130:本当にあった怖い名無し:04/11/01 03:40:52 ID:Xgz0KjpG
以前、北東北の寒村に行った際、お寺のご住職夫人から聞いた話。
恐山のような知名度はないんだけど、
彼の地にも古くから土着のイタコがいたの。
今も出稼ぎがある地だから推して知るべしなんだけど、
ひと時代前は栄養事情や保健衛生の悪さから
盲になる子どもたちがいて、その子らの中から、
素養を持った女子が生きる糧としてイタコの道を選んだらしい。
観光化されているわけじゃないから、彼女らが霊媒を行うのは
山の中に拓かれた小さな霊場で、年に数日の大祭のときのみ。
地場の人には、歳事として深く根付いていたらしい。
今から十数年前、宜保愛子ブーム後期の頃かな、
そのイタコがどこからか注目されて、
外地から出張霊媒を行って欲しいという話が持ち込まれた。
言葉巧みなプロモーターにのせられたのか、
何人ものイタコがそれを引き受けて、
ゆかりのない土地で大祭でもないのに霊媒を行ってしまった…。
それが禁行であったことがわかるのは、その後のこと。
出張をおこなったイタコは、次々と病に臥して亡くなってしまう。
ご住職夫人によれば「不思議なくらい、出張した人はみな」だったそう。
結局残ったイタコは、出張の騒ぎを静観していたかなりの高齢者、数人のみ。
新たな成り手も得難くて、衰退の一途をたどっている…。
という、ヤバくはないけど本当の話。ねろてばさんで思い出した。