【閲覧注意】怪談の森【怖い話】

実話怪談・都市伝説・未解決の闇・古今東西の洒落にならない怖い話。ネットの闇に埋もれた禁忌の話を日々発信中!!

カテゴリ: 石じじい





 439 :名無し百物語:2023/12/14(木) 21:42:27.17 ID:ADReIjVp.net
石じじいの話です。

遺体が腐らない棺を作る職人がいたそうです。
夫婦で、棺を作る商売をしている人たちがいました。
この人たちは、棺以外にも木工でいろいろなものを作っていて、棺の製作は副業程度だったとか。
ある時、彼らの作った棺に遺体を入れておくと遺体が腐らない、という噂がたったそうです。
その夫婦は、普通の方法で棺を作っていたので、そのような現象が起きるのは不思議でした。
特別な木材を使ったり特殊な薬剤を塗布するというようなことはしない。
最初に、そのような現象がどうして発見されたのかはメモにはありません。
遺体はすぐに火葬したので、それが腐らないということはわからないと思うのですが。
そのような噂が広まると、わざわざその棺を買い求めて、遺体を火葬せずに、家に長らく置いておく人もでてきました。
これは良くない。下手をすると、遺体遺棄罪に問われる恐れもある。
遺体を焼くのが惜しく、その棺にいれて土葬した人もいました。
しかし、土葬は深く掘って埋葬するので、後で掘りかえして遺体を見ることができないし、木製の棺が腐ってしまえば、その効力も失せて遺体も腐るでしょう。
いや、棺が腐ると本当に遺体保存の効力は失われるのか?
いまだにその墓は暴かれていないそうです。
結局、その棺の製作方法や誰がその方法を発明したのか?ということが知られることはありませんでした。
少なくとも、私のメモにはありません。









416 :名無し百物語:2023/10/23(月) 15:28:33.79 ID:5AJl3gIW.net
石じじいの話です。

皆さんは、闘鶏を見たことがありますか?「とりあわせ」とも言います。
鶏どうしの蹴合いです。
日本書紀にも記事があります。
『三代実録』に、雄略天皇が弘徽殿で闘鶏を見たという記述があります。
和歌山県田辺には、闘鶏神社があるとか。
闘鶏は、明治時代の中頃までは各地で広く行われていましたが、当局の取締が厳しくなって消滅しました。
これは、「かけ」で、これで財産をなくす人も多かったのです。
河内の闘鶏は、今東光の小説「闘鶏」や「悪名」で知られていますね?

闘鶏に入れ込んで、鶏を育てている鶏主がいました。
ある日、闘鶏に使われる鶏が飼い主に向かって言ったそうです。人語で。
「お前は、遊びで、われらどうしを闘わせて平気で殺している。いまに地獄に落ちるぞ。」と。
飼い主は豪胆な者だったので、平気で、
「畜生が、笑わせるな!お前も勝たんとしめて食ってしまうぞ。それがいやならしっかり闘え!」と。
そうゆうてやったわ、と飼い主はまわりの人に言っていたそうです。
それを聞いた人の中には、「このおっさんはちょっと頭がおかしいんちゃうか?」と思った人もいたようです。
それからも、その鶏は闘鶏で闘わされましたが、非常に強かったのです。
ある日、その鶏が飼い主に襲いかかり、足の爪で彼の喉笛を掻っ切って殺してしまいました。
近くにいた人が、その鶏を取り押さえたのですが、飼い主を斬り殺したあとは、鶏は暴れずおとなしく取りおさえられました。
そのとき、足には鋭い闘鶏用小型ナイフがとり付けられていたそうです。
鶏どうしの闘いをより残酷にして楽しむために、そのような細工をすることがあったのです。

人々は「バチがあたったのう」と話しあったそうです







437 :名無し百物語:2023/12/10(日) 16:39:46.86 ID:SedTic3x.net
石じじいの話です。

じじいが朝鮮に住んでいたとき、ロシア人の商人の知り合いがいました。
友人といってもよいでしょう。
彼は、ロシアの各地を放浪して、蒙古・満州から朝鮮に流れ着き、その時は、他のロシア人やタタール人を使って商売をしていたそうです。
じじいが彼から聞いた話がいくつかメモにあります。

人狼の話です。
そのロシア人がペテルブルグにいたときの話だとか。
人狼とはオオカミ男ですね。
以下は、自分が人狼であると言うリトアニア人女性の話してくれたことです。
彼女は、人狼のことを「狼型=ボルクモルフ」と呼んでいたそうです。

彼女によると:
人狼は、女性も男性もいる。
変身前は、普通の人間である。
子供(数歳)の人狼もいるらしい。彼女は会ったことはないが。
そのような子供人狼は、親によって早くに殺される事が多いようだ。
人狼にはいろいろな種類があり、自分でいつでも自由に狼型に変身できる者たちもいる。
狼型に変身すると凶暴になる。中には、知性が残っており会話が可能な者もいる。
しかし、変身前の人格は存在せず、その記憶はなく、もとの人間に戻ると、変身している間のことはほとんど憶えていない。
ただ、ぼんやりと部分的に記憶が残っている者はいた。
自分(リトアニア人女性)がそうだ。
人狼の種類?によっては、犬やシカ、魚、植物、大気現象(霧、雲)、非生物の物(棒、干し草の山、石)にも外見を変えることができる。
自分(彼女)以外にも、このような人間がいるのだが、自分は見ただけでは、それを見分けることはできない。
人狼であることが知られると、当然、殺される。
変身すると、人間の時の記憶をなくすので、非常に危険な状況になる。
だから、住む場所や職業を注意深く選ばなければならないし、頻繁に変える必要がある。
人狼の中には、他人に危害を加えないように、正教の隠遁者として生活している者もいる。
自分(彼女)は、自分の意志で変身できるのだが、まれに自分の意志とは関係なく変身してしまうことがある。これが問題だ。
どうすれば人狼になるのか?
人狼は、洗礼を受けないで死んだ子供か背信者がなるという話がある。
女性が妊娠中に、狼に殺された動物の肉を食べると、人狼の子供を生むという話がある。
人狼の属性 能力 は遺伝する。
噛まれたら人狼になるというわけではない。
反対に、狼が人間の能力を得た、という存在もいるようだ。
書き込み者の註:猫又のようなものものでしょうか。
人狼は、一般に長命である。

こう話したリトアニア人女性は、「私も、いつ狼型に変身するかも知れないから、注意しろ。もう会わないほうが良い。」と言い、近いうちにフィンランドに移住するつもりだと言っていたそうです。
以前紹介した、蒙古の「マハチン」も、この一種かも知れません。


438 :名無し百物語:2023/12/10(日) 16:40:38.49 ID:SedTic3x.net
石じじいの話です。

人狼に関連した話をもう一つ。これも朝鮮のロシア人が語ったものです。
以前に、肉食の獰猛な子供兵士を育成する施設が帝政ロシアにあったという話をしました。
それと関連しそうな話です。
人狼のような存在は、ウラル山脈周辺やバイカル湖周辺でも知られていたようです。
そこでは、人が狼に変身するのではなく、「吸血鬼」と呼んでよいものだったらしいのです。
それは、すべて女性で、魅力的なので男性は惑わされて喰われてしまう。
まあ、魔物伝承の定番の設定です。
血を吸われて同族になるというのではなく、肉を喰われ血を吸われる。骨も砕かれ、中の骨髄を喰われてしまう。
あとは食い荒らされた無残な死体が残るだけ。
ある種の「食人癖」ではないか、と考える人々もいたそうです。
さて、ここからが本題:
ロシア帝国の時代には、軍に「人間生物兵器」研究機関があったそうです。
そこでは、オオカミ型の凶暴な食肉類を「兵士」にする、という研究が行われていました。
トラのようなネコ科の動物ではなく、集団行動の習性を持っていたそうです。
あるいは、子供をオオカミ型の食肉類に改造したものだったのかも知れない、と。
それらは、「アントロヒシニク」と呼ばれていました。
「ソレ」はコドモであり、オス(少年)もメス(少女)もいる。
それに関係していた生物学者によると、少女(メス)のほうが知能が高くより凶暴なので殺傷能力は高いのだが、上官の命令に服従せず集団的な反乱を起こす可能性が高いので、兵器としては使いづらい:ということだったそうです。。
その研究所・訓練施設は、クラスノヤルスク付近にあったとか。
ロシア革命後、それがどうなったのか?そのデータはどうなったのかはまったく不明です。








412 :名無し百物語:2023/10/13(金) 22:00:01.67 ID:XzFIuy8H.net
石じじいの話です。

これは、ちょっと残酷な話なので、石じじいが話してくれたものではないかもしれません。
聞き取りノートの巻の順番からすると、私が小学生低学年のときに聞いた話と思われます。
私がちいさいときには、じじいは残酷な話やエロい話はしなかったように記憶しています。

昔の猟師は、狩りだけで生活をたてることが難しかったので農業をしながら猟をしていたそうです。
彼らは、殺生人と言われていたようです。
夏になると川魚をとって歩いたり、鵜飼いもしていた猟師もいたとか。
また、丸木舟を作るのものもいたそうです。
猟師は、イノシシやクマだけでなく、鳥も狩りますが、海にでかけて海鳥をとることはなかったそうです。
彼らが言うには、海の神様が怒るのだと。
猟師ではなく遊猟のために海鳥を撃ちに海へ行った人がいましたが、案の定、死にました。
海岸で倒れていた男の頭は銃で撃ち抜かれていたそうです。
弾丸は頭骨を貫通していたので見つかりませんでした。
かなり大きな弾丸だったらしく、頭の一部が欠損していました。
結局、使用された銃はわかりませんでした。
一緒に遊猟をしていた人たちが疑われたそうですが、使用していたのは散弾銃だったので、疑いは一応はれました。
しかし、別の銃で撃ち殺して、それをどこかに隠したのではないかとも考えて、警察は現場を詳しく調査しましたが、銃は見つからなかったそうです。
家宅捜査もしたのですが見つからなかったと。
そのニワカ猟師を殺したのは、ほんとうに弾丸だったのでしょうか?








186 :本当にあった怖い名無し:2018/10/20(土) 00:10:07.52 ID:1C2a1nm80.net
石じじいの話です。

皆さんは火葬場を知っていますね。いずれはお世話になる施設です。
私も両親を焼くためにいったことがあります。
戦前、それもかなり昔は、しっかりとした焼却炉を使った火葬ではなく野焼きが行われていました。
じじいによると、大きな溝を掘って、その底と側面を岩石で石垣のように固めたものが炉となります。
そこに棺桶に入った遺体を藁、木材と一緒に置いて火をつける。
火の番がどんどん燃料(木材)をくべて、火力を維持して骨まで焼きあげたということでした。
現在のような強い火力の炉ではないので、骨だけになる程度だったと。焼くと骨がもろくなったそうですが。
使われている棺桶も、現在のように燃えやすい素材ではなく普通の木板だったので、じわじわと燃えていったらしいのです。
当然、焼いた匂いがあたりにただよっていたそうです。
この火葬場は、地元の人々によって自主的に建設・管理されていたそうです。いわゆる「講」ですね。
また、この野焼きの火葬場に遺体を運ぶときに「霊柩車型の大八車」を使ったそうです。野辺送りですね。

さて、じじいが子供の頃、そのような火葬で起きたことです。
遺体が焼けて骨をあげるときに、遺骨に余分な骨が含まれていることがわかって大騒ぎになったことがあったそうです。


187 :本当にあった怖い名無し:2018/10/20(土) 00:19:37.11 ID:1C2a1nm80.net
その余分な骨とは、数頭分の犬の頭骨だったのです。
火の番をしている者たちがあとから入れたのではないか?との疑惑が持たれたそうですが、
複数人で担当していたので、そのような可能性は無い。
しかも、そのようなことをしても何の利害関係もない。
じじいの住んでいた地方は、いわゆる「犬神憑き」の風習(?)があった(ある)ところなので、
そのことを誰もが連想して不穏な空気が漂ったそうです。
(犬神憑きは、精神的な(霊的な?)もので、物理的に犬が身体に「付く」訳ではないでしょうから、随分即物的な考えのように思えますがw)
結局うやむやになったそうです。

ちなみに、その地方では、火葬した遺体の骨の全部を墓におさめるのではなく、ほんの一部のみをおさめていました。
残りの骨は、お堂のような小さな保管場所を作っておいて、そこに集めておいたそうです。
そして頃合いを見計らって穴掘って埋めていたと。
ちなみに、死んでもすぐには火葬できなかったので、
(今でも、死後24時間以上たたないと火葬できない:感染症での死亡の場合など例外はあります)
棺桶に死体を入れて寺で安置することが普通で、夏場だと箱の角から「汁が垂れていた」ということがあったそうです。
これは、地元の寺の住職も語っておられました。








427 :名無し百物語:2023/11/15(水) 20:42:29.20 ID:Cq0Lb8A8.net
石じじいの話です。

この話は、じじいの話の聞き取りの末期、私が中学生の時に記録したものです。

言霊信仰というものをご存知の方も多いでしょう。
この言霊信仰に関連する呪いの呪文があったそうです。これは、祝詞ともお経とも異なるものです。
病気やケガの予防や治療のために呪歌を唱えることによって、その実際的効果を期待します。
それによって病気やケガの原因とみられる悪い精霊を追い払うのです。
つまり、人間の発する言語に禍福を左右する超自然的な威力が内在する、という考えです。
漁師が海に出るときや海女が海に潜るときに、「ツイツイ」とか「ツヤツヤ」と唱える風習があったそうです。
仕事のために山に入るときにも、マムシよけのために、その天敵であるイノシシの別名である「山だち姫」とか「山王姫」と唱えるのです。
それを三回唱えると効果があると。1・2・3、つまりヒフミです。
このような呪文は、就寝前に唱える人も多かったようです。
じじいの教えてくれた呪文は:
「犬神は憑くとも憑かじ人神の・固より守る人の身なれば」
「まじなへばまじなはるべし何物も・神の御霊の分けし身なれば」
「物の気がもののあはれを知りたらば・早くさらひでものがたりせよ」
「やよ狐野辺こそおのがすみかなれ・人の宿りに何とまよふらん」何とまよふらん:は、「なとまよふらん」と読むそうです。
「ものごとに影も形も無くなれば・遺恨といふも何かあらめや」遺恨:は、「ねたむ」と読む。
「己が身を己が心で傷まする・心のまよひ今ぞしづむる」
私は、今でも寝る前に、このような呪文のいくつかを唱えることがあります。









377 :名無し百物語:2023/09/21(木) 19:57:37.83 ID:J32VV0q3.net
石じじいの話です。

話の聞き取り末期のメモです。詳しく書き残していました。

「霊界レンズ」があったそうです。
それは、霊界の様子を見せるものでした。
そのレンズは、もともとドイツのUボートの潜望鏡のレンズの一部だったとか。
戦争中の技術移転のために輸入されたが敗戦のために廃棄されたということでした。
そのときにレンズの一部のみが、たまたま残ったのだと。
カールツァイス製で二枚のレンズが組み合わされていて、レンズの表面は青緑色だったそうです。
このレンズを使って点光源の像を白い紙の上に結ばせると、その結像部の周辺にぼんやりと霊界が写ったのです。
結像した光源の周辺に、ぼんやりと山の風景や人々が動く様子が映し出されたのです。動画ですね。
太陽を光源として使う場合には、結像部で紙が燃えてしまいます。
そのため、ガラス板にろうそくでススをつけて、それを減光フィルターがわりにして光を弱めて使ったそうです。
光源は、満月の光でもよかったとか。
白い紙に結像した太陽や月のまわりに、ぼんやりと写る人々が動き回る様子は、たしかに霊界のような映像だったそうです
このレンズを使って写真を撮影したら霊界が写るのでは?と人々は考えました。
焦点距離が長かったので、これでは不便だということで他のレンズを組み合わせて暗箱のようなカメラを自作しました。
それで月や太陽などを撮影してみると・・・。
写った点光源のまわりに、なにかぼんやりしたものが写っているようないないような。
印画紙に焼き付けると画像がつぶれて、よくわからなくなるので、直接虫眼鏡でフィルムを見て確認しました。
そこには、人の顔に見えるようなものもたくさん写っていたそうです。
普通の風景を撮影しても、ぼやけた風景が写るだけで霊界は写らなかったということです。








419 :名無し百物語:2023/10/26(木) 20:41:56.38 ID:voIh6rUO.net
石じじいの話です。

じじいから聞いた呪いについて書いてみます。

1. 食欲のない病人に呑ませる符
病気で食欲のない人に服用させる符があるそうです。
これを呑ませると必ず食欲が出る、と。
これが符の文面です。


2. 火災の被害を事前に知る呪い:
火事が起きて火が身近に迫った時に、自分の家に類焼するかどうかを知る方法があるそうです。
家族の者たちの眉毛を見て、全員の眉毛が立っている時は類焼する:と。
そうではないからといって油断してはならないそうです。


3. ネズミに噛まれたのを治す方法:
ネズミに噛まれると毒が体に入る:という言い伝えがあるそうです。
これへの対策法は:
完全に乾燥させた猫のフンを粉にして、これを姫糊と混ぜ噛まれた傷口に貼り付ける。
または、梅仁を酢につけたものを貼る。
鮒の肉を擦り付ける。
朱蘭の根をすりおろして、それを塗りつける。
 
朱蘭とは紫蘭の別名だそうです。薬用植物です。



420 :名無し百物語:2023/10/26(木) 21:02:01.00 ID:voIh6rUO.net
石じじいの話です。

じじいから聞いた呪いについて書いてみます。

1. 眠気を防ぐ呪い:
これは役に立ちそうです。
ひとつまみのネズミのフンを紙に包んで、それをヘソにあててそのままおいておく。
すると、眠気がさすことはない、と。


2. 人の吉凶を知る方法:
寝ている人の顔をみて、その人の将来の吉凶をしる方法です。
笑っているような寝顔の人:心に毒がなく、幸福になる。なぜなら、どんな人にも好かれるからからである。
泣き顔のような寝顔の人:天を恨む心がある。そのため、生涯、辛労が絶えない。
寂しそうな寝顔の人:運気が薄くて短命だ。
陽気そうな寝顔の人:運勢が強くて長命だ。
口を開いて眠っている人:苦労の絶えない人だそうです。


3. 駆け落ちする可能性の高い人を知る方法:
「駆け落ち」とは、逃げて行方をくらますことです。
一度、逃げられると、占いの名人でもその逃げた方向や距離を知ることは不可能だが、その駆け落ちを防ぐために、駆け落ちの可能性をあらかじめ知る方法があるそうです。
歩いている時に、たびたび後ろを振り向いて歩く人は、必ず近いうちに駆け落ちすると。
これは、間違いないそうです。


4. ハエを追い払う方法:
古いお茶の葉を、少しづつ火鉢の中に入れて燻せばハエは逃げる、と。
「かすべ」のようなもんですかね。
「かすべ」って、みなさん知ってますか?







277 :名無し百物語:2023/07/30(日) 21:25:38.74 ID:8tblPtEt.net
石じじいの話です。

山の中で金星人にあったそうです。
ソ連のベネラ1号が金星に行く前の時代たったとか。
石探しの山中で、道端の石の上に座り休んでいると、山の上から、白いワイシャツで白いズボン白い長くつを履いた男性がおりてきました。
彼は、じじいを見つけると、いきなり「私は金星人だ。」と言ったそうです。
じじいは、理解できなかったので、聞き返しました。
彼は、今度はゆっくりと言いました。「私は金星から来た金星人だ。」
じじいは、アダムスキーを知らなかったので当惑しました。
まあ、知っていても当惑したでしょうけど。
その人物は、肌の色の白い黒髪の普通の日本人の男性だったそうです。
大きな荷物は持っていませんでしたが、腰にサーベルのようなものを下げていたそうです。
また、ピカピカ光る、反射する?縦横30cmほどの板をもっていたとも。
今の知識だと、タブレットPCみたいです。
じじいは、その「サーベル」で斬りかかられたらどうがいしょ!と心配したそうです。
その人物は、じじいの横に腰をおろして、勝手にしゃべりはじめました。
「我々金星人は、地球への侵攻計画をたてている。」と彼。
{おいおい!とじじいの心の中}


278 :名無し百物語:2023/07/30(日) 21:27:07.67 ID:8tblPtEt.net
「我々は、百年以上にわたって、その準備をしてきた。強力な兵器も十分にある。広島の何万倍も威力があるのだ。」
{ほうほう。}
「我々の侵攻はもうすぐ始まるのだ。覚悟しろよ。」
{そりゃえらいこっちゃ!}
『それはがいなことやが、あんたはなにしに来とるん?』とじじい。
ちょっと話に慣れてきた。
「私は地球の偵察に来ているのだ」
『どのくらいおるん?』
「もう、50年にもなるかな。」
『地球のことはようわかったかな?』
「わかった!」
『たとえば?』
「地球の大部分は、デュナイトという物質でできているのだ。知っていたか?」
{ほうほう。たしかにそういう石は地下にある。}
じじいは、彼といろいろと話しをしました。
さまざまなことを詳しく知っており、特に、自然科学についての知識が豊富で、じじいには理解できない話も多かったそうです。
『いつまで地球におりなさるんか?』
「来週には金星に帰る。車が迎えに来るのだ。」
{車?くるま?}
「おまえも一緒に来るか?」
『いや、わし、まだ結婚しとらんけん・・・』
理由になっていない。
「そうか。だが金星人のおなごはいいぞ!お前もすぐに金星人だ!」
じじいは、相手を刺激しないようにやんわりと話をきりあげました。
「いやいや、なかなか有意義な会話だったな。また会おう。」
そういうと、その金星人は、悠然と山道を下っていったそうです。

「世の中にはいろんなもんがおるわいね。あのひとは金星に無事に帰れたんかのう。奥さんも子供もおるゆうとったが。」
じじいは、空を見上げて言いました。





410 :名無し百物語:2023/10/13(金) 21:40:05.40 ID:XzFIuy8H.net
石じじいの話です。

まずは能書。
サルは、秋になると山ブドウ・アケビなどの実をとって岩のくぼみにたくわえておく。そこに雨水などがたまって果実と水がとけあい発酵して味のよい酒ができるといいます。猿酒ですね。
猟師や木樵などが山中を歩いているとこの猿酒に出会うことがあるそうで風味ゆたかな美酒だということです。
彼らが言うには、山を歩いていると岩のくぼみなどに酒がたまっていることがある。芳香をもち非常に美味だと。
しかし、これは作り話だそうです。
清の時代の中国の書物に、サルが多い場所には猿酒を見つけることができるという記述があるので、そこから日本に由来したものかもしれないとのこと。

ある時、山からおりてきた猟師が、「猿酒」を里に持ってきたそうです。
上記のように、山で見つけたので水筒につめて持って帰ったといいます。
その猟師と一緒に皆で飲んだが、非常に美味で香りもすこぶる良い。
これはいいもんだ、どこで見つけた?と尋ねても、その猟師は教えてくれませんでした。
そりゃそうでしょう。
彼は、別の日に、また猿酒を持ってきました。
よろこんで皆で飲んだら、全員が死んだそうです。その猟師も。
その猟師はどこで見つけたのか?
ほんとうに、山で見つけたのか?
それは本当に猿酒だったのか?
里の人々の毒殺が目的の芝居だったのではないか?
しかし、なぜ自分も死んだ?

「よう考えてみんさいや、サルがそがいなことできんやろ。実際に山でサル見とったらわかるやないかな。
注意せないけないな。そがいなありもせんこと信じとると、魔物につけこまれるんで。その猟師が魔物やったんかもしれないねえ。」







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