【閲覧注意】怪談の森【怖い話】

実話怪談・都市伝説・未解決の闇・古今東西の洒落にならない怖い話。ネットの闇に埋もれた禁忌の話を日々発信中!!

カテゴリ: 風習&信仰





30: 名無しさん@おーぷん 19/11/01(金)22:33:38 ID:O4O

ほっとんど会った覚えのないばあちゃんが亡くなったから葬式に出る事になった。
母親のほうのばあちゃんで、記憶にあるのは猫を抱っこしてニコニコしてたことくらい。
で、葬式会場に行こうとしたら、会場じゃなくてばあちゃんの実家に行く事になった。
やっぱり田舎だからか古いけど立派な家で、庭に鯉がいる池あるのを初めてみた。
玄関開けてご挨拶、と思ったらもうね、すぐに「うわぁ」ってなったんだわ。
母親はハンカチ取り出して、俺は我慢しながら家の人を呼んであがらせてもらった。
ぶっちゃけすぐに出て行きたかったけど、失礼な気がして外の空気もすえなかった。

とにかく臭い。いや臭いとかいうレベルじゃない。あんな臭い嗅いだ事なかった。
このときに「まさか・・・」とは思ったけど、まさにそのとおりだった。
ざっくり聞いた話だと、ばあちゃんは長女で分家扱いなんだけど、ばあちゃんの両親は本家の人。
でも葬式するのは本家の家。この辺はわけわからないけど、なんかあったんだと思う。
親族に軽く会釈しながら、母親と一緒に最後の別れを言いに行こうと遺体を拝みいった。
けどね、やっぱり臭いんだわ。さすがに誤魔化せなくて、何度か嗚咽した。
母親も泣くフリでハンカチ使ってたけど、何度かやばそうだった。
で、遺体がある部屋に通してもらったら案の定、原因がソレだった。
ばあちゃんの遺体がとにかく臭い。けど、入ってすぐに思ったのはそこじゃなかった。

顔にかける布が真っ黒だったこと。
よくみると布の端に金色の糸で刺繍があって、それが刺繍の裏面だってのがわかった。
母親が吐き気か悲しいのかわからないけど、涙ぐみながら布団のそばに座った。
俺もその隣に座ってしばらく黙ってたけど、我慢できなくて聞いてみた。
「この布はなんで白じゃないの?」
母親は「知らない」ってそっけなく返したけど、やっぱり悲しいみたいで声が震えてた。
臭いもキッツイし、二人きりにしてあげようと思って部屋を出た。

のんびりタバコ吸ってたら、いつの間にか来てた叔父さんも一服しにきてた。
世間話をしつつも、どうしてもあの布の事が気になって聞いてみた。
「叔父さん、ばあちゃんに会いました?」
「おーおー会ったでな。えらい小さなってたな」
「なんで顔にかける布が黒いんですか?」
そしたら叔父さんは気まずそうにしながら、まぁいいかって教えてくれた。
「母さん、えらいくさかったやろ?あれな、わざとや」
そういって叔父さんがアゴで蔵のほうを見てるように促した。
蔵のほう見ると何の用か知らないけど、明かりがついてて誰かいるみたいだった。
「母さんは分家扱いやろ。だから黒い布なんや。それが家の習わしだそうでな」
「布に刺繍があったのは?」
「あれはな、母さんの名前と、何代目のどの親の子かっていうのが書いてある」
「なんで・・・そんなことを?」
「化けて出たらわかるようにと、出たら対処できるようにって俺は聞いたなぁ」

ごめん気持ち悪くなってきたから端折ると、黒い布に顔のシミができるまで遺体を放置するらしい。
だからヒドい臭いだったらしく、その布は蔵の中に保存されるそうだ。ちなみにやるのは分家だけ。
どういう経緯かは知らないけど、そういう呪いみたいな習わしを今でも続けてるだと。
叔父さんが歴代のあるし見てみるかっていうから興味本位で見たんだけど、
それがもうエグくてな。古いものほど肉染みが濃いんだわ。
モノによっては顔の皮とか毛みたいなのもあって、どれも人の顔ってわかる。
葬式なのに遺体が棺桶に入ってないのでおかしいと思った。
てか死体そんな放置していいのかよって。変な風習とは無縁だった分、
ウチが変な習わしの家系ってのがまた気持ち悪い。
俺も母さんもあの肉染みにされるのかなって思うとキツイ。








676: 本当にあった怖い名無し:2011/06/26(日) 07:20:58.62 ID:OKjDvYVj0
まだ実際行ったわけじゃないけど気味悪いなと思ったこと
3月の末に祖父が亡くなったんだ、母方の祖父で住んでいるところは山奥の村
村社会ってのは色々根付いてる「しきたり」みたいのがあるらしく
そのしきたりに倣って、葬儀をしなくちゃいけない、気を使うところが多く苦労しました
葬儀は村の人全員で行う、名前を呼んではいけない(屋号)で呼ばなくてはいけない

677: 本当にあった怖い名無し:2011/06/26(日) 07:23:08.72 ID:OKjDvYVj0
家ごとに仕事が決まっていて、手伝うことは厳禁、
ろうそくに火をつけるのは○○の役、墓石を掃除するのは
○○の家長、などととても細かく決められていた
むしろ親族はほとんど何もすることは許してもらえずポカーンですよ

何が何やら、、、
で、火葬まで終わったら見たこともない村の人に孫一同呼ばれて
「100日には皆これるんだね?」なんのことだと聞いたらば
死んだ100日目には、親族で村にある山に登るのが習わしなのだそうだ。

そうすると、そこで死んだ人と同じ顔をした人に会えるというのだ
まだ100日にはなってないのだが、正直行きたくないしすっごい怖い。







300 本当にあった怖い名無し sage 2011/08/13(土) 11:29:22.06 ID:XZBk9m760
20年前、人口100人くらいの島の人と教授の研究のため何年もかけて 
交流したことがある。祭りの時期に合わせて1ヶ月泊まりで教授の 
聞き取り調査なんかに同行した。 
でもほとんど島の子供と遊んでただけ。 
なんにもない島で、島の半分がお墓だからということでその部分には 
島の子供は絶対に近寄らない。 
海がすごくきれいで、島と島の間に干潮時は道ができて歩いて渡れる、 
すごくキレイで夢のような場所だった。 

その島では、奇祭があり、夜通し村の男の人がお面をかぶって白い衣装を 
着て、太鼓のようなものを叩きながらたいまつを持って村中を練り歩く。 
教授から、この祭りの夜は絶対に一人で外に行ってはいけない。 
宿なんかないから船着場の一室に寝泊りしていたんだけど、鍵をかけて、 
誰かきても絶対に入れたらいけないと念を押されていた。 
私たちの部屋には一緒に行ってた男の子3人と村の小学生の女の子2人と私とあと二人の女の子がいた。 
窓にはガラスが入ってなくて格子だけがあったから、外を歩いてる人の 
姿をちらちらと見ることはできる。 
昼間に船に乗せて漁に連れて行ってくれたり、他の日の夜に地元料理を 
教えてくれたりしたRさん(40代のおじさん・当時私は10代)の声で、 
部屋のドアを開けろと言われた。 
シャワー室があったんだけど、そこの窓から手を入れたり松明を投げ入れられたりした。 
やさしいRさんの変貌ぶりに女の子みんなでガクブルしてた。 

一人の女の子が、あまりの怖さに教授とそのほかの男の子を呼んでくる!と外に飛び出していった。 
その子をTちゃんとする。Tちゃんが飛び出していったあと急いでドアを閉めて鍵をかけた。 
Tちゃんはすごくかわいい顔をした子で、Rさんの狙いはTちゃんだったみたいで、彼はTちゃんを追いかけていった。 
Rさんと一緒に来てた何人かの男の人も、一緒に追いかけていったから、船着場はシーンとなった。 

村は、車が入れないような狭い路地がたくさん入り組んでいるような場所で、誰かと鉢合わせすると逃げられない。 
村には街頭なんかもない。村人が持ってる松明の明かりだけが頼り。 
でもそのおかげで、松明の明かりがちかづくと人がいるってことで物陰に身をひそめてやり過ごすことができたんだそう。 

祭りのクライマックスは、村の真ん中にある祠に祈祷師が入っていて祭りの間中何かを祈念するんだけど、その神託?が降りた時。 
その神託が降りたら、村の女性みんなでその祠を囲って一晩中踊り狂う。 
その間中、男たちは松明を持って村を歩いてる。 

私はTちゃんが心配になって、男の子2人と一緒に外に出た。そのとき陰に隠れてた村の人が出てきて、私を見て、『チッ』と言ったのが印象深い。 

祭りをにこやかに楽しんでいた教授は、部屋の外に出てきてたTちゃんを見つけて血相変えて怒ってた。 
私たちも後で合流して、祭りが終わるまでTちゃんと私を教授と男の子で囲んで座ってた。お酒や料理をいただいて村人とほがらかに話してた男の子や教授を見て、 
なんで部屋から出るなって言ったのかな?なんて思ってた。 
でも、お面かぶった村人を絶対にTちゃんや私に近づけなかった。 

あとから教授と一緒に祭りに参加してた男の人に、あの祭りのときは、男性が女性をむりやり犯してもいい日なんだと聞いた。 
だから、女の子には外に出るなと言われていたみたい。小学生の女の子は地元の子だったけど、そういえばその子たちのお母さんたちは深刻な顔で 
うちの教授に頭を下げていたの思い出した。 

怖いのが、その祭りの日に身ごもった子供は、名前も付けられずに戸籍も作られずに、島の半分のあるところで育てられて、一生差別されて生きるとか。 
狭い島で、上も下もなく人がみんな50歩100歩の村で生きていくことは人間にはできないから、そうやって差別される人間を作ることで精神の安定を図っていたと聞いた。 

今はそういう子供たちはいないらいしいけど、ほんの50年前まではいたとか。人間て怖いな~と思った。 

この話、書いていいのかどうか迷ったけど、もっと詳しい人いないかな?と思ったので投下してみる。 
20年ずっと心にひっかかってたんだ。 
ちなみに、教授の手伝いしてたのは男の子だけで、その彼女たちが付いてきてただけなので女性陣は何にも知らなかったんだ~。 


312 本当にあった怖い名無し sage 2011/08/13(土) 15:36:53.29 ID:v3CeP1EL0
>>304 
>ちなみに、教授の手伝いしてたのは男の子だけで、その彼女たちが付いてきてただけなので女性陣は何にも知らなかったんだ~。 

ここがよく分からないのだが 
手伝い男子は複数の女子と付き合ってて 
その全員を島に連れてったってことなのか? 

313 本当にあった怖い名無し sage 2011/08/13(土) 16:01:52.50 ID:9Vlanisi0
何年もかけて聞き取り調査した知人がいたのに 
20年経ってここで詳しい人がいるか聞くのかよw 

314 本当にあった怖い名無し sage 2011/08/13(土) 16:31:41.88 ID:XZBk9m760
>>312

わかいにくくてすみません。手伝い男子は6人から8人いたと思う。 
その彼女たちが調査旅行に着いてったって感じ。 
男だけじゃ、村の人が警戒するからとかいう理由だった気がする。 

>>313

知人というか元彼で、一緒に行った人たち&元彼が先輩だったのと、 
女の子たちはそれぞれが友人というわけではないのでその後連絡とか取ってないです。 
私は2年続けて行ったけど、彼氏が卒業したので行かなくなったし、バカでかい学校だったので 
他の参加者とすれ違うこともなかった。 
元彼にも詳しい話を聞こうとするとあまりいい顔しなかったので・・・ 
よくある離島系の話とかをググったりして読んでるけどナイのよね。 


316 本当にあった怖い名無し sage 2011/08/13(土) 16:46:04.01 ID:oHH9WMhHO
>>304 
あんたらも18以上の学生だったんだよね 
で大事な村の少女達を預かっといて、年長者の守る立場のあんたらに、理由を告げない教授が怖いわ 
はっきり理由教えられてたら絶対誰も出ないだろ 
あと、男の子も部屋に残ってたのはなんでなの 

320 本当にあった怖い名無し sage 2011/08/13(土) 17:10:22.60 ID:XZBk9m760
>>316 
男の子を置いてたのはとりあえずの護衛のつもりだったんではないでしょうか。 
教授からはとくに話は聞いていませんね。 
単位くれるというから男子たちは手伝いに行ってたみたいです。 
村の女の子を大事とは教授は思ってなかったです。 
学生と一緒にいさせてもまぁ構いませんよくらいの軽い感じ。 
研究対象者の村の人の機嫌を損ねるようなことはしないだろうなと思いました。 
隠された風習をそう簡単に外部の人に漏らすことはしないでしょうから、教授は何年もかけて信頼関係を作ってたんだと思います。 
女子たちが船着場に残されて怖い思いをするのがわかっているけど何も言わなかったのは、変に知恵をつけさせてしまって何も知らない学生にかぎまわられたり騒がれたくなかったためだと思います。
村の人を学生が警戒したりしたら不興買いますもんね。 
翌年にもう一度参加したときは、事情を知ってる子ばっかりだったので祭りの日以外は村の人と何事もなかったかのように 
宴会や漁をしたりスキューバに連れてってもらったりしました。 
そうそう、歓迎の宴と言って、その瞬間までカワイイと撫でていたヤギを目の前でしめられヤギ肉のスープを振舞われたのは精神的にきつかったです。 
食べれなくて、教授に村の人に失礼だと言って叱られました。 


328 本当にあった怖い名無し sage 2011/08/13(土) 19:31:33.40 ID:oHH9WMhHO
>>320 
理由も分からず護衛もくそもないし、普通大人と言ってもよい若者達が理由も分からず缶詰を強いられて、ばか正直に待つとは考えられるものではないが 
まぁ、研究対象優先でそれ以外は最悪何か起こってもしょうがない程度だったということなんだろう 
そんな教授や元カレの人間性に一番恐怖を感じたね 
ヤギ解体はその時はショックだったろうが、貴重な体験できて良かったんじゃない 
ヤギ肉スープは味的にもキツいね、一度経験あるけど臭くて吐きそうになった 
二昔前の体験談で、今は廃れた風習だろうし、島の名前公表しちゃえば 


362 本当にあった怖い名無し sage 2011/08/14(日) 01:21:14.99 ID:CuGj4ixoO
>>328 そうですね。教授は自分の研究に差し支えなければ何でもいいという感じでしたね。 
今思うと教授の人間性にゾッとします。 
缶ヅメを享受したのは…勝手知ったる土地でもなく、善意の人が期待できる都会でもない一周何キロという人口少ない島で、異様な雰囲気の夜に出ていくことの方があり得ませんでした。 
誰も信用できないしワケがわからない恐怖の一晩でしたね。缶ヅメを言い渡されたのではなく、自ずと閉じこもった感じです。 
出かける派に、危ないから出るなと言われただけでした。 
20年前というのはフェイクです。そんな年齢じゃなかった…まあ、10年弱から20年前までの話です。 
ヤギ、毛とか生えてて食べれたものじゃなかったですが、肉というのは離島の人にとっては貴重な食料でしたから私のとった行動はホントに失礼でした。 
でもヤギがしめられたときのイーーーっていう甲高い鳴き声と青く透き通った海にコンクリを伝って流れ込むヤギの赤い血が忘れられません。 
海には黄色やオレンジやブルーの熱帯魚がヒラヒラと泳いでいて、水深何メートルもあるのに海の底の白砂まで見えるホントに綺麗な島でした。 

 
325 本当にあった怖い名無し sage 2011/08/13(土) 18:50:36.89 ID:x18RdkVQ0
>そのとき陰に隠れてた村の人が出てきて、 
>私を見て、『チッ』と言ったのが印象深い。 

ブスだったってこと? 
>>325 言わせんな、恥ずかしい。

 

329 本当にあった怖い名無し sage 2011/08/13(土) 20:20:01.11 ID:x18RdkVQ0
>>327 
Tちゃんって村の小学生ではなくて、一緒にきた大学生かと思ったんだが。 
男の子と教授を呼びに行くあたりや、逃げ回っているときの松明うんぬんのくだりを読むと。 
地元の小学生ならママのところに帰るーーーって飛び出すだろうし、 
小学生の女の子が一人で飛び出したのにすぐに鍵しめるとかいくらなんでも。 

>>329 正解!わかりにくくてスマン 

 

330 本当にあった怖い名無し sage 2011/08/13(土) 20:33:00.89 ID:l5sPlmcE0
>>325 
普通にお目当ての子じゃなかったってだけだろ 

>>330 ということで、庇ってくれてありが㌧ 


あの時一緒に行った人、見てないかな~。 
では、ロムに戻ります。 







これは俺の親戚のおばちゃんから聞いた話だ。
おばちゃんは多少霊感がある人らしくて近所では「伝説のおばちゃん」
とか言われてて自分でもそう言ってる。

昔から俺に色々な怪談話やホラ話を聞かせてもらったりしているが、
俺はオカルトはあまり信じてないので、胡散臭い所や荒唐無稽過ぎる
所は省いたり少し脚色したりして小説っぽくしたり、地名とかも微妙
に変えてここに書きました。以上

50年くらい前の日本での話だって




634本当にあった怖い名無し sage New! 2012/06/21(木) 15:13:18.34 ID:CGPKhIrO0
 当時、有縁市に住んでた12歳のおばちゃんに妹が出来た。
妹が産まれたという事では無くて、遠い親戚の子を親が引き取る事になったのだと言う。

当時おばちゃんは急に妹が出来たのが凄く嬉しかったらしい。
妹ちゃんも独特な訛りがあって話す事が恥ずかしいみたいな感じだった
んだけど、おばちゃんにはすぐ懐いたみたい。

妹ちゃんはずっとTVも無い超ド田舎暮らしだったらしいのだが、色々な遊びを知っていた。
お手玉は近所の誰よりも上手で、全然意味の判らない童唄や踊り、目隠しと人形と箸と オハジキを使ったおまじない(今思えばコックリさんに似ていた)や長い紐を使って体を 引っ張り合う見た事も無い不思議な遊びや、当時おばちゃんの住む町で男子達の間で 爆発的ブームになっていたベーゴマ遊びが凄く上手だった。


635本当にあった怖い名無し sage New! 2012/06/21(木) 15:13:51.00 ID:CGPKhIrO0
それまで女子でベーゴマやってる子はおばちゃん家の近所では全く居
なかったのだけれど、田舎から持ってきた貝で作られた独楽を使えば
妹ちゃんは、ほぼ負け無しだったと言う。

おばちゃんは常識的に考えて貝独楽と鉄独楽では普通勝負にならないと
思うのだがその貝独楽は異様に強かったのがとても印象に残っていると語った。

遊んでる内に、おばちゃんは妹ちゃんがあまりにも沢山の遊びを知って
いるので、何処でその遊びを教えてもらったのかを知りたくなって、
妹ちゃんに聞いてみたそうだ、すると、「ヤマババさん」と言ったそうだ。

どうやら前住んでた超ド田舎の村に居た「ヤマババ」と呼ばれる
お婆さんに教えてもらったという事らしい。
おばちゃんは興味津々にヤマババさんの事をもっと聞きたいと言った。

以後、おばちゃんから聞いた妹ちゃんの田舎の話。
物心付いた頃ド田舎の妹ちゃんはヤマババさんが食事や生活の面倒を
全部見ていた、田舎の食べ物は皆美味しいのだが、中でも蜘蛛の味噌漬は
病み付きになるという、何故かヤマババさん以外の村の大人達は一切蜘蛛
を食べようとしなかったが、殆どの子供達は蜘蛛が大好物だったそうだ、
都会では蜘蛛料理が全く無いのがとても残念だといつも言っている(これは本人にも俺が確認取った)。




636本当にあった怖い名無し sage New! 2012/06/21(木) 15:14:23.62 ID:CGPKhIrO0
妹ちゃんは毎日、一日中村の子供達と一緒に田んぼや山や沼や川や洞窟で
遊んでいたという、学校には一度も行った事が無かったらしい。

学校をサボってたの?とおばちゃんが聞いたのだが、妹ちゃんはそもそも
この街に越して来るまで学校という物がこの世に存在していた事さえ
知らなかったと言う、読み書きはヤマババさんに教えて貰ったし、おば
ちゃんに指摘されるまで「ああ、学校というのは都会にしか無く、私が居た
様な田舎には無い物なのだ」と勝手に思い込んでいたらしい。

そして、ここからが更に異様なのだが、村は森の中にあったらしい…
森の麓の集落っていう事では無くて、もう文字通り深い森の木々の中に、
人の住む家々があったというのだ、後年の妹によればN〇Kスペシャルとか
でたまにやってる東南アジアやアマゾンの秘境に住む人達の住んでる家に激似だと言っていたそうだ。

ヤマババさん家の壁は土壁だか土器みたいな感じで屋根は茅葺だった。
玄関に凄く古そうな真青な鳥居があって、家の中は神社みたいな感じで、
熊か猪の毛皮を敷いてある仏壇か神棚みたいな祭壇の中に犬(みたいなもの)
に乗った鹿の角の生えた真黒な手と顔がいっぱいある仏像が飾られていたとか。

ヤマババ以外の家は木造で屋根は同じく茅葺。
村人は全員和服だった、そして丁髷をしていた人が少し…
村はとにかく子供の数が異様に多くて、ほんの一部の田仕事を手伝ってる
子達(なんか今思うと妹ちゃんはこの子達には意識的に避けられてた
感じがすると言っていた)を除けば皆が一日中遊んで暮らしていた。
妹ちゃんはヤマババさんともよく遊んだが、もっぱら山で遊ぶ事の方が
多かったらしい、とにかく山の中の色々な所で1日中遊んだという。



637本当にあった怖い名無し sage New! 2012/06/21(木) 15:15:07.43 ID:CGPKhIrO0

森、川、田、沼、池、滝、洞窟

池で釣りをしたり、滝壺に飛び込んだり、やたらデカイ犬(話を聞く限り
狼としか思えない…)の群れをおちょくったりしたり、底無沼でドツキ合いをしたり、洞窟の中を何時間も探検したり…
とにかく山の中の全てが遊び場だった、そして遊び疲れて村に戻る頃には
何故か出かけた時よりも人数が減っていたという…

妹ちゃんは今にして思えばよく自分は生き残れたものだと、当時の事を
思い出すと今でも背中に悪寒が走るそうですが、楽しい思い出の方が多いの
で自分はあそこで育つ事が出来て幸せだったといつも言うそうです。

でも怖い事も結構あったと言う、森の中で遊んでいる時に明らかに異形と
しか思えない存在が混ざっている事があり(イマジナリーフレンドとか
言うらしい)それらは最初遊んでいる時は何も気にならないのに、思い出
してみるとその違和感に吃驚するそうですが、不思議と嫌な感じはしないとの事。

でも、一番怖かったのは、ある日、石の丘みたいな所を遊び場にして
いると焼き物の埴輪みたいな人形がいっぱい置いてあった、嬉しくなって
ママゴトを始めたのだが、そこに急に普段は田仕事ばかりやってる
超絶放任主義の大人達(ヤマババは数少ない例外だったので子供達から
好かれていた)がやって来て「こん!みかぶしさまんちにはいっちゃ
むらもろさ たたっころされっぞ!こんくそばちったりどもがー」と
血相を変えて大声で怒鳴られた事は忘れられないと言う。


638本当にあった怖い名無し sage New! 2012/06/21(木) 15:16:09.97 ID:CGPKhIrO0
恐らくそれは古墳か何かだったんだろうとおばちゃんは俺に言ったが、
妹ちゃんによれば、それが何だったのか大人達は教えてくれなかったそうだ。

当時、半信半疑で妹ちゃんの話を聞いていたおばちゃんは田舎の暮らしで
一番楽しかった思い出は何だったか?と妹ちゃんに聞いた。
妹ちゃんはニコニコしながら、鹿の角をくっ付けた熊の毛皮を被った山伏
だか修験者みたいな沢山のおっちゃん達(だいたい40人位)が来た時が楽しかったと言う。
おっちゃん達の顔は村人達とは全然違う初めて見る顔だった、堀が深くて
髪の毛も茶色っぽい色で、日本人よりも越してきて初めて見たTVで見る
外国人の顔に似てる感じだったという。

おっちゃん達は村に入ると全員でヤマババさんに深々と御辞儀をしてから
ヤマババ様以外の村の大人達全員と少数の子供達に目隠しをして家の
中に入らせて家の中から戸が開けられない様な木組みの仕掛けを施すと、
それ以外の子供達を呼び子供達を取り囲む様に円陣を組んでお経か
祝詞か外国語みたいなものを一斉に唱えはじめる。

そして持って来たお札がいっぱい張ってある気味悪い壺の中から小さな
白いお菓子みたいな塊を取り出して、子供達に配って食べさせたのだ…
そして、「さあ、たんがみさまらのとこさ遊びに行けよ」とおっちゃん
が言うと田んぼから沢山の歓声を上げながら、真っ黒な顔の無い
泥だらけの人の形をした者達が無数に這い出して走って来た…


639本当にあった怖い名無し sage New! 2012/06/21(木) 15:18:47.10 ID:CGPKhIrO0
そして子供達の手を掴み田んぼへと引きずり込もうとする…何が何だか
わからずに引っ張られる子、面白がって自分から手を繋ぎ異形と一緒
に田んぼに走っていく子、泣き叫びながら必死に抵抗する子…次々と泥中に消えていく…
妹ちゃんだけが、なぜか田んぼの中へ連れ去られなかった…しばらく
ぽかーんとしていると、「妹ちゃんはこどま(子供?木霊?)さまに
みみった(魅入られた?)だけなただのわっし(童子)だけん ここ
にいっ(入)ちゃなんね、さっ(寂み)しいかもしろんが、おれっ
ちゃらがわぜん(和人?)ぼんぞ(坊主?)らとはなす(話)つけっ
けらあっすん(安心)せえ」
とおっちゃんの一人が言ったそうだ、そういえば、自分一人だけは
あの白い塊を貰えなかったと言う。

その後、おっちゃん達が戸を開けると、出てきた村人は「てっぐ様あざっす」
「てっぐ様のおかげっす」とか口々に言うとお礼をたんまり渡した。
その後、数日酒宴が開かれた後おっちゃん達は山奥へと帰っていき
その数日後、妹ちゃんは田んぼで遊んでる時に急に村人目隠しを付けられて手を引かれ
ながら山を降りたそうだ、道が急に平らになったと思ったら目隠しを取られて産まれて初め
て見る車に乗せられて遠い親戚のおばちゃんの家にやって来たそうだ…。

「そんな怖い話のどこが楽しいの!?」とおばちゃんは言った。
妹ちゃんは不思議そうな顔で「全部!」と言ったそうな。

終わりです。





389 :本当にあった怖い名無し:2011/06/06(月) 11:13:19.38 ID:r56vx3RrO
俺の生まれ育った町は四国の田舎町で、俺が小さかった頃はまだ旧い風習や考えが残ってた。
例えば、幼馴染みに双子がいるんだけど、それを年配の人は"忌み子"として嫌っていたり、
五感や身体に傷害がある子を、"欠け子" と呼んだり。
つまり、普通には生まれてこなかった子(こう書くと大変失礼で、お怒りになられる方は多いとおもいますが)を忌み嫌う風習があった。
今ではほとんどないらしいが、昭和の終わりまではあったと思う。


390 :本当にあった怖い名無し:2011/06/06(月) 11:17:07.96 ID:r56vx3RrO
町自体がかなり小規模なこともあり、そういう子が生まれるとすぐに噂は広まる。
迫害を受けるようなことはなかったようだけど、後ろ指さされたり、遠ざけられたりということはあったようだ。
となると、そういう子は生みたくない。
そこで、妊婦さんに"普通の子" を生んでもらうための、あるまじないがあった。
それが、この地域に伝わる"被猿"という風習だ。
これは、妊婦さんのいる部屋や病室に木彫りの猿を置き、
"忌み子"や"欠け子"の基になるとされる陰の気(災い)を、代わりに被ってもらうというもの。
簡単に言えば身代わりだ。


391 :本当にあった怖い名無し:2011/06/06(月) 11:20:57.82 ID:r56vx3RrO
昔は、障害児が生まれたり災害があると、それを神や悪霊、呪いなど、
目には見えないものに無理矢理結び付けていた。
"被猿"もまたそういうものだろう。
しかし今思えば、そういった風習が、20年ほど前までの日本に残っていたのはすこし怖い。

話が逸れたが、役目を終えた被猿は土深くに埋められる。
燃やすと空気に混じって災いが飛散するからダメ。
どこかに封じても、誰かが持ち出すかもしれないからダメ。
水の中は神聖な場所だから、土の中が一番らしい。


392 :本当にあった怖い名無し:2011/06/06(月) 11:25:25.93 ID:r56vx3RrO
ある日、祖母に聞いてみた。
「土に埋めても、土から災いがやって来るんじゃない?」と。
「確かにね。でも、土は長い時間を掛けて災いを薄めてくれる。だから一番いいんだ。
 でもね、忘れちゃいけない。
 命は土に還り、花を咲かせたりして循環するだろう?
 災いも同じだ。決して消えるわけじゃない」

被猿は掘り起こされないために、決まった場所にまとめて埋めない。
つまり、今俺の足下にも埋まっているかもしれない。
そう考えるとほんのり怖い。








334:踏み入るべきではない場所 1/7:2005/09/30(金) 11:21:32 ID:ItZOrWPy0
私がまだ小学校低学年の幼い子供だったころに、
趣味で怖い話を作っては、家族や友達に聞かせていました。

「僕が考えた怖い話なんだけど、聞いてよ」と、きちんと前置きをしてからです。
特にじぃちゃんが、私の話を喜んで聞いてくれました。
私はそれがとても嬉しかったんです。熱心に聞いてくれるのと同時に、こわがってくれたから。

そんな折、私の作った話が、クラスの中で流行りだしました。
放課後の男子トイレで、個室を叩くとノックが返ってくる。といったありがちな話です。
クラスの女子の間であっという間に流行り、噂は学年中、学校中へと広まりました。

「男子トイレの前で、手招きする男の子を見た」とか言い出す女子も出てきていて、
私がやっとその噂を知って、「僕の作り話だってば」と言ってもきかず、
その後もまことしやかに囁かれ続けました。
ついには、そこで肝試しを始めるグループまで現れてしまいました。



335:踏み入るべきではない場所 2/7:2005/09/30(金) 11:22:49 ID:ItZOrWPy0
その肝試しでしたが、なにも起きるわけがないのに、
グループの子供が皆、「ノックの音が返ってきた」と言うんです。大変な騒ぎでした。
そんなワケないだろ!?と思って、作り話だということをアピールしようとしたのですが、
当時の私は、皆に冷たくされるのが怖くて言い出せませんでした。

そのうち私は、自分の話が本当になってしまったのではないか、と思うようになり、
すごく恐くなって、自作の怖い話をすることをやめました。
その騒動があってからしばらくして、じぃちゃんが怖い話をしなくなった私に、
「もう怖い話しないのかい」と聞いてきました。

私はもう泣きじゃくりながら、その話をじぃちゃんにしたんです。
「ほうかほうか」とやさしく聞きながら、こんなことを話してくれました。



336:踏み入るべきではない場所 3/7:2005/09/30(金) 11:24:08 ID:ItZOrWPy0
「それはな、みんなが坊の話を本当に怖いと思ったんだ。
坊の話をきっかけにして、みんなが勝手に怖いものを創っちゃったんだよ。
怖い話を作って楽しむのはいいけど、それが広まって、よりおそろしく加工されたり、
より危険なお話を創られてしまうようになると、 いつの日か『それ』を知った、
ワシらの目には見えない存在が、『それ』の姿に化けて、本当に現れてしまうようになるのかもな。

目に見えるものではなく、心のなかにね。『おそれ』はヒトも獣も変わらず持つもの。
『おそれ』は見えないものも見えるようにしてしまう。本能だからね。
だから恥ずかしくないから、怖いものは強がらずにちゃんと怖がりなさい。
そして、決して近寄らないようにしなさい。そうすれば、本当に酷い目にあうことはないよ」

私は、じぃちゃんも何かそんな体験をしたのかと思って、「じぃちゃんも怖い思いをしたの?」と聞きました。
すると、予期しなかったじぃちゃんの怖い話が始まったのです。



337:踏み入るべきではない場所 4/7:2005/09/30(金) 11:25:26 ID:ItZOrWPy0
「昔じぃちゃんは、坊の知らない、すごく遠くのお山の中の村に住んでいたんだよ。
そこで、じぃちゃんの友達と一緒に、お山に肝試しに行ったことがあるんだ。
そうだね、じぃちゃんが今でいう、高校生ぐらいのころかな。

お地蔵さんがいっぱい並んでいたけど、友達もいるし全然怖くなかった。
でも、帰り道にじぃちゃんの友達が、お地蔵さんを端から全部倒し始めたんだ。
『全然怖くない、つまらない』って言ってね。

じぃちゃんはそこで始めて、その場所に居るのが怖くなったよ。
なんだか、お地蔵さんに睨まれた気がしてね。
友達を置いて、さっさと逃げてきちゃったんだよ。
そうしたら、その友達はどうしたと思う?」

「死んじゃったの?」
「ううん、それが、何も起こらないで普通に帰ってきたんだよ。
でもじぃちゃんは、もうそれからオバケが怖くなって、友達と肝試しに行くのを一切やめたんだ。
その友達は、その後も何度も何度も肝試しといっては、
ありがたい神社に忍び込んだり、お墓をうろうろしたり、
お地蔵さんにイタズラしたり、色々するようになってね。

周りの人からは呆れられて、相手にされなくなっていったよ。 
人の気をひくために、『天狗を見た』なんていうようになってしまった。
じぃちゃんに、『見てろ、噂を広めてやる』なんて言って笑っていたよ」



338:踏み入るべきではない場所 5/7:2005/09/30(金) 11:26:17 ID:ItZOrWPy0
「そしてある日、ふっと居なくなったんだ。
じぃちゃんもみんなと色々と探したんだよ。
そしたら…山の中の高い木のふもとで、友達は死んでた。
木の幹には、足掛けに削った跡がてんてんと付いていてね。
友達は自分で木に上って、足を滑らせて落ちたんだ。ばかなやつだよ。

坊、世の中には、人が入ってはいけない場所っていうのがあるんだ。
それは怖い場所だ。坊だったら、タンスの上もその場所だよ。
落ちるのは怖いだろ。そういうことだよ。
じぃちゃんの友達には、怖い場所が見分けられなかったんだ」

「怖いね。ばちがあたったのかな」
「いいや、怖いのはここからさ。
友達が死んでから、村の中のひとたちが次々に、『天狗を見た』って言い出したんだ。
じぃちゃんは、『あれは友達のでまかせだ』と言ったんだけどね。

『友達が天狗の怒りに触れた』『祟りだ』『呪いだ』と、皆は自分達でどんどん不安をあおっていった。
夜通しで見張りの火まで焚いたんだ。
皆が顔をあわせるたびに天狗の話をするので、村の中がじめじめしていた」



339:踏み入るべきではない場所 6/7:2005/09/30(金) 11:27:12 ID:ItZOrWPy0
「そんな時に限って具合が悪くてね、村の中でケガをするのが4件続いたんだよ。
どうってこともない、ねんざまで数に数えられてね。どう見てもあれは、皆おかしくなってた。
さらに噂に尾ひれがついて、『天狗に生贄を出さなくては皆殺される』とまで酷い話になっていた。

そしてついに、本当に生贄を出そうという話をするようになったんだ。
友達が死んだのは、木から足を滑らせて落ちたからなのに、完全に天狗のせいになってた。
村の中の皆も、人が入ってはいけないところに踏み入ろうとしていた。

それはね、人の命だよ。誰にもそれを奪う権利なんてないだろうに。
じぃちゃんはね、天狗よりも、村の中の皆がすごく怖かったんだよ。
だからね、じぃちゃんは、その村から逃げてきたんだ…」



340:踏み入るべきではない場所 7/7:2005/09/30(金) 11:28:00 ID:ItZOrWPy0
じぃちゃんのこの話は、その後もねだって2度程聞かせてもらいましたが、
「絶対に内緒だぞ」と言われ、両親の居るところでは決して話しませんでした。
でも、今でも私の家には父方の実家はありません。

「農家の次男のじぃちゃんが、庄屋の娘のばぁちゃんと駆け落ちしてきたからだよ」
と、私の両親からはそう聞いています。

じぃちゃんが私に、自作の怖い話を聞かせてくれたのかとも思いましたが、多分違います。
その長い話が終わった時、じぃちゃんは大粒の涙をぼとぼと、私の小さな手の甲に落としたのですから。

今も思い出して涙腺が緩みました。
長文を読んでくれてありがとうございました。








94 :あなたのうしろに名無しさんが・・・:04/05/10 04:12 ID:jztp2yzv
俺の田舎は山間にある戸数10戸程の小さな村。
毎年11月12日は、夜半過ぎには全ての家の人が消灯して床につく。
何故かって・・・

100年程昔、明治時代 貧乏な身寄りの無い乞食兄妹が村に流れ着いてきた。
来冬間近の季節、妹は弱ってすぐに衰弱死した。
「妹が死んだ!!何か食わせればまだ間に合う!!食い物をくれーー!!」
生き返るはず無いのに・・・。真夜中の村を、妹を生き返らせたい一心で少年は駆け回った。
少年の余りに凄まじい様子に恐れおののいたご先祖達は戸を固く閉ざし、ただ震えていた。
翌朝 兄は妹の躯の傍らの木の枝で首をつった。

その翌年から毎年、11月12日の真夜中・・・
タッタッタッタッタッ  ドンドンドン!!!
その少年の怨霊が、無念を晴らしきれずに村中を駆け回るようになった。
俺も小さい頃はそら恐ろしく、その日は8時には床につき、なるたけ12時には夢の中にいるよう心がけた。

95 :95:04/05/10 04:16 ID:jztp2yzv
しかし一度だけ、二階の自室から外の様子を覗いていた事があった。好奇心だった。
真っ暗な部屋のカーテンの隙間から 家の近くにある街灯のあたりをじっと観察する。
夜半過ぎ・・・二つ隣の家の戸口を叩く音がする・・・ドンドンドンドンッ!!次に隣の戸口を叩く音・・・
タッタッタッタッタッ・・・・暗闇から突如街灯の光の中に現れた影。
きたっ!!
街灯に照らし出されたその少年の目はカッと見開かれ、鬼のようであった。
ボロボロの布切れを纏い、草履も履けずに・・・。骸骨のような細い手足が印象的だった。
フッと、その少年の顔がこちらを向く。
俺に気付いたのだろうか。街灯を物凄い勢いでよじ昇りだした。
わぁっ!
慌てて布団に潜り込んで息を潜める・・・と、部屋の窓ガラスをドンドンドンッ!!と叩く音。
ブルブル震えながらも、その少年が立ち去るのを待つ。
10分・・・20分・・・もう大丈夫だろう。少し布団から顔を出してカーテンの隙間を見る。
そこには、窓にへばりついてこちらを睨んでいる少年の恨めしい顔があった。
身動き出来ずに、目も逸らせない・・・。油汗だけがダラダラ頬を伝う。
しかしその少年は何をするとも無く、やがて寂しげな表情を浮かべると闇の中へと消えていった。
暫くして隣の家の戸口を叩く音。

翌年からその日だけは両親の部屋で一緒に寝るようになった。

今年も恐らくあの少年はやってくるのだろう。
二度と生き返る事の無い妹を生き返らせるために。
嘘のような本当の話。










764 :本当にあった怖い名無し:2007/06/04(月) 03:22:24 ID:dPcyFHep0
東京に住む大学生なんだけど、友達が地方の村から出てきた奴で、そこの話を聞いた。

そこは海辺の村で、そこでは女子の出産率が高いらしい。
双子が生まれやすい村もあるくらいだから、それには驚かなかった。
実際は違った。男児が生まれると、高確率で奇形児らしい。
外見的におかしかったり、病気を持っていたりって感じで。
今は医療技術も発達してきたから、そーいうことは一気に減ったらしいんだけど、昔は兎に角、酷かったんだと。

一時期は村から男子がいなくなり、迷い込んだ旅人が男なら・・・一夜限りの天国。
酒で男を酔わせて、村の若い女何人かで子供を作らせるらしい。
で、後は・・・男は用なし。
酔って寝てるところを、殺して海に捨てる。
生まれてきた奇形児も、殺して海に捨てたらしい。



765 :764:2007/06/04(月) 03:27:43 ID:dPcyFHep0
ある日を境に、ついには海から化け物が出るようになった。
魚に人の手足が映えたような、半漁人っぽい化け物が。
そいつは夜中、海から上がっては、家の外にいる村人を襲うらしい。

俺「へぇ~。お前、見たことある?w」
友「いや、ないよ。けどさ・・・いるよ。絶対に」
俺「言い切るね。何か根拠あるの?」
友「殺した奇形児に対して、何の供養もしなかったんだぜ?
 最初に旅人が殺されて、その旅人の子供が奇形児ならそれも殺されて・・・
 供養も何もしてないんじゃ、その怨念が晴れるわけねーよ・・・」



768 :764:2007/06/04(月) 03:34:48 ID:dPcyFHep0
そいつは「見たことない」って言ってたけど、
話している最中、何かを誤魔化すように笑いながら話してた。

俺の予想だけど、奇形児が生まれる確率が減っても・・・生まれては来る。
そいつは、奇形児が殺されて捨てられる所を見ちゃったのかもしれない。
「夜中の十時以降は絶対に家の外に出るな」って言われていたらしいし。

ちなみに、そいつは『地方の村から出てきた』って書いたけど、
正確に言うと、そいつが小学校高学年の時に、家族揃ってその村から逃げたんだと。
聞こうと思えば、その村の場所くらいはわかるかもしれないけど、
俺は確かめになんか行きたくないし、オカルトは好きでも自分で体験するのは嫌だから、
確かめる術なんかないけど・・・いる気がする。

その話の最後にそいつが、
「奇形児や旅人の死肉を、魚が食ったんだろうな・・・」とか言ってた。
これが妙に怖かった。
やっぱこいつ、見たことあるんだなって思った。









444:fumo:2008/02/14(木) 10:14:31 ID:+y6jaZlM0
1/9
何処かわかってしまいそうなので、方言などは省かせていただきます。

子供の頃の話です。
私が住んでいた山奥の村では、年に一度、奇妙な祭りがありました。
松明を持って、村の大人(男の人達)が山に入っていくだけの祭りです。
この祭りの日は、子供は外に出てはいけないことになっていました。
一度外に出ようとして、すごく怒られたのを覚えています。ばあちゃん曰く、
「知らんでいい」だそうです。


445:fumo:2008/02/14(木) 10:14:55 ID:+y6jaZlM0
2/9
私には、B君という幼馴染が居ました。(私をAとしておきます)
B君とは、よく親と一緒に川に行って泳いだり、
近所の山にいって野苺とかを食べたりして遊んでいました。

B君はとてもやんちゃな子でした。いつも危ない所や行ってはいけないと
言われている所に行こうとするので、私はいつも
「あそこは行っちゃダメだって言われてるから、怒られる」と言って止めていました。
実際、山や川は都会のように整備されておらず、
マムシが出てくることも多かったので、大人の言っていたことは正しかったのだと思います。

あそこの山はマムシがよく出る、崖が多い、あそこの川は昔子供が溺れた、
流れが速い・・・等々。どれもちゃんとした理由があるものばかりでした。
しかし、一つだけはっきりとした理由を教えてもらえないまま、
行ってはいけないとされている場所がありました。
それが、祭りのときに大人が入っていく山でした。
あえて理由を探すなら、ばあちゃんの忠告くらいでしょうか。


446:fumo:2008/02/14(木) 10:15:33 ID:+y6jaZlM0
3/9
ある日、B君が綺麗な水晶のたくさん付いた石を見せてくれました。
どこで取ってきたのかと聞くと、「あの山で採ってきた」と言い、また明日にでも
その場所に行くから、Aちゃん(私)も付いてくるといいよと言ったのです。
大人たちからはハッキリとした理由を聞かされずに行ってはいけないとされて
いる山だったことと、何より綺麗な水晶を羨ましく思った私は、嬉々としてその
言葉に頷き、次の日に山へ行くことを約束しました。

翌日、大人たちにバレないように、野苺を食べに行くとかそんな理由で家を出
ると、水晶の採れる場所までコソコソと向かいました。
山に入ってからしばらくすると、目的の場所に着きました。
雨で崩れ、山肌が露出した場所です。

私たちは手を傷だらけにしながらも、綺麗な水晶をたくさん見つけていきます。
そして、だんだん何処に大きな水晶があるかわかってきました。
それに従うように、どんどんと場所を移動していると、
森の奥に少し開けた場所を見つけました。
ちょうどお腹のすいていた私は、野苺でもあるだろうと、
B君を誘ってその場所へと足を向けました。


447:fumo:2008/02/14(木) 10:17:50 ID:+y6jaZlM0
4/9
鬱蒼と茂る森の奥に、それはありました。
少し苔むした祠のような物で、周りに岩を幾つも置いている、そこだけ特別だ
と一目でわかる場所です。そして、これがあの祭りに関係している物だという
こともすぐにわかりました。

「これって祭りの・・・」
「そうだと思う」
何の祭りか聞かされていなかった私達は、その祠に興味津々でした。
「ここって開けられそう」
「開けたら怒られると思う」
そう言って私が止める間も無く
「何が入ってるんだろう?」
そう言って、B君は祠を開けてしまいました。

中には、白や茶色の石のようなものがたくさんありました。
後になって知るのですが、それは子供の歯でした。
「何?これ。気持ち悪い」
「もう帰ろう?怒られるよ・・・」
私が帰りたいと言っても、B君は「もっと調べるから」と言って、祠の周りを漁りだしました。
その時、急に寒気を感じました。肌を刺すような痛みと、呼吸ができない程の
息苦しさ。いつの間にか、周りから聞こえていた蝉の声が聞こえなくなっています。


448:fumo:2008/02/14(木) 10:18:46 ID:+y6jaZlM0
5/9
「・・・ダ・・・オッタ・・・」
そんな声が聞こえたので慌ててB君を見ると、B君は気味の悪い満面の笑みで
「???コノ??????モウ???(憶えてません。何かの唄かも)」
と言うと、森の奥へと走り去っていきました。

途端に怖くなった私は、泣きながら急いで山を駆け下りました。
そして、山から出ると、運良く近所のおっちゃんに見つかりました。
山から出てきた私を見つけるなりオッチャンは
「なんで山に入った!?」
と怒鳴りつけてきました。
「祠でB君がどこか行った」と私がしどろもどろ伝えるなり、おっちゃんは真っ青になりながら
「・・・お前はオッチャンと一緒に家に帰ろう。Bはすぐに皆で探す。絶対に一人で
いるな。家に帰ってからもだぞ!」
そう言うと、おぶって家に連れて行ってくれました。

家に着くと、オッチャンはすぐにBの家、そして近所へと知らせに行きました。
私はなんとか両親と祖父母に先程の出来事を伝えると、父はすぐに山へと向かい、
母は泣き出してしまいました。


449:fumo:2008/02/14(木) 10:19:56 ID:+y6jaZlM0
6/9
「Aは何を見た!?」とばあちゃんが聞くのですが、私はもう母の動揺ぶりを見て泣き
止まない状態。それを見かねたじいちゃんは、家の奥からペンチを持ってきて、いき
なり私の歯を抜きました。もう私は訳がわからず泣き喚くばかり。

「もうAは大丈夫」
とだけ言い、じいちゃんはそれを持って家の外へ出て行きました。
もう空は赤く染まり始めていましたが、村じゅうの大人達がB君を探しにあの山へ向か
いました。
ようやく泣き止んだ私は、ばあちゃんと母にすがるように家の前でB君の帰りを待ちま
した。


450:fumo:2008/02/14(木) 10:21:07 ID:+y6jaZlM0
7/9
何時間たったかわかりません。
もう日が沈んで随分経った頃、道の奥が騒がしくなりました。B君が見つかったのです。
それがわかるとすぐ、ばあちゃんと母は嫌がる私を家へと押し込もうとしました。
家に押し込まれる間際、私はB君を見ました。

大人たちに引きずられるB君は、縄で手足を縛られて全身血まみれでした。
しかも、それはB君自身がつけた傷で、B君は自分の体を食べようとしていたのです。
B君の母は泣き喚いて、B君の父は呆けたようにしてB君を見ていました。
B君は手当てをされた後、お寺に連れていかれたそうです。

その後、私は両親と一緒に違う土地へ引っ越しました。
B君がどうなったのか、知りたくないというのが本音です。もう私は村へ帰ることはでき
なくなりましたし、あれ以来、山が怖くなってしまいました。


451:fumo:2008/02/14(木) 10:21:46 ID:+y6jaZlM0
8/9
後日談として、つい最近、祭りとあの山について教えてもらえました。

以下、父の話を思い出しながら書きます。
あの山には昔、人食いの化け物(?)がいたそうです。
村にたびたび下りてきては子供を攫っていき、山で食べていたらしいのです。

それをどうにかしたいと思った村人達は、
旅の偉いお坊さんに化け物を殺してもらうことにしました。
そしてお坊さんと村人達は、なんとか化け物を殺します。
しかし、お坊さんは「これはまだ自分が死んだとわかっていない。
だから、本当の意味で死んでいない。これからもこれを殺していかなくてはならない。
それでもし死なないなら、それでも子供を救う手はある」と、その方法を教えたそうです。

子供を救う手というのは、じいちゃんがやった歯を使うやり方だそうです。
アレは骨や歯を食べなかったそうで、その食べない部分を見せることで、
「お前はもうこの子を食べた」と思わせていたようです。
普通は自然に抜けた乳歯をあの祠に持って行くんだそうです。
(そういえば、抜けた乳歯はばあちゃんに取り上げられていました)
私はアレに姿を見られていたので、もう一度歯を抜かれ、そしてもう一度見られない
為に村を離れることになったというわけです。



452:fumo:2008/02/14(木) 10:22:43 ID:+y6jaZlM0
9/9
そして、あの祭りはアレを殺した時の再現なんだそうです。
しかし、殺すというより封じると言ったほうが良いかもしれません。
B君の件で、若い村人達(といっても全然若くない)もアレの存在が
伝承ではないと知ったようです。なにより、まだ人を食おうとしているのですから。

本当なら、この話は乳歯が全て永久歯に
生え替わった時点で聞かされる話だったようです。
知らない方が山に関わるまいとのことらしいですが・・・

私は土地の人間ではないことになっていたので、最近になってやって聞けました。
そして話の中で、父から村の過疎化を聞かされました。
もしかしたら、近い内に廃村になるかもしれない、とも。
もし誰もアレを殺す人が居なくなったら、アレはまた人を食おうとするのでしょうか?
止めてはならない祭りというのもあるのだと、そう思いました。









752 :本当にあった怖い名無し:2022/06/23(木) 21:05:10.08 ID:0cI0p3bU0.net
こんばんは。初めての書き込みになります。
実際に私が体験した不思議な話をさせていただきます。
創作では無い自分語りですが最後まで読んでいただけたら幸いです。

20年ほど昔、まだ私が小学校低学年の頃でした。
3人兄弟の末子だった私は自分の部屋が与えられておらず、
夕食後には酒を飲んでる親父とリビングにあるテレビを見て、寝るまでの時間潰しをするのが日の常でした。

しかし不幸なことに、我が家のテレビのチャンネル権は親父が自分の絶対君主制を敷いており、
その内容も野球や釣り番組などが大半で、凡そ幼い子供の私が楽しめないものばかりでした。
そのせいで学校では流行りのアニメの話題にあまりついて行けず、惨憺たる思いをしたものです。

その日、火曜日の夜九時も親父がテレビのチャンネルを替え、某お宝鑑定番組を観始めました。
道端で拾った石ころが実は隕石で数百万の値が付いたり、大金を払って買った伊万里が二千円になったりして出品者が狂喜乱舞怒髪衝天するアレです。
親父の見るものの中では数少ないバラエティ性の高い番組な事もあり、私の中では割と高ランクでした。

753 :本当にあった怖い名無し:2022/06/23(木) 21:06:50.60 ID:0cI0p3bU0.net
数年後に暴力団と問題を起こして自分が芸能界を追放される運命である事などまだ知らない某司会者の軽妙なトークで番組は進行していき、
『曰く付きのお宝鑑定大会(正式な名称は忘れました)』という企画が始まりました。
その企画の半ばあたりで、とある「お宝」が出品されました。
出品者が語るに、その「お宝」へ向かって手を合わせると指と爪の間から白い糸が出るとのことです。
それまでは、やれ人の生き血を吸う妖刀だの、やれ涙を流す屏風絵などと言ったインパクトの高い「お宝」ばかりだった事もあり、
幼心ながらにショボッ!と思ったことをよく覚えています。

何を考えたのか私はその「お宝」へ向かってふと手を合わせました。もちろんテレビ越しにです。
そうしてしばらくすると、何と本当に私の両の手の指先から白い糸が10本程生えてきたのです。
糸の長さは指と爪の間から1cm程で、太さは1mmも無いくらい、布繊維一本ぶんくらいのとても細い物でした。

754 :本当にあった怖い名無し:2022/06/23(木) 21:08:39.56 ID:0cI0p3bU0.net
愕然とした私は、それでも抜かなければと思い糸を摘んで引っ張りました。
すると、肉体の中にあるはずの糸が抵抗なくスルスルと抜けて、全長10cm未満の短い繊維のようなソレが出てきました。
同じ様に全ての糸を指から引き抜くと、私は何故か親父にバレては面倒臭いと思い、ソレをコッソリとゴミ箱へ捨てました。

これが私の体験した不思議な話です。特にオチもなくてすみません。

後になって「疳の虫」という現象?を知りました。
疳紐という子供の指先から出ている白い糸抜くと癇癪が治るという迷信ですが、実際に手から糸が出ること自体はあるそうです。
私の体験した物もこれと似たような現象だったのかも知れませんが、後にも先にも私の体から白い糸が出てきたのは、
最近やたら酷い若白髪を除くと、この一度だけです。
その一度が曰く付きの「お宝」へ手を合わせた時と言うのは何ともタイミングも都合も良すぎるため、
やはり納得はいかず何かオカルト的な力が働いたのかと思いこのスレに書き込まさせていただきました。

755 :本当にあった怖い名無し:2022/06/23(木) 21:11:21.49 ID:0cI0p3bU0.net
件の「お宝」の詳細を書いていないのは、私が覚えていないためです。
掛け軸だった気がするのですが、話のメインでもある為、疎覚えで書くのも不誠実かと思い省かせていただいきました。申し訳ありません。

この書き込みをするにあたり、当時の放送の映像や画像がネットに残って無いかと思い探してはみましたが、やはり昔すぎるため見つかりませんでした。
もし検索が得手の方がいらっしゃいましたら、どうか探してはいただけないでしょうか?
それともし私と同じ放送を見た覚えがある方がいらっしゃいましたら書き込んでいただけると幸いです。
以上です。長文失礼いたしました。

もしスレ違いでもっと相応しいスレがありましたら誘導していただけると助かります。

756 :本当にあった怖い名無し:2022/06/23(木) 21:13:01.85 ID:0cI0p3bU0.net
もし質問等が有りましたら答えられる範囲で答えさせていただきます。

758 :本当にあった怖い名無し:2022/06/23(木) 21:24:38.60 ID:ADv0ahV00.net
>>756
両の手の指先って、すべての指ですか?
耳から白い糸が出るという話は聞いたことありますね。
その糸は実は目の神経で、すべて抜き取ると失明するのだとか。

759 :本当にあった怖い名無し:2022/06/23(木) 21:31:05.69 ID:0cI0p3bU0.net
>>758
質問ありがとうございます。
10本全ての指からと言うわけではなく、両の手合わせて5、6本から計10本程度の糸が出ていました。





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