【閲覧注意】怪談の森【怖い話】

実話怪談・都市伝説・未解決の闇・古今東西の洒落にならない怖い話。ネットの闇に埋もれた禁忌の話を日々発信中!!

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63 :本当にあった怖い名無し:2012/04/30(月) 02:46:45.24 ID:5D+37R890
七年ほど前の話時期は忘れたが、呼び出されて子供と一緒に実家に向かってる最中。
突然、目の前にばあちゃんの家にある、小さい土地神様(?)の社が浮かんできた。
ゆっくりと扉の所がアップになっていく感じで近づいてきた。そして内側から扉が開いて、吸い込まれた。
お堂の中は、↓に向かって深い穴が開いていて、そこにふんわりと吸い込まれた。

時々曲がったりしながら、結構なスピードで落ちていた。
どこに行くのかなー とか、思っていたら、突然広い所に出た。
一拍して、自分が落ちて(?)いた所の筒から外に出たってことに気付いた。
そこは、木漏れ日のさす大樹の外側の一部というのが、自分の中で一番近い例えだと思う。



65 :本当にあった怖い名無し:2012/04/30(月) 02:55:42.35 ID:5D+37R890
 
たくさんある光っている所。その一つから自分が来たと、そしてそんな場所がたくさんあるんだと、理解できた。
光るところから延びる管は、近くにある管とくっついて少し太くなり、またその先で近くにある管とくっついて少し太くなっていく。
無数にあるそれは、徐々に折り重なっていき深くなっていた。
見ている間もどんどん落ちていってるんだが、ここはまだ枝先だとわかった。



66 :本当にあった怖い名無し:2012/04/30(月) 02:59:44.01 ID:5D+37R890
 
とても綺麗で、まだまだ見ていたかった。
が。
車の運転中なのだ。
旦那の実家から電話で呼び出されて、山道運転真っ最チュゥ。後部座席には、風景見飽きて熟睡中の子供。
向こうに意識を引っ張られるのを感じつつも、無理やりこちらに戻った。
山道の中よく事故らずに走れたと、いまでも思う。そんな不思議体験でした。



67 :本当にあった怖い名無し:2012/04/30(月) 09:11:13.05 ID:gLEs7I3r0
>>63-66
ひとつの世界モデルの提示になっててなかなか興味深い話だ。
要するに管が樹状に枝分かれした構造があって、それぞれの枝先がこの世との出入口になっていると。
で、その出入口のひとつが義理の実家にあるお社の幻影として迫って来てそこに落ちてしまったと。
しばらく筒に沿って落ちていったけどそのうちに筒の外へ飛び出してしまったということだね?
質問。
・落ちている間も車に乗っていた? その時お子さんは?
・それを体験した時間帯は? 昼? 夜?
・枝先が光っていたということはその辺りはやっぱり暗かった?
・だとするとそこは感覚的に地下だったのか宇宙だったのかどっち?
・義理家にある実際のお社に何か変わったことは? そもそも何のお社?
・義理家から呼び出された理由と今回の体験に何か関連はありそう?
・この体験を義理家の人に話したか? 話していたらその反応は?



71 :本当にあった怖い名無し:2012/04/30(月) 14:45:21.90 ID:5D+37R890
>>67
体験したのは昼間。そのときすでに子供は寝てたし、運転中にした体験だった。
暗いとは感じなかったかな。
ゲームでいう、地面の裏側な感じだとおもう。地面の中にあんなに広い空間があるとは、思えないので。
社があるのは自分の親で、後日手を合わせに行ったが、なにもなし。



72 :本当にあった怖い名無し:2012/04/30(月) 15:07:43.60 ID:5D+37R890
あと、社の事なのだが。
親に誰か知ってそうな人がいないか聞いた所、ほぼ亡くなっている事がわかっただけだった。
この社については「土地神様が祭られている」以上の事はなにも知らないようだった。
旦那の実家にも、自分の親にも、この体験は話したことはない。







672 :1/12:2009/10/05(月) 16:12:28 ID:9IzgCcHu0
イイハナシスレからコピペ

私の母方の実家は、ある山のふもとの温泉街にあります。
そこから歩いてすぐの山は、湯治客のためにとハイキングコースとして道が敷かれ、
子供一人でも難なく行けるくらいの緩やかさなのですが、
その道を少しそれると、そこは舗装もされていない、
道と呼ぶのもためらうような、山道ケモノ道が森の奥深くまで続いているのです。
そこが祖母の家へ泊りがけで来ている間、当時小学二年生だった私の遊び場でした。

ある日、私が川の流れる谷沿いを歩いていると、道の脇に古びた祠がぽつんとひとつありました。
伸び放題の草木に絡まれ、今にも朽ち果てそうな有様でしたが、
祠の中には、小さなお地蔵様が一体、鎮座しています。
苔にまみれたみすぼらしいなりではありましたが、私はお財布から小銭を一枚とり出し、
お地蔵様の足元に置きました。
当時の私は、特に信心深いというわけでもなく、
ただ『お賽銭をお供えする』という、行為そのものが面白かったのだと思います。

その時もお賽銭だけお供えすると、手を合わすこともせず早々に立ち去ろうとしました。
すると、不意に誰かに手を掴まれたのです。
いえ、正確には手を掴まれて、後ろに引っ張られたような気がしました。
そう、そんな気がしただけです。だって、この場には私以外、誰一人としていないのですから。

その後、ふもとの家まで戻った私は、玄関前で鉢合わせた祖父は無視して、
台所で晩御飯の準備をしている祖母に、ふと気になった山の中の祠について尋ねてみました。
というのも、あの祠のある辺りにはあまり近付かないようにと、普段から言い聞かされていたからです。
厳しい祖父にそのことを話せば、きっと祠の話の代わりにお説教を聞かされることでしょう。
その点、祖母は山へ入ったことを咎めるでもなく、けらけらと笑って祠の由来を教えてくれました。


673 :2/12:2009/10/05(月) 16:13:35 ID:9IzgCcHu0
昔、と言っても遠い昔のことではなく、戦後すぐくらいの頃。
まだろくに道も整備されていない山の中で、一人の女の子が行方不明になりました。
ふもとの町では大人たちが集められ、山狩りまで行われましたが、結局女の子は見つからなかったのだそうです。
この地方には古くから山神様の言い伝えがあり、町の人たちは、
「あの子は神様に連れて行かれて、あの山の山神様になったんだよ。きっと、これから私たちのことを守ってくれる」
と、女の子の両親を慰めたのだそうです。

しかし、それからしばらくたった後。再び山で、今度は男の子が二人、行方不明になったのだそうです。
その内一人は無事に山を下り、もう一人は谷底の川に流されて、ずっと下流で遺体となって発見されました。
助かった子から話を聞くと、山で道に迷い崖近くを歩いている時、誰かに腕を引っ張られたと言うのです。
幸い、彼は谷とは見当違いの方へと引っ張られました。
けれどその時、一瞬だけ見えたもう一人の子の姿は、
まるで彼も見えない誰かに引っ張られたような、とても不自然な様子だったのだそうです。

警察はもちろん「そんなことはありえない」と言い、
きっと前の日まで続いた雨で地面が緩くなっていて、なにかの拍子にくずれたのだろう。そう結論付けました。
けれど町の人は違いました。
なぜなら、助かった男の子の右手首には、手の形をしたアザがくっきりと残されていたからです。
まるで誰かに掴まれたような……。

そして、それからも度々同じようなことが起こりました。
山へいった子供が、崩れてきた土に潰され、あるいは川に流されて、その命を落としてしまうのです。
みんながみんな助からなかったわけではなく、中には山で迷いながらも無事に戻ってくる子もいました。
しかし彼らはみんな、口をそろえてこう言います。
「山の中を歩いている時、誰かに手を引っぱられた」
そして彼らの右手首には、決まって手の形をしたアザがあるのです。

「もしかしたら、先に行方不明となった女の子の崇りなんじゃ?」
いつしかそんな噂が町に広まり、大人たちで話し合った結果、
最初の男の子が犠牲となった崖の近くに、小さな祠とお地蔵様を置いて、崇りを鎮めようとしたのでした。


674 :3/12:2009/10/05(月) 16:14:40 ID:9IzgCcHu0
「けど崇りは鎮まらないでね。今でもたまに悪い子がいると、手を引いて山へ連れてっちゃうんだよ」
祖母はおどけた調子でそう締めくくりますが、私は怖くて何も言えませんでした。
私は祖母に祠のことを訊いただけで、誰かに手を掴まれたとは言っていません。
とても気味が悪く、こういう時に限って周りがとても静かに感じます。
けれど怖がっていることを悟られたくない私は、平気なふりをしつつ、
「その後、誰かが連れていかれたことはあるの?」とか、
「連れて行かれた子は悪い子だったの?」などとしつこく祖母に尋ねます。
祖母は笑って、
「そんなに気になるなら、今晩の宴会にくる伯父さんに訊いてみなさい。
 伯父さんは昔、山で手を引かれたことがあるんだよ」
と言いました。


675 :4/12:2009/10/05(月) 16:15:40 ID:9IzgCcHu0
その晩。一族が集まっての宴会に、伯父さんもちゃんと出席していました。
私は祖母に言われたとおり、伯父さんに『手を掴まれた』時のことを訊いてみました。
思えばこれが間違いだったのです。
伯父さんはその手の話をとっても好み、さも恐ろしげに語って聞かせるのが大好きでした。

「いいか。あの祠に近付くとな。
 あの山で遭難した女の子と、それに連れ去られた子供たちの崇りを受けるんだ。
 みんなで手をぐいぐい引っぱって山まで連れてって、そこで死んだ子供たちに取り囲まれて、
 気づいたらお前もその子たちの仲間になってるんだ。
 山から逃げても無駄だぞ。そいつらはお前が家で寝てる時、こっそりと入ってきてさらっちまうからな」

今にして思えば、それは怖い話をして、二度と私をそこに近づけまいとする、大人の浅知恵だったのでしょう。
けれども私はその話が怖くて、それを聞いた後は、宴会で明々と賑わう広間から離れることができません。
しかし宴もたけなわを過ぎると、母親から「もう寝なさい」と寝床へ追いやられてしまい、
私はひとりで、寝室として使っている部屋へと戻りました。

母親の実家は地元の名家で、家は屋敷と呼んで遜色ないほどに広いのです。
屋敷には宴会のあとで酔いつぶれた人たちが泊まれるよう、二十畳ほどの広めに造られた和室がいくつかあり、
私が寝室としてつかっているのも、その内の一つでした。
普段は広い部屋を独占していることに高揚する気分も、今はどうにも頼りなく、不安な気がしてなりません。
私は縁側の廊下へ続くふすまや障子を全て閉じ、
常夜灯をつけたままで、祖母が用意してくれていた布団にもぐりこみました。


676 :5/12:2009/10/05(月) 16:16:44 ID:9IzgCcHu0
どれだけの時間が経ったのでしょうか。
ふと、私は目を覚ましました。
屋敷の中は静まり返り、人の気配はありません。
どうやら既に宴会は終わり、みんな寝静まっているようでした。
私が普段、夜中に目を覚ますことなど滅多に無いことです。
あるとすればせいぜい、起きている誰かが物音を立てた時くらい。
しかし、全員が寝静まった屋敷の中で、そんな物音を立てる者など……。
……ギっ……………………。
どこかすぐ近く。まるでそこの障子の向こう、縁側を通る廊下から、床が軋むような音が聞こえました。
両親か祖父母、でなければ泊まっている誰かがトイレに起きてきたのかもしれない……とは思いませんでした。
一階のトイレは、風呂場など水周りの集まる屋敷の北側と西側にしかありません。
私がいる寝室は屋敷の東側、しかもその一番端。誰であろうとこの廊下を通るはずはないのです。
そう、この部屋に来ることが目的である以外は。
……ギっ……………………。
不意に音が止みました。私は廊下へつづく障子に背を向ける形で横になっています。
すっ、と木枠が滑らかに動くような音が聞こえた気がして、みしり、と畳の軋む音が聞こえた気がしました。
ふわ、と頬を風に撫でられたような気がして、誰かの気配がすぐそばにあるような気がしました。
私は目を閉じたまま、背後にいる誰かに起きていることを悟られまいと身を堅くします。
けれど妙に高鳴る心音で、わずかに震える肩の揺れで、
目を覚ましていることがばれるのではないかと思うと、気が気ではありません。
それと同時に、背後にいるのはどんなやつなのか。
顔は、背は、太っているのか痩せているのか、恐ろしい姿なのかそうではないのか、とても気になります。


677 :6/12:2009/10/05(月) 16:18:00 ID:9IzgCcHu0
両者の間に挟まれた私は、せめてどんな体格なのかくらいは見てみようと、
背を向けたまま薄目を開けて、相手を盗み見ようと考えました。
目いっぱい視界を動かせば、頭の天辺くらいはみえるだろう。
そして相手の顔までは見えないのだから、相手に悟られることもないだろう。
そう思った私は、ほんのわずかにまぶたを開き、視界を背後へと移し、背後にいるソレと目が合いました。
ソレは私の上に大きく身を乗り出し、顔をのぞきこんでいたのです。
ソレは私の顔をのぞきこみながら、にんまりと笑いを浮べていました。
私はとっさに目を閉じ、震えそうになる全身を必死で押さえつけました。
ちらりと見えてしまった顔は女の子で、切りそろえた前髪と肩から垂れる長い黒髪、そして着物のような襟。
見ることができたのはそれだけでした。そして、それだけで十分でした。
それだけで私は、やっぱり女の子の霊なんだ、やっぱり自分を連れて行くために来たんだと、
そう確信するのには十分だったのです。
大声をあげるべきか、けれどそれでは相手を刺激してしまわないだろうか、このままだと自分はどうなるのか、
まとまらない考えが頭の中を巡ります。

そして――唐突に、右手をぐいっとつかまれました。
物凄い力で、ぎりりと腕が痛むほどでした。
たまらず私は「痛いっ、痛いっ」と叫び、その手を振りほどこうともがきます。
けれど身体は上手く動かず、力を入れることが出来ません。
喉に何かが張り付いているように、あげたはずの叫びも声にはなりませんでした。
それでも私はもがき、もがき、もがき。


680 :7/12:2009/10/05(月) 16:24:58 ID:9IzgCcHu0
ふと、私は目を覚ましました。
屋敷の中は静まり返り、人の気配はありません。
どうやら既に宴会は終わり、みんな寝静まっているようでした。
つい今までかたわらにいたソレの姿もありません。
障子はぴったりと閉まっています。
寝る前に私が閉めたときと同じように。それから一度も開けられてはいないように。
私はあわてて起き上がり、明かりをつけました。部屋には私以外に誰もいません。
どこに目を向けても、どこに目を凝らしても、私以外の何者の痕跡すらありませんでした。
私は気が抜けたように布団の上へと座りこむと、胡坐をかき、盛大にため息をつきました。
おかしな夢を見た。そういう結論に達し、額の汗を拭います。
昼間、そして夜の寝る前にあんな話を聞かされたから、夢にまで見てしまったのでしょう。
それというのも、全ては伯父さんのせいです。そう思うとなんだか腹立たしく、悔しい気持ちになりました。
明かりも消さずにごろんと布団へ横になり、憎々しい伯父さんの顔を思い浮かべます。
少なくとも、伯父さんがあんなに脅かしつけるような話しかたをしなかったなら、
こんな夢を見ることもなかったはず……伯父さんのせいでこんな夢を見ることになったのです。
こんな気味の悪い夢……。
そう。それは確かに夢であったはずでした。
けれど私は見つけてしまいました。額の汗を拭った右手。一見変わった様子の無い、普段どおりの私の右手。
その手首にはっきりと、手の形をしたアザがついているのを。
私は飛び起きて、そのアザをまじまじと眺めました。
アザの形がなんとなく手のように見える……わけではなく、一本一本の指先までがはっきりとわかるほど、
それは紛れも無い手の形でした。
さほど大きくはなく、私の手と変わらないくらいの大きさです。
だからはじめは私も、もしかしたら寝ている時に自分で自分の腕をつかんだのかも、そう思いました。
寝ぼけてきつく握り締めてしまったのだと。
けれどそんなはずはありません。皆さんも、自分の右手首を自分で掴んでみてください。
今、あなたの手首をつかんでいるのは、左手ですよね?
私の右手首に残されたアザは、間違いなく右手の形をしていました。


681 :8/12:2009/10/05(月) 16:26:05 ID:9IzgCcHu0
翌日。
私は常に戦々恐々としていました。
朝起きた時、顔を洗いに手水場へ行く時、トイレへ行く時、
とにかく一人でいるときはびくびくと周りを見回し、誰かに出会うたびに飛び上がらんばかりに驚きます。
まるで今もすぐそばにあの女の子がいて、不意に腕をつかまれたりするのではないか……。
こんなことになった原因は、何の因果か伯父さんに聞かされた話のおかげでわかっていました。
私が不用意にあの祠へ近付いたから、女の子の崇りを受けているのです。
もう、そうとしか考えられませんでした。
ならばどうすればいいのか。
私はとにかく、不用意に祠へ近付いてしまったことを、幽霊だか崇り主だかに謝らなければ。
そんな思いで、午後になってから一人で山へと向かいました。
祠に近付いてしまったことを謝るために、ふたたび祠へ向かっていく。
今になって思えば矛盾している行動でしたが、同時の私にはこれくらいしか思いつくことがなかったのです。

舗装されているハイキングコースをはずれ、草に覆われた道を川に沿って歩きます。
やがて道は川の水面より高くなり、さらに行けば落差が十メートルほどの谷となります。
その崖に沿ってさらに山の奥へと進み、山に入ってから二時間ほどが経過した頃でしょうか。
私は件の祠の前へと辿り着きました。
祠は前に来た時と少しも変わらず、とても古びていて、観音開きの戸は壊れ、中のお地蔵様は苔むしています。
気がつけば、屋敷を出るときには晴れていた空には重たい雲が広がり、辺りは薄暗く、
それが祠の様子をより一層不気味なものに見せていました。
私はまず、屋敷から持ってきた、法事の際にご先祖様にお供えするためのお菓子をお地蔵様の足元へ置き、
それから手を合わせて心の中で謝罪の言葉を述べました。


682 :9/12:2009/10/05(月) 16:27:08 ID:9IzgCcHu0
しかしその間にも、昨日伯父さんから聞かされた話が頭のすみをよぎります。
手を合わせている間、私はずっと目を閉じたままでした。
瞼を開けば、そこには私を取り囲んでいる子供たちが見えてしまう気がします。
私を囲み、輪をつくり、手をつなぎながら周りをぐるぐる回る子供たち。
その輪の中には私と、私の腕をつかもうとしている女の子がいて。
……ポっ。
突然首筋に冷たい何かが当たり、私は悲鳴をあげることすら忘れて走り出しました。

息が切れて足を動かすことをやめてしまった時、私はさきほど首筋に感じたものの正体を知りました。
いつの間にか、辺りには結構な勢いで雨が降り出していたのです。
お供え物や崇りのことで頭がいっぱいだった私は、雨具の用意をしていませんでした。

屋根の代わりとなる木の下にうずくまり、しばらくしてからのことです。
このままでは完全に日が暮れ、下山はおろかこの場から動くことすらできなくなってしまいます。
雨の降る中、光もない場所で、虫除けの備えもないまま一夜を過ごさねばならないことを考えると、
そろそろ雨宿りも大概にして、山を下りなければなりません。
私は意を決して、雨が降り続ける森の中を歩き出しました。

辺りは見覚えのない景色が広がり、私は帰る道を知りませんでした。
私はとにかく、川を目指して歩きます。
川沿いに下流へ下れば、ハイキングコースまで一本道でいけるはずです。
そこまで行けば、あとは舗装された歩きやすい道を数十分程度行くだけで、ふもとの町まで下りられるのです。
川は祠の西側を北から南へ流れており、ならば西へ向かえば川の流れにぶつかるはずです。
既に日は暮れていましたが、自分が来た方向から大まかな方角くらいは把握できていたので、
私は西と思わしき方角に向かって、ただひたすらに歩き続けました。


690 :10/12:2009/10/05(月) 17:00:44 ID:9IzgCcHu0
しかし、歩けど歩けどなかなか川へは辿り着きません。方角が正しいことは間違いないはずなのに。
もう辺りは真っ暗になっていました。
雨足は弱まるどころかさらに強くなり、長い時間を歩き続けたために疲労もすでに限界です。
この頃には既に、私の中にあった祠や崇りへの恐怖は薄れ、
代わりに『もう帰れないかもしれない』という不安と恐れが、今にも私の身を食い尽くそうとしていました。

それが起こったのは、そんな時です。
私は何かに足を取られ、前に広がる水溜りの中へ盛大に顔を突っ込みました。
その拍子に細かい砂か砂利かが目の中に入り、痛くて瞼が開けられません。
目を擦ろうとしますが、両手も同じように砂と泥にまみれているため、それすらままなりませんでした。
雨と暗闇の中、さらに視界を奪われ、服や靴は水を吸い重たく、手足は疲労により石のように固まっています。
まさしく八方塞がりでした。私は水溜りの中に座り込み、動く気力も無く、
ただ身体に打ち付ける雨の感触に身を委ねて、力なくうなだれました。
その時、何者かが私の右の手を掴みました。
そして、私を立たせるように引っ張り上げたのです。
私がつられて立ち上がると、ソレは私の手を引いたまま、どこかへ連れて行くかのように進み始めました。
私は逆らうこともせず、引かれるままについていきます。
向かっているのは、私が歩いていたのと同じ方向。川と谷と崖がある方角でした。
その時は私の考える力は半ば麻痺していて、ただ何となく谷のほうへ向かってる。
なら、谷を飛び越えて川の向こう側にでも行くんだろうか?その程度にしか思考がはたらきません。
ただ手を引かれるに従い、川の流れに身を委ねるように、ソレついていくのみでした。


692 :11/12:2009/10/05(月) 17:01:58 ID:9IzgCcHu0
けれど結構な時間を歩いても、なかなか崖を飛び越えるような感覚は訪れませんでした。
私の手を引く何者かは、途中で何度か方向を変えながらも、相変わらず進み続けています。
走るように歩く速さで、迷ったり止まったりすることも無く。
途中、何度か転びそうになった時でも、ソレは私の手をしっかりと掴んだまま、決して放すことはありませんでした。
私を起こすように強く手を引き、倒れそうな身体を支えながら、けれどやっぱり止まることはせず。

しばらく歩き続け、私は自分の踏む地面が、むき出しの土から舗装された道路へと変わったことに気づきました。
どうやらハイキングコースまで戻ってきたようです。
ここからなら、ふもとの町までそう時間をかけずに戻ることが出来るでしょう。
けれどソレは私の手を引いたまま。私もそれに従って、目を閉じたままで歩き続けました。

やがて、ソレは不意に私の手を放しました。辺りからは、誰かが私の名前を呼ぶ声が聞こえます。
私はいつの間にか開けられるようになっていた目を、ゆっくりと開きました。
私の周りには、傘をさした大人が数名駆け寄ってきます。
どうやらハイキングコースの入口にあたる、駐車場兼広場にいるようです。
こちらへ駆け寄ってくる人影の中に、父と母の姿もありました。


693 :12/12:2009/10/05(月) 17:03:08 ID:9IzgCcHu0
昔、と言っても遠い昔のことではなく、戦後すぐくらいの頃。
まだろくに道も整備されていない山の中て、一人の女の子が行方不明になりました。
ふもとの町では大人たちが集められ、山狩りまで行われましたが、結局女の子は見つからなかったのだそうです。
それからも度々同じようなことが起こりました。
山へいった子供が、あるいは崩れてきた土に潰され、あるいは川に流されて、その命を落としてしまうのです。
みんながみんな助からなかったわけではなく、中には山で迷いながらも無事に戻ってくる子もいました。
しかし彼らはみんな、口をそろえてこう言います。
「山の中を歩いている時、誰かに手を引っぱられた」
そして彼らの右手首には、決まって手の形をしたアザがあるのです。
もしかしたら、先に行方不明となった女の子の崇りなんじゃ?
いつしかそんな噂が町に広まり、大人たちで話し合った結果、
最初の男の子が犠牲となった崖の近くに小さな祠とお地蔵様を置いて、崇りを鎮めようとしたのでした。

けれど後に聞いた話では、手の形をしたアザがあるのは無事に戻ってきた子にだけで、
遺体となって発見された子供たちの身体には、手形のアザは一つとして見つかることは無かったそうです。
山で最初に亡くなった女の子は、果たして本当に崇りを起こしていたのでしょうか?
私はあの時、駆け寄ってきた両親に抱きしめられながら、誰が自分をここまで連れてきてくれたのかと尋ねました。
しかし、両親を始めとしてその場に居合わせた大人達は、
みんな口をそろえて「お前は一人で戻ってきたじゃないか。だれも一緒にはいなかったよ」と言いました。
その時、私は祖母から聞いた話を思い出したのです。

「あの子は神様に連れて行かれて、あの山の山神様になったんだよ。
 きっと、これから私たちのことを守ってくれる」








679 :本当にあった怖い名無し:2020/07/05(日) 20:02:37.02 ID:8ofzdarA0.net
愛知県某市の里山に不思議な祠がある。
巨石の下に石膏像のようなものが飾られている物で、由来は誰も知らない。
祠までは舗装された農道から入る山道がある。
山道は舗装がされていないが車が入れるような道だ。
里山なのでそれほど勾配があるわけでもない。
祠の近くには小さなダムがあり池となっていた。
典型的なダムで作られた山池で、水深は深く生物の姿見えない。
周りは遊歩道としても整備されている。

ある時、この祠の存在を知った5人組大学生の若者グループが、ここで肝試しをすることを思い付いた。
夜に麓に車を停め、1人ずつそこから歩いて祠の場所まで行き、10円玉を1枚を祠に置いて帰ってくるだけ
度胸試しみたいなノリだった。

そして新月で真っ暗闇夜に度胸試しが行われた。
皆が置いてきた10円玉が分かるように、1人1人の10円玉の製造年月日を控えた。
農道と山道の境界に車を停め、じゃんけんで行く順を決めると、1人ずつ懐中電灯を片手に行ってそして帰ってきた。
「幽霊より蚊がヤベえww」「猪とかの方が危険。絶対いるでしょ」「足元悪くてこけそうになったのが一番焦ったわw」




680 :本当にあった怖い名無し:2020/07/05(日) 20:03:21.11 ID:8ofzdarA0.net
よりによって最後は少しビビりの青年だった。
暗闇が怖いだけと言う彼を送り出す。
今週のプロ野球の話をしていた残った4人は、車の場所を少し変えて帰ってくる彼にドッキリしかけようと思い立つ。
車を動かそうとしたときビビりの青年がつまずきながら走ってきた。
「もうきた!」「逃げてきた?」
そう言ってビビり青年に聞くと、
祠まで行って10円玉を置こうとした時、誰かの鼻歌のような声がどこからか聞こえてきて逃げたらしい。
「蚊の羽音?」「水の音ちゃう?」「もしかして酔ってる?」とあまり取り合わない4人。
そこで5人全員で祠まで行くことにした。
祠までは何もなし。
祠に着いて、ビビり青年がこの辺りで聞いたと話しかけた時、4人は気付いてしまった。
置いたはずの10円玉が無くなっていることを。
その事を誰かが声に出そうとしたその時、背後の山池の方からピチャンピチャンピチャンピチャンと池に勢いよく何かを投げ込んだような音が聞こえた。
急に恐怖を感じた4人は車へと駆け出した。ビビりの青年も何が分からなかったが一緒に走って逃げた。
こうして彼らは無事帰れたものの、彼ら以外にあそこに一体何が居たのかは不明なままだった。
http://imepic.jp/20200705/719510(※リンク切れ)



684 :本当にあった怖い名無し:2020/07/06(月) 19:28:49.25 ID:+Vfipn+x0.net
>>680
怖くて開けないけど何?




686 :本当にあった怖い名無し:2020/07/06(月) 21:03:47.85 ID:qRGb25RQ0.net
>>684
白い像の前に大きな石と傍らに小銭みたいなものが置いてある写真だったわ










251 :本当にあった怖い名無し:2010/08/14(土) 19:41:59 ID:/EciOzxpO
うちの実家周辺がオカルト
クソ田舎なんだけど
定期的に周辺の家の者が集まって、由来がわからずどうしてそこにあるのかもわからない地蔵群にお参りしてお経とか唱えてる
毎回参加してるうちの婆さんに「あの地蔵は何?」って尋ねたら「シラネ」とか言われた
わけもわからんものに念仏唱えてどーすんだ

周辺の家の近くにはそれぞれ一つずつ祠とご神体みたいなものがあるけど
これまた由来がわからん
婆さんが嫁いできた五十年前にはすでにあったらしいけど、十年くらい前に掃除がめんどいからって全部一カ所にまとめた
なんでそこにあるのかもわからないのに動かすなよw



252 :本当にあった怖い名無し:2010/08/14(土) 21:21:07 ID:cMaJ1IX0O
>>251適当すぎるw



254 :本当にあった怖い名無し:2010/08/14(土) 22:43:11 ID:/EciOzxpO
>>252
まあ祠のご神体に関してはさすがに動かす前に神主さんあたりを呼んでお祓いしてもらったらしい
が、神主さん自身はもちろんそのご神体の由来なんざシラネー
なんか意味のあるもんだったらどうすんの?って気持ちだ。怖いわ。

ガキの頃に見たことあるが、小さな祠だった。中身は丸い石らしい。
同じようなのが近所にいくつもある
五十年そこに住んでる婆さんですら由来を知らん
何なんだろねほんと








44:本当にあった怖い名無し:2008/04/15(火) 02:39:51 ID:1HiO5KuiO
俺が小学低学年の時、両親の離婚問題(裁判等)で、
俺は夏休みの間、母方の田舎で爺ちゃん婆ちゃんと暮らすことになった。
ほんとド田舎で周りは田んぼと山。
まぁ当時ガキだった俺には、昆虫採集が出来て楽しかったが。
でも爺婆に『あそこだけは行ってはいけん!』と何度も言われた場所があった。
それは裏山の中腹にある祠(防空壕?)だった。

行ってはダメと言われれば、やっぱ行きたくなる。
ある日俺は、クワガタを捕りに行くと嘘をつき、その山に入った。

獣道を10分程登ると祠がある



45:本当にあった怖い名無し:2008/04/15(火) 02:51:07 ID:1HiO5KuiO
その祠の入り口は横幅2メートル縦1.5メートル程で、
白い綱が横方向に垂れ掛かっていて、それに白い布が数枚掛けられていた。
(力士の化粧回しぽい)

とりあえず、外から中を覗き込んだが、入ってすぐに数段の降りる階段があり、
その先は少し広めの空間があるように見えた。

とりあえず、白い綱を股がり、中に入った。
入った瞬間に、夏なのに中はメチャ涼しい、てか寒いぐらいだった。
苔の生えた階段を降りると、外から見た通り、
若干横幅が広がっていて、更に奥まで続いていた。
しかし、奥は真っ暗な上に、風の音が反響して、
なんとも不気味で、昼間だったが、その時は怖くなり、すぐに引き返した。



47:本当にあった怖い名無し:2008/04/15(火) 02:59:16 ID:1HiO5KuiO
その晩、爺婆の約束を破った後ろめたさがあったのか、夢にまで祠が出てきた。
明くる日、どうしても祠の事が気になり、懐中電灯を片手に、もう一度、祠へ出向いた。
祠手前で周囲に誰もいないことをよく確認し、素早く入った。

階段を降り、直ぐ様、懐中電灯をつけ、奥を照らした。
見たところ奥行きは10メートル程だろうか、、、
もう少し前進しないとはっきり見えないが、
何やら奥にも、入り口にあったのと同じような白い綱のようなものが見えた。
反響する風の音『ゴォー・・・』に合わせて、その綱が少し揺れているのが辛うじて見えた。



49:本当にあった怖い名無し:2008/04/15(火) 03:09:33 ID:1HiO5KuiO
急に怖くなって、また引き返そうと思ったが、好奇心も旺盛だったので、ジリジリと前進した。
出来るだけ懐中電灯を握った右手を前に伸ばして。

2メートル程進むと、白い綱がはっきり見えた。
更にその奥には木の観音扉があった。
『ただの変わった神社かな?』と思い、懐中電灯でその観音扉を照らしてみた。
その観音扉、閉まっているんだが、障子みたいな感じで枠組みがあるんだが、
障子紙自体はボロボロで中が丸見え。

何やらお供え物があったであろう食器類や、
蝋燭立て、そして中央奥に変色して所々緑がかった丸い鏡があった。



50:本当にあった怖い名無し:2008/04/15(火) 03:22:03 ID:1HiO5KuiO
なんかそこらの神社の境内と変わらなかったか、
半分がっかり、半分安堵って感じで、引き返そうとしたとき、
『ゴォー・・・』と風の反響音と共に
『ギィ・・・』と軋む音がした。
振り返り懐中電灯を照らすと、観音扉が片方、ゆっくりと開きだし、
『パサッ』と白い綱も片方だけが落ちた。

俺は全身に鳥肌がたち、ビビりすぎて、声は愚か、一歩も動けなかった。
その時、観音扉の中の鏡のなかに何やら動くものが見えた。
小さな小さな白く動くものが・・・
懐中電灯の灯りが反射してハッキリは見えないが、何かが鏡の中で動いている…
いや、よく見ると、鏡の中ではなく、鏡に写る俺の頭部、の後ろ…
つまり、俺の後ろに何かいるのが鏡に映っていた。



52:本当にあった怖い名無し:2008/04/15(火) 03:38:46 ID:1HiO5KuiO
俺は膝はガクガク、身体中に悪寒が走り、振り返る事も出来ず、ただただ心の中で
『ごめんなさい、ごめんなさい、ごめんなさい、ごめんなさい、ごめんなさい、…』と何度も言った。
その白い何かは、しばらく俺の背後で活発に動いていた。
はっきりとは見えないのだが、なぜか背後にピタリと寄り添うよういるのがわかった。
人影?のように見えた。

俺は鏡から目を反らすと、その瞬間にその白い人影?に襲われる気がして、
目線から指先爪先まで微動たり出来なかった。

鏡越しに背後の人影は、激しく手?(腕)をメチャクチャな感じで振り回し、
気でも触れたかのような感じで暴れているように見えた。
何分間、いや、ほんとに、時間の感覚が解らず、とりあえず『ごめんなさい、』と
念じていたら、少しずつ、その白い人影は霧のように消えていった。

その瞬間俺は地面だけを見て、一目散に抜けかけた腰と、ガクブルな足で走って逃げた。
帰ってからも爺婆にはその事を告げなかった。
(約束を破ったことで怒られるのが恐く)



55:本当にあった怖い名無し:2008/04/15(火) 03:53:37 ID:1HiO5KuiO
結局、それ以来、祠へは行かず、夏休みが終わり、
俺は母に育てられる事になり、母と二人で新たな町で生活することになった。

それから数年たち、俺が社会人になってから、爺が他界した。

もちろん葬式は田舎の爺宅で行われたのだが、爺の田舎では葬式の晩に、
村の者が集まり、夜通し酒を飲み、明るく死者を送るしきたりがある。
俺も地元のオッサンらと酒を飲み、いろんな事を話しているとき、ふと祠について聞いてみた。



57:本当にあった怖い名無し:2008/04/15(火) 04:06:52 ID:1HiO5KuiO
『爺に、何度も祠には近づくなって言われたけど、なんかあるんですか?』
みたいな感じで。
すると、それまで騒いでいたオッサン連中の顔色があからさまに変わった。
『防空壕だ・・・』と一人のオッサンが言った。

しかし、べろんべろんに酔った地元の青年が
『あ、俺、あれの噂!ガキの頃聞いたことあるさ、昔、○○○゛○なオナゴさ、あそこに・・・』
すると、すぐ横にいたオッサンが『何バカな事言うとる!変な話するでね!飲み過ぎだオメー!』と、その若者を羽交い締めにして表へ連れ出した。
俺はすぐにピンときた、と言うか話が繋がった。

あの時、俺が振り向いていれば、今頃俺はここには存在しないだろう。
もちろん、その祠に入ったことは誰にも言ってない。



61:本当にあった怖い名無し:2008/04/15(火) 04:45:59 ID:1HiO5KuiO
あの時、私の背後には
『白い何か』
ではなく
『半狂乱な色白の女』
が両手をデタラメに振り回しながら立っていたのです。

あの祠に祀られていた彼女。



62:本当にあった怖い名無し:2008/04/15(火) 04:53:39 ID:1HiO5KuiO
一つだけ気になるのは、
彼女は最後、霧のように消えていったのですが、成仏したのでしょうか?

それとも、白い綱(今思えば白い綱に垂れ下がっていた白い布は呪符?)が
外れたことにより、祠から解放され、今も何処かをさ迷っている、
あるいは、自分をそのような境遇に合わせた人物を探しているのでしょうか?


今でもあの日の事を思い出すと全身に鳥肌立ち、眠れません。



65:本当にあった怖い名無し:2008/04/15(火) 05:07:38 ID:LbIBKeOQ0
>>62
正直わからないけど、察するに
封印は彼女に取っては暫定とはいえ安堵だったんじゃないかな
今彼女は再びさまよってるのでは?
成仏できればいいんだけどなぁ










533 :本当にあった怖い名無し:2013/01/10(木) 09:19:04.66 ID:j6OqN2mG0

俺の田舎では、30日に餅つきをする。
ついた餅の一部は各人が丸めて、敷地の一角にある祠に供える。敷地の外に面している、石造りの小さな奴ね。
31日~元旦にかけて、俺の田舎では賽の神が歳神を案内して村々を巡る、と言われている。
山神と田の神も一緒に巡るらしい。

533 :本当にあった怖い名無し:2013/01/10(木) 09:19:04.66 ID:j6OqN2mG0

三箇日すぎると、祠に供えた餅は消えている。神様が持って行くんだ。
大病を患っている人、大病を患う人の餅は残していくといわれている。
実際のところは、獣が持っていくんだろうけどね。



534 :本当にあった怖い名無し:2013/01/10(木) 09:31:01.10 ID:j6OqN2mG0

追記

俺の田舎の田の神は、山と里に祠を持っている。
秋~春は、山の神の近くの祠に住んでる。
田植えの前に、祭りをやって迎えに行く。
春~秋の間、里に来た田の神は賽の神の近くの祠に住む。
秋に豊作の祭りをやった後に、田の神を山の神の元にお送りする。

田の神は半年毎に山と里を行ったりきたりするんだけど、その間空いた祠は山の神と賽の神がそれぞれ守っている。










669 :本当にあった怖い名無し@\(^o^)/:2016/03/20(日) 01:58:29.85 ID:K+PbF3lvO.net[1/8]
もう10年以上前、高校生の頃のこと。友達と数人で花見をした。隣の市のそこそこ高い山に登った。
猪とき猿とか頻繁に出る山で危険だったけど、そういうのも楽しいお年頃だった。田舎は娯楽少ないしね。 
で、ビニ弁とか菓子とか食い散らかしてひとしきり騒いだあと、夕方になって下りるかとなったとき、俺糞したくなってさ、一人離れて藪の中に入って行ったんだ。 
で踏ん張ってたら、茂みの向こうに石造りの何かがチラチラ見えたの。
し終わって雑草で拭いてからそっち確認しに行くと、小さな祠があって中にリカちゃん人形が立ってた。 
他に腐ったみかんと空のコップ。酒缶のやつね。何これおもれーと思って写メ取って皆のところへ戻った。 
んで写メ見せたんだけど、そこには祠から片足を踏み出してこっち来ようとするリカちゃんが写ってた。

俺絶叫。マジ絶叫。皆はネットから拾った画像だろとか言ってたが、俺が帰ろう帰ろうとビビりまくっているのを見て何人かが藪の中へ入って行った。 
俺はもちろんそこに留まった。しばらくして戻ってきたが一人の手にはリカちゃん人形が……ニヤニヤしながら見せびらかしてくる。 
「お前アホか!はよ返せ!」 
「イヤだよ。返したいならお前がやれ」 
といきなり放ってきた。思わず避けたら足元に落ちたリカちゃん人形と目が合った。よく見たら目蓋がついててぐりーんぐりーんと上げ下げしている。 
「いいから早く戻してよっ!」 
俺は叫んで投げてきた奴を睨みつけた。場が白けて他の奴も戻した方がいいと言ったからそいつは舌打ちしながら戻しに行った。 
その翌々日、そいつが死んだ。風呂場で倒れてそのまま。心筋梗塞だった。

俺以外のメンバーもビビりまくった。明らかに祟りとしか思えなかった。放課後図書室に集まって相談した。 
霊媒師のところへ行こうと言う奴がいたが知り合いにそんなのいないし、寺や神社は身近な存在過ぎて坊さんや神主さんは普通のおっさんという認識しかなかった。 
皆が黙ってしまったとき、本棚の通路から出て来た奴がいた。同級生のHだった。いつも文庫本読んでる暗い奴。オタッキー顔。あまり話したこともない。 
「それ解決したら友達になってくれる?」 
何を言い出すかと思ったら。てか、盗み聞きかよ。俺たちは相手にせず、図書室を出た。
次々別れ一人で家へ向かっているとき後ろから走ってくる足音が。振り替えれば奴がいた。

「ねえ、困ってるんでしょ?ちょっと頼んでみてよ」 
俺は若干キレつつ聞いた。 
「お前何か霊能力とかあんの?」 
「全然ない。見たことないし信じてない」 
「じゃあどうやって解決するんだよ!」 
「とにかくやってみるから」 
「お前いい加減にしろよ」 
「いいから案内して」 
「イヤだよ。もう二度と行きたくねえんだから」 
振り切って帰った。 
次の日、もう一人が死んだ。校門の前で暴走車に突っ込まれて。他にも生徒はいたのにそいつだけピンポイントで死んだ。


それ以降調子づいたHはしつこく付きまとってきた。俺は時には暴力をふるいつつ拒否していた。何故か他のメンバーには行かない。舐められているようだった。 
だが交通事故の翌週、また一人死んだ。学校の屋上から転落死。自殺扱いされた。俺はHに降参した。
あそこへ案内することにも同意した。イヤでたまらなかったがこのままじゃ死ぬ。背に腹は代えられなかった。

他のメンバー――残り2人――は同行拒否したからHとマンツーマンin山。念のために痴漢撃退スプレーを持って行った。 
猪や猿と出くわすことなく例の藪の近くまできた。怖くて先に進みたくなかったが一人で待つのも怖いから仕方なく祠までついていった。 
祠は初めて見た時と同じだった。リカちゃんの立ち位置は変わっていたがそれは最初に死んだあいつが動かしたせいだろう。 
「これ?」 
「何か感じるか?」 
「だから見えないって」 
「じゃどうするんだよ!」 
イラついて声を荒げた。 
「こうする」 
Hはリカちゃんを足で祠の外に落とした。さらに蹴っ飛ばした。 
「おい!」 
俺はめちゃくちゃビビった。まさかいきなりそんなことするとは思わなかった。 
Hは止まらずリカちゃんを踏んづけている。顔から足からガンガン踏みまくっている。 
「おい止めろって!」 
Hに駆け寄り突き飛ばした。尻餅をついたHはこっちを睨みつけてきた。目が血走っている。 
「邪魔しないで!」 
立ち上がって続けようとするので羽交い締めにした。こいつどうしたんだ。発狂したんか? 
「ヤバいって。お前どうしたんだ」 
「何も見えないから見るためにやってんだよ!」 
「?!」 
「粗末にしたら祟るだろ?たぶん。そしたら現れるだろ何か。見えるようになるじゃん」 
あまりの超理論に俺は思わず手を離してしまった。Hはリカちゃんに駆け寄り近くに落ちてた石を掴んでガンガン殴り始めた。リカちゃんの顔がひしゃげて服が破れた。

そのままどのくらいの時間が過ぎたのか。俺は呆然とHによる人形蹂躙を見ていた。山の中でオタクがリカちゃん人形をめちゃくちゃにしている。あまりに異常な光景だった。 
俺はその内吐き気がしてきてHから背を向けて吐いた。その後もしゃがみ込んでじっとしていた。 
Hの激しい息づかいと「この野郎」「あばずれ」とか低い声で聞こえてくる。 このまま逃げるか。立ち上がれるか。体を浮かしかけたとき背中に手の感触が。 
「ヒッ」 
「終わったよ」 
見るとそこにはリカちゃん人形のバラバラ死体が。 
「結局何も現れなかった」 
Hは残念そうに行ってポケットからライターを出した。 
「おいお前何を」 
「完全犯罪」 
Hは枝や葉っぱを振りかけてリカちゃん人形に火をつけた。嘘みたいに燃えた。燃えカスはHが茂みの下に蹴り込んだ。 
その頃には俺もどこか感覚が麻痺してしまっていた。 
「おいもういいだろ。帰るぞ」 
「出直しだね」 
二人で藪から出ようとしたとき、Hがあっと声を出して引き返した。 
「何だよ!」 
「肝心なやつが残っていた」 
ニヤリと笑うと祠まで戻り、両手で押し倒した。そして何と立ち小便し出した。 
「お前ガチのキチガイだな」 
「友達がかかってるんだよ?もう引き返せないよ」 
小便しながらそう呟くHは例えようもなく不気味だった。

そして今度こそやっと下山した。 
次の日Hは学校を休んだ。 
翌々日普通に来た。昨日は県庁所在地のアニメイトにフィギュア買いに行ったらしい。 
「リカちゃんの天敵を買ってきた。これから山へ置いてくる」 
放課後そう言って帰って行った。それ以降俺たちは誰も死ななかったからきっと功を奏したのだろう。 
Hとはそれ以降友達というか腐れ縁みたいになって時々連んで変な体験をする羽目になるのだが、それはまた別のお話。 

それより10年以上経って、あのときのメンバーから連絡があった。Hが死んだらしい。
山でバラバラになった焼死体で見つかったんだって。側には空になったライターが落ちていたそうだ。









410 :キャンプ 1:2009/05/04(月) 13:58:15 ID:nQiIKIZt0
去年体験した話なんだが、文章あまりうまくないので見たい人だけ見てくれ。

夏休みちょっと前くらいの事、俺と友人A、Bが、夏休み中にN県の山奥へキャンプへ行こうと計画を話していると、
それを聞いていた留学生2人が、「一緒に連れて行って欲しい」と声をかけてきた。
その2人は俺達とゼミが一緒だったのだが、特に親しく会話した事も無く、仲が良くも悪くもなかったため、
なぜ?と皆疑問に思ったが、まあ断る理由も無いためOKする事にした。

当日、今までその留学生2人(C、D)と殆ど話をした事が無かったため、この機会にと話してみると、
2人とも少しナルシストっぽいところと、自己中なところはあったが、まあ普通なやつだった。
(少なくとも、その時の俺はそう感じた)

他愛も無い話を続けてながら電車にゆられ、途中からバスに乗り換えキャンプ場に着いたのだが、
時期が時期であったため、家族連れやら俺達と同じような学生やらで、キャンプ場がごった返している。
A「ここでキャンプするのか?なんか“ゆったり”とか“のんびり”とか、全くできなさそうだぞ?」
俺「そうだな。なんかトイレや流し場なんか、順番待ちの行列になりそうだな…」
すると、会話に加わらず地図とにらめっこしていたBが、こんな事を言い出した。
B「この先2km奥に、砂防ダムがあるっぽいんだが、そこが結構開けていて、キャンプできそうだぞ。
 そっち行かね?」


411 :キャンプ 2:2009/05/04(月) 13:59:08 ID:nQiIKIZt0
留学生2人も、ここまで来てこんな混雑は嫌らしく、俺とAも同意見なので、迷わずBの意見に賛成した。
幸いキャンプ道具やBBQ用の道具は持参しているので、何も無い場所でも問題なくキャンプは出来る。
むしろ、人工的に作られたキャンプ場より、そっちのほうが良いんじゃないかとも思えてくる。

俺達は荷物をもって山道を進んでいったのだが、山道と言うものを少し甘く見ていた。
当初の目的地のキャンプ場に着いたのは昼頃だったのだが、砂防ダムに着く頃には午後3時を過ぎていて、
疲れていたが、早々にテントの設置と、晩飯の準備を始めないといけなかった。
俺とAは、テントの設置と晩飯用のかまどなどの準備。
BとC、Dは、薪拾いにと、2手に分かれて作業をする事に。

俺とAは、黙々と作業をし始めた。
BとC、Dは、何往復か薪をもってやってきて、次で最後かな?と考えていたが、いくら待っても3人が戻ってこない。
時間は手際が悪かったのと遊びながらだったため、予想以上にかかってしまい、もう6時を過ぎている。
そろそろ暗くなるし、早く戻ってきてくれないかな…
などと考えていると、林の中から口論のような声が聞こえてくる。
暫らく俺とAがそれに耳を傾けていると、BとC、Dが口げんかをしながら帰ってきた。


412 :キャンプ 3:2009/05/04(月) 14:00:04 ID:nQiIKIZt0
何かCと留学生2人の間に、険悪な雰囲気が漂っている。
俺とAは、こんなところまで来て喧嘩をしたくないため、まあまあと3人を宥め、ひとまず平和に晩飯を済ませ、
いまだぶちぶち文句を言っているC、Dをテントに押し込めると、
俺とAはBに別のテントの中で事情を聞いてみた。

~以下はBの語った話~
3回目の薪拾いをしていると、留学生の片割れのDが、川の上流の岩場の先に洞窟をみつけたらしい。
3人がその洞窟の中に入っていくと、(洞窟というより、人口的な洞穴っぽかったらしいが)
10mほど奥に、ボロい小さな祠があったらしい。
Bは何かその祠から嫌な感じがしたため、早急に立ち去りたかったらしいが、
留学生2人は大興奮していて、Bの制止を一切聞かずに祠の扉を開けてしまった。
B「おい、やめろよ、こういう場所は意味があるんだ、余計な事するなよ」
C「別にいいだろ、誰も見て無いし」
D「ビビってるのか?」
CとDは、完全にBをバカにしていたらしい。

そして、扉を開けたCが何かを見つけた。
それは半透明の茶褐色で、一見すると琥珀っぽい石のようなものだった。


413 :キャンプ 4:2009/05/04(月) 14:00:49 ID:nQiIKIZt0
Bはその石を見たときに、何か言い知れない不安感を感じたらしく、
とにかくその石を置いて、洞穴から出て行かないといけないと感じたらしい。
そして口論となった。
B「それはこの祠の物だろ?さっさと元に戻してもどろう」
D「俺達が見つけたんだから俺達のものだろ」
C「こんなところに無用心にあるんだから、捨ててあるのと同じだろ。俺達が貰っても問題ないはずだ」
B「誰のものとかそうじゃなくて、それはそこに安置してあるものなんだから、勝手に持ち出しちゃだめだろ!」
C、D「誰がそんな事決めたんだよ!」
B「祠があるってことは、誰かがここを管理してるって事だろ!人のものじゃないか。さっさと戻せよ!」
C、D「大事な物なら鍵くらいするだろ。無いなら捨ててあるのと同じだ!だから俺達の物だ!!!!!」

Bが何を言ってもC、Dは言う事を聞かず、最後には顔を真っ赤にして激怒し始め、
そのまま口論をしながらもどって来て、今に至るらしい。
俺とAがC、Dの非常識さに呆れていると、Bはこう言い出した。
「実はさ、あの祠の扉。何かお札みたいなのが貼ってあったんだ…
 Cはそのお札を破いて扉を開けていた。あれは絶対何かヤバイものだって…」


414 :キャンプ 5:2009/05/04(月) 14:01:31 ID:nQiIKIZt0
Bが真顔でそう話すのを聞いてしまったためか、
俺は何か不気味な視線がこちらを覗いているような気がしてきて、急に寒気がしてきた。
Aも同じように感じたらしく、押し黙っている。

すると、外でCとDが騒ぐ声がする。
どうやら2人は、俺達はほっといて外で酒盛りを始めたらしい。
俺達3人はそこに加わる気にもなれず、
留学生2人に「もう寝るから少しはなれたところでやってくれ」と伝えると、テントに入って寝る事にした。
その時、CとDどちらか知らないが、
ボソっとそいつらの国の言葉で、俺達をバカにするよな言葉を吐いたのを良く覚えている。
発音のニュアンスと表情でそれがわかった。

真夜中、俺は何かの物音で目を覚ました。
テント近くの広場を、誰かが歩く音がする。
始めは、誰かションベンでも行ってるのか?と思ったが、何か様子がおかしい。
足音は2つのテントを中心に、広場をぐるぐる回っているようで、
止まる気配が無いうえに、それどころかどうも、段々と足音の人数が増えている。
CとDが何かしているのかとも思ったが、足音から察するに、人数は少なくとも5~6人はいる。
それと何か良く解らないが、妙な違和感も感じた。


415 :キャンプ 6:2009/05/04(月) 14:02:14 ID:nQiIKIZt0
俺はただ事では無いと思い、横で寝ているAとBを起こす事にした。
AとBははじめ寝ぼけていたが、外の様子がおかしい事に気付くと目がさえたらしく、聞き耳を立て始めた。
暫らく聞き耳を立てていると、
B「何かおかしくないか?」
俺「どう考えても今の状況はおかしいだろ」
B「いや、そうじゃなくて…」
A「じゃあなんだよ…」

そこで俺は、違和感の正体に気が付いた。
俺達がテントを張っている場所は、開けているとはいえそこまで広くはない。広さは畳15畳ほどだろうか。
その周囲を大回りに歩けば、普通は草のすれる音や、すぐ横にある川に入って水しぶきをあげる音がしないといけない。
でもそんな音は全くしない。ただ地面を歩く音しか聞こえない。
Aもそれに気付いたらしく、暫らく3人とも沈黙していた。

俺「…やっぱ原因は、Bの言ってた石のせいだよな?」
A「…だよな」

俺達は外に出て何が起きているのかを確認する勇気もなく、そのまま寝る事も出来ずじっとしていた。
するとどれくらいの時間が経ったか解らないが、足音がしなくなった。


416 :キャンプ 7:2009/05/04(月) 14:02:58 ID:nQiIKIZt0
暫らくの沈黙後、俺が外に出て確認しようかと2人に話している時に、
「くぁwせfrtgひゅじこlp;@:」
と、隣のテントから、留学生2人の物凄い悲鳴が聞こえてきた。
何と表現したら良いのか、言葉で表現できない悲鳴だった。
俺達が声に驚いてビクッとなっていると、
悲鳴に続いて隣のテントで何かが揉みあうような音と、2人が何か懇願するような声を挙げている。
俺達は流石にまずいと思い、3人で目配せすると、勇気を振り絞って懐中電灯を片手にテントの外に出た。

外の様子をみたとき、そこで絶句して固まってしまった。
隣のテントから2人は引きずり出されおり、2人は地面に頭を抱えてうずくまり、彼らの国言葉でなにか叫んでいる。
異様なのはその周囲で、2人の周囲には、ボロボロの服を着た青白い顔の人々が十数人群がり、
無言で留学生2人の体に、何か黒っぽいものをを塗りたくっている。
そのボロボロの服を着た人たちは、暫くその行為をし続けていたが、
不意にそれを止めると、一斉にこちらを振り向いた。

その後の記憶は俺達にはない。
気が付いたら朝になっていて、俺とAとBは、自分達のテントに寄りかかるような形で気を失っていた。
気を失う前、CとDに群がる人たちの顔を見たはずなのだが、
俺達3人には、どんな顔をしていたのか全く思い出せなかった。


417 :キャンプ 8:2009/05/04(月) 14:03:46 ID:nQiIKIZt0
留学生2人は生きていたが、その姿は異様だった。
体全体に黒い液体を塗りたくられたらしく真っ黒で、塗りたくられていた黒い物は既に乾いていたが、
生臭い臭いがしており、とても近付けないほど臭い。
とにかく2人には川で体を洗うように言うと、がたがた震えて泣きながら体と服を洗っていた。

俺達はテントをその間に片付け、2人に「石はどうなったか?」と聞いた。
するとCが自分のリュックを指差したため、中を見てみると、タオルに包まれた石が入っていた。
とにかくこれを返しに行き、謝罪しようとBが言った。
しかし、彼らの反応は酷かった。
D「行くならお前達で行けよ」
C「お前達がここに連れてこなければ、こんな事にはならなかった。お前達のせいだ!」
A「ふざけんな!お前らがBの言う事聞かずに、石をもってきたからこんな事になったんだろ!」
俺「そうだ。お前らが原因なんだから、石を返して謝罪するのは当たり前だろ」
CとDはなおも食い下がり、頑なに石を返しに行くのを拒否し、
顔を真っ赤にして激怒しながら、俺達に殴りかからんばかりに「お前達のせいだ」と叫び続けた。
すると、それを黙ってみていたBが、
「もういいよ。ならCとDは勝手にしろよ。俺達で返しに行くから」
呆れたように言うと、一人で石をもって川の上流へ向かったため、
俺とAは仕方なく口論をやめて、Bについていく事にした。
CとDはその間に、自分達の荷物をまとめて帰ったらしい。


418 :キャンプ 9:2009/05/04(月) 14:04:28 ID:nQiIKIZt0
Bについてくと洞穴があった。
確かにBの言っていたように、何か雰囲気がおかしい。
ここだけ空気が違うというか、言葉ではうまく言い表せないが、とにかく妙な気配のする洞穴だった。
俺達は昨晩のこともあったため怖かったが、このままにしておけないため、洞穴の奥に進み石を祠に戻した。
祠の近くに破れたお札が落ちていたので、
それで効果があるのかは分からなかったが、やらないよりはマシだろうと、
もってきていたガムテープで、お札を可能な限り原型にもどるように張り合わせて、元あった祠の扉に貼り付け、3人で手を合わせて謝罪して、帰路についた。


419 :キャンプ ラスト:2009/05/04(月) 14:06:22 ID:nQiIKIZt0
後日談。
俺達には、直接的には何も無い。
夏休みが終わり、9月になって大学へ行くと、留学生2人がBに「お前のせいだ!」と殴りかかってきた事と、その他諸々間接的に色々と事件が起きたが、それはまたの機会に書きます。

結論を書くと、留学生2人は最終的に学校を自主退学し帰国した。
その後、2人がどうなったのかは知らない。
一つだけ言えることは、「あれだけでは済まなかった」という事。
そして結局、祠とその中の石が何だったのかは分からなかった。


【祠系】実はさ、あの祠の扉。何かお札みたいなのが貼ってあったんだ… Cはそのお札を破いて扉を開けていた。あれは絶対何かヤバイものだって…其ノ弐





【祠系】実はさ、あの祠の扉。何かお札みたいなのが貼ってあったんだ… Cはそのお札を破いて扉を開けていた。あれは絶対何かヤバイものだって…其ノ壱


567 :キャンプ (その後)1:2009/05/05(火) 19:13:50 ID:eozpO8580
昨日>>410から『キャンプ』という題名で、体験談を書いた者です。
時間が出来たので、後日談を書きます。

ちなみに、『直接的には何も無かった』『間接的に色々あった』というのは、
実害がなかっただけで、俺とA、Bにも、その後怪奇現象?というか何と言うか、恐ろしい体験はしました。
留学生2人に関しては、又聞きで色々聞いているのだけど、それも長いのでまた後日にします。

キャンプからもどってから数週間、その間は特に何も無く、
課題をこなしたりレポートをしたり、バイトをしたり遊びまわったりと、平和な日々が続いていた。

事件から1ヶ月くらいたった夏休みの終わり頃、
(ややこしくなるので最初に説明しておくと、俺は学生専用のアパートに住んでいて、AとBも同じアパートの住人)
昼過ぎにBとAが俺の部屋を訪れ、ゲームをしたり漫画を読んだりとゴロゴロしていると、
下の階の住人(以下“住”)が俺の部屋へやってきた。
ドアを開けると、
住「何やってるのか知らないけど、五月蝿いんだけど」
俺「そんなに大音量でやってるつもりなかったけど、ゲームの音五月蝿かった?それとも声が五月蝿かった?」
住「いや、そうじゃなくて。さっきからお前ら、部屋の中を大人数でバタバタ歩き回って、何してるんだよ」
俺「別にバタバタ歩き回ったりしてないんだが…ずっとゲームやってたし…
 まあ気になったならすまん。静かにする」


568 :キャンプ (その後)2:2009/05/05(火) 19:14:41 ID:eozpO8580
それで下の階の住人は帰ったんだが、何か変だな?とは思いながら、
AとBには、「下から苦情が来たのでちょっと静かにしよう」と言っておいた。

30分くらいすると、また部屋のチャイムが鳴った。
出るとまた下の階の住人で、今度はかなり怒っている。
住「お前らいい加減にしろよ。バタバタ歩き回ったり、ブツブツなんか聞こえてきてウザイんだけど。
 こっちはレポート纏めてる最中なのに、集中できないんだけど」
窓締め切ってかなり静かにしていたのに、こういわれて何か釈然としないが、まあもめるのも嫌なのでこう返した。
俺「そりゃ悪かった。注意してたつもりなんだけど、まあいいや。
 俺達これから出かける事にするわ。それなら問題ないだろ?」
そもそもこのアパートは結構新しく、そんなに音が響くわけ無いし、
最初に注意されたとき以来、かなり静かにしていたのに、理不尽だなと思いながら、
AとBに事情を話して、でかけようと切り出した。
今から考えると、今まで結構騒いでもどこからも苦情がなかったので、
この時に変だと気付くべきだったかもしれない。

時間は午後2時頃。
とりあえずゲーセンとかに行って、暇つぶしでもしようということになり、俺達はアパートを出た。
それからゲーセン行ったり買い物したりと時間をつぶし、ファミレスで晩飯を食っていると、
今度はアパートの管理会社から、携帯に電話があった。


569 :キャンプ (その後)3:2009/05/05(火) 19:15:36 ID:eozpO8580
不「○○を管理している○○不動産の者ですが、○○○号室の○○(俺)さんでしょうか?」
俺「そうですけど、何ですか?」
不「実はそちらの部屋が五月蝿いと苦情がありまして、お伺いしたのですが、ご不在のようなのでお電話しました」
俺「ああ苦情来たので、昼過ぎから出かけていました。以後注意します」
またかよ…と思い、俺がうんざりしながら答えると、不動産屋が変な事を言い出した。
不「昼過ぎというと、何時頃からですか?」
俺「確か2時か2時半頃だったと思うんですが」
不「それは間違いないですか?注意して欲しいと苦情の電話があったのは、6時過ぎ頃なのですが…」
今の時間は午後8時過ぎ。あれから一度も帰っていないので、どうもおかしい。
AとBに事情を話し、不動産屋には今から帰るので、部屋の前で待ち合わせする事になった。

アパートに着くと不動産屋(30歳くらいの女の人)が待っていて、
苦情の電話をしてきたのがやはり下の階の住人だったので、まずそこへ行く事となった。
出てきた下の階の住人はやはりかなり不機嫌で、話によると、
あれから暫らくは静かだったが、5時過ぎ頃からまた五月蝿くなり、
注意しても誰も出てこないので、管理会社に電話をしたらしい。


570 :キャンプ (その後)4:2009/05/05(火) 19:16:29 ID:eozpO8580
俺があの時に出かけたまま帰っていないことを話すと、最初は疑っていたが、
買い物をしたときと、ファミレスで飯を食ったときのレシートの時刻を見せると、流石に納得した。

不「あの…もしかして空き巣では?」
住「さっきまで五月蝿かったから、まだいるかも」
A「マジかよ…○○(俺)、お前鍵ちゃんとかけたか?」
俺「ちゃんと掛けたけど、お前も見てただろ。つーか、俺の部屋入って何盗むんだよw」
B「とりあえず部屋に行ってみて、確認すればはっきりするんじゃね?」
ということで、俺とAとB、それと不動産屋と下の階の住人で、俺の部屋へ行ってみる事となった。

俺の部屋に着くと、予想通り鍵は掛かっていた。
空き巣が鍵をした可能性もなくはないので、俺が鍵を開けて中の様子を見たが、玄関から見た範囲におかしなところはない。
全員で俺の部屋に入り、部屋の中やユニットバスの中なども調べたが、矢張りなにもない。
出て行く前に飲んだジュースのペットボトルとかもそのままで、人が入ったような痕跡はまるで無い。
下の階の住人は何か釈然としない顔をしていたが、人がいた痕跡は全く無いのが現実で、
どこか他の部屋の音を、俺の部屋の音と勘違いしたのでは?などと話していると、
玄関横のユニットバスの部屋から、
…ズズズズズ…
…ガコッ…ガコッ…
と、変な音が微かに聞こえてきた。


572 :キャンプ (その後)5:2009/05/05(火) 19:17:14 ID:eozpO8580
俺「何?風呂場からだよな?」
B「さっき見たときは何も無かったけど…」
不「何か臭くないですか?」

とりあえず中を確認しようと、扉を空けた瞬間、異様に生臭いというか、腐臭に近い臭いがしてきた。
鼻を押さえて中を覗き込むと、バスタブの排水溝から、黒い液体がゴポゴポと湧き上がっている。
臭いの元はそれらしく、排水溝の奥からガコッ…ガコッ…と、変な音は相変わらず聞こえてくる。
あまりの臭さに、顔をしかめながら窓を全開にして換気扇を回していると、俺はある事に気が付いた。
この臭いって、キャンプのときにCとDに塗られた、黒い液体と同じじゃないか?
俺「A、Bちょっと…この臭いって…」
A「ああ、お前もそう思ったか」
B「…偶然だよな…」


573 :キャンプ (その後)6:2009/05/05(火) 19:17:59 ID:eozpO8580
そんな話を俺達がこそこそと話ていると、ハンカチで鼻と口を押さえながら不動産屋が、
「騒音の原因はこれかもしれませんね。
 明日業者に来てもらうので、○○(俺)さんはこちらでホテルを用意します。そちらで一泊してもらえませんか。
 これではここにいるのは無理でしょうし」
本来ならこの提案は受けるべきなんだが、
俺は臭さと同時にあの時の恐怖が蘇っていたため、とてもこれから一晩一人で過ごす勇気は無い。
不動産屋には、「今日はAかBの部屋に泊まるのでそれは良い」と言い、そそくさと全員を部屋から出し鍵を閉めた。
とてもじゃないが、あの部屋にこのままい続けるのは、臭いもあるがそれ以上に、『やつら』がきそうで恐ろしかったから。

下の階の住人は、配水管が詰まったか何かして、変な音がしていたのだろうと納得し、
俺に「誤解をしてすまない」と軽く謝罪をすると帰って行き、
不動産屋も、明日の予定を軽く説明すると帰って行った。
残された俺達は、恐らく真っ青な顔をしていたと思う。

俺「ただの配水管の詰まりかなにかだよな?あれは関係ないよな?」
A「俺達関係ないだろ…石持ち帰ろうとしたのはCとDだし」
B「…偶然だろ。ありえねーよ」
とにかく3人とも「偶然だ」ということで済ませたかったが、臭いが正にそのままなうえに、変な音というのも気になる。
皆一人で夜を明かすのは恐ろしかったのか、今晩はBの部屋に3人で泊まる事にした。


574 :キャンプ (その後)7:2009/05/05(火) 19:18:42 ID:eozpO8580
それからBの部屋で、朝まで起きているつもりだったのだが、
何か妙に3人とも眠気があったため、1時過ぎ頃寝る事にした。

深夜3時頃、俺はBに起された。Aも起されたらしい。
何で起したのか聞いてみると、Bが言うには、
窓の外から大勢の話し声が聞こえてきていて、それが徐々に近付いてきているらしい。
聞き耳を立ててみると、確かに何か聞こえる。
A「神経質になりすぎじゃないか?誰か外で話してるだけだろ」
B「いや…でも」
俺「何だよ」
B「ここ3階だぞ。何で下じゃなくて、横から声が聞こえるんだよ」
たしかに言われて見ればそうだ。
気のせいなのかもしれないが、何か気味が悪い。
ひとまずもう寝ていられないので、
電気をつけてゲームの続きでもしようと、Aが電気をつけるため天井のほうを見た。
Aがそのまま絶句して硬直している。
何事かと俺とBが、Aの見ているほうを見てみると…


575 :キャンプ (その後)8:2009/05/05(火) 19:19:29 ID:eozpO8580
何十人という青白い顔が、俺達のほうを無表情に凝視していた。
体は無い。顔だけが天井に何十と張り付いている。
「うああああああああああ」
俺達はもう恐怖心で恐慌状態になり、着の身着のままBの部屋を逃げ出した。

俺とA、Bは、もう部屋に戻る気になれなかった。
明るくなったらすぐ、神社かお寺で御払いをしてもらう事にして、
そのまま恐怖心を紛らわすため、カラオケボックスで日が高くなるまで、無理にハイテンションになって歌い続けた。


576 :キャンプ (その後)9:2009/05/05(火) 19:20:11 ID:eozpO8580
午前10時頃、俺達は携帯で、2駅先に神社がある事を調べ、そこで御払いをしてもらうため電車に乗った。
俺は電車の中である事に気が付いた。
俺達を見ていた顔、普通の人の顔ではなかった。
青白いとか死人っぽいとか、そういうのではない。
おかしかったのは、そいつらの目。
普通の人の目は大雑把に書くと、
<◎> <◎>
だよな。
俺達が見た顔の目は、
<◎>が縦になっていた。
上手く伝わるだろうか?
目が横に水平では無く、縦に平行になっていた。
/ヽ   /ヽ
◎    ◎
、ノ   、ノ
こんな感じ。
要するに人じゃない。
後から聞いてみると、AとBもそれに気付いていた。


577 :キャンプ (その後)ラスト:2009/05/05(火) 19:20:58 ID:eozpO8580
神社に着き、神主の人に事情を話すと、かなり胡散臭そうな顔をしていたが、
俺達があまりにも必死な顔で話すので、一応最後まで真剣に聞いてくれて、お払いもちゃんとやってくれた。
神主の人が言うには、その祠に二度と近付かないなら、多分大丈夫だろうとのこと。
お払い後は、俺達に妙な事は起きていない。
もう一つ、キャンプのとき一斉に振り向いた顔。
それも同じ目をしていた事を、なぜかお払い中に不意に思い出した。

以上が俺達の体験。
留学生のCとDに関しては又聞きが大部分だが、色々あったようで、それは最初に書いたように後日。


580 :キャンプ (その後):2009/05/05(火) 20:04:24 ID:eozpO8580
書き忘れていました。
翌日不動産屋から電話があったのだが、業者に見てもらったところ、配管には何の問題もなかったらしい。
一応何かが逆流してきたのは事実なので、他の部屋や地下の配管も調べたが結局何もなく、
暫らく様子を見るという事になったとか。
その後、配水菅の逆流とかは起きていない。
お払いが効果あったのだと思いたい。

ちなみに、掃除業者が入って、俺の部屋のユニットバスを綺麗に掃除してくれたのだが。
暫らく臭いが取れず、臭いが消えるまで俺は、不動産屋の用意してくれたホテルで10日ほど暮らす事になった。
何か少し得した気分だった。



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679 :本当にあった怖い名無し:2020/07/05(日) 20:02:37.02 ID:8ofzdarA0.net
愛知県某市の里山に不思議な祠がある。
巨石の下に石膏像のようなものが飾られている物で、由来は誰も知らない。
祠までは舗装された農道から入る山道がある。
山道は舗装がされていないが車が入れるような道だ。
里山なのでそれほど勾配があるわけでもない。
祠の近くには小さなダムがあり池となっていた。
典型的なダムで作られた山池で、水深は深く生物の姿見えない。
周りは遊歩道としても整備されている。

ある時、この祠の存在を知った5人組大学生の若者グループが、ここで肝試しをすることを思い付いた。
夜に麓に車を停め、1人ずつそこから歩いて祠の場所まで行き、10円玉を1枚を祠に置いて帰ってくるだけ
度胸試しみたいなノリだった。

そして新月で真っ暗闇夜に度胸試しが行われた。
皆が置いてきた10円玉が分かるように、1人1人の10円玉の製造年月日を控えた。
農道と山道の境界に車を停め、じゃんけんで行く順を決めると、1人ずつ懐中電灯を片手に行ってそして帰ってきた。
「幽霊より蚊がヤベえww」「猪とかの方が危険。絶対いるでしょ」「足元悪くてこけそうになったのが一番焦ったわw」

680 :本当にあった怖い名無し:2020/07/05(日) 20:03:21.11 ID:8ofzdarA0.net
よりによって最後は少しビビりの青年だった。
暗闇が怖いだけと言う彼を送り出す。
今週のプロ野球の話をしていた残った4人は、車の場所を少し変えて帰ってくる彼にドッキリしかけようと思い立つ。
車を動かそうとしたときビビりの青年がつまずきながら走ってきた。
「もうきた!」「逃げてきた?」
そう言ってビビり青年に聞くと、
祠まで行って10円玉を置こうとした時、誰かの鼻歌のような声がどこからか聞こえてきて逃げたらしい。
「蚊の羽音?」「水の音ちゃう?」「もしかして酔ってる?」とあまり取り合わない4人。
そこで5人全員で祠まで行くことにした。
祠までは何もなし。
祠に着いて、ビビり青年がこの辺りで聞いたと話しかけた時、4人は気付いてしまった。
置いたはずの10円玉が無くなっていることを。
その事を誰かが声に出そうとしたその時、背後の山池の方からピチャンピチャンピチャンピチャンと池に勢いよく何かを投げ込んだような音が聞こえた。
急に恐怖を感じた4人は車へと駆け出した。ビビりの青年も何が分からなかったが一緒に走って逃げた。
こうして彼らは無事帰れたものの、彼ら以外にあそこに一体何が居たのかは不明なままだった。
http://imepic.jp/20200705/719510(※リンク切れ)

684 :本当にあった怖い名無し:2020/07/06(月) 19:28:49.25 ID:+Vfipn+x0.net
>>680
怖くて開けないけど何?

686 :本当にあった怖い名無し:2020/07/06(月) 21:03:47.85 ID:qRGb25RQ0.net
>>684
白い像の前に大きな石と傍らに小銭みたいなものが置いてある写真だったわ






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