【閲覧注意】怪談の森【怖い話】

実話怪談・都市伝説・未解決の闇・古今東西の洒落にならない怖い話。ネットの闇に埋もれた禁忌の話を日々発信中!!

タグ:山にまつわる





696 :全裸隊 ◆CH99uyNUDE :2005/11/26(土) 07:59:44 ID:FgFSsCqV0
夏と秋、山小屋でアルバイトをしていた後輩が下山してきた。
朝から晩まで追い回されるように過ごし、ほんの少しの山歩きを楽しんだらしい。

その山小屋は、夕方ともなると宿泊する登山者で満杯になり、靴が整然と玄関付近を埋め尽くす。
無論、整然と靴を並べるのは我が後輩の役目だ。
指名されたわけではないが、何となく、後輩の役目になってしまった。
靴を各自で保管すれば良さそうなものだが、小屋の主人の方針で客の靴は玄関に並べておく。

翌朝、客が出かけ始めると、玄関から靴が消えていく。
ある朝、全ての宿泊客が出払った後、靴が一足だけ残された。
年季の入った古い登山靴だ。
昨夜、これがあっただろうかと思い返してもはっきりしない。
覚えきれないほどの人数が泊まれるような施設ではない。
小屋の主人に声をかけ、靴を見に玄関へ戻ると、すでに靴はない。

翌朝、彼の忙しい一日が始まり、宿泊客の出発が一段落し、
せわしない一日の中でも、時間の流れが少しだけゆったりする頃、
玄関の掃除を始めようとする彼が見るのは、昨日と同じ靴だ。


697 :全裸隊 ◆CH99uyNUDE :2005/11/26(土) 08:00:29 ID:FgFSsCqV0
小屋の主人を呼びに行った。
無論、二人が戻る時には靴など残っていない。

三日目にも靴はあったが、もう彼は主人を呼びに行かなかった。
小屋の主人を連れてくることが、靴の主を追い立てる行為に思えた。

数日後、客が出払った後の玄関に、その靴はなかった。
代わりに食堂のテーブルに彼宛の封筒が置かれていた。
封筒を開くと、しわくちゃの千円札が一枚。
客からの心づけだから取っておけと主人に言われ、彼は千円札を財布に入れた。
千円札に印刷されている人物は、伊藤博文だった。
あの靴と同じくらい年季が入った、古い札だった。






63:2015/07/04(金)11:41:12.78ID:fislkFY27

今三年ぶりくらいに高熱が出て、療養にも飽きて暇なんだ。
趣味といえば単独で山に登ることくらい。あまり大きな声では言えないけど、廃墟巡りとかね。


63:2015/07/04(金)11:41:12.78ID:fislkFY27

数年前のことなんだけど、その日もいつものように自宅からクロスバイクを使って、山の入り口ギリギリまで行きザックを背負って入山。

二時間くらい歩くと、山道がやや険しくなる。人も全くいない。道標となる樹に結びつけられた赤いテープも、倒木と共に行き先を不明瞭にしてる。
鎖場とまではいかないまでも、岩が多くコケが生い茂り、全身緑に包まれるような感覚に陥るんだよ。

そこいらまで行くと、川も澄んでいる。岩伝いに渡ろうとした時、ある女の人と出会った。
なんというか、不思議な服を着ていた。ローブっていうのかな?一枚の布を繋ぎ合わせたようなやつ。
まず思ったのは、コスプレイヤーかなにかか?と思ったんだよ。俺は廃墟にも行くので、コスプレに興じている人を何人か見たことがある。
でもここは山だ、女性一人ってのも謎。装備もなにもない。なにより驚いたのは、外国人だったってこと。まぁ驚いたのなんの。

家から近いこともあり、たまにその山に行くが、そのルートで人と出会ったことは皆無といっていい。
おまけに美人なんだよ。中東系の顔立ちで、20代後半から30代前半くらいの風貌。青い目が印象的だった。




63:2015/07/04(金)11:41:12.78ID:fislkFY27

しばらく惚けてたんだけど、とりあえずあいさつをした。
山行く人はわかると思うけど、すれ違う時よく「こんにちは」って言うよね。日本語が通じるかもわかんなかったが、とりあえず会釈しつつ言ってみた。
流暢な日本語で返答があった。

あいさつしたからかわかんねーけど、女の人はものすっっっごい笑顔を浮かべたんだよ。暖かみのある笑顔だった。コミュ障だけど、なんとなく話しやすい人だと思った。
いろいろ質問したいとこだけど、何より山に一人の女性という状況はあまりよろしくない。
迷ってるのかもしれないし、もしよかったら一緒に下山しますか?って言ったんだよ。すると女の人は静かに首を横に振った。

女の人はほとんどしゃべらないし、うなずくだけだったから会話という会話でもないが、居心地の悪い無言じゃなかった。何度も言うが、優しさオーラが半端なかったんだよ。


63:2015/07/04(金)11:41:12.78ID:fislkFY27

俺はザックを降ろして、ちょっと質問してみた。完全に興味本位で。観光客が来る場所でもないし、先ほどの流暢な日本語で日本が長いのだろう。と思った。

ここで何をしているのか?
どこから来たのか?
コーヒー飲みますか?

ここで何をしているか。については正直よくわからんかった。これから私と出会う人は増える。だの、求められたから来ただの。悪の道に落ちた人類がうんぬん。
正直聞いてて、あ、この話難しいしちょっと電波だ。と思った。その時点で俺の中ではコスプレイヤー説が有力だった。
どこから来たのか。は返答はなく、人差し指を上に立てただけだった。山道を登ると京都に繋がっているので、たぶん京都から来たんだろう。
んで俺の山での一番の楽しみ、コーヒーを一緒に飲むかと進めたが断られた。ちょっとショックだった。
孤独好きなら逆に迷惑かなと思い、そろそろ行こうとした時、女の人に不意に呼び止められた。

次はいつここに来ますか私は待っています
ちょっと怖くなったが、邪気のない笑みにやられた。また来ます、と言いその日は別れた。

ちなみに帰りには、女の人はいなかった。俺は京都方面に向かい、そのまま引き返したのにすれ違うこともなかった。


63:2015/07/04(金)11:41:12.78ID:fislkFY27

翌週行ったら、また同じ場所に女の人はいた。二回目だが、会うや否やポツポツと勝手に話し始めた。
覚えてる限りだけど箇条書きする。難しい言葉とか言ってたけど、よくわからんのは聞き流した。

大陸の勢力が力を増す。獅子が倒れる。この国は迫る滅びに恐怖する。
しかしはっきりわかるのは、こちらが光であるということ(強調してた)。
どのような状況になったとしても、悪に屈してはなりません。悔い改めることを軽んじなければ、光は常にあなた方の側にある。
んで笑顔に戻って、できる限りたくさんの人に伝え広めなさいって言った。そんな電波な内容言えるかよ!って心の中で突っ込んだよ。

しかもおかしいのが、俺が名前名乗ったんだよ。そしたら知ってるって言う。
どうして?って聞いてもニコニコ。
対してあなたは?って聞くと、マサーってえらく発音良く言ってた。勝手にマサさんって呼んだ。


63:2015/07/04(金)11:41:12.78ID:fislkFY27

その日、帰って高熱を出した。夢の中でマサさんが手を振ってる。光の束の中を、エレベーターみたいなので上りながら。

風邪引いた時はありがちだと思うけど、感傷的になってものすごく悲しい気持ちになった。もうあの笑顔が見られない。
あの安心感を感じることができない。それが悲しくて、枕が涙で濡れてた。たぶん、もう会えないだろうと感覚的に思った。

それから何度か同じ場所に行ってみたけど、やっぱり会うことはなかった。







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588 :本当にあった怖い名無し:05/01/25 16:10:35 ID:B3rw8V4l0
私はドコモ関連の設備管理の仕事をしている者ですが、昨年の年末にちょっと信じられない体験をしました。
これまで幽霊とか妖怪とか、そういうものは信じていませんでしたし、
そういった現象に出くわしたこともなかったのですが、
今回の出来事は、自分のそういう認識をひっくり返してしまうようなものでした。
未だに、あれが現実の出来事だったのか、自分の幻覚だったのか、確信は持てないのですが・・・

去年の12月27日、私と上司2人は、山頂にあるアンテナ鉄塔の点検に出かけました。 
山道を車で登っていったのですが、途中で雪が深くなってきて、
その時はスタッドレスタイヤを履いていなかったので、それ以上進めなくなり、
しかたなく神社の前に車を置いて、1キロくらい歩く事になりました。 
雪は表面が凍っていて、踏むとザクザクと音がします。
不思議と木には雪が積もっていなかったので、上司(Kさん)に聞くと、
「木の枝に積もった雪は、すぐに下へ落ちるからな」と答えました。
そうやって周りの景色を見たり雪に足を取られたりしたので、
鉄塔に近づくまでに30分以上も掛かってしまいました。 

鉄塔が間近に見えて、車道から林の中の道に入ったあたりで、Kさんが上を見上げながら言いました。
「木の枝に何か引っかかっているぞ」 
私ともう一人の上司(Tさん)が上を見ると、木の枝に地面から5メートルくらいの枝に、
細くて白い布みたいなものが絡んで、風になびいていました。
更に行くと、鉄塔の回りに張ってあるフェンスやゲートの鉄格子にも、
同じものが絡みついているのが見えてきました。 
近づいてよく見てみると、それは布ではなくて紙でした。
黒で何か書かれた紙を細く裂いたような感じで、まだらになっています。 
「山仕事に入っている人のイタズラかな?」「気持ち悪いなぁ」
などと言い合いながら、ゲートの鍵を開けて中に入りました。
続いて、鉄塔のドアに鍵を突っ込んで回して開けようとしたのですが、開きません。
おかしいな~と思って反対に鍵を回したら、今度はすんなりと開きました。 
「ここ鍵が開いてたみたいですよ」と私が言うと、
Kさんに「そんなはずはない。前に来た時にちゃんと鍵を閉めたはずだ」と言い返されました。 


589 :本当にあった怖い名無し:05/01/25 16:26:57 ID:pbIDbQSV0
中へ入ると、ちょっと変な臭いがしました。
それは他の2人も気が付いたみたいで、「なんだか臭いな」とか言っています。 
電源や通信のパネルを点検していると、奥の方でTさんが「んんん?!」と声を上げました。
近づいてみると、階段の下あたりに動物の毛がバサッと落ちていました。
「これ鹿じゃないかな?」
それを見たKさんが言いました。
毛を足でどけてみると、その下に血痕がいくつかありました。
「ここで食われたのかな?」とTさん。
それにしては骨も残っていないし、血も少ない気がしました。
それに入口のドアは閉まっていたので、鍵が開いていたとしても動物が入れたとは思えません。 
おかしいなぁとは思いながらも、原因が分からないので、とりあえず毛を集めて外に捨てました。
血痕は、外から雪を持ってきてこすったら少し薄くなったので、そのまま放っておくことにしました。

寒いし気味が悪いしで、早く点検を終わらせて帰りたい一心で、私はチェックリストを埋めていきました。 
「ホゥゥゥゥ」
遠くの方でそんな感じの声が聞こえました。 
アンテナの方に行っていたKさんの声かと思って、「Kさーん!」と叫ぶと、
「何だー!」と、別の方向から声が返ってきました。
あれ?と思ったのですが、その時はTさんが外で仕事していて声を出したのだろうと思って、
気にしませんでした。 

ようやく点検を終えてドアの外に出ると、自分一人でした。
Tさんを捜して周りをグルリと回ったのですが、見当たりません。
何となく中に入るのが嫌で外で待っていると、すぐにKさんとTさんが一緒に出てきました。 
「Tさん、さっき外で呼んでませんでしたか?」
「いやぁ呼んでないよ。俺とKさんで上のボルトの点検してたから」
「おかしいなー。さっき『ホゥ』って誰かが叫んだのが聞こえたんですけどねえ」 
「それ俺らも聞いて、てっきりお前だと思ったんだけど…」
「違いますよ」
「いや、お前が俺を呼んだ声が意外に近かったから、おかしいなぁとは思ったんだけどな」 
そんな事を言い合いながら、今度はドアに鍵を掛けたのを3人で確認して、フェンスの外に出ました。
細長い紙切れは気持ちが悪かったので、あまり触らずに放っておきました。 


590 :本当にあった怖い名無し:05/01/25 16:56:04 ID:fSZ3xEvd0
日が暮れて暗くなりかけていたので、急いで車の所へ戻ろうと歩き始めました。
KさんとTさんの後ろを、私が少し離れてついて行く形で、
下り坂は滑るので、足元を見ながらうつむいて歩きました。
辺りの林はとても静かで、ザクザクと雪を踏みしめる音だけが聞こえてきます。
灰色っぽい雲の隙間から、遠くの夕焼けが見えていました。 

私はさっきの事を考えながらボンヤリと足元を見つめるうちに、ちょっと奇妙な事に気が付きました。
私達は上りも下りも道の左側を歩いていて、つまり上りと下りとは反対の側に足跡が付いていました。
私の目の前には、TさんとKさんの長靴の跡が並んでいたのですが、
その間にもう一つ、小さめの足跡がありました。
最初は自分が上った時の足跡かな?と思いましたが、それは道の反対側にあるはずです。 
上りの時には真っ新な雪面だったのが強い印象として残っているので、
私達が上る以前に誰かが歩いた跡とは思えません。
となると、これは自分達が上った後に付いた足跡だという事になります。
良く見てみると、その足跡は下を向いていました。
だから、これは誰かが自分達よりも先に下った時の足跡なのだと、その時はそう思いました。 
でも、その誰かは、いつ、どこから山に上ったのでしょう? 
それよりももっと気になる事がありました。その足跡はどう見ても裸足だったのです。
雪の上を裸足で歩く人間は、多分まともではありません。
私は前の二人に声を掛けるために、視線を上げようとしました。 


594 :本当にあった怖い名無し:05/01/25 17:12:02 ID:paNCIx9G0
その時、視界の上の方、つまり、自分の足元のすぐ前の方に裸足の足が見えました。
うわッ!と思って思わず足を止めました。 
すると視界から足が消えたので、恐る恐る視線を上げて前を見ました。
少し離れた所にKさんとTさんが並んで歩いている他に、人影は見えません。
周囲を見渡しても、動くものなど何もありませんでした。
不思議に思いましたが、どうしようもないので、再び足元を見ながら歩き始めました。 

しばらくすると、また前の方に足が見えました。
驚いて足を止めると、スッと視界から消えます。が、歩き出すとすぐに見え始めるのです。
小さくて白い裸足が1.5mくらい前を、自分と同じ速さで歩いているようです。
ちょうどかかとの辺りに、白っぽい布が掛かっているのが見えました。 
もう怖くなって前を見ることができませんでした。ひたすら足元を見ながら道を下って行きます。
耳を澄ますと、前の方からKさんとTさんが低い声で話すのが聞こえてきました。 
それにザクザクという足音が被さっているのですが、それが3人なのか4人なのかは分かりません。
何となく、目の前の足は音を立てていないように思えました。 

やがて、先を行く2人の足音が途絶えました。と同時に、視界から裸足の足がスッと消えました。
怯えながら目を上げると、いつの間にか車の所まで来ていました。 
私は心底ホッとして、すぐに車の方に駆け寄りました。
するとKさんとTさんが、「これから神社に詣ろう」と言い出したのです。 
もう暗くなりかけているし、こんな所で時間を潰していたら、路面が凍結して帰れなくなってしまいます。
そんな事は分かっているはずなのに、
2人は「ここまで来て神社へ行っておかないとダメだ」「すぐに済むからお前も行こう」などと言うのです。
入口から見ると、鳥居の奥は木が鬱蒼と茂っていて、どこに何があるのか全然分かりません。
こんな所へ入って行くのは絶対に嫌だったのですが、
だからと言ってここに一人で置いていかれるのも怖かったので、
必死の思いで2人を説得して、どうにか車に乗せることができました。 




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以後後日談になる。



145: 名無しさん@おーぷん 2015/06/05(金)12:32:56 ID:eGz
ちなみに俺らのサークルは解散となった。(後輩がすぐに名前を変えて結成したけど)

とにかくほとんどの非を俺らに押し付けられた形だった。
学校でも「変なもの飲ませた」とか「カッコ付けて厳しいルートを歩いて」とか言われていた。
あと、脱落した三人がかなり妬んでいて噂を広げていた。

ともあれ一年留年した。ちなみに更に言うと就職にも響いた。

山岳姫たちが大学で何度も「ごめんね」と言ってきたが、俺らは「この話はしないでおこう」と
使い方はちがうかもしれないけど、そうやって謝ってもらうのをやめてもらった。

一部の女子部員は山岳部すら辞めさせられ、俺らに接触することすら禁じられたと教えてもらった。

俺らは大学とOBの喫茶店でバイトするだけの日々を過ごすことになる。

今考えると本当に辛い時期に突入してしまったなぁ……と思う。
世間は氷河期が終わりかけみたいなこと言っていたけど、本当にひどかった。色々と。

イジメに近い嫌がらせもあった。
ほとんどが山岳姫たちと関わりがある俺らを妬んでのモノだったけど、
流石に「サツ人未遂」と罵られたのにはショックだった。山岳姫がソイツを思っきりビンタしたんだけど

でもまぁ、ご褒美というか良い事はあった

山岳姫たちが偶然を装って俺らがバイトしていた喫茶店におとずれて、その後もよく来るようになりました。



148: 名無しさん@おーぷん 2015/06/05(金)12:38:46 ID:eGz
そのうちに、C男とあの日追いかけたと言う女子と交際に発展(Cが告白)。
C男カップルは卒業し数年後で結婚した。

C男はその後取り憑かれたように……じゃなくて普通に山登りが趣味になった。
でも人が多い所や団体での山登りばかりしている。ミハケ様に会うことはないそうだ。

数年前の初詣の時に「山の中で巨大な猿に襲われる初夢を見たwwww」と言っていたが、
誰一人として笑えなかった。

会長は最初は山岳姫とつき合いを始めたけど、会長の女癖の悪さから一年目で捨てられてた

その後、女癖を直し一人に決め、
F美さんとお付き合いを初めて二度の転職後すぐに結婚した。

こっちも両親は複雑だったけど、そこまで激怒している人たちじゃなかったので丸く収まったらしい。
と言うかF美さんがベタ惚れで、助けてくれた事とか俺達の中でリーダーシップを張っていた事を褒め称えていたらしい。

ちなみに俺と同じ会社に勤めている。接客業で持ち前の二面性を生かしているらしい?は?
ちなみに昨日、クレームに訪れていたお得意様に水を出そうとして思っきり水をこぼした上に、すっ転んで頭を叩いてしまったらしい
ちなみに俺は昨日2時までお得意様の家に出向いてました。



155: 名無しさん@おーぷん 2015/06/05(金)12:51:44 ID:eGz

D男はB子とくっついた。B子のぞっこんだった。
他にも遭難メンバーのほとんどがD男を狙っていたけど、B子にはかなわないと全員後を退いた形になる。
喫茶店でケーキが美味しいと言われたのが嬉しかったらしく、A子さんの薦めもあってパティシエになった。
数年かけてようやく修行も終盤に差し掛かっているらしい。
B子さんはD男の店で一緒に働いている。シュークリームが上手な人です。

俺は……、何故か山岳姫と付き合っている
なんか、なんでだろうね。うん。俺が告白したのだが、何故か付き合えた。
会長から寝とったわけじゃないし、今の仕事している最中に偶然再開して食事した時に告白しました
そのことを告げたら会長は勢いよく自動販売機に突撃して発狂してました。

スレ立てて思い出してアレコレ書いていたけど、マジで不思議だ。
こんな人と俺は釣り合う気がしない……けど頑張ろうとも思える。
ちなみに今年二度、山岳姫のご両親に挨拶しに行っているのだが、家にあげてもらえずにいます。
どうしたらいいでしょうか。

最後に、今話した中で山登りをしているのはC男とF美さんだけです。
D男とB子は旅行先で散歩などはするらしい。時間の都合で滅多に行けないそうだけど。
流石にアレを期に山岳姫も山登りをやめた。
最近は某珍獣ハンターの影響を受けて山登りを再開したいようだけど、やっぱりやらないでいるそうです。

以上で後日談もお終いです。

ここまでの長文乱文でしたが、お読み頂きありがとうございました。
信じる信じないに関してはヤボな話なのですが、とりあえずお地蔵様に罰当たりなことはしないでおきましょう。
山登りも確りと準備してから望んでください。



156: 名無しさん@おーぷん 2015/06/05(金)12:52:43 ID:eGz
あ、体に変なアザや覚醒(?)したみたいなことは、誰もありませんでした。



159: 名無しさん@おーぷん 2015/06/05(金)13:17:00 ID:DY3

おたくの彼女が言い出しっぺで登山道それて山に入って行ったわけだけど、読み進めていくうちに凄く責任感の強い彼女でなんと言うか男前で良い奥さんになりそう惚れた。本当は山が好きだろうに気の毒や...

色んなものの力を借りて行う呪い(まじない?のろい?)があるだろう?良くも悪くも、かける人によってはおどろおどろしいものになるのだろうな

それから魔界の入り口みたいなところってあるらしいよね。人とも獣とも言えぬ不気味な物体が出るらしい。
そういった場所は日本各所に割りとどこでもあるようだよ。青山霊園のそば、暗い雨の日は危ないときいた
ぽっとわいて消えるのもあるのかもしれんね。
皆還ってこれて良かった。




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1: 名無しさん@おーぷん 2015/06/04(木)12:16:31 ID:ofo

書き溜め無いからゆっくり書いていくけど

今から十数年前、当時は俺は「ビジネス交流会(仮名)」とか言う大学サークルに所属していた
規模は確か30人ぐらい。詳しい数は覚えていないけど、女子は10人しか居なかった。

一応ビジネス関係のマナーとか、出席時はスーツ着用義務とかされていたり、
OBの縁でオフィス街にある大きめの喫茶店経営(だがバイト)を経験したり、
接客セミナーの講師とかから接客術を教えられたりしていた。

……と言うのはもちろん建前。
そんなにポンポン来てくれる訳じゃないし、OBの喫茶店も週1~2でしか出ない。
メインは東京の居酒屋を飲み歩くみたいな今で言う飲みサーだった
女性比率は極端に少ないし、ほとんどの美人は体育系にもってかれたので
女性関係で揉め事のない比較的いいサークル

ただ飲みの席である日「出会いがほしい」と当時の会長
(交流会なのでリーダーが会長と呼ばれていた)が言い出した
するとサークルメンバーが「そうだそうだ」と同調し始めて、

「なら山岳部と交流したら?あそこ美人多いよ」と男まさりだがずば抜けて美人のA子さんが提案した
A子さんは美貌もあるけど自身が持っている知性とコミュ力で本当に人間関係が広い人だから、すぐに山岳部との会合を取り決めてくれた。



2: 名無しさん@おーぷん 2015/06/04(木)12:16:46 ID:ofo
その山岳部と言うのが女性が多く、
男は基本的には入れない、入っても自由がないサークルだと聞いていたけど、
とにかく美人揃い、しかもヒモになった部員も多いと聞くお嬢様揃い。
馬鹿な会長や俺らは「イケイケー!」と山岳部に突撃しに行った。

結果、
山岳部部長(通称:山岳姫)に「そんな体でよく山岳部と活動する気になったね?」と
「どうせ下心丸出しでしょ?A子から聞いているから」と怒られた
その後も山岳姫や山岳女子部員、僅かに居た男子部員からも散々貶された
一方でコッチの女子メンバーと「行こう行こう!」と誘われ、

本当に女子に飢えてしまった会長や俺ら(6人)のみが、必死に山岳姫に頼み込んだ。

前置き長いけど、ここから本題に入るわ 楽しい学生生活だった



5: 名無しさん@おーぷん 2015/06/04(木)12:28:38 ID:ofo
書き忘れたけど、その時なぜ会長と俺らが必死になったかと言うと、
山岳を通して愛が深まっていく話とか、そういうラブストーリー映画を見過ぎたせい

山岳姫の方も「意気込みを買った」と言ってくれたが、
本当に未経験者がイキナリ山に登るのは危険なんだと教えてくれた

山岳姫「そんな体型で一緒に山登られてもダセェし、怪我されても迷惑だし」

会 長「いや、なら(誘拐された)ウチの女子メンバーは?」

山岳姫「あの子達だって今体づくりしてもらっているよ?」

会 長「え?でもなんか来週山登らしいけど……」

山岳姫「ああ、まあレベルは低いし女の子ぐらいなら私たちでもどうにかできる。
でも男子は嫌だし重いし無理。男なんだし自分でなんとかしてもらいたい」

ェェ…と露骨な顔をした俺らを余所に山岳姫は適当に10冊ぐらい本と、
翌日、部員で考えたらしい筋トレメニュー表を渡してきた。

もうなんて言うか、メチャクチャな筋トレメニュー表で3人ぐらい脱落。
何故か山岳姫や山岳女子部員に罵られながら体づくりをする日々を過ごした。

山岳部作成のテストをクリアすることで、ようやくスタートラインに立てた。

山岳姫もその時ばかりはすごいカワイイ顔で、日頃罵ってきた女子もいい笑顔で
メッチャ褒めてくれた。今でもいい思い出



9: 名無しさん@おーぷん 2015/06/04(木)12:45:16 ID:ofo
山岳姫「正直、あんなメチャクチャなトレーニングをこなすとは思わなかった」

会長・俺ら「え?」

どうやら「10」と言う数字を「100」にしたりしていたらしい

山岳姫「まあいいでしょ。ポカリとか湿布とか散々差し入れたし?ねっ」

他女子「ごめんねー」「いや皆すごいよ」「カッコいいよ!」

会長・俺ら「ええ、もちろん。気にしておりませんよ」

山岳姫「それであなた達には最初は○○のルートを歩いてもらう
 一応これが最終テストになるけど、山登というより散歩よ散歩
 あのメニューこなせたなら余裕だと思う。皆の予定は(ry」

とトントン拍子で話が進み始めた。
多分この辺りで山岳部も俺らのことを認めてくれたんだと思う。

その散歩した場所というのが秋田・岩手・宮城のトコロ。
自然豊かな所だと紹介されていた。
名前はぼかすけど、未だに雑誌を見ると初心者向けで乗っている地域だし
分かる人には分かるのかもしれない。
とにかく、山ではあるけどマンガのような山登りをする場所ではない。

で、行くメンバーは会長・俺らの4人と山岳姫・女子2名・山岳部女子8名と言う
すげーウハウハな状態で行くことになった。

で、行く日近くになり姫の提案で「作られた歩道あるくだけじゃあれだから」と、
ガチで山の中に入ることにした。雪が降っているわけでもないし、
当日も地元の人に野良犬に気をつけろみたいな事は言われたけど、そんなに危なそうな感じはなかった

最初は普通の作られた道を歩いていたけど、あるポイントで横にずれ山の中を進みだした
予定では二時間もすれば目的地につくでしょ―って感じで、
皆、ニコニコしながら話をしていた。

……男子勢は荷物持ちをさせられ、慣れてない俺らは喋ることもままならなかったが
てか山岳姫たちドンドン行くしマジで辛かったのを覚えている



10: 名無しさん@おーぷん 2015/06/04(木)13:03:09 ID:ofo
山の中に入り他の登山客も見えなくなった頃。
一人の女子B子が躓いた。

ソイツはウチのメンバーの女子で口数も少ない控えめな子
すごい幼い顔と体型をしているんだけど身長170あってでかい子だった
ちなみに芋焼酎を一気飲みできるオヤジ気質を持っている子でもあった

山岳姫「怪我はないね?」

怪我はないかそこはかっこよく山岳姫たちがチェック。怪我はない

B子「すみません、何かに躓いたみたいで」

他女子「うわー、なにこれ?」

B子が躓いた所を見ると40センチぐらいの楕円形の石が倒れていた。
ホタルの形をしていたといえばいいかな、そんな形。明らかに人工物
そこら辺がゴツゴツしていたのだが、似たような形の石が幾つも転がっていた
一番大きかったのは躓いた石だけだったけど。

山岳姫「火山岩?な訳ないしなー」

会長「あれ、これ持ち上げられるよ」

会長は呑気にその石を大分重そうだったけど、起き上がらせた。

皆、ギョッとした。

なんて言えばいいのかなー…、それは紛れもないお地蔵様だけど。

多分種みたいな形をした石を掘って作ったようなお地蔵様なんだけど、
凄く顔が怖いの。激怒しているような顔
それに地蔵様なんだけど腕が四本で両腕を組んで何かを叱りつけるようなお地蔵様だった

会長は「うわぁ……変なの持っちゃった」と嫌そうな顔をして
何人かの女子は「ウワァ・・・最悪・・・」と口々に言っていた

対して俺ら男子陣は「うわwなんだこれww」「コッチも似たような感じだw」と興奮

本当に体型は地蔵さまなのよ。
だけど、顔が犬みたいな地蔵からトンボ?みたいのとか、ほとんど壊れては居たけど
異様なお地蔵様としか言えない地蔵様だった
表情は皆激怒していた。



14: 名無しさん@おーぷん 2015/06/04(木)13:12:43 ID:fYk
祠か?



15: 名無しさん@おーぷん 2015/06/04(木)13:14:32 ID:ofo
山岳姫「……ちょっと、いつまで騒いでいるのよ」

会長・俺ら「あハイ……」

山岳姫「山の神様だったらどうするの?罰が当たるわよ」

俺「そういうこと信じているんですか?w」

山岳姫「な!違うよ。ほら、皆もサッサと行くよ」

そう言ってドンドン山岳姫は皆を連れてその場を去って行った
ただそこら辺から妙にジメジメとし始めて、だんだんと自然に皆の口数が少なくなってきた

その時の俺の体調だけど
よく分からないけど意識が無くなり淡々と足を動かしている様な感じ?
意識しないと疲れすら忘れてしまうような感じに俺はなっていた。

後続を歩く俺らは「なんか変な感じしね?」「するする」「祟りじゃー」とか言って
先行する女子に「変なこと言わないでよ!」とか怒られ、シュンとなるのを繰り返してた

そんな中、どんどんB子の体調が悪くなって行ってた。
と言うより、なんか顔色が悪くなっているのはそうなんだけど、やけに辺りをキョロキョロしていた。

会長「B子さん、具合悪そうだけど大丈夫?」

山岳姫「えっ、あ本当だ。唇の色悪いよ」

B子「は、はい……平気です、けど……」

みんな「ん?」

B子「さっきからコッチ見ている人いる気がするんです」

皆慌てて周囲を見渡すが、木、木木岩、木木岩岩、木木木と言うような感じ。
見通しは悪くはなかったから人が居れば誰でも気がつくと思う。

山岳姫「あれじゃない、動物の視線じゃないかな?ww」

女子「お猿さん居るのかな」「狸がいいなー」「私は狐がいい」

山岳姫「クマ……じゃなければいいわ」

全員「う、うん……」



16: 名無しさん@おーぷん 2015/06/04(木)13:20:32 ID:ofo
B子「それに躓いた所がズキズキし始めて。さっきまで平気だったのですが」

山岳姫「え本当?ちょっと見せてみて」

長ズボンを脱がなきゃいけないから、男子勢の会長・俺らはそっぽを向かされる。
その時会長が「あれ?」と何かを遠目に見ていた。

後ろでズボンを脱ぐ音が聞こえて、途端「キャー!」とB子と他女子の悲鳴が聞こえた。

ビックリして俺らは振り向く。すぐに女子たちに「な、何見ているのよ!」と怒鳴られ、
同時にB子を隠されたがハッキリとB子の足を見てしまった。

ふっくらとしていて可愛らしい足だったんだけど、
右足だけ腐りかけの豚肉みたいな色になってた。
もろに青い血管の筋が見えて、同時に血の気のない青白い肌。
ひと目で「これはただ事ではない」と感じた。

山岳姫だけは悲鳴を挙げずに「痛くない?ズキズキするだけ?」と何度も訪ねていて
B子は「は、はい」と答えていた。

多分やりとりは↓だと思う。

「感覚はある?」「あ、あります……」
「冷たかったりしびれは?」「な、ないです……」
「なにか異変はない?」「ズキズキするだけで」
「歩けるの……ね?」「う、動きはします……」
「休んだ方がいいかな?」「へ、あはい……」

19: 名無しさん@おーぷん 2015/06/04(木)13:42:25 ID:ofo
結局、B子の様態が回復するまで俺らは休憩になった。
女子達はB子の周りに集まって「大丈夫?」「骨折なんかな?」とか行っていて

山岳姫と山岳についてかなりガリ勉していたC男の二人が話し合っていた。
C男の両親も昔は登山をしていたらしくテストも俺らの中で最優秀だった
だから意見求めて山岳姫に呼ばれたのだと思う

俺らはというと、女子たちの飲み物を用意したり、ブルーシートを広げたり、変に呑気になっていた。
いや内心パニックになっていたがB子に近づくことは許されないし、
女子達が妙に団結を深めてしまっていたので「助けを求められたら全力で動こう」と言うスタンスに切り替えていた。

途中会長が「クマって木に登るかな?」と言い出した。
俺らは「登るんじゃなかったかな?」「く、クマ居ましたか?」と聞くと

チラッと盗み聞きしていたのか、今回の山岳にかなりノリノリ&肉体改造に成功していたD男が会長に何かアイコンタクトを送った。
ものすごくジッと「言うな!」と言う感じだった。
会長「いやなんでもないよ、ごめん」と謝る。

そんな不可解な状況になっていると、山岳姫が「ちょっと何人かこっち来てー」と呼んだ。
俺らと、女子の方から6人ほど山岳姫の元へ集まった。

山岳姫「やっぱりB子さんのあの足は異常だと思うの」

みんな「ですよね」と分かり切った表情で話を聞いていた。

山岳姫「救援を呼びに行こうと思うの
 私たち無線機持っていないし、あの様態のB子さんを動かすわけには行かない。
 かといって私たちが動かないと事は進まないから」

皆の顔が真剣になって行く。

山岳姫「今C男君と話したけど、多分私たちは此処ら辺にいる。
 もう少し行けば目的地に着く。あれならすぐ横を進んで山道に出てもいいと思うわ
 今きた道を戻るよりは確実に早いはずなの。」

皆「・・・あの」「あれ?」と声があがった。

山岳姫が提案したルートは少し変だった。
と言うのも、山岳姫が説明したルートと今きた道を戻るのは差がなさそうに見えていた。
アレコレ結構説明してくれたんだけど、微妙に納得できなかった。

山岳姫「あ、あの変な場所通らないで済むのよ」

その言葉で全員大きく納得した。
確かにあの変な地蔵地帯を通るのは嫌だった。だからそう提案したのだろう。
その時は俺はそう思っていた。



20: 名無しさん@おーぷん 2015/06/04(木)13:43:23 ID:G7P
ひだる神か



28: 名無しさん@おーぷん 2015/06/04(木)14:02:31 ID:ofo
その後、山岳部のメンバー3人とC男、まだ経験が浅いからと誘拐されていた残りのE子
計5名が救援を呼びに行くグループになった。

本当は散歩的な登山とは言え、初登山の初心者である俺らも帰される予定だったが
流石に会長と俺は反対し、男手があったほうがいいだろうと認めてもらった。

見た感じD男も行きたそうにはしていたが「お前らみたいな男に任せられない」と
ギャグみたいなことを言って残ってくれた。

山岳姫「私はこの中で一番経験あるし責任あると自負している。だから残る」

そう言ったあと、救援を呼びに行くグループが一度集まって話し合った後、出発した。

再びB子の周りに女子や山岳姫が集まっている感じで、
蚊帳の外の俺らは少し離れた所で辺りを見渡していた。

またしても意識を失うと言うか思考が停止するか、先ほどみたいな状況になったのか
もしくは危機感が無くなり暇を実感し始めたのか、俺はボーッとし始めた。

会長「おい、オレ君どうした?」

そこでハッとした。いつの間にか俺は立ち上がっていた。
山岳姫に思わず相談すると「斜めの場所にいるから感覚がおかしくなっているんじゃないの?」と軽く言われた。

ただ右足が歩き出そうとしていた気はしていた。

男グループに戻ると、会長とD男が何かをコソコソ話し合っていた。
二人は俺に気がつくとその話をすぐにやめた。

ちょっと仲間はずれにされイラッとはしたが、すぐにどうでも良くなり再び座り込む俺。

会長「うーん……、ちょっと山岳姫さんに会いに行ってくる」

今度は会長が立ち上がり、山岳姫の元へ。

山岳姫のそばに行くと会長はB子さんに「大丈夫?」と声をかけた後、
山岳姫さんの小声で何かを伝えて二人は少し離れた場所へ行った。



30: 名無しさん@おーぷん 2015/06/04(木)14:11:18 ID:ofo
会長が何かを言うと、山岳姫が「えっ」と言った顔をした。
そこで会長が何かを話、山岳姫は頷いていた。

そこで会長が走り戻ってきて。

会長「何もしていないのはアレだから、すこし立って辺りを見渡しておこう!」と提案してきた。
D男は分かっていたのがすぐに立ち上がり、俺も後に続いた。

残った女子たちが「えー何やっているのよ」と、状況に慣れてきたのか笑っている。

会長「男なのでレディーは守らないと」

プッと数人の女子が笑う。
会長は突然キザな男子を演じてナンパする人で有名であった。
それをこんな空気で発動させたのは、会長なりの配慮だったのかもしれない

見回りと言っても、三人がB子を中心に少し離れた所にたち、漠然と周囲を見ているだけだった。
一応東西南北を意識していて、俺らが見ていない方向は山岳姫が見ていたと思う。

木と岩しかない変化のない景色が数分続いていた。
だから奥で何かが動いた瞬間、すぐにそこに注目できた。

俺は何だあれと動いた物を確認する。

確実に何かがコッチを見ていた。おそらく人だと思う。
当時は視力に自信なあったし遠くまで見えるつもりだったのだが、
その『おそらく人な物体』の顔がボヤケて全然見えやしない。

山岳姫「俺君!!!!!」

ものすごい大声で山の中に山岳姫の声が響き渡った。
そこでハッとすると俺は木に激突しながら歩こうとしていた
ポケモンで壁に激突しながら歩き続けているあんな感じなアホな感じである。



37: 名無しさん@おーぷん 2015/06/04(木)14:19:18 ID:ofo
俺は振り返ると、結構な距離の場所に居た。
会長と山岳姫と二人ぐらい女子が追いかけてきていた。

会長が言うには、俺が突然「人がいる!」と言って走りだしたらしい。
ただ斜めな山に従って走っていったので、俺は敢え無く木に激突したらしい。
それを見て思わず皆笑ったらしいが、
俺は木にぶつかりながらも腕を振るし「おーい」とか言っているしで、
だんだんやばく感じて見に来たらしい。

俺はまったく覚えていない事を山岳姫たちに伝えた。
デコには血が滲んでいたので結構ゴリゴリしていたらしい

俺「あれ?てかこの木だけ少し変じゃね?」

俺は木を撫でていると変な違和感に気がついた。
木の至る所を引っ掻いたような後があったのである。
ただゴリッと言うより、ガリッと言う感じで浅く彫刻刀で削ったみたいな感じでもある。

で、普通なら気が付きはしても大して違和感なんか抱かないんだけど、

そんな状態の傷跡が木の上の方にまであるわけ。
明らかに身長が2mあっても届かない所にも無数に引っ掻いた後があった。

そこで俺の頭の中に何か嫌なイメージが流れる。

38: 名無しさん@おーぷん 2015/06/04(木)14:30:08 ID:ofo
俺が必氏に木を引っ掻きながら上まで逃げようとしているのよ。
で下を見ると無数の黒い塊、目の部分だけポッカリと白い穴の人型が手招いている。
俺は息を荒あげながらドンドン木を登っていこうとする。爪を立てて。

ただ、そんなイメージを思いながらも意識はハッキリとしていた。
でも指先から血が垂れていた。しかし爪は折れていないし痛みもない。
深爪だった覚えもない。

会長と山岳姫は顔を見合わせて、俺以外の皆をB子の元へ帰らせた。
帰った他の皆は木の違和感を見て「うーん・・・」と悩ましい顔をしていた。

会長「俺君さ、黒い人見なかった?」

そこで本当に僅かな時間忘れていた『おそらく人な物体』の事を思い出し告げる。

俺「た。確かに……色は黒でした……」

それに顔は分からないけど、容姿を思い出してくる。
一言で言うとナマハゲ。
一頭身のでかい顔に頭から藁を被ったようなナマハゲ。
両手に包丁は握っていない。

会長「さっき、熊のこと聞いたじゃん……、俺も多分そのナマハゲみたいの見た」

山岳姫「言わなかったけど、私も見ているの。
 他の子も言っていないけど、何か見かけているみたい」

会長「D男は見ていたようだね。口に出すのは災の元と言っていたけど」

その後、俺はイメージの言を伝える。

そうすると木の傷跡が爪で引っ掻いた跡に見えてきて、だんだん呂律が回らなくなってきた



43: 名無しさん@おーぷん 2015/06/04(木)14:39:45 ID:ofo
会長と山岳姫は「他の木も見てみる」と言って、結構な周囲の木を確認しに行った。

俺は絶対にその話を皆にするなと言われて、皆の元へ帰された。
D男は事態を察していたのか「お前呼ばれているんじゃね?気をつけろ」と背中をパンパンと叩き、俺の近くに居てくれることになった。

俺はウエットティッシュ(もしかしたら弁当用のおしぼり)で
指先をふきとりあえず綺麗にした。爪の間には血は入り込んでいなかった。
と言うか血だとは思うのだけど、サラッと拭き取れた。

その後、心配してくれた女子部員さんが二人ほど来てくれて、サンドイッチをくれたりした。
たぶん気分を紛らわすためだけど、サークルの話とかをしていた。

B子は落ち着いたらしく眠りについていて、今は他の三人が様子を見ているらしい。
何度かコッチに来た子が「さっき変なの見えたのですけどー」と、明らかに探るような笑顔で訪ねてきたが、
俺もD男も「いや見てないなぁ……」「俺はぼーっとしてて」と言って誤魔化した。

会長と山岳姫は結構な本数の木を確認していて、時々木の前に止まって見上げたりしていた。
多分10本以上は見上げていたと思う。



45: 名無しさん@おーぷん 2015/06/04(木)14:49:08 ID:ofo
そんな感じで時間を過ごしていると、遠くの方で雷が鳴った。
少し寒くなってきて本能的に「雨がふる」と感じた。
天気予報では当分晴れが続く筈だし霧もなかった筈なのに。

山岳姫と会長は走って戻ってくる。

山岳姫「雨が振りそうだから皆カッパ着て!」

だが、カッパを持ってきているのは会長・俺・D男と山岳姫と他二人。
会長と俺とD男に山岳姫はカッパを持ってきていない人たちに渡した。
B子も持ってきていなかった。

カッパを着なかった俺らはブルーシートで凌ごうと言う話になり、
そうしていると遠くで雨が降る音が聞こえてきた。

カッパを着ているが、一応B子に雨が当たらない様にとブルーシートを屋根代わりにカッパ着た女子たちが端を持って立つ。
カッパ着ない組の俺らは、B子の近くから少し離れた所でブルーシートを掲げて雨をまった。

すぐに雨が降り始め、雷が鳴る度に女子のほうでは「キャーっ!」と悲鳴が上がっていた。

俺らの方は残念ながら余裕でビショビショになっていた。



47: 名無しさん@おーぷん 2015/06/04(木)15:07:00 ID:ofo
ごめん、女子達立ってないわ。しゃがんで姿勢低くしていたわ。

山岳姫「このままじゃもっと濡れちゃうからテントみたいにしましょう」

俺らは横で屋根を作っている女子たちに申し訳なさそうに言いながら
四人で隅を持ち、ブルーシートの中心に登山用の杖を四本指して、
自分たちを包み込むようにブルーシートの中に入る。

説明が下手だけど、なんて言えばいいのかな内側に折り込む?なんかちがうな。
まあとにかく濡れない感じかつ外に声が聞こえない感じになった

生乾きの匂いとジメッとはしているが熱くない空間が広がっていた。

山岳姫「オナラしたらソイツ外につき出すからね」

山岳姫の言葉に俺とD男の緊張が吹き飛び思わず噴出す。
ただすぐにそんな空気も薄れていってしまった。

D男「……遅いよな、C男たち」

山岳姫「……言いたくなかったけど、そうよね」

俺「何事もなければいいなぁ……」

会長「俺君、馬鹿なこと言っちゃだめさ……」

外の様子は見えないが、外では女子達がキャッキャしていた。

山岳姫「最悪、Bさんを背負って私達が助けを求めに行く必要あるかもね」

俺「なんでそれが最悪なのですか?」

山岳姫「うーん……、何かあったりしたらね」

何か理屈で説明されたけど、とにかく無闇矢鱈と動くのは危険だと言うことだった



48: 名無しさん@おーぷん 2015/06/04(木)15:16:02 ID:ofo
俺「それで木の様子を見て来たのですよね?」

会長「うん……俺君が見つけた木の他にも結構あったね」

山岳姫「私の見立てだと、小動物とか……と思いたいけど、
 俺君の話聞いたらそう見えてきてね……でも尋常じゃないよ、あんな感じなの」

D男「他の奴らもいい加減気が付いているんじゃね?
 何人か小さい声でキャって言っていたしさ」

俺「害があるのかな……」

D男「どうかな。もしもアレがさっきの地蔵みたいな奴と関係しているなら、
 B子は地蔵を踏みつけたから、ああなったんじゃね?
 面白がって他の地蔵を起き上がらせた俺らも、俺らなんだけど……」

山岳姫「そんな事言ったら、私なんか内心ふざけるな!って思って
 思っきり蹴飛ばしちゃっていたしさ……、他の子も何人も踏んでいると思うよ」

俺「そう言えばC男のやつ、小さい地蔵投げてなかった?」

空気が重くなった。今の話の流れでその事を思い出したのを俺は後悔した。
しばらく雨がブルーシートを叩く音と、隣で女子達が恋話(B子を交えて)しているのを聞いていた。

D男「ちなみに霊感あるやつ居る?俺は親父の実家が寺なんだけど……」

突然言い出した。



54: 名無しさん@おーぷん 2015/06/04(木)15:23:30 ID:ofo
山岳姫「私は家が神社なので……少しはあると思います」

会長は合コンの話を思い出し俺を指さして「俺君と俺は自称霊感アリだったっけ?」と
ちなみに会長と俺は今までネタで言っていたと白状した。

D男「C男のやつはオヤジがキリスト系の神父だろ、確か」

山岳姫「そう言っていましたね……、だから地蔵の所は通りたくないと言ってました」

D男「それでさ、今回のこの騒動なんだと思う?俺は物の怪かな」

山岳姫「私は罰当たりしたんじゃないかと……」

その後二人はアレコレと話をしていた。
あの地蔵地帯はなんだって話が主だったけど、祠や誰かが放置したやつ、
山の神様だったのでは?昔村があった場所?修行場?とか
、ヒートアップしていたが、話に決着することなかった。

でもふたりとも怪奇の線を疑っていた。

会長「今日助けに来ることがなかったら……あそこで一晩を明かす必要あるかな」

山岳姫「さっき見つけた廃墟ですか?」

言うに二人で木の様子を確認していた時、ここからちょっと言った所に建物が見えたらしい。
それは見るからに廃墟の家っぽいと言うこと。

雨は強さを増し強くブルーシートに当っていた
外で話している女子たちの会話すら聞こえないほどに。



58: 名無しさん@おーぷん 2015/06/04(木)15:37:30 ID:ofo
その後はダンダンと会話が途切れて終わった。
俺らがしゃがみこんで俯いていた。
もしかしたらD男と山岳姫は寝ていたかもしれない。

突然バシャバシャとブルーシートを叩かれ
「山岳姫さん!会長さん!D男さん!俺さん」と言われた。

俺らは慌ててブルーシートをめくり何事かと顔を出した。

血相を変えた様子で、山岳部員で俺が気になっていたF美ちゃんが立っていた。

F美「G子とH美ちゃんが倒れたんです!」

見ればB子の他にカッパを着た女子が二人倒れている。
その顔がB子のあの足と同じように腐った豚の色になっていた。

山岳姫「なにがあったの!?」と取り乱しながら駆け寄る。

F美「急になんか訳の分からない事を呟いたと思ったら倒れて、
 どんどん顔が変な色になっていって!それで!」

顔をグチャグチャにしながらF美ちゃんは泣いていた。
その時、すぐ近くで雷が落ちたんじゃないかというほどの雷鳴が響いた。
一気にパニックになる女子達。

会長が山岳姫に「雨を凌ごう。此処を離れよう」と訴えかけた。
すぐに山岳姫は皆に廃墟の事を説明、全員何も言うことなく返事をした。

その間に会長の指示で俺らはバックからビニールテープを取り出し、適当な木に結びつけて、それを動ける女子に渡した。

俺らが持っていた荷物は往復して取りに行くことにして、
男たちで女子を背負い廃墟で駆け足で向かう。

山岳姫の声と雷がとにかく俺らを追い立てていた。



68: 名無しさん@おーぷん 2015/06/04(木)15:56:27 ID:ofo
廃墟は2階建てでそんなに奥行きもない縮こまった家だった。
洋風みたいな洋館なんだけど、瓦とかは日本を感じさせる感じの。
見えるガラスは割れていないけど、とにかく曇っていた。
それに何でこんな所に家なんか建てるんだと思うような感じで建っていた。

山岳姫がドアノブをガタガタやった後、すぐに近くの窓ガラスを破り鍵を開け侵入。
すぐにガチャッとドアが開き「早く入って!!」と叫んだ。

正直見るからに出そうなので躊躇った。
でも「来ているぞ!早く入れ!」とD男に叫ばれ、全員どんどん廃墟に入っていく。

全員がはいったのを確認すると山岳姫は音を立ててドアを閉めた。
ものすごい量のホコリが舞って俺とか会長は思っきり咳後んだ

D男と山岳姫は窓から外を見ていた。
D男はお経なようなモノを唱えているし、山岳姫も震えながら睨んでいた。

D男・山岳姫「大丈夫そうね」と力が抜けたように二人して腰を下ろす。

俺は背負っていたG子さんを降ろすと「もう少し様子を見てから荷物取りに行くぞ」とD男に言われた。

腰が抜けて泣きじゃくる女子たちと苦しそうに唸っているG子・H美、B子は氏んだように寝たままだった。

会長と俺は窓から様子を見ると、木の陰や至る所に黒い影が見えて逃げるように隠れた。
二人して「見えたようね、見えたよね?」と言い合った。



75: 名無しさん@おーぷん 2015/06/04(木)16:15:27 ID:ofo
その後、誰も一言も発することができなくなりしゃがみこんでいた。
しばらく立って雨音が弱まった頃、外を見渡して黒い影が居なくなったのを確認。

会長と俺、D男、それに意地でも手伝うと言ってついてきた山岳姫を連れ
自分たちが居た場所に戻った。
迷うほどの距離じゃないけど、廃墟まで伸びていたビニールテープを握っていた。

戻ったら食料が入っているカバンは全部無事だったけど、
女子たちが持っているような軽いカバンはビリビリに破かれ散乱していた
もうなんか狂った様に散らかしたみたいに、さっき食べたゴミも散乱している。

「怖がらせちゃ悪いから」と山岳姫の提案で、そのことは黙って
持って帰れるだけの荷物を持って廃墟に足早に俺らは戻った。

廃墟に戻るとB子を含む二人が服を脱ぎ横にされていた。
ただ俺らは興奮とかアッと顔をそらす訳でもなく呆然と三人を見ていた。

B子の足の具合は左足の太もも膝まで色が悪くなっている。
一方で二人の方は顔は撫でた指の跡の先に肩の辺りにビタッと手形がついていた。
一人は顔が半分まで変色していた。その二人のほうは他に異常はなかった。

見るのも痛々しく、山岳姫が「皆服着せるよ」と黙ってモクモクと作業していた。

俺は持って着ていた懐中電灯を山岳姫に渡し、残りの三つを一時的に俺らで借りた。



76: 名無しさん@おーぷん 2015/06/04(木)16:22:34 ID:ofo
俺らは目線を逸らすついでに廃墟の中を見ていた。
大きめの暖炉とテーブルに汚いソファがあるだけの一回。
壁に日本刀とよく分からないけどオブジェクトが飾られていた
あとバケツが二つ転がっていた。カーテンはホコリと蜘蛛の巣を纏ってた。

あと何かアッたけどイスか机と棚だったと思う。食器類はなかった

水道や電気と行った文明的なモノは見るからになかった。

壁には幾つか洋風の蝋燭立てがあるだけ。
そこに残っている蝋燭も大分ホコリと蜘蛛の巣だらけだった。

二階に上がれる階段は既に朽ちて落ちており二階に上がれなかった。

途中、見るからに底が抜けそうな所は案の定、思っきり踏むとベギっと抜けた。
俺らが飛び込んだ玄関付近ぐらいは幸いにも丈夫だったのかもしれない

とにかく砂埃とホコリがすごく、外は夕方近くだが明るいのに薄暗い家だった

D男「こんなのあったよ」

木箱に入った蝋燭と壁から取ったりや暖炉に飾られていた蝋燭立てを持ってきた。
中々刺すのが難しかったのを覚えている。
なんか蝋燭が何本もボロボロになっていた。

続きは




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