジです
なまんだぶ




70: 名も無き被検体774号+:2013/03/20(水) 22:48:29.86 ID:arr67v+Q0
ちなみにばあちゃんは97で死んだ
命日はオレのかーちゃんの誕生日




74: 忍法帖【Lv=6,xxxP】(1+0:8):2013/03/21(木) 00:27:44.40 ID:TADMU5Hh0
>>1乙!久しぶりに感動したわ



77: 名も無き被検体774号+:2013/03/21(木) 09:52:55.46 ID:YWp+2QsWi
ばあちゃんに会いたくなってきた



78: 名も無き被検体774号+:2013/03/21(木) 21:33:01.54 ID:tlOTHsA60
神様は大切にね。








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1: 以下、5ちゃんねるからVIPがお送りします 2021/12/23(木) 03:11:06.704 ID:FCQKgHzU0
これは20年ほど前、私がまだ小学生だった頃の話です。

当時、私は人口が3000人もいない村に住んでいました。

            
2: 以下、5ちゃんねるからVIPがお送りします 2021/12/23(木) 03:11:31.587 ID:FCQKgHzU0
自然が豊かなその村では、大きな商業施設こそありませんでしたが、
両親がよく川へ釣りに連れて行ってくれたり、山でキャンプをしたり、毎日がとても充実していました。

その後大学進学のために上京しましたが、今でも私は実家のあるその村が大好きです。

3: 以下、5ちゃんねるからVIPがお送りします 2021/12/23(木) 03:11:56.117 ID:FCQKgHzU0
ただ、当時私には一つだけ気がかりなことがありました。

それは、私の通学路に立っているお地蔵さんのことです。

5: 以下、5ちゃんねるからVIPがお送りします 2021/12/23(木) 03:12:11.867 ID:FCQKgHzU0
皆さんも、道端にお地蔵さんが立っているところを見たことがあるかと思います。

花が供えられていたり、苔むしていたりしますが、基本的には道側を向いているものばかりですよね。

しかし、そのお地蔵さんは普通のお地蔵さんと違い、道側とは逆の方向、薄暗い林の方を向いていたのです。

6: 以下、5ちゃんねるからVIPがお送りします 2021/12/23(木) 03:12:56.261 ID:FCQKgHzU0
それがどうも私には不気味に感じ、その「逆地蔵」の前を通る時にはできるだけそっちのほうを見ないように、通学しておりました。

7: 以下、5ちゃんねるからVIPがお送りします 2021/12/23(木) 03:13:04.750 ID:EPuqnRk60
子供の頃お地蔵さんに小便かけて怒られたの思い出したわ

8: 以下、5ちゃんねるからVIPがお送りします 2021/12/23(木) 03:13:13.083 ID:FCQKgHzU0
ある日、私はなんでお地蔵さんが道端に立っているのか不思議に思い母に聞いたことがありました。

「お地蔵さんはね、悪いものが入ってこないように守るために置かれているのよ」

悪いものとはなんなのかが気になりましたが、何となく怖くなってそれ以上聞くのをやめてしまいました。

10: 以下、5ちゃんねるからVIPがお送りします 2021/12/23(木) 03:13:45.753 ID:FCQKgHzU0
「ほら、新しい自転車だよ」

私は、それまで補助輪付きの小さな自転車に乗っていたのですが、学年が上がると同時に両親が新しい自転車を買ってくれたのです。

それが私にはとてもうれしくて、どこへでも行けるような気がして、普段いかない場所でも「探索」をするようになっていました。

その時の私はまるでRPGの主人公のような気持ちで、帰る道が分からなくなるかもしれないという恐怖も感じず、いろんな場所を巡っていました。

11: 以下、5ちゃんねるからVIPがお送りします 2021/12/23(木) 03:14:04.450 ID:FCQKgHzU0
そして、その日もいつものように自転車でいつも行かない場所を探索していると、私の家の近くにある逆地蔵と同じように道側と逆側を向いているお地蔵さんを見つけました。

ちょうどそこは丘のふもとのような場所でそこから小さく私の家も見えました。

どうやらそのお地蔵さんは私の家の方角を向いているようです。

12: 以下、5ちゃんねるからVIPがお送りします 2021/12/23(木) 03:14:27.755 ID:FCQKgHzU0
少し不気味に感じながらも、道沿いに自転車で漕いでいくとまた、逆地蔵が見つかりました。

どうやら逆地蔵は一つの場所を取り囲むように、私の通学路にあるものもも含め四方にあり、同じ場所をみつめているようでした。

13: 以下、5ちゃんねるからVIPがお送りします 2021/12/23(木) 03:14:34.977 ID:GyPza/Hv0
ほう

14: 以下、5ちゃんねるからVIPがお送りします 2021/12/23(木) 03:14:45.992 ID:FCQKgHzU0
そのことがとても異様に感じられ恐怖を抱いた私は、その場から逃げるように私の家へと帰りました。

その日はお風呂に入るのも、夜眠るのもとても怖かったことをよく覚えています。

15: 以下、5ちゃんねるからVIPがお送りします 2021/12/23(木) 03:15:08.160 ID:FCQKgHzU0
次の日、私は学校で昨日見た逆地蔵の話をしました。

「へえ、なんか面白そう」とA君

「なにがあるんかなあ」とB君

「お宝があったりして!」とCちゃん

そして、3人は「その場所を探索しよう」と言い始めました。

16: 以下、5ちゃんねるからVIPがお送りします 2021/12/23(木) 03:15:23.966 ID:FCQKgHzU0
私は当初、乗り気ではなかったものの、何度か説得されたのと、好奇心には勝てずに、結局その場所まで案内をすることになりました。

17: 以下、5ちゃんねるからVIPがお送りします 2021/12/23(木) 03:15:58.781 ID:FCQKgHzU0
B君「おーここかーたしかに逆向いとるなあ」

Cちゃん「ほんとやねーなんかこわい」

A君「地蔵がどこ向いてるのかたしかめようや」

18: 以下、5ちゃんねるからVIPがお送りします 2021/12/23(木) 03:16:10.590 ID:FCQKgHzU0
私は怖くて一度は反対しましたが、結局はまた、好奇心には勝てずにA君についていき林の中を入っていきました。

20: 以下、5ちゃんねるからVIPがお送りします 2021/12/23(木) 03:16:50.836 ID:FCQKgHzU0
30分ほどだったでしょうか。

しばらく林の中を歩いていくと、そこには小さな祠がありました。

その小さな祠は古びていて、随分と苔むしていたのですが、その中に丸くて野球ボールほどのきれいな石の玉が飾ってあります。

21: 以下、5ちゃんねるからVIPがお送りします 2021/12/23(木) 03:17:14.919 ID:FCQKgHzU0
その時、A君が突然、「記念に持って帰ろう」と言い出しました。

23: 以下、5ちゃんねるからVIPがお送りします 2021/12/23(木) 03:17:30.539 ID:FCQKgHzU0
何の記念なのだろうと思い、最初は冗談かと思っていたのですが、どうやら本気の様子です。

B君は我関せずといった感じでしたが、私とCちゃんはそのことに反対をしていました。

24: 以下、5ちゃんねるからVIPがお送りします 2021/12/23(木) 03:18:02.383 ID:FCQKgHzU0
私「もとに戻したほうがいいって」

Cちゃん「持って帰るのはよくないんやない?」

私が反対していた理由は、当然、こういう物を勝手にとってはいけないという思いがあったのですが、
それよりも、もしかしたら呪われてしまうのではないかという恐怖の気持ちからでした。

25: 以下、5ちゃんねるからVIPがお送りします 2021/12/23(木) 03:18:31.475 ID:FCQKgHzU0
しかし、A君は私たちが反対しているのは意に返さずといった様子で、その玉をとると笑いながら今まで来た道を向き、走り出しました。

私たちはまるで鬼ごっこのようにA君を追いかけ走っていきます。

26: 以下、5ちゃんねるからVIPがお送りします 2021/12/23(木) 03:18:47.980 ID:FCQKgHzU0
その後も、戻したほうがいいとA君に何度も言いましたが、よっぽど気に入ったのか、結局A君は、その玉を家に持って帰ってしまいました。

27: 以下、5ちゃんねるからVIPがお送りします 2021/12/23(木) 03:19:07.789 ID:FCQKgHzU0
それから数日が経った頃のことです。

A君は学校からの帰り道、車に轢かれ亡くなってしまいました。

28: 以下、5ちゃんねるからVIPがお送りします 2021/12/23(木) 03:19:35.751 ID:FCQKgHzU0
私はそれを次の日に先生から聞かされた時、「A君は呪われてしまったのかもしれない」と不謹慎にも思ってしまいました。

29: 以下、5ちゃんねるからVIPがお送りします 2021/12/23(木) 03:19:59.668 ID:FCQKgHzU0
当然、A君がその玉を持って帰ったことと何の関係もなく、偶然に事故が起きてA君は亡くなってしまったのかもしれません。

30: 以下、5ちゃんねるからVIPがお送りします 2021/12/23(木) 03:20:11.258 ID:FCQKgHzU0
それでも私は20年もたった今でも気になっていることがあります。

31: 以下、5ちゃんねるからVIPがお送りします 2021/12/23(木) 03:21:20.777 ID:FCQKgHzU0
なぜ私の通学路にある逆地蔵がその日以来、
私の家のほうを向くようになってしまったのかということを。




終わり

32: 以下、5ちゃんねるからVIPがお送りします 2021/12/23(木) 03:22:11.087 ID:QPHkSkMS0
こわ

36: 以下、5ちゃんねるからVIPがお送りします 2021/12/23(木) 03:23:31.782 ID:Ei7qS/Wf0
オチがいいね

38: 以下、5ちゃんねるからVIPがお送りします 2021/12/23(木) 03:24:58.661 ID:k604elRM0
サンキューA君

42: 以下、5ちゃんねるからVIPがお送りします 2021/12/23(木) 03:29:50.726 ID:3T0nCrp4p
ほんとにあったかもしれないって思えるような話なのがいいね
寺生まれのTさんが出てくるような話も好きだけど

45: 以下、5ちゃんねるからVIPがお送りします 2021/12/23(木) 03:33:19.015 ID:NleKd/vm0
こわいねなかなか

41: 以下、5ちゃんねるからVIPがお送りします 2021/12/23(木) 03:27:27.564 ID:zzjIVTnK0
面白かった






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