【閲覧注意】怪談の森【怖い話】

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カテゴリ: いっ君シリーズ




【いっ君シリーズ系】いっ君  ①
【いっ君シリーズ系】いっ君  ②
【いっ君シリーズ系】いっ君  ③
【いっ君シリーズ系】いっ君  ④
【いっ君シリーズ系】いっ君  地獄で待ってる…





予知能力があったちょっと変な幼馴染み、いっ君がらみの話は多分これでラスト。
いっ君はいじめられても泣かない子だった。
そのいっ君がみんなの前で泣いた時の話。
いっ君はちょっと変だけれど、心の優しい子。
だから、犬に噛まれた瞬間、犬の運命を予知で悟ったのかもしれない。

運動会当日。
小一で「何で走るだけで、大人に応援されなくちゃいけないの?」と悲観していたいっ君。
いっ君の晴れ舞台で気合の入ったいっ君家。
今で言うスピリチュアルに柔軟なみこちゃん家。
そして、どこにでもいるようなME家。
そんな中、ペットの犬を連れて朝からビールだーワインだーとどんちゃん騒ぎのさっちゃんファミリー。

しょっぱなから、問題は起こった。
小一の徒競走が終わって生徒席に戻ろうと皆駆け足で移動していた。
その途中、さっちゃんファミリーの犬がいっ君に噛みついたのだ。
わっと泣き出したいっ君。
それを見てゲラゲラ笑う大人達。
さっちゃんと調子に乗る男子も大爆笑。
先生達によっていっ君から引き剥がされた犬はまたも、いっ君に襲いかかってきた。

いっ君や他の子どもがたくさんいる方へ狂犬が向かってくる。
パニックになった皆が椅子や持っている物を振り回して犬を振り払った。
あたる音の次に、にぶい音がした。
当たった犬は校舎の壁に打ちつけられた。
犬の中身が飛び出しながら、ドサッと落下していく。
遠巻きに笑ってみていたさっちゃんは校舎の壁に寄りかかっていたところだった。
愛犬まみれになったさっちゃんの叫び声。
それに続いて、皆が叫んだ。

「大人はすごいね」
いっ君の言うとおりだ。
テキパキと死んだ犬を片付け、さっちゃんをどこかへやってしまい、何事も無かったように運動会は再開した。
「いっ君、もう泣かないの?」
「犬に噛まれたら、その後起こる事が見えたんだ。そうしたら、もうどうにも出来ないから」
「さっちゃん、かわいそうだったね」と自分は言った。
でも、いっ君は泣かない。
「一番かわいそうなのはあの犬だからね。もう、僕は泣けないよ」






小一の七月、プール学習でのこと。
内向的ないっ君は急にプールが嫌いなった。
「いっ君、幼稚園のプールは平気だったよね?」と聞いてみた。

「だってさ、こんなに小さい僕らとあんなに大きな六年生が同じプールに入るんだ。ありえない」
そう言って、登校途中の背の高い六年生を指差した。
「溺れたら、まず沈む。一度、浮き上がる。助けを呼ぶうちに、また沈む」
いっ君は嫌いな事になると、本当にナーバスになる。

そんな中、お家がセレブのさっちゃんは朝からルンルン(あんなに機嫌の良いさっちゃんは久々だった)。
どうやら、子供用のマニキュアで爪を赤に塗ってきたらしい。
自分も女の子なので、やっぱりうらやましかった。
「溺れるよ」といっ君がこっそりと教えてくれた。
自分はてっきり、さっちゃんが溺れるのかと思っていた。

担任のケイコ先生はプール学習が始まってから、隣クラスのミチコ先生からさっちゃんの爪の事を聞いたらしく目が赤かった。
(女の先生、特にミチコ先生はネチネチしてかなり怖かった;)
ケイコ先生は「今度からしてきちゃ駄目だよ」と軽くさっちゃんを注意した。

途中で、休憩時間を知らせる笛が鳴った。
さっちゃんはミチコ先生がケイコ先生を怒った事を(何で御前が出しゃばるんだよ的な)逆恨みして、
ミチコ先生がプールから上がった直後にわざとぶつかった。
もちろん、ミチコ先生はプールにバシャーンと派手に落っこちた。
皆、死んじゃったんじゃないかと思ってプールサイドに集まった。
そこはやはり大人で、ミチコ先生は溺れなかった。
さっちゃんに駆け寄って「ぶつかってごめんね。ケガは無い?」と心から心配していた。

「何やってるの!」とケイコ先生が怒鳴りながらやって来て、さっちゃんをプールから追い出した。
「今日はそこで反省していなさい!」
「そんな事はどうでも良いでしょう。大人にぶつかって、跳ね返って頭でも打ってないか見てあげられないの?」
ミチコ先生はピシャリと新人のケイコ先生を叱って、見学していた子にさっちゃんを保健室へ連れて行くよう指示した。

そんな中、プールの真ん中でいっ君がひらひら手を振っている。
「いっ君、どうしたの?」
いっ君の周りが渦になって、いっ君がこんにゃくのようにくねりながら沈んでいく。
「いっ君、危ない!」
泳ぎが得意ではなかったが、とっさに自分は飛び込んでしまった。

ミチコ先生に怒られたケイコ先生はキレていて、何が起こったか解からなかったらしい。
プールの水抜きが勝手に始まり、それによって出来た水の流れと渦に足をとられてあっけなく自分は溺れた。
無事、救助されたが念のため病院送り。

ただ、いっ君は休憩時間中にゴーグルの紐の調整を別のクラスの担任のユタカ先生にやってもらっていたのをほぼ全員が知っている。
だから、プールの真ん中にいっ君が居るはず無い。
それに、いっ君は言った。
「僕はあんな変なプール嫌いだし、MEちゃんが溺れるよって注意したじゃないか」
いっ君は双子ではない。
そういえば、プールの真ん中にたたずむいっ君は水泳帽を被っていなかった。
じゃあ、いったいアレは誰だったんだ?


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小一夏の話(上の話)とリンクする話。
(クラスの男子では、幼稚園から一緒のいっ君と仲が良かったが)
女の子の中では、プール学習を通してみこちゃんと仲が良くなった。
その仲良くなったきっかけを投稿。

プール学習のはじめの方で、病院送りになった自分はドクター・ストップで夏休みに入るまでプール学習は見学する事になった。
この「プールに入れない」っていうのは本当に残念で、仲間からはずれる感じがして嫌だった。
ただ、みこちゃんも足の捻挫でしばらくプールは見学。
授業中なのに、二人でおしゃべりばかりしても怒られなくて、本当に楽しかった。
夏休みに入る前。
七月最後のプール学習で、みこちゃんと不思議な話をした。
「あのね、こうやって遠くからプールを何となく見ているとね、一年生じゃない子が混じっているの」
「先生の事?」
「ううん。六年生くらいの子や幼稚園くらいの子もプカプカ浮いていたり、泳いでいるの」
「パパに話したらね、『水と水の世界は繋がっているから、そう見える』って教えてくれたの。本当かな?」
「何か、すごいね!」
「でも、ママはそれを見るのはよく無い事だって。それでね、MEちゃんがいっ君を助けようとして溺れた話をしたの」
「あれ、私の見間違いだったよ」
「ううん。アレがMEちゃんにそう見させたんだって」
アレって何だろう?
いっ君のニセモノの事?

「私はまだ、アレが大きい子とか小さい子の区別しかつかないの。でも、もう少ししたら」
「MEちゃんのようになるって、ママが怒ったの」
「ふーん……なんか、ごめんね。私のせいで、怒られたんでしょ?」
「MEちゃん、アレが何か解かる?」
「うーん……水の中で、死んだ人でしょ?」
「私が見たのはソレ。でも、MEちゃんはもっとすごく悪いのを見たんだよ」
「何?」
「死んだ人だけれど、もう人のように優しくないの」
「じゃあ、怖いもの?」
「うん。他の元気な人をね、自分と同じようにしようとするの」
「……それって、悲しいね」
「どうして、悲しいの?悪いヤツなんだよ!」
「そうかな?」

「だって、今もずっと私達の方を見て待ってるんだよ」







今はジャ○コやイトヨー○ドーでもオリジナルのランドセル(色なんて選び放題だ)が手軽に買える。
小学校入学当時、幼馴染みのいっ君が買ってもらったランドセルについて投稿。

男子は黒、女子は赤というのがまだ多かった当時。
クラスに一人キャラメル色を背負って登校してきた女の子さっちゃんがいた。
無難な黒や赤も(ランドセル自体が)高かったため、
親にキャラメル色をねだれるのは校区でもさっちゃんくらいだったのかもしれない。
問題はたっ君の家に引っ越してきたお金持ちがさっちゃんファミリーだったという事。

お金持ちで、毎日スカートのさっちゃんは男子によくスカートめくりされていた。
他の女子も入学式日以降、めったにスカートなんてはかないお転婆ぞろい。
さっちゃんはプライドが高く、自分がクラスで一番偉いんだと言わんばかりにいじめの標的をころころ変えていた。

皆、さっちゃんに関わりたくないなーと思っていた矢先、クラス一物静かないっ君が標的になった。
発端はいっ君が一ヶ月もしないうちに、ランドセルを背負ってこなくなったからだ。
理由は「肩がこるから」とジジくさい事を言っていた。
でも、皆きっと他に何か理由があるというのは解かっていた。何となく。
さっちゃんはいっ君がランドセルを背負って来ない事を笑い、バカにして、いじめ始めた。

帰りの会の時、さっちゃんはいっ君がランドセルを背負ってこない事や
(ありもしない)いっ君がさっちゃんの物を盗む事、乱暴な事を暴露した。
まだ新任だったケイコ先生はいっ君を叱った。
すると、いっ君はにっこり笑ってこう言った。
「あれは僕のランドセルじゃ無い」
これには、皆いっ君を「嘘つき」だと思ってしまった。
あんなに、新品のランドセルがお下がりのはずなわけない。

その後。ゴールデンウィーク中、大きな火事が近所であった。
放火ではなく、ガス事故だった。
小一はサイレンやその火を見て興奮するか、怖がるかのどちらかだ。
燃えた家は同じ小学校の上級生の家だった。
いっ君の家の近所だった事から皆、いっ君に話を詳しく聞こうとした。

それがおもしろくなかったさっちゃんは「いっ君が火をつけた」と騒ぎ出した。
それに対して、いっ君ははっきり答えた。
「あれは僕のランドセルじゃ無いよ。だから、昨日あげたんだ。全部、燃えちゃったから」
その時。
クラスの皆、いっ君が言いたくても言えなかった理由がやっと解かった。
いっ君はランドセルを買ってもらった当初から、背負わなくなる理由もあげることになるのも解かっていたのだ。




「いっ君は火事でランドセルが使い物にならなくなった上級生に自身のランドセルをあげることを予知していた」
という事です。





子どもって自分では気づいていないけれど、相当変な事をしでかす(自分もそうだった)生き物だ。
自分の周囲には、ずば抜けて変わり者だった男の子「いっ君」がいた。

幼稚園の遊び時間。
珍しく「外で遊ぶ」とはしゃぐいっ君と一緒に砂場で遊んでいた。
砂のお城や泥団子を作っておままごとをするわけではない。
いっ君は朝から無性に砂場に埋まっている物が気になっていたらしい。

「MEちゃんも、手伝って」といっ君に言われて、黙々と砂場を掘り返していた。
しばらくすると、いっ君は何かを見つけた。
赤いペンキで塗られたピカピカの多面体ブロック一個が出てきた。

とても物静かで大人しいいっ君が最初に見つけたのに、
砂場の脇で見ていた意地悪たっ君に突き飛ばされてブロックを奪われてしまった。
たっ君は「宇宙からのいん石だー!」とはしゃいでいると、突然赤いブロックを握り締めたまま泡を吹いて倒れた。
それを見ていっ君はにっこり笑って園外に停車していた車に向かって手を振った。

「いっ君、どうしたの?」
「宇宙人にね、ありがとうって手を振ったんだよ」
車からオジサンが出てきていっ君に手を振りかえした。
それから、オジサンは地面を指した。
いっ君は倒れているたっ君からブロックを奪い返し、砂場に埋めなおした。
いつの間にか、オジサンと車は消えていた。

たっ君は救急車で運ばれたはずなのに、どこの病院にかかったか誰も知らない。
幼稚園の近所のたっ君の家の豪邸は土地ごと売りに出されていた。
幼稚園に、鍵盤ハーモニカや体育棒、お道具箱、お弁当箱などを残して消えてしまった。
卒園アルバムも、わざとたっ君の写っていた集合写真は使われていなかった。
赤いブロックは宇宙人の物だったのか。
それとも、いっ君がたっ君をこらしめるための一芝居だったのか。




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