【閲覧注意】怪談の森【怖い話】

当サイト「怪談の森」は古今東西の洒落にならない怖い話~ほっこりする神様系の話まで集めています。 随時更新中!!

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44:本当にあった怖い名無し:2008/04/15(火) 02:39:51 ID:1HiO5KuiO
俺が小学低学年の時、両親の離婚問題(裁判等)で、
俺は夏休みの間、母方の田舎で爺ちゃん婆ちゃんと暮らすことになった。
ほんとド田舎で周りは田んぼと山。
まぁ当時ガキだった俺には、昆虫採集が出来て楽しかったが。
でも爺婆に『あそこだけは行ってはいけん!』と何度も言われた場所があった。
それは裏山の中腹にある祠(防空壕?)だった。

行ってはダメと言われれば、やっぱ行きたくなる。
ある日俺は、クワガタを捕りに行くと嘘をつき、その山に入った。

獣道を10分程登ると祠がある



45:本当にあった怖い名無し:2008/04/15(火) 02:51:07 ID:1HiO5KuiO
その祠の入り口は横幅2メートル縦1.5メートル程で、
白い綱が横方向に垂れ掛かっていて、それに白い布が数枚掛けられていた。
(力士の化粧回しぽい)

とりあえず、外から中を覗き込んだが、入ってすぐに数段の降りる階段があり、
その先は少し広めの空間があるように見えた。

とりあえず、白い綱を股がり、中に入った。
入った瞬間に、夏なのに中はメチャ涼しい、てか寒いぐらいだった。
苔の生えた階段を降りると、外から見た通り、
若干横幅が広がっていて、更に奥まで続いていた。
しかし、奥は真っ暗な上に、風の音が反響して、
なんとも不気味で、昼間だったが、その時は怖くなり、すぐに引き返した。



47:本当にあった怖い名無し:2008/04/15(火) 02:59:16 ID:1HiO5KuiO
その晩、爺婆の約束を破った後ろめたさがあったのか、夢にまで祠が出てきた。
明くる日、どうしても祠の事が気になり、懐中電灯を片手に、もう一度、祠へ出向いた。
祠手前で周囲に誰もいないことをよく確認し、素早く入った。

階段を降り、直ぐ様、懐中電灯をつけ、奥を照らした。
見たところ奥行きは10メートル程だろうか、、、
もう少し前進しないとはっきり見えないが、
何やら奥にも、入り口にあったのと同じような白い綱のようなものが見えた。
反響する風の音『ゴォー・・・』に合わせて、その綱が少し揺れているのが辛うじて見えた。



49:本当にあった怖い名無し:2008/04/15(火) 03:09:33 ID:1HiO5KuiO
急に怖くなって、また引き返そうと思ったが、好奇心も旺盛だったので、ジリジリと前進した。
出来るだけ懐中電灯を握った右手を前に伸ばして。

2メートル程進むと、白い綱がはっきり見えた。
更にその奥には木の観音扉があった。
『ただの変わった神社かな?』と思い、懐中電灯でその観音扉を照らしてみた。
その観音扉、閉まっているんだが、障子みたいな感じで枠組みがあるんだが、
障子紙自体はボロボロで中が丸見え。

何やらお供え物があったであろう食器類や、
蝋燭立て、そして中央奥に変色して所々緑がかった丸い鏡があった。



50:本当にあった怖い名無し:2008/04/15(火) 03:22:03 ID:1HiO5KuiO
なんかそこらの神社の境内と変わらなかったか、
半分がっかり、半分安堵って感じで、引き返そうとしたとき、
『ゴォー・・・』と風の反響音と共に
『ギィ・・・』と軋む音がした。
振り返り懐中電灯を照らすと、観音扉が片方、ゆっくりと開きだし、
『パサッ』と白い綱も片方だけが落ちた。

俺は全身に鳥肌がたち、ビビりすぎて、声は愚か、一歩も動けなかった。
その時、観音扉の中の鏡のなかに何やら動くものが見えた。
小さな小さな白く動くものが・・・
懐中電灯の灯りが反射してハッキリは見えないが、何かが鏡の中で動いている…
いや、よく見ると、鏡の中ではなく、鏡に写る俺の頭部、の後ろ…
つまり、俺の後ろに何かいるのが鏡に映っていた。



52:本当にあった怖い名無し:2008/04/15(火) 03:38:46 ID:1HiO5KuiO
俺は膝はガクガク、身体中に悪寒が走り、振り返る事も出来ず、ただただ心の中で
『ごめんなさい、ごめんなさい、ごめんなさい、ごめんなさい、ごめんなさい、…』と何度も言った。
その白い何かは、しばらく俺の背後で活発に動いていた。
はっきりとは見えないのだが、なぜか背後にピタリと寄り添うよういるのがわかった。
人影?のように見えた。

俺は鏡から目を反らすと、その瞬間にその白い人影?に襲われる気がして、
目線から指先爪先まで微動たり出来なかった。

鏡越しに背後の人影は、激しく手?(腕)をメチャクチャな感じで振り回し、
気でも触れたかのような感じで暴れているように見えた。
何分間、いや、ほんとに、時間の感覚が解らず、とりあえず『ごめんなさい、』と
念じていたら、少しずつ、その白い人影は霧のように消えていった。

その瞬間俺は地面だけを見て、一目散に抜けかけた腰と、ガクブルな足で走って逃げた。
帰ってからも爺婆にはその事を告げなかった。
(約束を破ったことで怒られるのが恐く)



55:本当にあった怖い名無し:2008/04/15(火) 03:53:37 ID:1HiO5KuiO
結局、それ以来、祠へは行かず、夏休みが終わり、
俺は母に育てられる事になり、母と二人で新たな町で生活することになった。

それから数年たち、俺が社会人になってから、爺が他界した。

もちろん葬式は田舎の爺宅で行われたのだが、爺の田舎では葬式の晩に、
村の者が集まり、夜通し酒を飲み、明るく死者を送るしきたりがある。
俺も地元のオッサンらと酒を飲み、いろんな事を話しているとき、ふと祠について聞いてみた。



57:本当にあった怖い名無し:2008/04/15(火) 04:06:52 ID:1HiO5KuiO
『爺に、何度も祠には近づくなって言われたけど、なんかあるんですか?』
みたいな感じで。
すると、それまで騒いでいたオッサン連中の顔色があからさまに変わった。
『防空壕だ・・・』と一人のオッサンが言った。

しかし、べろんべろんに酔った地元の青年が
『あ、俺、あれの噂!ガキの頃聞いたことあるさ、昔、○○○゛○なオナゴさ、あそこに・・・』
すると、すぐ横にいたオッサンが『何バカな事言うとる!変な話するでね!飲み過ぎだオメー!』と、その若者を羽交い締めにして表へ連れ出した。
俺はすぐにピンときた、と言うか話が繋がった。

あの時、俺が振り向いていれば、今頃俺はここには存在しないだろう。
もちろん、その祠に入ったことは誰にも言ってない。



61:本当にあった怖い名無し:2008/04/15(火) 04:45:59 ID:1HiO5KuiO
あの時、私の背後には
『白い何か』
ではなく
『半狂乱な色白の女』
が両手をデタラメに振り回しながら立っていたのです。

あの祠に祀られていた彼女。



62:本当にあった怖い名無し:2008/04/15(火) 04:53:39 ID:1HiO5KuiO
一つだけ気になるのは、
彼女は最後、霧のように消えていったのですが、成仏したのでしょうか?

それとも、白い綱(今思えば白い綱に垂れ下がっていた白い布は呪符?)が
外れたことにより、祠から解放され、今も何処かをさ迷っている、
あるいは、自分をそのような境遇に合わせた人物を探しているのでしょうか?


今でもあの日の事を思い出すと全身に鳥肌立ち、眠れません。



65:本当にあった怖い名無し:2008/04/15(火) 05:07:38 ID:LbIBKeOQ0
>>62
正直わからないけど、察するに
封印は彼女に取っては暫定とはいえ安堵だったんじゃないかな
今彼女は再びさまよってるのでは?
成仏できればいいんだけどなぁ










533 :本当にあった怖い名無し:2013/01/10(木) 09:19:04.66 ID:j6OqN2mG0

俺の田舎では、30日に餅つきをする。
ついた餅の一部は各人が丸めて、敷地の一角にある祠に供える。敷地の外に面している、石造りの小さな奴ね。
31日~元旦にかけて、俺の田舎では賽の神が歳神を案内して村々を巡る、と言われている。
山神と田の神も一緒に巡るらしい。

533 :本当にあった怖い名無し:2013/01/10(木) 09:19:04.66 ID:j6OqN2mG0

三箇日すぎると、祠に供えた餅は消えている。神様が持って行くんだ。
大病を患っている人、大病を患う人の餅は残していくといわれている。
実際のところは、獣が持っていくんだろうけどね。



534 :本当にあった怖い名無し:2013/01/10(木) 09:31:01.10 ID:j6OqN2mG0

追記

俺の田舎の田の神は、山と里に祠を持っている。
秋~春は、山の神の近くの祠に住んでる。
田植えの前に、祭りをやって迎えに行く。
春~秋の間、里に来た田の神は賽の神の近くの祠に住む。
秋に豊作の祭りをやった後に、田の神を山の神の元にお送りする。

田の神は半年毎に山と里を行ったりきたりするんだけど、その間空いた祠は山の神と賽の神がそれぞれ守っている。










669 :本当にあった怖い名無し@\(^o^)/:2016/03/20(日) 01:58:29.85 ID:K+PbF3lvO.net[1/8]
もう10年以上前、高校生の頃のこと。友達と数人で花見をした。隣の市のそこそこ高い山に登った。
猪とき猿とか頻繁に出る山で危険だったけど、そういうのも楽しいお年頃だった。田舎は娯楽少ないしね。 
で、ビニ弁とか菓子とか食い散らかしてひとしきり騒いだあと、夕方になって下りるかとなったとき、俺糞したくなってさ、一人離れて藪の中に入って行ったんだ。 
で踏ん張ってたら、茂みの向こうに石造りの何かがチラチラ見えたの。
し終わって雑草で拭いてからそっち確認しに行くと、小さな祠があって中にリカちゃん人形が立ってた。 
他に腐ったみかんと空のコップ。酒缶のやつね。何これおもれーと思って写メ取って皆のところへ戻った。 
んで写メ見せたんだけど、そこには祠から片足を踏み出してこっち来ようとするリカちゃんが写ってた。

俺絶叫。マジ絶叫。皆はネットから拾った画像だろとか言ってたが、俺が帰ろう帰ろうとビビりまくっているのを見て何人かが藪の中へ入って行った。 
俺はもちろんそこに留まった。しばらくして戻ってきたが一人の手にはリカちゃん人形が……ニヤニヤしながら見せびらかしてくる。 
「お前アホか!はよ返せ!」 
「イヤだよ。返したいならお前がやれ」 
といきなり放ってきた。思わず避けたら足元に落ちたリカちゃん人形と目が合った。よく見たら目蓋がついててぐりーんぐりーんと上げ下げしている。 
「いいから早く戻してよっ!」 
俺は叫んで投げてきた奴を睨みつけた。場が白けて他の奴も戻した方がいいと言ったからそいつは舌打ちしながら戻しに行った。 
その翌々日、そいつが死んだ。風呂場で倒れてそのまま。心筋梗塞だった。

俺以外のメンバーもビビりまくった。明らかに祟りとしか思えなかった。放課後図書室に集まって相談した。 
霊媒師のところへ行こうと言う奴がいたが知り合いにそんなのいないし、寺や神社は身近な存在過ぎて坊さんや神主さんは普通のおっさんという認識しかなかった。 
皆が黙ってしまったとき、本棚の通路から出て来た奴がいた。同級生のHだった。いつも文庫本読んでる暗い奴。オタッキー顔。あまり話したこともない。 
「それ解決したら友達になってくれる?」 
何を言い出すかと思ったら。てか、盗み聞きかよ。俺たちは相手にせず、図書室を出た。
次々別れ一人で家へ向かっているとき後ろから走ってくる足音が。振り替えれば奴がいた。

「ねえ、困ってるんでしょ?ちょっと頼んでみてよ」 
俺は若干キレつつ聞いた。 
「お前何か霊能力とかあんの?」 
「全然ない。見たことないし信じてない」 
「じゃあどうやって解決するんだよ!」 
「とにかくやってみるから」 
「お前いい加減にしろよ」 
「いいから案内して」 
「イヤだよ。もう二度と行きたくねえんだから」 
振り切って帰った。 
次の日、もう一人が死んだ。校門の前で暴走車に突っ込まれて。他にも生徒はいたのにそいつだけピンポイントで死んだ。


それ以降調子づいたHはしつこく付きまとってきた。俺は時には暴力をふるいつつ拒否していた。何故か他のメンバーには行かない。舐められているようだった。 
だが交通事故の翌週、また一人死んだ。学校の屋上から転落死。自殺扱いされた。俺はHに降参した。
あそこへ案内することにも同意した。イヤでたまらなかったがこのままじゃ死ぬ。背に腹は代えられなかった。

他のメンバー――残り2人――は同行拒否したからHとマンツーマンin山。念のために痴漢撃退スプレーを持って行った。 
猪や猿と出くわすことなく例の藪の近くまできた。怖くて先に進みたくなかったが一人で待つのも怖いから仕方なく祠までついていった。 
祠は初めて見た時と同じだった。リカちゃんの立ち位置は変わっていたがそれは最初に死んだあいつが動かしたせいだろう。 
「これ?」 
「何か感じるか?」 
「だから見えないって」 
「じゃどうするんだよ!」 
イラついて声を荒げた。 
「こうする」 
Hはリカちゃんを足で祠の外に落とした。さらに蹴っ飛ばした。 
「おい!」 
俺はめちゃくちゃビビった。まさかいきなりそんなことするとは思わなかった。 
Hは止まらずリカちゃんを踏んづけている。顔から足からガンガン踏みまくっている。 
「おい止めろって!」 
Hに駆け寄り突き飛ばした。尻餅をついたHはこっちを睨みつけてきた。目が血走っている。 
「邪魔しないで!」 
立ち上がって続けようとするので羽交い締めにした。こいつどうしたんだ。発狂したんか? 
「ヤバいって。お前どうしたんだ」 
「何も見えないから見るためにやってんだよ!」 
「?!」 
「粗末にしたら祟るだろ?たぶん。そしたら現れるだろ何か。見えるようになるじゃん」 
あまりの超理論に俺は思わず手を離してしまった。Hはリカちゃんに駆け寄り近くに落ちてた石を掴んでガンガン殴り始めた。リカちゃんの顔がひしゃげて服が破れた。

そのままどのくらいの時間が過ぎたのか。俺は呆然とHによる人形蹂躙を見ていた。山の中でオタクがリカちゃん人形をめちゃくちゃにしている。あまりに異常な光景だった。 
俺はその内吐き気がしてきてHから背を向けて吐いた。その後もしゃがみ込んでじっとしていた。 
Hの激しい息づかいと「この野郎」「あばずれ」とか低い声で聞こえてくる。 このまま逃げるか。立ち上がれるか。体を浮かしかけたとき背中に手の感触が。 
「ヒッ」 
「終わったよ」 
見るとそこにはリカちゃん人形のバラバラ死体が。 
「結局何も現れなかった」 
Hは残念そうに行ってポケットからライターを出した。 
「おいお前何を」 
「完全犯罪」 
Hは枝や葉っぱを振りかけてリカちゃん人形に火をつけた。嘘みたいに燃えた。燃えカスはHが茂みの下に蹴り込んだ。 
その頃には俺もどこか感覚が麻痺してしまっていた。 
「おいもういいだろ。帰るぞ」 
「出直しだね」 
二人で藪から出ようとしたとき、Hがあっと声を出して引き返した。 
「何だよ!」 
「肝心なやつが残っていた」 
ニヤリと笑うと祠まで戻り、両手で押し倒した。そして何と立ち小便し出した。 
「お前ガチのキチガイだな」 
「友達がかかってるんだよ?もう引き返せないよ」 
小便しながらそう呟くHは例えようもなく不気味だった。

そして今度こそやっと下山した。 
次の日Hは学校を休んだ。 
翌々日普通に来た。昨日は県庁所在地のアニメイトにフィギュア買いに行ったらしい。 
「リカちゃんの天敵を買ってきた。これから山へ置いてくる」 
放課後そう言って帰って行った。それ以降俺たちは誰も死ななかったからきっと功を奏したのだろう。 
Hとはそれ以降友達というか腐れ縁みたいになって時々連んで変な体験をする羽目になるのだが、それはまた別のお話。 

それより10年以上経って、あのときのメンバーから連絡があった。Hが死んだらしい。
山でバラバラになった焼死体で見つかったんだって。側には空になったライターが落ちていたそうだ。









410 :キャンプ 1:2009/05/04(月) 13:58:15 ID:nQiIKIZt0
去年体験した話なんだが、文章あまりうまくないので見たい人だけ見てくれ。

夏休みちょっと前くらいの事、俺と友人A、Bが、夏休み中にN県の山奥へキャンプへ行こうと計画を話していると、
それを聞いていた留学生2人が、「一緒に連れて行って欲しい」と声をかけてきた。
その2人は俺達とゼミが一緒だったのだが、特に親しく会話した事も無く、仲が良くも悪くもなかったため、
なぜ?と皆疑問に思ったが、まあ断る理由も無いためOKする事にした。

当日、今までその留学生2人(C、D)と殆ど話をした事が無かったため、この機会にと話してみると、
2人とも少しナルシストっぽいところと、自己中なところはあったが、まあ普通なやつだった。
(少なくとも、その時の俺はそう感じた)

他愛も無い話を続けてながら電車にゆられ、途中からバスに乗り換えキャンプ場に着いたのだが、
時期が時期であったため、家族連れやら俺達と同じような学生やらで、キャンプ場がごった返している。
A「ここでキャンプするのか?なんか“ゆったり”とか“のんびり”とか、全くできなさそうだぞ?」
俺「そうだな。なんかトイレや流し場なんか、順番待ちの行列になりそうだな…」
すると、会話に加わらず地図とにらめっこしていたBが、こんな事を言い出した。
B「この先2km奥に、砂防ダムがあるっぽいんだが、そこが結構開けていて、キャンプできそうだぞ。
 そっち行かね?」


411 :キャンプ 2:2009/05/04(月) 13:59:08 ID:nQiIKIZt0
留学生2人も、ここまで来てこんな混雑は嫌らしく、俺とAも同意見なので、迷わずBの意見に賛成した。
幸いキャンプ道具やBBQ用の道具は持参しているので、何も無い場所でも問題なくキャンプは出来る。
むしろ、人工的に作られたキャンプ場より、そっちのほうが良いんじゃないかとも思えてくる。

俺達は荷物をもって山道を進んでいったのだが、山道と言うものを少し甘く見ていた。
当初の目的地のキャンプ場に着いたのは昼頃だったのだが、砂防ダムに着く頃には午後3時を過ぎていて、
疲れていたが、早々にテントの設置と、晩飯の準備を始めないといけなかった。
俺とAは、テントの設置と晩飯用のかまどなどの準備。
BとC、Dは、薪拾いにと、2手に分かれて作業をする事に。

俺とAは、黙々と作業をし始めた。
BとC、Dは、何往復か薪をもってやってきて、次で最後かな?と考えていたが、いくら待っても3人が戻ってこない。
時間は手際が悪かったのと遊びながらだったため、予想以上にかかってしまい、もう6時を過ぎている。
そろそろ暗くなるし、早く戻ってきてくれないかな…
などと考えていると、林の中から口論のような声が聞こえてくる。
暫らく俺とAがそれに耳を傾けていると、BとC、Dが口げんかをしながら帰ってきた。


412 :キャンプ 3:2009/05/04(月) 14:00:04 ID:nQiIKIZt0
何かCと留学生2人の間に、険悪な雰囲気が漂っている。
俺とAは、こんなところまで来て喧嘩をしたくないため、まあまあと3人を宥め、ひとまず平和に晩飯を済ませ、
いまだぶちぶち文句を言っているC、Dをテントに押し込めると、
俺とAはBに別のテントの中で事情を聞いてみた。

~以下はBの語った話~
3回目の薪拾いをしていると、留学生の片割れのDが、川の上流の岩場の先に洞窟をみつけたらしい。
3人がその洞窟の中に入っていくと、(洞窟というより、人口的な洞穴っぽかったらしいが)
10mほど奥に、ボロい小さな祠があったらしい。
Bは何かその祠から嫌な感じがしたため、早急に立ち去りたかったらしいが、
留学生2人は大興奮していて、Bの制止を一切聞かずに祠の扉を開けてしまった。
B「おい、やめろよ、こういう場所は意味があるんだ、余計な事するなよ」
C「別にいいだろ、誰も見て無いし」
D「ビビってるのか?」
CとDは、完全にBをバカにしていたらしい。

そして、扉を開けたCが何かを見つけた。
それは半透明の茶褐色で、一見すると琥珀っぽい石のようなものだった。


413 :キャンプ 4:2009/05/04(月) 14:00:49 ID:nQiIKIZt0
Bはその石を見たときに、何か言い知れない不安感を感じたらしく、
とにかくその石を置いて、洞穴から出て行かないといけないと感じたらしい。
そして口論となった。
B「それはこの祠の物だろ?さっさと元に戻してもどろう」
D「俺達が見つけたんだから俺達のものだろ」
C「こんなところに無用心にあるんだから、捨ててあるのと同じだろ。俺達が貰っても問題ないはずだ」
B「誰のものとかそうじゃなくて、それはそこに安置してあるものなんだから、勝手に持ち出しちゃだめだろ!」
C、D「誰がそんな事決めたんだよ!」
B「祠があるってことは、誰かがここを管理してるって事だろ!人のものじゃないか。さっさと戻せよ!」
C、D「大事な物なら鍵くらいするだろ。無いなら捨ててあるのと同じだ!だから俺達の物だ!!!!!」

Bが何を言ってもC、Dは言う事を聞かず、最後には顔を真っ赤にして激怒し始め、
そのまま口論をしながらもどって来て、今に至るらしい。
俺とAがC、Dの非常識さに呆れていると、Bはこう言い出した。
「実はさ、あの祠の扉。何かお札みたいなのが貼ってあったんだ…
 Cはそのお札を破いて扉を開けていた。あれは絶対何かヤバイものだって…」


414 :キャンプ 5:2009/05/04(月) 14:01:31 ID:nQiIKIZt0
Bが真顔でそう話すのを聞いてしまったためか、
俺は何か不気味な視線がこちらを覗いているような気がしてきて、急に寒気がしてきた。
Aも同じように感じたらしく、押し黙っている。

すると、外でCとDが騒ぐ声がする。
どうやら2人は、俺達はほっといて外で酒盛りを始めたらしい。
俺達3人はそこに加わる気にもなれず、
留学生2人に「もう寝るから少しはなれたところでやってくれ」と伝えると、テントに入って寝る事にした。
その時、CとDどちらか知らないが、
ボソっとそいつらの国の言葉で、俺達をバカにするよな言葉を吐いたのを良く覚えている。
発音のニュアンスと表情でそれがわかった。

真夜中、俺は何かの物音で目を覚ました。
テント近くの広場を、誰かが歩く音がする。
始めは、誰かションベンでも行ってるのか?と思ったが、何か様子がおかしい。
足音は2つのテントを中心に、広場をぐるぐる回っているようで、
止まる気配が無いうえに、それどころかどうも、段々と足音の人数が増えている。
CとDが何かしているのかとも思ったが、足音から察するに、人数は少なくとも5~6人はいる。
それと何か良く解らないが、妙な違和感も感じた。


415 :キャンプ 6:2009/05/04(月) 14:02:14 ID:nQiIKIZt0
俺はただ事では無いと思い、横で寝ているAとBを起こす事にした。
AとBははじめ寝ぼけていたが、外の様子がおかしい事に気付くと目がさえたらしく、聞き耳を立て始めた。
暫らく聞き耳を立てていると、
B「何かおかしくないか?」
俺「どう考えても今の状況はおかしいだろ」
B「いや、そうじゃなくて…」
A「じゃあなんだよ…」

そこで俺は、違和感の正体に気が付いた。
俺達がテントを張っている場所は、開けているとはいえそこまで広くはない。広さは畳15畳ほどだろうか。
その周囲を大回りに歩けば、普通は草のすれる音や、すぐ横にある川に入って水しぶきをあげる音がしないといけない。
でもそんな音は全くしない。ただ地面を歩く音しか聞こえない。
Aもそれに気付いたらしく、暫らく3人とも沈黙していた。

俺「…やっぱ原因は、Bの言ってた石のせいだよな?」
A「…だよな」

俺達は外に出て何が起きているのかを確認する勇気もなく、そのまま寝る事も出来ずじっとしていた。
するとどれくらいの時間が経ったか解らないが、足音がしなくなった。


416 :キャンプ 7:2009/05/04(月) 14:02:58 ID:nQiIKIZt0
暫らくの沈黙後、俺が外に出て確認しようかと2人に話している時に、
「くぁwせfrtgひゅじこlp;@:」
と、隣のテントから、留学生2人の物凄い悲鳴が聞こえてきた。
何と表現したら良いのか、言葉で表現できない悲鳴だった。
俺達が声に驚いてビクッとなっていると、
悲鳴に続いて隣のテントで何かが揉みあうような音と、2人が何か懇願するような声を挙げている。
俺達は流石にまずいと思い、3人で目配せすると、勇気を振り絞って懐中電灯を片手にテントの外に出た。

外の様子をみたとき、そこで絶句して固まってしまった。
隣のテントから2人は引きずり出されおり、2人は地面に頭を抱えてうずくまり、彼らの国言葉でなにか叫んでいる。
異様なのはその周囲で、2人の周囲には、ボロボロの服を着た青白い顔の人々が十数人群がり、
無言で留学生2人の体に、何か黒っぽいものをを塗りたくっている。
そのボロボロの服を着た人たちは、暫くその行為をし続けていたが、
不意にそれを止めると、一斉にこちらを振り向いた。

その後の記憶は俺達にはない。
気が付いたら朝になっていて、俺とAとBは、自分達のテントに寄りかかるような形で気を失っていた。
気を失う前、CとDに群がる人たちの顔を見たはずなのだが、
俺達3人には、どんな顔をしていたのか全く思い出せなかった。


417 :キャンプ 8:2009/05/04(月) 14:03:46 ID:nQiIKIZt0
留学生2人は生きていたが、その姿は異様だった。
体全体に黒い液体を塗りたくられたらしく真っ黒で、塗りたくられていた黒い物は既に乾いていたが、
生臭い臭いがしており、とても近付けないほど臭い。
とにかく2人には川で体を洗うように言うと、がたがた震えて泣きながら体と服を洗っていた。

俺達はテントをその間に片付け、2人に「石はどうなったか?」と聞いた。
するとCが自分のリュックを指差したため、中を見てみると、タオルに包まれた石が入っていた。
とにかくこれを返しに行き、謝罪しようとBが言った。
しかし、彼らの反応は酷かった。
D「行くならお前達で行けよ」
C「お前達がここに連れてこなければ、こんな事にはならなかった。お前達のせいだ!」
A「ふざけんな!お前らがBの言う事聞かずに、石をもってきたからこんな事になったんだろ!」
俺「そうだ。お前らが原因なんだから、石を返して謝罪するのは当たり前だろ」
CとDはなおも食い下がり、頑なに石を返しに行くのを拒否し、
顔を真っ赤にして激怒しながら、俺達に殴りかからんばかりに「お前達のせいだ」と叫び続けた。
すると、それを黙ってみていたBが、
「もういいよ。ならCとDは勝手にしろよ。俺達で返しに行くから」
呆れたように言うと、一人で石をもって川の上流へ向かったため、
俺とAは仕方なく口論をやめて、Bについていく事にした。
CとDはその間に、自分達の荷物をまとめて帰ったらしい。


418 :キャンプ 9:2009/05/04(月) 14:04:28 ID:nQiIKIZt0
Bについてくと洞穴があった。
確かにBの言っていたように、何か雰囲気がおかしい。
ここだけ空気が違うというか、言葉ではうまく言い表せないが、とにかく妙な気配のする洞穴だった。
俺達は昨晩のこともあったため怖かったが、このままにしておけないため、洞穴の奥に進み石を祠に戻した。
祠の近くに破れたお札が落ちていたので、
それで効果があるのかは分からなかったが、やらないよりはマシだろうと、
もってきていたガムテープで、お札を可能な限り原型にもどるように張り合わせて、元あった祠の扉に貼り付け、3人で手を合わせて謝罪して、帰路についた。


419 :キャンプ ラスト:2009/05/04(月) 14:06:22 ID:nQiIKIZt0
後日談。
俺達には、直接的には何も無い。
夏休みが終わり、9月になって大学へ行くと、留学生2人がBに「お前のせいだ!」と殴りかかってきた事と、その他諸々間接的に色々と事件が起きたが、それはまたの機会に書きます。

結論を書くと、留学生2人は最終的に学校を自主退学し帰国した。
その後、2人がどうなったのかは知らない。
一つだけ言えることは、「あれだけでは済まなかった」という事。
そして結局、祠とその中の石が何だったのかは分からなかった。


【祠系】実はさ、あの祠の扉。何かお札みたいなのが貼ってあったんだ… Cはそのお札を破いて扉を開けていた。あれは絶対何かヤバイものだって…其ノ弐





【祠系】実はさ、あの祠の扉。何かお札みたいなのが貼ってあったんだ… Cはそのお札を破いて扉を開けていた。あれは絶対何かヤバイものだって…其ノ壱


567 :キャンプ (その後)1:2009/05/05(火) 19:13:50 ID:eozpO8580
昨日>>410から『キャンプ』という題名で、体験談を書いた者です。
時間が出来たので、後日談を書きます。

ちなみに、『直接的には何も無かった』『間接的に色々あった』というのは、
実害がなかっただけで、俺とA、Bにも、その後怪奇現象?というか何と言うか、恐ろしい体験はしました。
留学生2人に関しては、又聞きで色々聞いているのだけど、それも長いのでまた後日にします。

キャンプからもどってから数週間、その間は特に何も無く、
課題をこなしたりレポートをしたり、バイトをしたり遊びまわったりと、平和な日々が続いていた。

事件から1ヶ月くらいたった夏休みの終わり頃、
(ややこしくなるので最初に説明しておくと、俺は学生専用のアパートに住んでいて、AとBも同じアパートの住人)
昼過ぎにBとAが俺の部屋を訪れ、ゲームをしたり漫画を読んだりとゴロゴロしていると、
下の階の住人(以下“住”)が俺の部屋へやってきた。
ドアを開けると、
住「何やってるのか知らないけど、五月蝿いんだけど」
俺「そんなに大音量でやってるつもりなかったけど、ゲームの音五月蝿かった?それとも声が五月蝿かった?」
住「いや、そうじゃなくて。さっきからお前ら、部屋の中を大人数でバタバタ歩き回って、何してるんだよ」
俺「別にバタバタ歩き回ったりしてないんだが…ずっとゲームやってたし…
 まあ気になったならすまん。静かにする」


568 :キャンプ (その後)2:2009/05/05(火) 19:14:41 ID:eozpO8580
それで下の階の住人は帰ったんだが、何か変だな?とは思いながら、
AとBには、「下から苦情が来たのでちょっと静かにしよう」と言っておいた。

30分くらいすると、また部屋のチャイムが鳴った。
出るとまた下の階の住人で、今度はかなり怒っている。
住「お前らいい加減にしろよ。バタバタ歩き回ったり、ブツブツなんか聞こえてきてウザイんだけど。
 こっちはレポート纏めてる最中なのに、集中できないんだけど」
窓締め切ってかなり静かにしていたのに、こういわれて何か釈然としないが、まあもめるのも嫌なのでこう返した。
俺「そりゃ悪かった。注意してたつもりなんだけど、まあいいや。
 俺達これから出かける事にするわ。それなら問題ないだろ?」
そもそもこのアパートは結構新しく、そんなに音が響くわけ無いし、
最初に注意されたとき以来、かなり静かにしていたのに、理不尽だなと思いながら、
AとBに事情を話して、でかけようと切り出した。
今から考えると、今まで結構騒いでもどこからも苦情がなかったので、
この時に変だと気付くべきだったかもしれない。

時間は午後2時頃。
とりあえずゲーセンとかに行って、暇つぶしでもしようということになり、俺達はアパートを出た。
それからゲーセン行ったり買い物したりと時間をつぶし、ファミレスで晩飯を食っていると、
今度はアパートの管理会社から、携帯に電話があった。


569 :キャンプ (その後)3:2009/05/05(火) 19:15:36 ID:eozpO8580
不「○○を管理している○○不動産の者ですが、○○○号室の○○(俺)さんでしょうか?」
俺「そうですけど、何ですか?」
不「実はそちらの部屋が五月蝿いと苦情がありまして、お伺いしたのですが、ご不在のようなのでお電話しました」
俺「ああ苦情来たので、昼過ぎから出かけていました。以後注意します」
またかよ…と思い、俺がうんざりしながら答えると、不動産屋が変な事を言い出した。
不「昼過ぎというと、何時頃からですか?」
俺「確か2時か2時半頃だったと思うんですが」
不「それは間違いないですか?注意して欲しいと苦情の電話があったのは、6時過ぎ頃なのですが…」
今の時間は午後8時過ぎ。あれから一度も帰っていないので、どうもおかしい。
AとBに事情を話し、不動産屋には今から帰るので、部屋の前で待ち合わせする事になった。

アパートに着くと不動産屋(30歳くらいの女の人)が待っていて、
苦情の電話をしてきたのがやはり下の階の住人だったので、まずそこへ行く事となった。
出てきた下の階の住人はやはりかなり不機嫌で、話によると、
あれから暫らくは静かだったが、5時過ぎ頃からまた五月蝿くなり、
注意しても誰も出てこないので、管理会社に電話をしたらしい。


570 :キャンプ (その後)4:2009/05/05(火) 19:16:29 ID:eozpO8580
俺があの時に出かけたまま帰っていないことを話すと、最初は疑っていたが、
買い物をしたときと、ファミレスで飯を食ったときのレシートの時刻を見せると、流石に納得した。

不「あの…もしかして空き巣では?」
住「さっきまで五月蝿かったから、まだいるかも」
A「マジかよ…○○(俺)、お前鍵ちゃんとかけたか?」
俺「ちゃんと掛けたけど、お前も見てただろ。つーか、俺の部屋入って何盗むんだよw」
B「とりあえず部屋に行ってみて、確認すればはっきりするんじゃね?」
ということで、俺とAとB、それと不動産屋と下の階の住人で、俺の部屋へ行ってみる事となった。

俺の部屋に着くと、予想通り鍵は掛かっていた。
空き巣が鍵をした可能性もなくはないので、俺が鍵を開けて中の様子を見たが、玄関から見た範囲におかしなところはない。
全員で俺の部屋に入り、部屋の中やユニットバスの中なども調べたが、矢張りなにもない。
出て行く前に飲んだジュースのペットボトルとかもそのままで、人が入ったような痕跡はまるで無い。
下の階の住人は何か釈然としない顔をしていたが、人がいた痕跡は全く無いのが現実で、
どこか他の部屋の音を、俺の部屋の音と勘違いしたのでは?などと話していると、
玄関横のユニットバスの部屋から、
…ズズズズズ…
…ガコッ…ガコッ…
と、変な音が微かに聞こえてきた。


572 :キャンプ (その後)5:2009/05/05(火) 19:17:14 ID:eozpO8580
俺「何?風呂場からだよな?」
B「さっき見たときは何も無かったけど…」
不「何か臭くないですか?」

とりあえず中を確認しようと、扉を空けた瞬間、異様に生臭いというか、腐臭に近い臭いがしてきた。
鼻を押さえて中を覗き込むと、バスタブの排水溝から、黒い液体がゴポゴポと湧き上がっている。
臭いの元はそれらしく、排水溝の奥からガコッ…ガコッ…と、変な音は相変わらず聞こえてくる。
あまりの臭さに、顔をしかめながら窓を全開にして換気扇を回していると、俺はある事に気が付いた。
この臭いって、キャンプのときにCとDに塗られた、黒い液体と同じじゃないか?
俺「A、Bちょっと…この臭いって…」
A「ああ、お前もそう思ったか」
B「…偶然だよな…」


573 :キャンプ (その後)6:2009/05/05(火) 19:17:59 ID:eozpO8580
そんな話を俺達がこそこそと話ていると、ハンカチで鼻と口を押さえながら不動産屋が、
「騒音の原因はこれかもしれませんね。
 明日業者に来てもらうので、○○(俺)さんはこちらでホテルを用意します。そちらで一泊してもらえませんか。
 これではここにいるのは無理でしょうし」
本来ならこの提案は受けるべきなんだが、
俺は臭さと同時にあの時の恐怖が蘇っていたため、とてもこれから一晩一人で過ごす勇気は無い。
不動産屋には、「今日はAかBの部屋に泊まるのでそれは良い」と言い、そそくさと全員を部屋から出し鍵を閉めた。
とてもじゃないが、あの部屋にこのままい続けるのは、臭いもあるがそれ以上に、『やつら』がきそうで恐ろしかったから。

下の階の住人は、配水管が詰まったか何かして、変な音がしていたのだろうと納得し、
俺に「誤解をしてすまない」と軽く謝罪をすると帰って行き、
不動産屋も、明日の予定を軽く説明すると帰って行った。
残された俺達は、恐らく真っ青な顔をしていたと思う。

俺「ただの配水管の詰まりかなにかだよな?あれは関係ないよな?」
A「俺達関係ないだろ…石持ち帰ろうとしたのはCとDだし」
B「…偶然だろ。ありえねーよ」
とにかく3人とも「偶然だ」ということで済ませたかったが、臭いが正にそのままなうえに、変な音というのも気になる。
皆一人で夜を明かすのは恐ろしかったのか、今晩はBの部屋に3人で泊まる事にした。


574 :キャンプ (その後)7:2009/05/05(火) 19:18:42 ID:eozpO8580
それからBの部屋で、朝まで起きているつもりだったのだが、
何か妙に3人とも眠気があったため、1時過ぎ頃寝る事にした。

深夜3時頃、俺はBに起された。Aも起されたらしい。
何で起したのか聞いてみると、Bが言うには、
窓の外から大勢の話し声が聞こえてきていて、それが徐々に近付いてきているらしい。
聞き耳を立ててみると、確かに何か聞こえる。
A「神経質になりすぎじゃないか?誰か外で話してるだけだろ」
B「いや…でも」
俺「何だよ」
B「ここ3階だぞ。何で下じゃなくて、横から声が聞こえるんだよ」
たしかに言われて見ればそうだ。
気のせいなのかもしれないが、何か気味が悪い。
ひとまずもう寝ていられないので、
電気をつけてゲームの続きでもしようと、Aが電気をつけるため天井のほうを見た。
Aがそのまま絶句して硬直している。
何事かと俺とBが、Aの見ているほうを見てみると…


575 :キャンプ (その後)8:2009/05/05(火) 19:19:29 ID:eozpO8580
何十人という青白い顔が、俺達のほうを無表情に凝視していた。
体は無い。顔だけが天井に何十と張り付いている。
「うああああああああああ」
俺達はもう恐怖心で恐慌状態になり、着の身着のままBの部屋を逃げ出した。

俺とA、Bは、もう部屋に戻る気になれなかった。
明るくなったらすぐ、神社かお寺で御払いをしてもらう事にして、
そのまま恐怖心を紛らわすため、カラオケボックスで日が高くなるまで、無理にハイテンションになって歌い続けた。


576 :キャンプ (その後)9:2009/05/05(火) 19:20:11 ID:eozpO8580
午前10時頃、俺達は携帯で、2駅先に神社がある事を調べ、そこで御払いをしてもらうため電車に乗った。
俺は電車の中である事に気が付いた。
俺達を見ていた顔、普通の人の顔ではなかった。
青白いとか死人っぽいとか、そういうのではない。
おかしかったのは、そいつらの目。
普通の人の目は大雑把に書くと、
<◎> <◎>
だよな。
俺達が見た顔の目は、
<◎>が縦になっていた。
上手く伝わるだろうか?
目が横に水平では無く、縦に平行になっていた。
/ヽ   /ヽ
◎    ◎
、ノ   、ノ
こんな感じ。
要するに人じゃない。
後から聞いてみると、AとBもそれに気付いていた。


577 :キャンプ (その後)ラスト:2009/05/05(火) 19:20:58 ID:eozpO8580
神社に着き、神主の人に事情を話すと、かなり胡散臭そうな顔をしていたが、
俺達があまりにも必死な顔で話すので、一応最後まで真剣に聞いてくれて、お払いもちゃんとやってくれた。
神主の人が言うには、その祠に二度と近付かないなら、多分大丈夫だろうとのこと。
お払い後は、俺達に妙な事は起きていない。
もう一つ、キャンプのとき一斉に振り向いた顔。
それも同じ目をしていた事を、なぜかお払い中に不意に思い出した。

以上が俺達の体験。
留学生のCとDに関しては又聞きが大部分だが、色々あったようで、それは最初に書いたように後日。


580 :キャンプ (その後):2009/05/05(火) 20:04:24 ID:eozpO8580
書き忘れていました。
翌日不動産屋から電話があったのだが、業者に見てもらったところ、配管には何の問題もなかったらしい。
一応何かが逆流してきたのは事実なので、他の部屋や地下の配管も調べたが結局何もなく、
暫らく様子を見るという事になったとか。
その後、配水菅の逆流とかは起きていない。
お払いが効果あったのだと思いたい。

ちなみに、掃除業者が入って、俺の部屋のユニットバスを綺麗に掃除してくれたのだが。
暫らく臭いが取れず、臭いが消えるまで俺は、不動産屋の用意してくれたホテルで10日ほど暮らす事になった。
何か少し得した気分だった。



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679 :本当にあった怖い名無し:2020/07/05(日) 20:02:37.02 ID:8ofzdarA0.net
愛知県某市の里山に不思議な祠がある。
巨石の下に石膏像のようなものが飾られている物で、由来は誰も知らない。
祠までは舗装された農道から入る山道がある。
山道は舗装がされていないが車が入れるような道だ。
里山なのでそれほど勾配があるわけでもない。
祠の近くには小さなダムがあり池となっていた。
典型的なダムで作られた山池で、水深は深く生物の姿見えない。
周りは遊歩道としても整備されている。

ある時、この祠の存在を知った5人組大学生の若者グループが、ここで肝試しをすることを思い付いた。
夜に麓に車を停め、1人ずつそこから歩いて祠の場所まで行き、10円玉を1枚を祠に置いて帰ってくるだけ
度胸試しみたいなノリだった。

そして新月で真っ暗闇夜に度胸試しが行われた。
皆が置いてきた10円玉が分かるように、1人1人の10円玉の製造年月日を控えた。
農道と山道の境界に車を停め、じゃんけんで行く順を決めると、1人ずつ懐中電灯を片手に行ってそして帰ってきた。
「幽霊より蚊がヤベえww」「猪とかの方が危険。絶対いるでしょ」「足元悪くてこけそうになったのが一番焦ったわw」

680 :本当にあった怖い名無し:2020/07/05(日) 20:03:21.11 ID:8ofzdarA0.net
よりによって最後は少しビビりの青年だった。
暗闇が怖いだけと言う彼を送り出す。
今週のプロ野球の話をしていた残った4人は、車の場所を少し変えて帰ってくる彼にドッキリしかけようと思い立つ。
車を動かそうとしたときビビりの青年がつまずきながら走ってきた。
「もうきた!」「逃げてきた?」
そう言ってビビり青年に聞くと、
祠まで行って10円玉を置こうとした時、誰かの鼻歌のような声がどこからか聞こえてきて逃げたらしい。
「蚊の羽音?」「水の音ちゃう?」「もしかして酔ってる?」とあまり取り合わない4人。
そこで5人全員で祠まで行くことにした。
祠までは何もなし。
祠に着いて、ビビり青年がこの辺りで聞いたと話しかけた時、4人は気付いてしまった。
置いたはずの10円玉が無くなっていることを。
その事を誰かが声に出そうとしたその時、背後の山池の方からピチャンピチャンピチャンピチャンと池に勢いよく何かを投げ込んだような音が聞こえた。
急に恐怖を感じた4人は車へと駆け出した。ビビりの青年も何が分からなかったが一緒に走って逃げた。
こうして彼らは無事帰れたものの、彼ら以外にあそこに一体何が居たのかは不明なままだった。
http://imepic.jp/20200705/719510(※リンク切れ)

684 :本当にあった怖い名無し:2020/07/06(月) 19:28:49.25 ID:+Vfipn+x0.net
>>680
怖くて開けないけど何?

686 :本当にあった怖い名無し:2020/07/06(月) 21:03:47.85 ID:qRGb25RQ0.net
>>684
白い像の前に大きな石と傍らに小銭みたいなものが置いてある写真だったわ









255 :1/7:2012/05/03(木) 01:44:34.64 ID:HPNJqzKn0
高校2年の頃の実体験を書きます。

夏休み中のある日、俺と友人A、B、Cは唐突にキャンプに行こうと思いつき、
以前渓流釣り好きのCの親戚から聞いた、キャンプに最適そうな山の中の河原の場所を聞き出し、そこへと向かった。

しかしどうも途中で道を間違えてしまったらしく、Cの親戚が言うのとは別の河原に到着してしまった。
ただし、そこも十分キャンプできそうな立地で、
対岸は森だがこちら側は小石が沢山あり、雑草も殆ど無い開けた場所で、ジメジメ感もなく非常に快適そうだった。

夕方までにはある程度準備が出来、その辺をぶらぶらしていたAとCが、
「おい、なんかちょっと先の対岸に、変な祠みたいなのがあるぞ」と言いながら戻ってきた。
俺とBが2人に連れられてその場所に行ってみると、たしかに対岸に石造りの小さな祠があるのだが、何か変だ。
普通祠って手前に鳥居とかがあると思うのだが、そういうものは何も無いし、
通常祠といえば四角形で、横か正面から見ると三角の屋根だと思うのだが、
それは円柱形で屋根は丸く、かなり奇妙な形をしていて、
遠目には祠に見えたのだが、近くで見るとなんか違うもののようにも見える。
そして更に注視してみると、祠の根元にまだ萎れていない花が供えられていて、どうも最近誰か来たような痕跡がある。
祠はかなり苔むしていて、相当な年代物のようで、掃除とかされている様子もないのに変だなとは思ったが、
誰もそれ以上興味を示す事も無く、とりあえず晩飯の準備をしようという事でキャンプ場所に戻る事にした。

256 :2/7:2012/05/03(木) 01:45:19.64 ID:HPNJqzKn0
晩飯を食い終わりそろそろあたりが暗くなり始めた頃、
晩飯の後片付けをしていると、どこかから「てー…」と声が聞こえてきた。
俺の隣にいたAに「お前なんか言った?」と言うと、Bは「いや?なにも言ってないけど」と言い、
少し離れたところにいたBとCにも同じように聞いてみたのだが、どちらも何も言っていないという。
変だな?気のせいかな?などと考えていると、またどこからか「てー…」とという声が聞こえてきた。
今度はA、B、Cにも聞こえたらしく、Bが「今の何?」と聞いてきた直後、
Cが「おい、あそこに誰かいるぞ」と、ちょうど祠のあった辺りのこちら側の岸を指差した。
そこには着物を着た10歳から12歳くらい?の女の子らしき人影がおり、両手で顔を覆い、時々「てー…」と喋っている。
するとAが「なんだあれ気持ちわりりーな、親はどこだよ」と言いながら女の子に近付き、
「こんな所で何しているんだ?そろそろ暗くなるから親のところに帰った方が良いぞ」と言うと、
女の子は両手で顔を隠したままAに「見たい?見たい?」と、ケラケラ笑いながら聞いてきた。
Aはちょっとムカついたのか、
「ふざけてないで親のところに帰れよ!」と、ちょっと強い口調で言いながら女の子の手を掴んで顔から離した瞬間、
俺たちはAの陰になって見えなかったのだが、
女の子の顔を見たらしいAが突然叫び声をあげ、その場に倒れ痙攣し始めた。
そして女の子はまた両手で自分の顔を覆い、今度は俺たちのところへ歩いてきて、
またケラケラと笑いながら「見たい?見たい?」と言っている。
俺とBとCはかなり混乱したが、それよりもAがヤバそうでAのところに向かい、
「おいA大丈夫か?声聞こえるか?」と呼びかけたのだが、
Aは呼びかけても反応が無く、まだ僅かに痙攣している。

257 :3/7:2012/05/03(木) 01:46:37.68 ID:HPNJqzKn0
Cが「おいなんかAやべーよ、それにあの子供なんだよ!わけわかんねーよ!」と言うと、
女の子に掴みかかろうとしたので、
俺はさっきの事もあって、CもAのようになったらやばいと考え、
Cに「やめろって、それよりAだ、あいつをまずテントに運び込もう」と説得し、
3人でまだ意識の戻らないAをテントに運び込んだ。
その間も女の子は俺たちのほうを向き、「見たい?見たい?」とケラケラ笑いながら質問し続けていた。

テントの中に運び込んだ頃には、Aは痙攣こそしなくなっていたが、まだ意識は戻らず呼びかけにも答えない。
仕方なく3人でこれからどうするべきかを考えたのだが、
もう既にかなり暗くなってきているので、Aを連れて夜の山道を歩くのは危険と判断し、
携帯で警察に電話をして助けてもらう事にした。
その間、女の子はテントのすぐ横にやってきて、今度はまた最初の頃のように「てー…」と声を発している。
女の子の方も気になるし怖いが、それよりも全く意識を取り戻さないAが心配だった俺たちは、
警察に連絡しようと携帯を取り出したのだが、
昼間確認したときには通じていたはずなのに、今見てみると圏外になっている。
BとCも同じで、Aの携帯も確認してみたのだがやはり圏外だ。
かなりやばい状況になってしまった。
Aがこんな状態では下手に出歩けないし、何より外にはなんかやばそうな女の子がいる。
かといってAをこのままにはしておけない。
外からはまだ「てー…」という声がすぐ近くから聞こえてくる。どうやら俺たちを諦める気はやつには無いらしい。

258 :4/7:2012/05/03(木) 01:48:18.67 ID:HPNJqzKn0
するとBが、かなり落ち着いた口調で外の女の子に対して、
「お前何なんだ?Aに何したんだ?」「俺たち何かお前の気に触るような事をしたのか?そうなら謝るから許してくれよ」
と説得するように呼びかけたのだが、まるでそんな事は意に介さないのか、
また「見たい?見たい?」とケラケラ笑いながら質問してくるだけだった。
このままこうしていても埒があかない、そう考えた俺が、
「俺が走るの結構早いのみんな知ってるよな?
 このままこうしていても何も進展しない。
 たしか結構広めの道から林道に入ってここに来るまで、30分くらいだったよな。
 なら長めに見積もっても2kmないはずだ。
 夜道とはいえ走れば7~8分、長くても10分もあれば舗装された道路に出るはず。
 そこまで出れば携帯が繋がるだろうし、繋がらなくても通った車に助けを求めれるはず。
 だから行って来る」
と提案した。
BもCも「危険だからやめろ」と最初は反対したのだが、このままだとAがどうなるかわからないし、
今は夜の8時過ぎ、これから日の出まではゆうに7~8時間ある。
それまで薄いテントのビニール1枚隔てて、正体不明の相手に対して篭城するなど明らかに無茶だし、
俺自身そんな状態に精神的に耐えられそうに無い。
そのことはBもCも解っていたのだろう、
1時間以内に戻ってくる、戻ってこない場合にはCとBで探しに行く、という条件付で納得してくれた。
外からは相変わらず「てー…」という声が聞こえてくる。
かなり怖くて足がすくんだが、俺は勇気を振り絞って外に出た。
するとすぐ横から「見たい?見たい?」と声が聞こえてきて、ビビりまくった俺が声のする方向に懐中電灯を向けると、
懐中電灯に照らされて、俺の真横1mもないくらいの近くにやつがいる。
そして、ケラケラと笑いながら顔から手を離そうとした。
俺は大慌てでやつから視線を逸らし、そのまま来た道を懐中電灯の明かりを頼りに全力疾走した。
舗装されていない道路なので走りにくいと思ったが、車も通れるくらいの林道で轍もあり、
結構踏み固められているらしくそれほど走りにくくも無い。
これなら予想よりも早く道路に出れるかもしれない。
そんな事を考えながら走っていると、突然道の先のほうに人影が見えた。

259 :5/7:2012/05/03(木) 01:49:55.66 ID:HPNJqzKn0
「え?」と俺が懐中電灯で照らすと、それは例の女の子だった…
そんなばかな、ありえない!
もう500mくらいは走ったはずだし追いつける訳がないのだが、現実に目の前に女の子は存在している。
そしてまたケラケラと笑いながら、俺に「見たい?見たい?」と言いながら顔から手を離そうとしている。
俺は視線をそらすと、女の子を見ないように避けながらまた走り出した。
ついてこようがこまいが道路にさえ出てしまえばこっちのものだ、という自信があったからだ。

それからどれくらい走っただろうか。
少し先のほうに車のヘッドライトが通り過ぎていくのが見えた。もうすぐ道路に出れるようだ。
少しほっとした直後、何かに足をつかまれ俺は転んでしまった。
わけが解らず足元を見てみると、ありえないことだが何も無い。
何も無いはずなのだが、明らかに俺の足は何かにしっかりと掴まれている感触がある。
しかもその『見えない手』はかなり力が強く、振りほどこうにも解けない。
俺が何とか脱出しようともがいていると、少し遠くから「てー…」と聞き覚えのあるあの声がしてきた。
やばい、この状況でやつに来られるのはかなりやばい…
何とか振りほどこうともがくのだが、たちの悪い事に、見えないだけでなくその手はこっちからは触る事もできず、
何度か手のあるだろう場所を蹴ったのだが全てスカってしまった。
そんな事をしているうちに女の子は既に俺の背後にまで来たらしく、
真後ろから「見たい?見たい?」という声が聞こえてくる。
俺はもう死に物狂いで無理矢理立ち上がり、足をつかまれたまま強引に歩き出した。
そして何度も何度も転びながら、少しずつ前へと進んでいたのだが、
ふと顔をあげたときに、女の子が顔から手を離し素顔を見せるところをほんの一瞬だが見てしまった。

260 :6/7:2012/05/03(木) 01:50:55.62 ID:HPNJqzKn0
その時、俺は今まで感じた事の無いような絶望感と恐怖心を感じ、意識が遠のきそうになった。
が、見たのが一瞬ですぐに目をそらしたのがよかったのか、かろうじて意識は残っており、
そのまま這うように道路まで出てフラフラと立ち上がった。
が、それ以上もう一歩も歩けない。
なんと説明すれば良いのか、眩暈がして頭の中がぐるんぐるん回っているといえば良いのか、
そんな感覚と、理屈では説明できない恐怖心で体がガタガタと震え、
もう立っているのがやっとで一歩も足を前へ踏み出す事が出来ない。
無理に歩こうとすれば、足を掴まれていることもあり確実に倒れてしまうだろう。
そして倒れてしまったら、もう二度と起き上がれない事も十分予想が出来た。
そこへ運の良い事にトラックが通りかかった。
俺は意識が遠のきそうになるのを必死でこらえ、全力で手を振り助けを呼んだ。
するとトラックは、少し俺から通り過ぎたところで停まってくれた。
その時、俺の背後から例の女の子の声がした。「残念、残念」と。
俺はもう眩暈のせいで気持ち悪くなり立っていられず、その場にへたり込み、
トラックの運ちゃんに、この道の先に友達がいて助けを求めている事だけを告げると、そのまま意識を失ってしまった。
なのでその後どうなったのかは全く知らない。気が付くと俺は病院のベットに寝かされていた。

あとから聞いた話によると、このトラックの運ちゃんが警察と救急車を呼んでくれたらしく、
その後無事にAもBもCも救助され、意識の無いAも俺と同じ病院に運び込まれたのだが、
俺と同じくらいのタイミングで意識を取り戻したらしい。
ちなみに、助けてくれたトラックの運ちゃんも仕事帰りに見舞いに来てくれたので、色々と事情を話したのだが、
俺以外の人影は一切見なかったらしい。
そういう事なので、目撃者が俺たちだけだった事もあり、警察にも同じ事を話したのだが結局信じてもらえず、
俺たちは親からかなり叱られた。
まあ、あんな話をしたら嘘を付いていると思われても仕方が無いので、しょうがないといえばしょうがないのだが…

261 :7/7:2012/05/03(木) 01:52:47.18 ID:HPNJqzKn0
以上が俺達が数年前の夏休みに体験した事の全てです。
一応後日談的な事として、その後例の女の子の顔を見てしまったAに、何を見たのか聞いてみた事があったのだが、
Aいわく、はっきりと見たはずなのに何を見たのか思い出せないという、俺と同じような感覚と眩暈に襲われて、そのまま意識を失ったらしい。
ちなみに、それは俺もほぼ同じで、女の子の顔をチラっとだが見たはずなのだが、
その部分の記憶がまるですっぽりと抜け落ちたかのように覚えておらず、
見たという記憶があるのに何を見たのかが思い出せないという、かなり奇妙な状態になっていた。
祠のや着物の女の子の事に関しても、4人で夏休み中を使って色々と調べてみたのだが、結局何も判りませんでした。
そもそも地元の人達ですら、あそこに祠のようなものがある事を知らなかったということで、
そうなると、俺たちが見た祠に供えられた花はなんだったのか…。







689: 池と女(1/4):2009/08/09(日) 06:27:42 ID:CHqaUco+0
俺にも一つ、話させてくだされ。

これは、俺が学生の頃の話。
俺の故郷って糞が付くほど田舎なんだ。
冗談抜きで今の時代にコンビニも無い様な所でな。
で、実家は糞が付くほど田舎の、更に廃れたきったねー神社なんだよ。

俺、学校に行くのにバス使ってたんだ。
田舎だからバス停の目印になるような物がうち位しか無くてな。
俺にとっては結構便利なんだが、何せ田舎の山奥でバス使う人間も限られててな。
乗る時も降りる時も俺一人だし、バスに乗ってる人も知ってる人ばっかりなんだよ。

だけどその日は少し違った。

学校の帰りにバスに乗るとさ、いつもは俺の貸切なんだ。
だけど珍しく人が居る。
いつも乗り降りに便利な先頭にさっさと座るから、
あんまり良くは見てなかったんだが女の人みたいでな。

「珍しいなぁ」なんて思ったけど、部活の疲れもあって
それ程気にしないでイヤホンの音に意識を預けた。
車窓に流れる景色を眺めながら、もうすぐ家だって所まで来たから降車ボタンを押した。

690: 池と女(2/4):2009/08/09(日) 06:29:14 ID:CHqaUco+0
うちの前のバス停に停まって、俺は定期を見せてバスを降りる。
いつもなら俺が降りたらすぐ発車するんだけど、発進する音がしない。
「何だ?」って思って後ろ振り返ると女が降りてくるのが見えた。

うちの周りってさ、人家が無いんだよ。
ホント村落の外れも外れにポツンとある神社だからさ。
いよいよもっておかしくないか?
この先に在るのなんて、せいぜい小さい滝か池くらいだ。
田舎なんて日が落ちるのも早いし、外灯もある訳じゃ無し。
俺が部活終わった時間なんて19時過ぎてる。
そんな時間に女が一人で行って良いようなトコじゃない。

一旦家に帰って玄関に鞄とかダーッと置いて、心配だったからすぐ様子を見に行ったんだよ。
そしたらその女、神社の裏山に入っていく。
獣道しか無い、舗装されてない山道だ。

俺も少し不安になってきてさ。
慣れてる道ではあったんだけど、怖さもあってこっそりついてった。
真っ暗な道を、ライトも無しにどんどん進んでいく女。
ビビリながら必死でついていく俺。

「何で俺こんな事してんだろう…?」
「大人しく家に帰ってりゃ良かった…」
後悔の感情が浮かんでは消え浮かんでは消える。

691:池と女(3/4):2009/08/09(日) 06:30:17 ID:CHqaUco+0
ようやく女が立ち止まると、物心ついてから遊び場だった、
俺の庭とも言える裏山なのに初めて見る場所だった。

「こんな所が在ったのか」
とか、その時は妙に冷静だった。

そこは、周りには木が無くて、森の中にポツンと穴が開いたような場所だった。
目を引くのは月が浮かんだ池。
その前に女は立っている。

どれくらい見てたのか・・・ なんか女が自殺でもするんじゃないかと思ってハラハラしてた。

ずっとその女から視線を逸らさなかったんだが、不思議な事に突然フッと消えてしまった。

ビックリして身を隠してた木から出て、池の周りを半泣きになりながら探した。
波も立ってないから身投げした訳でも無さそうだし、周囲にすぐ隠れられるような所も無い。

なんか段々怖くなって来てさ。 逃げた。 走って逃げた。

泣きながら家に飛んで帰って、神主やってるじーさんに成り行きを話した。

692:池と女(4/4):2009/08/09(日) 06:31:18 ID:CHqaUco+0
「すぐその場所に案内しろ」って言われてさ。
俺も分からないままなのは怖いし、じーさんも一緒に居れば安心だろうと思って、案内した。
凄く怖かったんだけどな。

で、さっき来た道を引き返して行くんだけど、どうもおかしい。
ついさっきの事だから、分からないはずは無いんだが、どうしてもその池が見つからない。
結局慣れた裏山で一時間程探し回って、ようやくそれらしい所を見つけたんだが
池なんか無かった。ただ、小さい祠が一つだけ。

着いた時、じーさんはなんか悟ったみたいで、持ってきた道具で儀式みたいなのをやってた。

終わった後、帰り道で何を聞いても無言で、結局何にも教えてもらえなかった。

その三日後、じーさんはぽっくり逝った。

結局あれが何だったのか…未だに分からない。

694: 本当にあった怖い名無し:2009/08/09(日) 06:40:41 ID:G0kxMjPAO
じーちゃんが逝ったのとその祠との関係とかわからないのがいいのかもしれないけど知りてー!

695: 本当にあった怖い名無し:2009/08/09(日) 06:44:20 ID:CHqaUco+0
>>694
自分も気になってます。 もしかしたらじーさんが逝ったのは自分の所為かもしれないので…。
持病も無く事故にあったと言う訳でもないのに、そんなに簡単に人間が死ぬんですかね?
次に田舎に帰る時、倉をあさって祠の事を調べてみようと思います。










6: 底名無し沼さん 2013/04/20(土) 13:52:38.11
足尾山地の南部には低いけど山深いコースがたくさんあってね、 
家から近いということもあってそこをトレーニングコースとしてよく利用してるんだ 

でもいつも同じコースだと飽きちゃうから先週ちょっと冒険してみたんだ 
登山道とけもの道の中間くらいの微妙な道を見つけて行けるとこまで行ってみようかなと 
そのまま進んでみるとなかなか快適な道で山歩きがとても気持ち良い 

いくつかピークを越えていくうちにあることに気付いた
やたらと祠が多い
ピーク毎にいちいち古い祠が置いてある
最初は余り気にしてなかったんだけどだんだん気持ち悪くなってきて、次のピークまで行ったら引き返そうと決めたんだ
最後のピークを登りきるとそこには神社?の焼け跡があってさらに焼け跡の横に祠があった
今までの祠は全部石の扉が閉まってたんだけどその祠は扉が開いてた

中を覗いてみると人形が置いてある
赤い鰹節に目を書いて、てっぺんに黒いかつらが乗せてあるみたいな不思議な人形だった
なんか正視に堪えないような気がして、今となっては何でこんなことしたんだろうと思うんだけど扉を閉めて帰ってきちゃったんだ

これが先週の日曜日の話
今週3回くらいその人形の夢を見た
夢の内容はよく覚えてないんだけど赤い人形が鮮烈に目に焼き付いて目が覚める
こんな夢が続いたら多分俺頭がおかしくなる

だから明日またその場所に行って扉開けてこようと思う
怖いからもうそこ近づきたくないんだけど

7: 底名無し沼さん 2013/04/20(土) 14:05:55.64
閑散時期の山小屋バイトしてみな
理解不能な体験当たり前だから
真夜中の登山靴の足音やら扉叩かれてもダレもいないとかザラにある
金縛りとかも半端なくあるし









6: 底名無し沼さん 2013/04/20(土) 13:52:38.11
足尾山地の南部には低いけど山深いコースがたくさんあってね、 
家から近いということもあってそこをトレーニングコースとしてよく利用してるんだ 

でもいつも同じコースだと飽きちゃうから先週ちょっと冒険してみたんだ 
登山道とけもの道の中間くらいの微妙な道を見つけて行けるとこまで行ってみようかなと 
そのまま進んでみるとなかなか快適な道で山歩きがとても気持ち良い 

いくつかピークを越えていくうちにあることに気付いた
やたらと祠が多い
ピーク毎にいちいち古い祠が置いてある
最初は余り気にしてなかったんだけどだんだん気持ち悪くなってきて、次のピークまで行ったら引き返そうと決めたんだ
最後のピークを登りきるとそこには神社?の焼け跡があってさらに焼け跡の横に祠があった
今までの祠は全部石の扉が閉まってたんだけどその祠は扉が開いてた

中を覗いてみると人形が置いてある
赤い鰹節に目を書いて、てっぺんに黒いかつらが乗せてあるみたいな不思議な人形だった
なんか正視に堪えないような気がして、今となっては何でこんなことしたんだろうと思うんだけど扉を閉めて帰ってきちゃったんだ

これが先週の日曜日の話
今週3回くらいその人形の夢を見た
夢の内容はよく覚えてないんだけど赤い人形が鮮烈に目に焼き付いて目が覚める
こんな夢が続いたら多分俺頭がおかしくなる

だから明日またその場所に行って扉開けてこようと思う
怖いからもうそこ近づきたくないんだけど

7: 底名無し沼さん 2013/04/20(土) 14:05:55.64
閑散時期の山小屋バイトしてみな
理解不能な体験当たり前だから
真夜中の登山靴の足音やら扉叩かれてもダレもいないとかザラにある
金縛りとかも半端なくあるし






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