【閲覧注意】怪談の森【怖い話】

当サイト「怪談の森」は古今東西の洒落にならない怖い話~ほっこりする神様系の話まで集めています。 随時更新中!!

タグ:葬式




1: 名無しさん@おーぷん 2015/03/21(土)22:37:07 ID:GxE
いくつかアドバイスというかお話しますね



3: 名無しさん@おーぷん 2015/03/21(土)22:38:07 ID:Whn
おせえよ生前に言って欲しかった

4: 名無しさん@おーぷん 2015/03/21(土)22:38:07 ID:5bF
なかなかわろた

8: 名無しさん@おーぷん 2015/03/21(土)22:39:46 ID:Bn8
良い考え思いついた!
お前らちょうどこの箱に入ってくれ つ棺桶

10: 名無しさん@おーぷん 2015/03/21(土)22:39:52 ID:GxE
自殺というのは大抵、一人で決断して実行するものだからさ
それに伴っていろいろと残された人に負担が生じるんだわ
だからせめてスムーズに事が進むよう準備してから逝ってくださいな

11: 名無しさん@おーぷん 2015/03/21(土)22:40:00 ID:SS3
なんだ?クーポンでもくれんのか?

13: 名無しさん@おーぷん 2015/03/21(土)22:41:40 ID:zGH
葬儀屋スレ?
自殺者は「直葬でいいよ」って遺書書いておけば
10万そこらで処分できるから死後に家族の負担減るよ?的な?

18: 名無しさん@おーぷん 2015/03/21(土)22:49:15 ID:GxE
>>13
故人の意思で火葬だけと遺族に伝わっても、実際はお葬式になってしまうことがよくあるんだわ
近所組合だったり、故人が若い人なら親はお金無くてもやりたがる
勿論、周りに隠して隠密に行うケースもあるけどね
女子中学生の自殺や、自殺とは少し違うけど赤ちゃんを送る際は隠して隠してやったなあ

14: 名無しさん@おーぷん 2015/03/21(土)22:42:16 ID:yjw
後先考えるような人は死なない
自殺はするな
これで終わる話
葬儀屋は金欲しさに自殺語っちゃダメ

15: 名無しさん@おーぷん 2015/03/21(土)22:44:59 ID:GxE
まず一つ目は、遺影となる写真を決めておくこと

普段の葬式でもまず大抵の遺族が慌てるのが写真
大体、亡くなってから1日や2日で通夜告別式まで進むからさ
バタバタした中で遺影となる写真を選んでもらわなくちゃならない

写真が無い!って場合は集合写真を拡大して使ったり、免許証を使ったりするのよ
これから先ずっと使われるものだからさ
生前に1枚くらいはきちんとした写真を撮っておくのをお勧めするよ

16: 名無しさん@おーぷん 2015/03/21(土)22:45:44 ID:SS3
面倒くさいから自殺割引とかやってよ

17: 名無しさん@おーぷん 2015/03/21(土)22:48:40 ID:oM1
死ぬ前に言えや
お前おっそいわホント

19: 名無しさん@おーぷん 2015/03/21(土)22:56:59 ID:GxE
二つ目は、太ってる人は死ぬまでに痩せといて①

人は亡くなると肉の塊って言い方でいいのかな
筋肉も稼働してくれないから生きてる人間運ぶより大変なんだわ
80、90歳のジジババでも3人必要なくらい(ギリギリ2人で動かせる)
どこで自殺するのかしらんけど、そしたら警察が介入して解剖するんだわ
だから、自殺した人を搬送する際は警察署→自宅もしくは火葬場になる

直接火葬場ならまだ手間は無いんだけど、自宅だと結構大変
家によって、安置する部屋が2階だったり奥まった所だったり狭いスペースだったり様々
亡くなっていた人が使っていた部屋に置くのが大半だからしょうがないんだけどね

22: 名無しさん@おーぷん 2015/03/21(土)23:00:41 ID:zGH
>>19
自宅から救急車が一番リーズナブルだな

21: 名無しさん@おーぷん 2015/03/21(土)23:00:36 ID:avJ
骨も残らないような死に方すればいいんやろ

23: 名無しさん@おーぷん 2015/03/21(土)23:01:03 ID:zGH
>>21
それや!

35: 名無しさん@おーぷん 2015/03/21(土)23:14:18 ID:GxE
>>21
骨も残らないような遺体は納体袋といって、どんな液体も漏れない袋に入れた後に棺に入れるよ
警察署内に霊安室があるんだけど、行くと待ってる遺体は大抵凄い臭いがするよ!

24: 名無しさん@おーぷん 2015/03/21(土)23:03:01 ID:5bF
豚さんの近くで死ねば骨まで食べてくれるらしいぞ

25: 名無しさん@おーぷん 2015/03/21(土)23:03:03 ID:xCq
死ぬまえにパソコンの画像ファイルとかの
滅却の方法教えてくれ

28: 名無しさん@おーぷん 2015/03/21(土)23:04:08 ID:zGH
>>25
クラウドに上げとけば死後にアクセスできるかもな

26: 名無しさん@おーぷん 2015/03/21(土)23:03:25 ID:GxE
太ってる人は死ぬまでに痩せといて②

なんとか部屋まで運びました
ですが後日火葬場や式場に向かうまでに行わなくてはならないことがあります

それは納棺です。おくりびとのあれね
棺もサイズはいろいろあるけど、太ってる人の場合は結構いっぱいいっぱいになる
それでお身体が傷まないように棺に収めたらドライアイスを10~15キロ分あてます

なので部屋から運び出す際には
故人の重さ+ドライアイス+棺の重さとなるわけです、はい
それで棺に入るため、デカイ長方形の箱を運搬せにゃなりません
こうなったら4~6人くらい、遺族の男手を借りなきゃ厳しくなってしまいます
だから自殺を考えてるデブは死ぬ前に痩せろ。食うな

36: 名無しさん@おーぷん 2015/03/21(土)23:14:51 ID:ySx
>>26
をみてダイエットしようと思いました
食べないついでに死ねたらいいな

27: 名無しさん@おーぷん 2015/03/21(土)23:03:39 ID:v3B
お葬式で家族と親戚しか来ない事ある?

29: 名無しさん@おーぷん 2015/03/21(土)23:05:16 ID:GxE
>>27
あるよ
家族葬と言われるのがその形
参列者が10~30くらいのが多いね
家族葬だと、参列者がいない分香典が集まらないから遺族の事を考えると葬式して貰った方が良いんだけどね

32: 名無しさん@おーぷん 2015/03/21(土)23:09:38 ID:GxE
三つ目は、ネット内の身辺を整理すること

携帯やカードなどの目に見えるものの契約は遺族の方も解約に進みやすいんだけど
一度困ったことで、亡くなった人がFX?だかをやっていたんだけどパスワードがわからなくて停止出来ないって相談受けたんだわ

まあ、亡くなる前に見られてまずいものだけじゃなく契約事もスッキリさせておいてくださいな

34: 名無しさん@おーぷん 2015/03/21(土)23:13:05 ID:hHR
費用は幾らくらい用意すればいい?

38: 名無しさん@おーぷん 2015/03/21(土)23:20:07 ID:GxE
>>34
火葬だけなら10万円あれば
住職に拝んで貰うならお布施もかかるよ
お布施は寺毎でまちまちだし、葬儀屋が関わることじゃないから直接住職とやりとりして下さい
もちろん、住職なしでもいけるっちゃあいけるけどね
自分の家が檀家であったりすればそこの寺の住職に頼むことになってしまうんだけどね

自分の両親、自分、祖父母が亡くなったらどうなるのか確認してみるのも良いかもしれんね
創価学会だと話も変わってくるけども

37: 名無しさん@おーぷん 2015/03/21(土)23:16:12 ID:zu3
なんで死んだら必ず葬式挙げるんだろうな
俺のはしなくてもいいわ
金の無駄

40: 名無しさん@おーぷん 2015/03/21(土)23:22:11 ID:GxE
>>37
孤独死や引き取り手がいない場合は役所から依頼がくるよ
その時は病院や警察署、施設から一旦引き取って
手続きした後に火葬場へ持っていく簡単なお仕事になるよ

39: ダークサイド◆oK5/lc/LNo 2015/03/21(土)23:21:17 ID:n5G
お前ら成仏しろ

41: 名無しさん@おーぷん 2015/03/21(土)23:25:59 ID:IJD
遺影ってニコニコしながら自撮りするの?
恥ずかしい

42: 名無しさん@おーぷん 2015/03/21(土)23:26:45 ID:ySx
>>41
遺影がイエイ

43: 名無しさん@おーぷん 2015/03/21(土)23:29:05 ID:GxE
>>41
写真屋さん行くと撮ってくれるよ
普通の写真でも服装や背景は合成で着物とかに簡単に出来るんだけどね
写真によって出来上がりがぼやけたりしちゃうからさ
特別用意してない場合は免許証の写真が一番よく出来るんだけど
免許証の写真ってやっぱり気に入らない人が多くてさ
出番は少ないね

45: 名無しさん@おーぷん 2015/03/21(土)23:35:08 ID:GxE
4つ目は、死ぬ前に身体のケアはしといた方が良いよ

先述したように、自殺した遺体は解剖に回されるんだけどもね
解剖は遺体を素っ裸にして行うからさ
ムダ毛とか処理しといた方が良いよ
顔のヒゲとかもいろんな人が顔みるからね
最後は人生で一番素晴らしい自分であの世に旅立ちましょう!

46: 名無しさん@おーぷん 2015/03/21(土)23:41:11 ID:GxE
5つ目は、お金は残してから逝ってください

残された家族はどう抑えても最低10万近くはかかるからさ
旅立つ前に散財しないでね
あ、棺の中にお札は入れられるけど硬貨は入れられないんだわ
たまーーーにお札入れてる遺族もいるけど、なんだか勿体無い気持ちになる

56: 名無しさん@おーぷん 2015/03/22(日)00:11:27 ID:AnH
>>46
俺の地方だと、10円玉を一緒に焼いてお守りにする風習があるんだが、
これって火葬の設備的に良くないことなのか?

59: 名無しさん@おーぷん 2015/03/22(日)00:18:58 ID:9ZW
>>56
火葬場で細かく別れてるんだけど、その事例は初めて聞いたわ!
一番入れたらマズイものは骨ね。
遺族が勝手にペットの骨を入れたのが火葬後にわかって、その葬儀屋が危うく潰れそうになったって話を聞いたことがある

その葬式の担当をしてた人はクビになった

61: 名無しさん@おーぷん 2015/03/22(日)00:27:43 ID:AnH
>>59
火葬場によりけりなら、きっと俺の地方の火葬場は大丈夫なんだろう
地元民である職員は地元の風習知ってるだろうし

ペットは仏教的にはアウトなんだろうけど、故人と遺族の気持ちもわかるから難しいなあ

47: 名無しさん@おーぷん 2015/03/21(土)23:45:25 ID:GxE
自殺方法でもいろいろあるけど
練炭自殺の遺体は凄かったな。見た目はただ、寝てる人なんだもの
首吊りや溺死はおおっ…ってなる
飛び降りや車に飛び込んだりするのはもってのほかよ

48: 名無しさん@おーぷん 2015/03/21(土)23:45:28 ID:o1R
これはためになるスレ
>>1のアドバイスを聞くと自殺がめんどくさくなる良効果もアリ

49: 名無しさん@おーぷん 2015/03/21(土)23:48:19 ID:F1C
飛び降りは顔ぐちゃぐちゃなの?
お葬式に出てる人辛くて顔見れないんじゃ……

52: 名無しさん@おーぷん 2015/03/21(土)23:58:27 ID:GxE
>>49
見せられない遺体の時は見せないようにするよ
もちろん、遺族の了解を得てからだけど
俺はまだ飛び降り扱ったことないけど、皮膚がぐにゃぐにゃになったり骨が飛び出たりだとさ
顔が陥没したのは専門の納棺師さんに頼めばなんとか頑張ってくれるよ

51: 名無しさん@おーぷん 2015/03/21(土)23:54:40 ID:GxE
人が亡くなるのは9割以上は病院です
その中には入院してる患者以外にも、事故急病等で病院に運ばれてそのまま息を引き取った人も
年間を通して事故死は2、3件。多くて4件くらい
自殺は1件あるかな?2件あれば多い方といった具合です

一葬儀屋として火葬のみを含めて年間だいたい200件程、つまり200体の遺体を扱っています

年齢は70後半~の高齢者が多いですね
ついで、40代の方が多いですね。このところ増えてきてます
急に身内が亡くなることは珍しくないですね

53: 名無しさん@おーぷん 2015/03/22(日)00:08:14 ID:9ZW
スレたてた訳ですけども、アドバイスなんてあとは思いつかないもんですね
単純に棺に入れてもらいたい物をわかるようにしておく
なんでこうなったかを残された人にわかるようにしておく
個人で宗教を信仰(創価学会、エホバ等)している時はその旨遺書なりでわかるように

ありきたりな事しか出てこないやすまんね

54: 名無しさん@おーぷん 2015/03/22(日)00:09:22 ID:37I
簡単に、自殺したいとか言ってる奴にこのスレ見せてあげたいな

62: 名無しさん@おーぷん 2015/03/22(日)00:31:54 ID:9ZW
>>54
死んだら後のことは関係ないってよくあるけどさ
個人的な考えとしては葬式は残された人達が自分らの為にやるものだと考えるんだわ
参列者にとっては最後の別れ
遺族にとっては御香典って貴重な収入を得る機会
事故や自殺で急に自分の子供や伴侶が亡くなった人でも様々でさ
故人のものを大切にとって置く人、全て処分する人

笑って御葬式を迎え終えることがあれば、初めから終わりまで嗚咽の音が絶えない式もあるし

でも共通するのは、お花を入れて蓋を閉じるのが悲しみのピークで火葬が終わって骨を拾い終える頃には皆ケロっとしてるんだよね
ここまでくると故人への諦めもついて、気持ちが切り替えられるんだって勝手に思ってるんだけど

だから自殺を考えてる人は実行する前に、残された人の負担にならないよう努めて欲しいなと思います
太ってる人は痩せてね。ほんとに頼むわ

71: 名無しさん@おーぷん 2015/03/22(日)00:43:45 ID:9ZW
>>62だけど
死にたいって考える程追い込まれてる人に配慮を求めるのもおかしな話だ
まあ、一つの意見ってことで頭の片隅にでも入れといてくださいな

60: www7b.biglobe.ne.jp/~w8g7i/◆w8g7i509b6 2015/03/22(日)00:25:23 ID:5jd
死ぬ前に痩せろって、完全に葬儀屋の愚痴じゃないですかー
そんなこと考えられるなら、自殺なんかしないよ
むしろ、死ぬ前にいろいろ食いまくって、太ってやる!

65: 名無しさん@おーぷん 2015/03/22(日)00:34:40 ID:9ZW
>>60
デブは火葬時間も長くなるんだぜ…
逆に老衰でぽっくり逝ったジジババはすぐ焼ける

64: 名無しさん@おーぷん 2015/03/22(日)00:34:10 ID:df2
>>1はどの辺の葬儀屋さん?

66: 名無しさん@おーぷん 2015/03/22(日)00:35:35 ID:9ZW
>>64
田舎やね
都内とかだと事情も変わるんだけどよくわからん

67: 名無しさん@おーぷん 2015/03/22(日)00:36:29 ID:ITk
年収いくら?

68: 名無しさん@おーぷん 2015/03/22(日)00:36:58 ID:9ZW
>>67
400いかないっす

69: 名無しさん@おーぷん 2015/03/22(日)00:37:38 ID:ITk
>>68まじか

70: 名無しさん@おーぷん 2015/03/22(日)00:38:54 ID:9ZW
>>69
高給取りと思われることもあるけど、そううまくはいかないものね
一昔前はだいぶ景気良かったみたいだけどねこの業界

72: 名無しさん@おーぷん 2015/03/22(日)00:51:41 ID:fDO
この仕事って凄いよな
いつか自分も死ぬのに死んだ人を片付けるって

73: 名無しさん@おーぷん 2015/03/22(日)01:03:03 ID:9ZW
>>72
医者や看護師さん達の方が凄いと思うよ
葬儀屋は故人の生前はわからないから遺体として扱えるけど
病院の人達は生から死まで直面するわけだからさ
それに病院のスタッフは一葬儀屋の何倍も死(体)を扱うしさ
ほんとに、大変な仕事だと思うな

50: 名無しさん@おーぷん 2015/03/21(土)23:52:50 ID:sUF
聞いた話だが火葬する機械?の中は引っ掻いた跡がたくさんあるらしいね






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162 :N.W ◆0r0atwEaSo :2007/02/18(日) 05:12:25 ID:WYjKbv100
その年の暮れ───
主任と俺は、国土の大半を数千メーター級の山々に囲まれた所へ出張していた。      

正月だけは何とか日本で迎えたくて、必死で仕事をこなし、三が日だけは日本に戻ったが、4日には再びその国に戻る事になっていた。
しかし、俺達が搭乗した飛行機は、途中で不調になって緊急着陸し、数時間後にやって来た代替機は、目的の空港まで後1時間余りの所で、現地の気象条件の悪化の為、最寄の空港へ降りる事になった。

参った…が、こんな事はたまにある。
時間が早ければ車でもチャーターするが、既にもう真夜中近い。焦った所で意味はない。
明日、飛行機が飛ばないなら、別の方法を考えればいい。
とりあえず、ホテルに予約を入れ、俺達は空港の外に出た。
商売熱心なタクシーが「乗らないか?」と誘ってくるが、ホテルは目と鼻の先、断って歩き始める。

十字路で、小さな荷車を引きながら、ゆっくり歩いてくる老人に出会った。
痩せて、骨格がすっかり顕わになった、小さな身体。顔には、幾筋もの深い皺。年齢は
80歳にも90歳にも見える。身なりは、そんなに貧しそうではない。
彼は、俺達に気付くとゆっくり合掌し、歯の無い口で何事かをモゴモゴ呟きながら、おずおずと掌を蓮華の形に開いた。
物乞いだった。
彼の面には、心ならずも他人に恵みを請わねばならない、やりきれない悲しみと、消えてしまいたいような恥ずかしさが現われていた。

ふだん、主任も俺も(自分は物を貰って当然!)と言う態度の物乞いには何も与えない。
だが、この時、俺達は自分のポケットを急いで探っていた。
まだ両替していないから、ほんの小銭しか持っていない。それでも、二人分合わせれば、この国なら2日は食べられる程度のお金と、機内で貰った飴が数個あった。
老人の掌にそれらを乗せると、彼は押し戴くようにして受取り、大切そうに荷車の中へ仕舞い込む。

主任が急に、自分の鞄の中から、ビニール袋に包まれた小さな物を取り出し、彼にそっと差し出した。
穂の付いたまま、丸く束ねられた稲藁。それを飾る松葉、笹、センリョウ、紅白の椿と獅子頭。事務所に飾るつもりで買って来た“正月飾り”だった。
受け取って、一瞬戸惑ったような表情を見せた老人の手を、次の瞬間、主任がしっかりと自分の手で包み込んだ。
途端に、彼の両眼から大粒の涙がポロポロこぼれ始める。

泣きながら何度も何度も礼を言い、また、荷車を引きながら、ゆっくりゆっくりその場から去って行く老人を、主任はなんとも言えない顔で見送っていた。
「…勝手にやったりしてすまん。でも、あの爺さん…」主任は言いかけて少し言葉を切り、
「もしかしたら、自分の親と同じような齢なんだと思ったら、何だか……」
環境が厳しいこの国では、人々の平均寿命は約60歳。
言いようの無い思いにとらわれながら、主任と俺は再びホテル目指して歩き出した。

ふっつりと風が止んだ。
だが、周囲の山々からだろうか、木枯らしとも虎落笛とも聞こえる音が、高く低く、遥か遠くから聞こえてくる。
ホテルに着くと、俺達の姿を認めてドアを開けてくれたボーイが、急に驚いたような顔になり、「早く中へ!急いで!!」と叫んだ。
訳がわからないが、とにかく俺達は慌てて中へ入った。。
すると、彼は素早くドアの錠を下ろし、フロントへ駆けよって、地元の言葉で何か言った。

フロントの男が大急ぎでこちらへ駆け寄り、妙に緊張した面持ちで尋ねて来る。
「大丈夫ですか?気分はわるくないですか?平気ですか?」
別に大丈夫だと、俺達がそれぞれ答えると、彼は安心したように溜息を吐いた。
「ああ、それは良かったです…」
ボーイもほっとしたように頷いている。

「何なんですか、一体?どうしたって言うんです?」と、主任が尋ねた。
「いえ」フロントが眉間に皺を寄せた「良くないモノが叫んでいたようなので…」
「良くないモノって、何ですか?悪魔とか鬼とか、そう言う類?」
主任が“鬼”と言う言葉を口にした瞬間、彼らは飛び上がりそうになった。
「叱っ!!滅多な事を口にしないで下さい!!」

彼らの説明によれば、良くないモノと言うのは、死んでしまったのに、まだ魂が身体の中に半分残っていて、半分の魂だけが野山を彷徨うばかりの、哀れな霊魂の事だと言う。
それは、時折、死んでも死に切れない自分を嘆き悲しみ、狂ったように泣き叫ぶ。
その叫びを生きた人間が聞くと、とても気が滅入り、間もなく自殺してしまう。
俺達が聞いた、あの物寂しげな不思議な音が、その“鬼叫”らしい。
「よかったです、無事にここへ辿り着けて」彼らは本気でそう思っているようだった。

翌日、飛行機は無事に飛び、事務所へ舞い戻った俺達を、スタッフと仕事が待っていた。
───そして1月15日。
日本では小正月と言われるこの日、主任と俺を訪ね、一人の青年が事務所へやって来た。
その人物に心当たりは全く無かったが、この辺では、誰かの紹介で見知らぬ人が訪ねて来ると言うのはよくある。

それは育ちの良さそうな青年だった。彼は突然の来訪を詫びた後で、俺達に尋ねた。
「もう10日余り前の事ですが、お二人は、どこかで、老人にお金と飴と飾り物をやった覚えはありませんか?」
主任と俺は顔を見合わせた。たぶん、あの時の事に違いない。
「ありますよ。でも、どうして、あなたがそんな事を知っているのですか?」と、主任が答えると、彼はやにわに椅子から降り、物凄い勢いで床へ額付いた。

「えっ、ちょっと……?!」
驚く俺達に、彼はそのままの姿勢で、更に驚くべき事を告げた。
「ありがとうございました。あなた方のお陰で、父は成仏する事が出来ました!」
「はぁ?」
全く意味不明である。
とにかく、彼を再び椅子に座らせ、事情を聞く事にした。

「父は、とても吝嗇な人間でした」ゆっくりと彼が話し始める。「我が家は決して貧乏ではなかったのですが、父は、家族に一切の贅沢を許しませんでした。それどころか、お寺に寄付をする事も、お坊様にお布施をする事も、神様や仏様にお供えをする事すら許さなかったのです」
それは、神仏への信仰厚いこの国では、とても考えられないような事だった。

「そんな父が、去年の暮れに息を引き取りました。でも、1週間を越えても魂が移ったしるしがありません。4・5日なら世間でもよくありますが…生前の行ないが悪かったので、仕方ないと言えば仕方ない事でした」そう言って、彼は悲しそうな顔をした。
こちらでは、呼吸が止まっても、魂がその人の身体から抜け出したしるしが無ければ、葬式は出来ない。

「お坊様にも来て頂きましたが、このような場合は初めてだとおっしゃって、困っておいででした。家族も、親類も、皆それで大変悩んでいたのですが、今月の5日の朝、急にしるしが現われていて、ようやく葬式を出す事が出来たのです」
彼の目にほんの少し、涙が滲んだ。

「式の後で父の遺品を整理していると、愛用の荷車の中から、少しのお金と飴と、何か見た事もない飾り物が出て来ました。それで、我々家族にも合点がいったのです。良くないモノになって彷徨っていた父に、誰方かがお供えをして下さったのだと」
彼は言葉を切り、俺達に向かって両手を合わせ、瞑目する。
そして、彼はその飾り物が異国の物だったので、まずエアポートホテルを訪ねて行き、そこで“鬼叫”の話と俺達の事を聞き、やがてここまで辿り着いたと言う訳だった。

目的を果たした青年は、晴れ晴れとして帰って行く。
その後姿を見送りながら、主任が俺に言った。
「…あの時の爺さんの表情と、あの涙の訳が、少しわかったような気がするよ…」
「そうですね…」
物はあくまで物でしかない。だが、そこに気持ちが加わった時、物は単なる物ではなく、気持ちを伝える器になる。
一滴の水がやがて大河になるように、一片の温もりが誰かを救う事も有るのだと知った




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28 :名無しさん :2014/04/02(水)21:15:16 ID:vIA15mS54
ウチのパパンが、俺の曾祖父さんが亡くなった時、いわゆる陰摩羅鬼を見たと言っている


32 :名無しさん :2014/04/02(水)21:17:16 ID:T3USC1B8P(主)
>>28
供養をちゃんとしなかったのか?


43 :名無しさん :2014/04/02(水)21:20:33 ID:vIA15mS54
>>32
曾祖父さんが死んだ時、ウチの仏間に黒い鳥が飛んできて、
線香立てに留まって線香立てをカツカツとくちばしで啄いたんだと。
「どこから入ってきたんだ?」とウチの親父が驚いているときに、
丁度『曾祖父さんがたった今息を引き取りました』って電話が来たんだと。

供養をちゃんとしない人に出る、というよりも、死んだ瞬間に出たんだな。
陰摩羅鬼というのは死人の気を吸う鳥だというから、アレは陰摩羅鬼だったのだろうと言う。


49 :名無しさん :2014/04/02(水)21:23:39 ID:T3USC1B8P(主)
>>43
詳しい説明トンクス
死の知らせってやっぱりあるんだな


61 :名無しさん :2014/04/02(水)21:29:13 ID:vIA15mS54
>>49
あともうひとつ。
俺の実家の敷地内を杣道が通ってるんだが、パパンは「人の視線を感じる」というのでその道を絶対に歩かなかった。
後で俺が地元の大学で郷土史を調べてみたら、
その杣道が通ってる場所が所謂姥捨て場で、歴史的によくない土地だったということが判明した。
俺は昔からその杣道をよく利用するんだけど、今まで一度も嫌な感覚を覚えたことはない。
ただ、俺の姉はその道を通るとやはり視線を感じるので、今もその道には近づかない。
姉は親父に似ていて、俺は母に似ているとよく言われる。
その感覚はおそらく実家の血筋が濃い人間にしかわからないのだと思う。


67 :名無しさん :2014/04/02(水)21:32:40 ID:T3USC1B8P(主)
>>61
お前のパパン凄すぎ


78 :名無しさん :2014/04/02(水)21:37:37 ID:vIA15mS54
>>67
いや、なんかあるんだよ。これは危機察知能力みたいなもんだと思ってる。
霊能力とかいうほど立派ではない。昔は誰にでもあった能力だと思うよ。



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俺自身は霊に関しては懐疑派(完全に否定はしていない)なんだけど、
以前担当した葬家でこんな事があった。

その家はご主人(45才)、奥さん(40才)、娘(15才)の3人で
3LDKのマンションに住んでいたんだけど、
ある日、奥さんが自宅のマンションで首を吊って自殺した。

その後、当然葬儀を行った訳だけど、
葬儀後集金に行った時にご主人がこう言った。

「葬儀屋さん、変な事を聞くようだけど、
お払いをしてくれる人を紹介して貰えませんか?」

最初何を言っているのか訳が分からなかったのでよく聞いてみると、
葬儀が終わった後も奥さんが家に居るらしく、
部屋が片付けられていたり、散らかしたままにしていた台所の食器が
綺麗に洗って並べてあると言う・・・

非常に興味を持った俺はご主人に

「一寸表に出ませんか?」

と持ちかけ、
台所が散らかっているのを確認した後、
奥さんが大切にしていたというタンスの上に並べられた
大量のヌイグルミの一つをコソーリ横倒しにして、
ご主人と二人で部屋を出た。

一時間程ファミレスで時間を潰した後、
部屋に戻ってみると・・・

確かに食器は洗ってある上に、
流しの横にあるトレーの中に並べられていた。

ヌイグルミもちゃんと元通りに立てられていた。

血が凍るとはこの事かと、
俺は全身の血の気が引くのを感じた。

すぐに俺の知っている寺の住職に連絡を取り、
後日祈祷をして貰う事になった。

祈祷後どうなったかは分からないが、
(怖くて連絡も取れないし、行きたくもない・・・)
その後連絡が無いところをみると、
大丈夫だったのだろう・・・




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12 :本当にあった怖い名無し@\(^o^)/:2015/08/20(木) 23:53:12.99 ID:EcKJL+n30.net
自分が一番不思議だなって思う体験したのは、12の時の祖父の葬式の後。
火葬とか一通りおわって、親族だけで夕飯食うかって話になったんだ。
よく覚えてないんだけど、とりあえず広い座敷で刺身とか出るところだった。
それでよく人から変に思われるんだけど、自分酸っぱい物が大好きなんだ。
だから刺身をお酢で食べたくなって、隣にいた祖母に頼んだんだ。


15 :本当にあった怖い名無し@\(^o^)/:2015/08/20(木) 23:56:23.50 ID:EcKJL+n30.net
すると前の人に「あなたも酸っぱいもの好きなの?」って聞かれた。
その声は正面から聞こえてて、見ると女の人が座ってた。
自分は当時おばさんって思ったけど、知ってる伯母さん達よりは若い気がした。
それで自分は普通に「はい、お酢とか原液で飲めちゃいます」って返した。


16 :本当にあった怖い名無し@\(^o^)/:2015/08/20(木) 23:59:30.67 ID:EcKJL+n30.net
そうしたらその女の人が、「あら、あの人に似たのかもしれないわね」って言った。
自分は「あの人って誰ですか?」って聞いたんだ。
そうしたらその人は、「あなたのお祖父さんのお祖父さんのそのまたお祖父さん」って答えた。
この時点でその女の人が言ってることは変だと思う、けど自分はその時は全然そう思わなくって、
「そうなんですか!その人のこともっと教えてください」って言って色々しゃべってた。

20 :本当にあった怖い名無し@\(^o^)/:2015/08/21(金) 00:02:42.55 ID:/Mm36tVR0.net
で、その夕食はお開きになって、
自分はその女の人に「また会ったら、そのお祖父さんの事もっと教えてください」って言って別れた。

で、祖父の三回忌、三回忌っていっても確かすぐ1年後だが2年後だかにあった。
そのときに自分は、絶対あの女の人が来るもっと色々話すんだって思ってた。
で、親父に「あのおばさん来るかな?」って話をしたんだ。


24 :本当にあった怖い名無し@\(^o^)/:2015/08/21(金) 00:07:29.09 ID:/Mm36tVR0.net
親父は「おばさんって誰だよ」って聞いてきた。
自分は「ほら、自分の前に座ってた、ばあちゃんと一緒で着物着てた女の人だよ」。
その場だと着物はその女の人と祖母しか着ていなかったから、すぐわかるだろって思ってた。
そしたら親父は「はぁ?なに言ってんだ。着物着てたのはお袋だけだったぞ。あとお前の前空席だっただろ?」って言われた。
自分は「そんなはずない。酸っぱいもの好きな爺ちゃんの爺ちゃんのそのまた爺ちゃんがいたって言ってた」って言ったら、
親父は「お前それおかしいだろ。そんなに昔なら誰も生きちゃいねぇしわかんねぇよ」。
よくよく考えたらそりゃあそうなんだよね。でも自分は「えっ」って思ってた。


26 :本当にあった怖い名無し@\(^o^)/:2015/08/21(金) 00:12:28.48 ID:/Mm36tVR0.net
三回忌にきていた親族にその女の人のこと聞きまくってたんだけど、
結局その女の人も来なかったし、皆知らないといっていた。
でも自分は今でも思うんだ。自分がおかしいことに気づいたから、その女の人が来なくなったって。
で、自分が今もオカルト追い求めてる理由が、
その人と約束した「また会ったらその爺ちゃんのいろんなこと教えてください」ってこと。
自分は今でもその人にいろんな話を聞きたいんだよね。
あと自分はたまに霊的なものをみる?けど、
その女の人と同じで最初はどんなに変でも気づかないし、生きてる人だと思って接してる。
別れてふとした時、なんであの人あんなとこいたんだって気づくことが多い。

 




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